Cafe&Lunch

2017年2月19日 (日)

最後のくるみパフェ

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飲食店が提供する、あるひとつのメニューができあがるまでにも、いろんなストーリーがあるんだなあ、と思う。
それはそうか。
人が作ってるんだものね。
たとえばクルミドコーヒーさんの『くるみパフェ』は、『長野県東御市で出会った「胡桃の木」のどっしりとしたたたずまいが忘れられず、そんな景色が思い浮かぶような、まるごとくるみづくしのパフェが作りたい!』と思って作ったそうです。
その絶品くるみパフェが諸事情により、これまでのかたちで作れるのは今年限りになりそう、というのを知って、なくなっちゃう前にもういちど食べたい! と娘とクルミドコーヒーに行ってきました。
待つこと必至なので家を出る前に電話してウェイティングリストに名前を載せてもらって。

そのおかげでスムースに店に入ることができて席に着いてみると・・・・・・
みなさん思いは一緒。
ほとんどの方がくるみパフェを食べていて可笑しかった。
この寒いときにパフェ! 
と思うかもしれないけれど、これがほんとにおいしいんです。
くるみがたっぷり入った自家製くるみアイスに、くるみのはちみつ漬け、くるみのタフィ、くるみのリキュールを使ったプリンに生クリームにナッツとドライフルーツともう、くるみ好きにはたまらないくるみ尽くしのパフェ!
黙々と無言で夢中で食べて、わたしより遅く食べ終わった娘が「これ、もうひとつ食べたい」といいました。たしか前もおんなじこといった!
さすがにわたしはこれひとつでじゅうぶんだけど、その気持ちはわかります。
歩いてこられる距離だったら間違いなくあと1回は食べに来てしまいそうです。
来年からはまたかたちを変えて趣向を変えて作られるかもしれないけれど、これを食べられるのは今年が最後。
しっかり味わいました。
今年もおいしかった!!!

くるみパフェは期間限定で、今月26日(日曜)まで。
そしてニュースは、3月20日、国分寺北口に姉妹店の『胡桃堂喫茶店』がオープンするそうです。
会計のときスタッフに、「クルミドコーヒーとおなじコンセプトですか?」と訊いたら、名前の通り、もうすこし和風寄りの感じで、店内に古本屋やワークショップスペースなどもあり、『自分の足もとを見る』というようなこともコンセプトに盛り込んだお店になる予定です、と丁寧に教えてくれました。
国分寺のほうが乗り換えがひとつなくて近いし、珈琲と手のかかった自然な味の軽食とデザート、それに本にモノづくりスペース、となったら願ったりかなったりなので、こちらもオープンが楽しみに待ちたいです。
徐々にひとりの自由な時間を増やしたいわたしにとって、わりとよく行く国分寺にあたらしい喫茶店ができるって最高!

さて、いつもは動物のことが多い会計票がわりの木製おもちゃ。
今日はマトリョーシカ(ヒゲあるけど)みたいな人形でした。

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2017年1月20日 (金)

小雪の舞う日、サーカスで。

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お昼を食べそこねて、もうランチより夕飯が近いころにサーカスに行った。
知樹さんに道順を教えてもらって。
でも、時間が遅かったのがよかったみたい。
前に友達とはじめて来たときは50分くらい待ったけど、今日は待たずに入れた。
店内も、わたしのほかにお客が3人。
とても静か。

お腹がペコペコなので定食を頼む。
しばらく揚げ物の音がして、でてきたのはこんなの。

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って、またやってしまった。
この撮り方じゃなんだか全然わかりませんね。真上から撮らなきゃ。
左上から、ベトナム春巻き、お漬け物、カレー風味のポテトサラダと、切り干し大根とにんじんのきんぴら、干しエビとタケノコとパクチーとはんぺんの入ったスープ、それにごはん。
みーんなおいしかったけど、どくにこの揚げ春巻きが!
めちゃめちゃおいしかったです。
揚げたてアツアツで。
揚げ春巻きって家で作ってもおいしいし、いっぱい食べれていいんだけど、面倒なので滅多に作らない。ロールキャベツとおなじくらい滅多に作らないかなあ・・・・・・
なので、そういうのを外で食べられるのはうれしい。
そしてサーカスさんはデザートもおいしいと評判なので、いつもはごはんのあとにデザートまでは食べないのだけど、滅多にないこと今日は頼んでみた。

