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2017年8月21日 (月)

サウダーヂな季節

17saudade

朝、仕事仲間にメールをしようと思っているときに携帯が鳴って、いまの現状を話したら彼もびっくりしていた。
東京は8月になってから雨の降らない日はないけれど、大阪はずっと晴れていて、連日35度の猛暑がつづいているという。これまで東京と大阪の天気ってそう大差ないように思っていたけど、こうなるとかなりちがうものだと思い知らされる。

折しも明日は新月だし、その前に身辺の浄化をしておこうと、今日は一日黙々と掃除。それには音楽が必要だと、むかし自分でつくったセレクトCDをひさしぶりにかけた。2007年の夏につくったセレクトCD。
いま聴いてもここに入ってる曲が好き。
いまでもこれを聴くとテンションが上がる。
これを聴くとわたしがどんなに夏が好きで、どれだけ夏のひかりを慈しみ、ゆく夏を惜しんでいるかがわかるだろう。
夏を感じていられるあいだはできるかぎり夏好きと一緒にいたい。
夏のしあわせを共有するにはそれが最も理にかなったやりかただと思うから。

これを聴いているといろいろなことを思うけど、たとえばブラジルにはそれほど有名じゃなくても上手いピアニストがいっぱいいて、イヴァン・リンスの『Aparecida』なんて曲を聴くと、ヴォーカリストが思うさま気持ちを高めてエモーショナルに歌えるような、ヴォーカリストの心情に寄り添ったすごくいいピアノが聴ける。ここで聴けるのはイヴァンの慟哭。もうほとんど泣いてるみたいで、歌詞もわからないのに、いつ聴いても聴いてるこっちまで泣けてくる。
うまいミュージシャンなんていっぱいいると思うけど、わたしが聴きたいのはちょっと取り乱したくらいの、平静を保てなくなったくらいの音、声。
だからちょっと意地悪かもしれないけれど、わたしはライブでミュージシャンが期せずして自分を曝け出してしまう瞬間を、密かに待ってたりする。
それからサンバ。
日本ではボサノヴァを歌う人はたくさんいるけど、サンバを歌う人は少ない気がする。でも、わたしはどちらかというとボサノヴァよりサンバのほうが好きかもしれない。白いシャツにアイヴォリーの麻のパンツ、蝶ネクタイにカンカン帽をかぶって肩からクイーカをさげ、鳥の鳴き声のような音をだしながらカーニバルの列に並べたらどんなにしあわせだろう。
かなうならそれで死んでもいいくらいだ。

このCDをつくってからもう10年が過ぎた。
これを聴いてたのはカルロスさんたちと仲良くしてたころだね、と息子がいった。
10年なんてあっという間に過ぎてしまう。
10年過ぎると人間関係もガラッと変わる。
そしてもう10年過ぎたらわたしはおばあさんだ。
そのころ、世の中がどうなってるかわからない。
そのころ、自分がどうなってるかわからない。
自分のまわりに誰がいるかもわからない。

でもきっと、夏の終りはやっぱりさみしいと思う。

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