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2018年3月27日 (火)

春の病

18tarte_aux_sakura

ミーティング相手を待つまでのあいだに運ばれてきた、タルト・オ・サクラ。
マスカルポーネチーズのクリームに、ふんわり桜の香りが漂うティラミス。
いまの季節だけの味。
電車の中で彼女からきたショートメールには「5分遅刻します」とあって、「生徒さんが死にたいといって泣きだして、ふぅぅぅ・・・」とつづき、「春ですねえ」でしめられていて、ほんとに春だなあ・・・・・・。最近、わたしのまわり、そんなのばっかり。
日本は戦争してない時間が70年以上あって、それは戦場で生まれて戦場で育った人たちから見たらまるで夢のような、天国のような国であるはずなのに、でも実際にこの国に生きている人たちの多くはとても生きづらそうにしていて、特に若い人のその感じはちょっと異常に感じるくらいだ。わたしたちが若い頃はもっとふわふわしていた。ふわふわしてるのが嫌い、という人には申し訳ないけど、そういう時代だったのだからしかたがない。ルンルンを買っておうちに帰ろう、の時代。少なくとも時代の気分はもっとずっと明るかった。
ミーティングは、いつも息せき切ってやってくる彼女に、まあ、お茶でものんで一服しなさいな、からはじまって近況など聞き、自分はただただ聞いてるつもりがいつのまにかいっぱい喋っていて、いつだって彼女と会うと時間がいくらあっても足りない。とくべつ自分をよく見せる必要もなければ、隠すようなこともない。思いつくまま好きなことを言いあって爆笑して涙ぐんでと、いたって正直で率直で気持ちのよい関係。いまの仕事でこういう相手ができたのはある種奇跡、彼女は宝物みたいな人かもしれない。大げさじゃなく、彼女はいまの仕事をするわたしにとって光、だった。
あたたかな春の宵を家路につきながら、わたしは妹にこういう時間をもたせたい、もってもらいたいだけなんだよなあ、と思った。それから、この歳になってこういうこというのはいささかバカすぎるけど、わたしの才能は何をするのにいちばんあってるんだろうなあ、と。妹だっていまの仕事みたいのじゃなくって、いろんな才能があったと思うのになあ ・・・・・・
頭で考えちゃダメといわれたって考えるよ。
ぼんやりもするし、ふらっともするよ。
春だから、ね。

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