こんどはカタカタカタ・・・・・・と包丁で何かを切る音がして、出てきたのは刻んだいちごがのったニューヨークチーズケーキと珈琲。
チーズケーキに刻んだいちごかあ。
それに生クリームがささっと。
こういうこともあまり家ではしないね。

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手作りのチーズケーキも珈琲もとってもおいしかったです。
ほんとはパフェにも惹かれたけど、なんたって外は小雪がちらつきはじめて、みるみる傘をさす人が多くなってきたので今日はあきらめた。冷えちゃいそうだから。
わたしがデザートを食べるころには誰もいなくなって、これから帰って夕飯をつくらなきゃならないわたしは自分一人だけお腹いっぱいで・・・・・・。
今日は知樹さんのお皿も買ったし、おいしいごはんにデザートに珈琲までいただいたし、サーカスのてるよさんはいつもながら感じよく美しく、もうなんだか誕生日が終わった気分。

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2016年8月19日 (金)

懐かしのプアハウスで

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今日は懐かしの江古田プアハウスで仕事のランチ・ミーティングをした。
20代のころによく行ってた店がいまでもあるなんてびっくりだけど、店の前まで行って当時とぜんぜん変わらぬ店の佇まいを見てまたびっくり!
見るからに昔ながらの喫茶店、という感じのここは喫茶店が二軒ならんでて、お隣の『林檎』はいまはどうかわからないけど、当時はクラシックの流れる武蔵野音大生御用達のお店だった。どちらも懐かしい。

カランカラン、と音がしたかどうかは忘れたけれど、ドアを開けて中に入ると手前に大きなカンバセーションテーブルがあって、奥がカウンター席。「わあ、プアハウスだ。ぜんぜん変わってない!」と思わず声に出していってしまった。まるで昔にタイムトリップしてしまいそう。

このときちょうどお昼どき。
でも気の合う人ってどこまでも感覚が一緒らしくて、「先に食事しますか? それより先に話しちゃいませんか? 食べながら話すってのもなんだし・・・」とTさんがいうので、「そうしようそうしよう」とお互いノートを広げた。いつも彼女と会うといくら時間があっても足りないほど話が尽きなくて、あっという間に数時間が過ぎ・・・。店の人にも呆れられそうだし、そろそろごはん食べようか、と頼んだのは、プアハウス名物極辛カレー。もうよく憶えてないけど、当時もきっとこれ食べてたんだろうなあ。
これ、辛さは選べないんです。極辛のみ!
なんたって相手の彼女がヴォーカリストだから喉に悪いんじゃないかと気になったけど、「医師曰く、咳き込まなきゃいいんです」ってと。

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シャバシャバした感じの、見るからに辛そうな濃い色をしたチキンカレー。
それにトッピングのチーズ、スライスしたキュウリとレーズン。ライスにはゴマがかかってて。
最初のひと口めこそ、あれ? そうでもないかな、と思ったものの、いーえ、ぜんぜん辛かったです。ゆえに途中でライスにチーズかけたりキュウリとレーズンのせて食べました。でも辛いけどおいしい! 
ちゃんと丁寧につくられた、熟練した味。
辛さでいうと、これも辛いけど国分寺ほんやら洞のラビさんのつくるチキンカレーのほうがもっと辛い。いつか娘と「こんなに辛くしなくっても・・・」といいながら泣き泣き食べたもんね。今日はTさんと鼻をすすりながら食べた。テーブルの上にティッシュの箱が2箱置いてあるのは素晴らしい。
また、店内でかかるジャズのCDがいいのばかりなんだよね。
いちいち何か確認したかったくらい。
ライブラリにはきっといいのしかないんだと思うけど。
こういうところで聴くジャズのスタンダードはあらためていい。しみじみ。

