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2017年6月 9日 (金)

Mommy's spaghetti

17mommys_spaghetti

うちの息子はパスタが大好きで、「ぼくにとってのおふくろの味はパスタだね」とかいうのだけれど、いわれたわたしとしてはマンマミーアじゃあるまいし、「なんで?!」と思う。
パスタなんて昼にちゃちゃっと作って食べるようなものだし、基本は和食であって、ほかにもいろいろ手のこんだもの作ってるじゃない、と思うから。
でも、それで思いだすのは自分の母が作るミートソース・スパゲティーのこと。
母は料理が上手かったけれど、わたしは母が作るもの、なんでも好きだったわけじゃなかった。特に好き嫌いが多かった小さな頃は、嫌いなものが出てきても残さずぜんぶ食べなきゃならないのがとても苦痛で、夕飯の時間がいつも楽しいわけではなかった。
そういう母はとても新しもの好きでもあって、いつだったか友達直伝だというミートソースを初めて作ったときのことはいまでも忘れられない。台所からこれまで嗅いだこともないようないい匂いがしてきて(いま思うとローリエの香りだと思う)、思わず母に「何つくってるの?」と訊くと、母は「スペシャル・ミートソース・スパゲティーだよ!」といった。
ミートソース・スパゲティー!
以来、それはわたしの大好物になった。
まだ一般家庭でいまほどパスタを常食にしていなかった時代。
ときどき出てきても、デパートで食べるみたいなナポリタン・スパゲティーだった。
わたしは子どもの頃から好奇心旺盛で、母が台所で料理をしているのを後ろから覗いては、どうやって作るのか見ていた。それを後で母がいないときに作ってみたり。母はわたしが何をしても褒めない人で、後片付けの仕方が悪いと怒られることの方ほうが多かったけど。
母が作るものは全体的になんでも甘めで、いまでこそ料理に砂糖をほとんど使わなくなったわたしだけれど、そういう母の子なのでわたしの作るものもかつてはなんでも甘めだったと思う。
イタリアでは食後のデザートは三食常に食べても、料理に砂糖を使うのはご法度だという。でもこれはうちの母の作るスパゲティーだから、やっぱり砂糖が入っている。わたしも母ほどバサバサとは入れないまでも、これを作るときには砂糖を入れる。
たしかに甘めにはなるけどトマトピューレの酸味が緩和され、ソースにコクが出る。
このミートソース、材料も作り方もいたってシンプルで、フライパンにオリーブオイルとニンニクのみじん切りを入れて香りよく炒めたところに合挽き肉400~500グラムを入れてしっかり炒め、タマネギのみじん切り1個か2個ぶん、それからピーマン1袋をみじん切りにしたのを入れて炒める。全体によく炒まったところにブラックペパー、コンソメキューブ3個を入れて崩すように炒め、鍋にあける。つづけてローリエ、トマトピューレ2本分を入れ、砂糖大さじ2、ピューレ瓶それぞれ半分くらい入れた水を投入して、時々かき混ぜながら30分ほど煮詰める。煮詰まってきたら味を見て、足りなかったら塩・コショウなどで味を調える。ゆであがった1.8ミリのパスタを皿に盛り、バターをひとかけのせ、その上にミートソースをかけてできあがり!
あっつあつで火傷しそうなのを食べる。
ミートソースも、ボロネーゼとミートソースと、いくつか作り方があって、3種類くらい作り方のちがうのを作るけど、ボロネーゼはソースができあがったらバターをひいたフライパンにお玉ですくったソースを入れて、そこにゆであがったパスタを入れてパルメザンチーズを振りかけて絡める。けど、このミートソースはパスタの上からソースをかけるだけ。ゆえに水っぽくならないようにしっかり煮詰める必要があるし、たいてい作った日よりも翌日のほうがおいしい。
わたしにとっては母の味。
お子さんのいる家庭、ちょっと甘めが好きな方はぜひお試しあれ!

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