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2018年12月16日 (日)

百箇日

181216hyakkanichi

父の死から今日で百日め。
3ヶ月と少しと思うと、まだそんなものかと思うけれど、1年の3分の1近くが過ぎたと思うと、もうそんなに経ったかと思う。人間の感覚はかように曖昧で、捉え難い。
でもさすがに100日も経つと、父がいなくなったことを忘れて無意識に父に何か言ったり、しようとしたりして、はっと気づいて動揺することもなくなった。
そうやって不在感はだんだん薄れていくのだと思う。
母のときとおなじように。

百箇日の今日は法要はしない代わりにお墓参りに行った。
最初はひとりで行くつもりだったけれど妹も一緒に行くというのでふたりで行った。
今朝起きたときは冬の陽が燦々と射しこんできて、(自分のことを)さすが晴れ女! と思った。父の口癖だった「今日は天気が良くてよかったな」という声が聞こえるようだった。でもそれも束の間、すぐに部屋の中が暗くなってきて、外に出たら雨がぽつぽつ降りだした。部屋に傘を取りに帰ったせいで、待ち合わせ時間にちょっと遅れてしまった。けっきょく、降ったのは駅まで行く間だけで、そのあとは使わなくてすんだのだけれど・・・・・・
冬のボーナスの時期だからか、今日もアウトレットパーク行きのバスは満杯で、でも師走の墓地はお墓参りの人も少なく、とても静かで、妹とふたり墓石を洗い、花瓶をきれいにして花をいけ、いつもはただの水を入れる湯呑に今日は持参した熱いお茶を注いだ。死ぬ前の数日はお茶どころか水さえ飲めずに苦しんだ父だから。
墓前にちょうどうまい具合にふたつ並んだ大きさの違う備前の湯呑を見たら、ああ、わたしはここにこうして置くためにこれを買ったのかと、不思議な気持ちになった。それから友達が送ってくれたいい匂いのするお線香をあげて、しばし拝んでおしまい。お墓参りって、いつも意外とあっけない。
父は母のお墓参りに来るといつもお線香をあげたあとけっこう長く拝んでいたけれど、あれは何を拝んでいたのか。そして帰り際にお墓に向かって帽子を取って、「あの世で元気で!」とか「あの世で楽しんで!」と妙なことを言った。不思議なAB型の父。認知症と診断された父がほんとうにボケていたのかボケていなかったのかさえ、いまではもうよくわからない。
ただボケていたにせよ、今年、父から教えてもらったことはたくさんある。
その学んだことを活かしてわたしは生きる。

お墓参りをした帰りは妹と遅めのランチを食べて、家に寄ってもらった。
わたしの唯一の同僚が送ってくれたお供えを持って帰ってもらうために。
京都、音衛門のゆずと栗のケーキ。
彼女がわたしの同僚なのもあとわずかだ。
すべては移ろってゆく。
今日は雨が降らなくてよかった。

18otoemon

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