セットのお茶は先にいただいちゃったから、わたしは食後はマンデリンを。
食後も話していると厨房で珈琲をいれるいい香りがふわっとしてきて、運ばれてきたコーヒーカップのソーサーの上にはカシューナッツがひとつ。
Tさんが「何ゆえにカシューナッツがひとつ」というから、「ナッツって珈琲にあうのよ。チーズもあうけど。食べてから珈琲飲むとカフェオレみたいな味になるよ」と話してたら、マスターがカシューナッツが入ったマカロンだという、お菓子がのったお皿をサービスで持ってきてくださった。そういえば昔は夜来くるとワインにチーズなんかも出していて、お酒が飲めないわたしは珈琲頼んでもチーズつけてもらったりしてたなあ、名前はプアハウスだけどちっともプアじゃなかった、と話すと、いまはチーズは出してない、とマスター。珈琲もおいしかった。
当時はどうだったのかわからないけど、いまはマスターと奥さん、アルバイトの方と3人でやってらっしゃるのかな。すっかり白髪になったマスターは、あたりまえだけど当時はまだずいぶんと若かった。また何かの縁あってここに来られるとは思ってもなかったけれど、こんなにも長く、おなじ場所で昔と変わらず店をつづけていられるってほんとうにすごいことです。

けっきょく昼ごろ入って、4時間近くも長居してしまいました。
ごはんに珈琲で、こんなに居心地よく長居できる喫茶店っていまは滅多にないからすごく貴重。Tさんもとても気に入ってまた来るといってたし、わたしはこんどは当時の音大生で親友のMちゃんと来たい。

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2016年7月 8日 (金)

松庵文庫で

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自分ひとりだったらもちろん、気心知れた相手とだったらランチする場所にそんなに迷ったりはしないのだけれど、それがはじめてマンツーマンで会う相手(とくに女性)だったりすると、やっぱり考えちゃいます。
なんでも最初って大事だから。

自然豊かな土地で育った都会嫌いの彼女とは、できるだ緑いっぱいのところで会いたいと思った。それに緊張しないでリラックスして話せるところ。
それで、いろいろ考えてて、ふいにぽん! と浮かんだのがここだったのです。
前から一度行ってみたいと思っていた『松庵文庫』。
閑静な住宅街にある古民家カフェ。
ここの成り立ちからして音楽をやってる彼女にぴったりだと思った。

西荻窪の改札前で待ち合わせてスムースに行ったつもりが、近くまで行ってちょっと迷っちゃった。それで予定していた時間よりちょっと遅れてたどり着いて、案内された席は窓際の庭に面して横並びの席でした。
それを見るなり彼女が「向かい合わせのテーブル席よりこっちのが全然いい!」っていった。わたしとおんなじです。そのほうがだんぜん気楽に話せる!
こういう感覚的なことが合うってのも大事です。
そして彼女が「せっかくだからこれにします!」と選んだランチは、こんな素敵な二段になった『つつじ御膳』でした。
これ、とってもおいしかった。
見た目にもうつくしく、素材を活かした薄味で、からだによさそうな味。

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自分ひとりだったらぜったいこんなリッチごはんは選ばないけど、スペシャルな相手とだったら格別ってもんです。
二人でひと口たべるごとに「おいしい、おいしい」といいながらいただきました。
食後は小さなカップに並々と注がれた珈琲が。
珈琲もおいしかった。

なぜ『つつじカフェ』で『つつじ御膳』かというと、写真には写ってないけれど、お庭に大きなつつじの木があるからです。
その庭を向いて二人して並んでたせいで、お互いすごくリラックスして話せた。
ふだん、あんまり人に話さないようなことまでぶっちゃけて話した気がする。
彼女はわたしとは真反対というか、見るからに華やかで外交的でアグレッシブな人で、実をいうとわたしとはあんまり合わないんじゃないかと思っていた。
それがなんで会ってみようという気になったかというと、彼女がどこかに書いていた文章の中に『もうすっかり限られたこの世時間。わたしは喜びも哀しみも共感して行ける人達だけと関わりたい。というか、あえてそういうふうに関わらないと、 生きる虚しさに負けちゃうよね』という言葉があったからで、わたしは『生きる虚しさ』みたいなものを全然感じないような人とはやれないんだよね。
で、そういう感覚もわたしにとってはとても大事なことで、どこかで直感が働けばそれまで抱いていた印象なんかはやすやすと払拭されてしまう。

結果、とってもいいミーティングになりました。
背がすらっと高くてナイスバディーで派手な顔立ちで、でっかい目(しかも垂れ目!)をした彼女がわたしとおなじ早生まれの水瓶座、というのにも驚いたけど・・・・・・。

実はこの松庵文庫。
その名のとおりブックカフェなのです。
カフェ併設のショップには趣味のよい雑貨や本がたくさん並んでいて、それも見ていきたかったけど、今日はなんたって朝9時からここに来るギリギリまでボイトレの仕事、このあとも帰ってすぐ次の仕事、というハイパーアクティブでぜんぜん時間のない人と一緒だったから、それはまたこの次、ということにして見ないで出てきました。

お店の方たちの感じもよかったから、この次は休日に本好きの娘と来て、ゆっくりお茶しながら本でも読みたい。
松庵文庫は西荻の南口、アーケードのある商店街を抜けたらまっすぐ歩いて、右手に『印南建設』のある角を右に曲がって、しばらくまっすぐ歩くと左手にあります。
入り口の大きな『モチの木』が目印。
時間があってゆっくりしたいときにはおすすめです。

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2016年7月 3日 (日)

アンジャリさんでカレーを食べた。

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いつも国立新美術館に行った後って、どこでランチをするか悩むのです。
いちど美術館の中でランチしたことがあるんだけど、高いだけで最悪だったので。
それで先日、PEPEPEさんがTweetしていたカレー屋さんとのアクセスを調べてみたら、乃木坂と下北沢って意外と(って、わたしが土地勘ないだけなんですが)近い。
暑くなってきたことだし、PEPEPEさんの絵を見がてらカレーもいいね、ってことになって、いま国立新美術館でやっている『ルノワール展』を観た帰りに行って来ました。

下北沢の南口を出て、すぐ前にあるマクドナルドの道を道なりにまっすぐ行って、左にダイソーのあるT字路を右に曲がってすぐのビルの半地下にあるアンジャリ。
カレー屋さんていうと独特の濃ゆいムードの店もあるけど、ここは思いのほか入りやすい感じのお店で、わたしたちが入ったときはちょうど店主さん以外、誰もいなかった。カウンター脇の2人席をすすめられて席に着くと、なんだか妙に落ち着く。

実はわたしは下北沢って若いころからあんまり縁がなくって、駅前のごちゃごちゃしたアジアンな雰囲気がちょっと苦手だったりするのだけれど、ここは路地裏にちょこっと入っただけで外の喧騒がウソみたいに静かで、閑静な住宅街にいるようなのです。
店内に適度な音量で流れるライブ音源(洋楽)もくつろげた。
店主さんはなかなかセンスのいい方のよう。

PEPEPEさんの絵もほんとに自然に店の雰囲気となじんでました。
店主さんに承諾をもらって撮らせてもらった写真。
じゃーん! (あんまりうまく撮れてないけどね。)
いつもの変な鳥(すみません)と草花の絵。

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サイドにも水仙とちょうちょの絵が描かれてたりして。
店内はラブ&ピースな感じでしたよん。

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そして待つこと10分くらい、かな。
ふいに、ふわああぁっとコリアンダーの香りがして、うわー、なんだかカレーのいい匂いがしてきたー! と思っていたら、運ばれてきました。

娘が頼んだのは冬瓜とオクラのカレーで、わたしが頼んだのはカレー2種セットで、チキンカレーと天然海老カレーです。

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カレーには3種とも刻んだパクチーがのってて、ライスの上には揚げたてのタパスと野菜の付けあわせが3種。この付けあわせがどれもおいしいんだけど、ものすごく細かく刻んだキュウリと小さな豆のサラダにニンジンのラペ、それにココナツ味のは、ココナツと豆をゆでてつぶしたのにほうれん草を入れたの、だそうです。どれもあんまり食べたことない味。

そして娘の頼んだ野菜カレーはごくごく優しい味でインパクトには欠けたけど、エビカレーは濃厚なエビのうまみが出た絶妙な味で、チキンカレーも複雑なスパイスが絡みあう独特な味と鶏肉のやわらかさが癖になりそうなおいしさでした。
辛さはほどほどで、繊細で上品な味。
すごくヘルシーなカレーだと思う。
一見、ごはんの量が少なめかなあ~とも思ったけれど、付けあわせと一緒に食べ終わるころにはほどよく満腹で、食べ過ぎた感もなくちょうどいい感じ。この適度さってのがけっこう大事だったりします。
食後に娘はラッシーを、わたしは温かいチャイをいただいたんだけど、ラッシーはすごく濃厚でおいしかったって。ランチに飲みものが100円で付くのもいいです。

たしかにPEPEPEさんがいうとおり、初めて行ったアンジャリさんは、オープンで落ち着ける店の雰囲気といい、店主のソフトでやさしい雰囲気といい、料理の味といい、あ、それから壁の絵といい、4拍子揃ったナイスなお店でした♪
わたしが住んでる町にもなぜかカレー屋が多くて、インド人がやってる店が何軒かあるけど、こんなにおいしいカレーじゃなかったし、あんまり入りたいようなお店ってない。こういうカレーだったらときどき食べたいし、こんなお店が近くにあったら行くのにねー、と娘といいながら帰ったのでした。

というわけで、これから新国立美術館に行った後はアンジャリさんに決定です!

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2016年4月10日 (日)

85歳を祝う

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去年の父の誕生日のお祝いは吉祥寺の美登利寿司に父と妹、わたしと息子と娘の5人で行った。ものすごい長蛇の列で、なんと2時間以上も待たされてやっと豪華なお寿司にありつけたのだった。
今年、父の85歳を祝う誕生会は妹がみつけた阿佐ヶ谷の中華料理屋へ。
といっても円卓を囲むような豪華なのじゃなくて、ごくごくカジュアルなランチ会。
なんたって肝心の父がもう小鳥程度しか食べられないのだからしかたがない。
店は上海台所というだけあって、賑やかな食堂みたいなところ。
ここは昼も夜も混んでるのだそうで、店内は賑やかだった。

ランチタイムでもメニューに書いてあるものは何でもできる、ということだったけれどランチが手頃でおいしそうだったから4人で別々のものを頼んでシェアすること。
それ以外に一品料理を何品か。
ランチはメインのお皿がひとつに、ごはんに中華スープにパスタのサラダ。
ごはんはおひつでやってくる。
出てきた料理は近頃のランチにしてはめずらしく皿にあふれんばかりのボリュームで、みんなでシェアするのに十分な量。ただし、日本料理と違うのは、こちらの食べるペースに関係なく、できた順にどんどん持ってこられてしまうことで、瞬く間に狭いテーブルがいっぱいになった。

いつものことなのだけど父は変わった人で、どこに行っても付きだしに出てきたなんてことない料理やスープばかり食べていて、そんなことしてるとそれだけでお腹いっぱいになっちゃって肝心の料理が食べられなくなるから、と妹がいくらいっても聞かない。
きっと家でもいつもそうなのだろうけど、妹はちょこちょこまめに世話を焼くけど父にはそれが鬱陶しいらしく、父は人がどう食べようがいいじゃないか、いちいちうるさい、といっている。今日は家を出る前にすでに父が不機嫌になるようなことがあったらしく、いちど不機嫌になったら一日駄目なんだよね、と妹。

その不機嫌な顔で口いっぱい頬張って食べているわがままジーサンの顔を見ていたら感謝の気持ちなどからはほど遠く、せっかくの日曜にみんな時間つくって集まってるのにやれやれ、という気持ちになった。
(今日は息子は来なかったけどこれだもん、しかたがない。)
よほどタイミングでも合って体調もよく、気分でもよくない限り父にとってはもう食べることすら楽しみではなく、まるで仕事か義務のようだ。
そういう人と一緒に食事をしても楽しいわけもなく、ただひたすらテーブルの上の皿を温かいうちに片づけるのに集中してお腹いっぱいになった。
どれも四川料理というほど辛くはなかったけど、エビチリも白身魚の甘酢ソースも大根餅も小龍包もスープもおいしかった。

怒涛のランチタイムが終わってテーブルが片づき、もうお腹いっぱいだったけどさっぱりしたくて女三人だけ食後に杏仁豆腐を頼んだ。
でもこれはさっぱり、というよりまったり濃厚で量もたっぷりすぎた。
おいしかったけど食後はフルーツと一緒にシロップに浮かんだあっさりのがよかった。

帰りはまた来た通りみんなでバスに揺られて近くのバス停まで帰り、実家で妹に頼んで録画してもらっていたデヴィッド・ボウイのドキュメンタリーを見た。すごく面白かった。
とくに往年のヒット曲がどんなふうに作られたかというところ。
当時のプロデュサーやミュージシャンがまるで昨日のことのように話すエキサイティングな口調や、実際に再現してみせる音や、何より何十年も経ったいまでも彼らがミュージシャンでありつづけていることに圧倒された。
唯一無二の、不世出のアーティストでありながら自ら戦略的にビジネスに参戦していくところや、多面的な人格を演じて他人に正体を掴ませないところがウォーホルにすごく似てると思った。
父は最初こそ真剣な顔でテレビの画面を見つめていたけど、すぐにうとうとしはじめた。

それを見ながら昔、わたしがまだティーンエイジャーだったか20代の前半だったころ、テレビ中継されたシンディ・ローパーのライブを夢中で見ていたら父も一緒になって最後まで見て、見終わるや「この人の歌いいね。感動した!」というので、「シンディ・ローパー聴いて感動するなんて父センスいいよ!」といったことを思いだした。
あのころは父もまだ若かった。
父はもともと気が長くて穏やかな性格の人だった。
母は年じゅう怒りんぼだったけど、父は基本いつもにこにこしていた。
でもすべては歳月の向こうに消えてしまった。

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上海台所 鍋家(KOYA)
ランチタイムは11時から午後3時までで、ランチのメニューはマーボ豆腐の770円からエビチリソースの900円まで6種類。ごはんはおかわりし放題。
お味とボリュームからしてこのお値段はリーズナブル。
阿佐ヶ谷駅からはすこし歩くけど、また機会があったら行ってみたい。

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2015年10月31日 (土)

『旅する星☆カルマ』で。

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カレンダーも残すところあと2枚ともなると、にわかに今年まだ会ってない人

のことが気になってくる。私の場合、会いたい人はそんなにいない。

だから、ほんとうに会いたい人には会えるときに会っておかなきゃ、と思う。

今年が終わるからってそれで世界が終わりになるわけじゃないけど、そんな

こといってると新しい1年もまた瞬く間に終わってしまうから。

2年ぶりに会う彼女が指定してきたのはラッキーなことに第5週めでプール

のない土曜日だった。しかも気になっていたイベントのある日。先日、坂本

千明さんの個展を見に行ったときに壁に貼ってあった『旅する星カルマ』の

日だ。せっかく久しぶりに会うんだもん、私とおなじ面白がりの友達だから、

何か発見があったほうがいいじゃない。ってことで遅いお昼を目指して阿佐

ヶ谷で待ち合わせた。暖かかった昨日と違って今日は寒い。11月を目前に

してやっと初冬の気配。だからって緊張したわけでもないのだけれど、い

つになく30分も早く着いてしまって、しょうがないので時間つぶしに中杉通

り沿いを歩いた。

けやきの並木道にはいろんなお店が並んでて、見てるだけで面白い。

やっぱり美しい木のあるところに人は集まってくるんだな、なんてことを思う。

パンダ珈琲、博多うどん、それに路地をちょっと入ったところにお洒落なお

店をふたつ発見。もしコンテクストがいっぱいで入れなかったらここに来れ

ばいいや、なんてことを思いながら駅に戻ってぶじ友達と落ちあったのだけ

れど、いざコンテクストに着いてみればお客はTちゃんと私の二人だけ。

なんてことでしょう。せっかく素敵な企画なのにね。

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古い日本家屋って寒いものだけど、ストーブに火がついてしっかり暖房して

あってほっとした。

ごはんのメニューはカルマカレーとオムライスのふたつだけ。

それでカレーにしたんだけれど、実をいうとカレーって割とどこでもやってるか

らそんなに期待してなかったというか「カレーか」くらいに思ってたんだけれど

このカルマカレーはかなりおいしかったです。

カレーはとろみのついてないシャバシャバ系。骨付きチキンが2個入って上に

ゆで卵が半分のってて、スパイシーだけどそんなに辛くない。ありそうでない

個性的な味。小皿にのった温野菜のサラダもおいしかった。

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でも、なんたって2年ぶりに会うものだから近況だけでもお互い話すことは

山ほどあって(こういう場合、私はたいてい聞き役で合いの手入れてるだけな

んだけど)、話の途切れめにハッと気づいたように私たちちょっと声が大きくな

い? というTちゃん。

けっきょく、私たちが食事しているあいだお客は私たちだけなのでした。

2年会ってないあいだに当然のことながらお互いの子供は想像もしなかった

ような歳になっていて、つまりイコールそれは自分たちが年をとったということ

で、そりゃ話すことはいくらでもありますわね。食事のあと私はここでそのまま

チャイも飲みたかったけど、あまりにもインティメートな狭い空間でプライベート

なことを話しつづけるのもなんだかなので、お茶は別なところでしよう、という

Tちゃんの声で店を出ることにした。

今日お店にいたのはこのあいだもお会いした陶芸家の駒ヶ嶺三彩さんと似顔

絵イベントもやってるペペペの渡辺知樹さん。二人ともいい感じだったし、私は

ここ阿佐ヶ谷CONTEXT-sって大好きです。ごはんもおいしかったし、『旅する

星カルマ』は11月4日までやってるので、ぜひたくさんの人に行ってほしい。

そしてコンテクストを出て向かったのは、さっき見つけたお洒落なカフェ。

最初はこの猫が目に入ってきたんだけど・・・・・・

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この店はガッターロ。

イタリアンレストランみたいです。

そして、その横のカフェ・スパイル。

このシンプルな外観からして好み。

スパイルって変わった名前だなあ~と思ったら、『spice for smile 』からの造語

みたいです。笑顔のためのスパイス。

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通りに面した窓が大きいので店内は適度に明るく、私の好きな木のテーブル

で、あちこちにセンス良く置かれたブロカントもお洒落な感じでした。

お店の人も感じいい。

私はここで初めてフレンチプレスで珈琲をいただいたのだけど、薄くて酸味が

あるけど嫌な酸味ではなくフルーティーでとても飲みやすかった。いつも家で

はフルシティローストのあまり酸味のない複雑で濃厚な味の珈琲を好んで飲

んでいるのだけれど、たまだったらこういうのもいいなと思った。

珈琲豆は、名前は忘れちゃった、たしかエチオピアのシングルオリジン。

友達はソイラテをオーダーし、小さないちじくの焼き菓子をお味見程度に2人

でシェアして食べてみたら、焼き菓子のクオリティも高くておいしかった。ここ

はお昼は玄米採食系のランチもやっているみたいだから、いつかまた機会が

あったら来てみたい。またひとつ、いいお店をみつけました。

ここでも時間が足りないくらい話しつづけたTちゃん。

2年前に会ったときは、いままでバケモノみたいに元気だと思ってたTちゃんも

さすがに寄る年波かな、と思うくらいちょっと疲れていたけど今日会ったらとん

でもない、相変わらず好奇心のアンテナは360度ビンビンで、志は地球再生

にまっしぐら、ちっともお金にはならないけどね、といいつつあっちこっち飛び

回る生活をいまでもしているのだった。今日も外は冬日というのに上着の下は

半袖。相変わらずエネルギッシュ。

エネルギーの高いものを食べ、エネルギーの高い服を着て、エネルギーの高

い人とつきあう。私も彼女のポリシーを実践しよう。

今日は会えてよかった。駅前で雑踏に消える前、ふわっと抱きついてきた彼女

とハグして別れた。

See you again!

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2015年9月22日 (火)

東中野から、たすカフェさんへ

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彼女がはじめてそこに行って来たときのことはよくおぼえてる。

個人宅とは思えない、まるで教会みたいにクラシカルで素敵な建物だったと

興奮してた。いつか一緒に行こうといわれたけれど、けっきょく一緒に行くこ

とはなかった。

東中野にあるそのsilent musicさんで、この連休に『星の王子さま』をテーマ

にしたグループ展があると知って、なんといっても『星の王子さま』はサンテ

グジュペリの絵と文章だけで完成された世界だし、それを子供の頃から大事

にしてきた私としては見るべきかどうか迷ったけれど、ひとり気になる作家さ

んがいたのと、この機会を逃したらたぶん、もう行くことはないような気がした

から、娘を誘って出かけることにした。

閑静な住宅街にあってちょっと隠れ家みたいなその家は、ミステリアスな雰

囲気に包まれていた。重たい鉄の扉をあけると、黒いドレスを着た邸宅の主

は優しく迎えてくださった。音楽を演奏するためだけにつくられたというその

部屋は、一段高くなったステージにピアノが置かれ、まわりに飾られた作品

群はとてもクオリティーの高い個性的な作品ばかりだった。

印象的だったのは気になっていたタニガワマリコさんのガラス絵と、イシイリ

ョウコさんのポストカード付きの布で作られた王子とヒツジのブローチ、それ

に吉村眸さんの飛行士の立体。娘はスガミカさんの絵に興味をひかれたみ

たいだった。もうすでにかなりの作品に売約済みの赤いシールが貼られてい

て、最近いつも思うことだけれど、スタグフレーションが進んで貧困層が広が

りつつあるといわれるこの時代に、こういった作品を競うように買って身近に

アートを楽しもうという若い人たちが少なからずいるんだな、ということ。

初日は午後2時からのスタートだったにもかかわらず朝5時から並ぶ人がい

て、整理券を配ったのだとか。私にはちょっと考えられないけど。

いろんな意味で百聞は一見にしかずだった。

帰りは用事があって西荻窪へ。

でも何も調べないで行ったら用事のあった西荻案内所はやってないしFALL

さんは定休日で、喉も渇いたのでたすカフェさんへ。

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ここに来るのはまだ2度めだけれど、ここって間違いなく西荻の穴場ですね。

いわゆるお洒落な女の子が好きなカフェとは違うかも知れないけれど、ごち

ゃごちゃした駅前にあって驚くほど静か。中は広々していて好きなところに座

れる。誰にも干渉されないし、気も遣わなくていい。

私と娘が入ったときには窓拭きしている女性 ・・・ じゃなくて、マックブックで

何かしている若い男性が1人いるだけでした。

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ここはたしか建築事務所兼カフェだったと思うけど、奥で仕事していた男性

がハンドドリップしてくれた珈琲はめずらしくおいしい珈琲だったし、クリーム

ブリュレもおいしかった。

けっきょく、人でも場所でも自分のアンテナに引っかかったものがいちばん

しっくりするし、落ち着くような気がする。

翌日もお休みってことであわてて帰る必要もなく、帰りは駅前の書店に。

休日のいいとこは、どこまでもイレギュラーなところ。

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2015年8月28日 (金)

クルミドモーニング ♡

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朝1でクルミドコーヒーさんに行って、この夏やりたかったことのひとつ、

クルミドモーニングを食べてきました。

この焼き立ての山型ミニ食パンと地元でとれたお野菜がおいしかった!

あいにく混んでて地下しか席がなかったのが残念だけど、この席も時間

帯によっては落ち着けそうな席。

テーブルの後ろのカウンターには水出し珈琲用のウォーター・ドリッパー

がずらっと並んで、樹液のメタファーだという褐色の水(珈琲)がポタポタ

落ちていて、その光景も地下だけになんだか神秘的なのでした。

モーニングの珈琲はおかわり自由なのが魅力だけど、平日の朝はそん

な時間もなく、くるみを割って食べる暇もなかったけれど、それはまたこ

の次、来年の夏休みかな。

朝早くだというのにお店は夏限定のモーニング目指してやってきた人で

混んでいて、分厚い本を持ったお一人様の女の子や、若いカップルでい

っぱい。むかーし、近所の行きつけの珈琲ショップで、大学に行く前の男

の子とモーニング・デートしたことなど、懐かしく思いだしたのでした(^-^)

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2014年11月22日 (土)

山猫珈琲店

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このあいだ、ボスの遺構詩集のことでボスの親友で詩人のY氏と落ちあう

のに利用した山猫珈琲店。

インターネット検索でたまたまみつけた店だけれど、京王線の線路沿いと

比較的わかりやすい場所にあって、七月堂からも近くて便利だった。

外観はこんなだけど、中はもっと清潔で落ち着いた雰囲気で、線路脇に

あるとは思えない静けさ。外から見るより、店内のよく磨かれた窓から見

る明るい外の景色がよかった。山猫珈琲店、という名前からして連想され

るとおり、店の中には猫の絵がいくつもかかっていて、出てくる珈琲はマス

ターがネルドリップで丁寧にいれてくれた珈琲。この日はコロンビア・スプレ

モとグァテマラをいただいた。スプレモはあっさりした軽めの味で、グァテマ

ラは苦味のある濃厚な味。私は後者が好みだった。

私が店に入ったときにはクラシックがかかっていたけれど、Y氏が入ったと

きにはずっとジャズが流れていたそうだ。

カウンター席と、小さなテーブルに高いスツールの2人掛けの席がいくつ

かあるだけの小さな店だけど、なかなか雰囲気がよくて落ち着ける店。

明大前なんて滅多に降りる駅ではないけれど、また機会があったら行っ

てみたいと思う。

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