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2017年5月19日 (金)

ライラックローズ**

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何年育てていてもちっとも大きくならないばら。
ライラックローズ。
すべてにおいてスローなこのばらは、冬の休眠期から覚めて芽を出すのも遅いし、つぼみをつけるのも遅いし、大輪だから、せっかくつぼみをつけてもつぼみが大きくなるまでに時間がかかり、そうこうしているうちにうどんこ病にやられてつぼみが開かなくなったりと、なかなか難しいばら。
そうやってやっと咲いた春のライラックローズの色は、モーブピンクとでもいいたいほどに重たくてアンニュイ。まるで冬の間に身内に溜めこんだ苦いもの、しんどかったものぜんぶ吐きだしてるみたいに。
このばらを見てると、花を咲かせるってことがばらの木にとってどれだけ大変なことかがわかるようだ。
そして、それはきっと人間もおなじだね。

でも、ひとたび春に花を咲かせたライラックローズは、秋にはもっとエアリーでかろやかな花を見せてくれる。まるで何かから解かれて自由になったみたいに。
そして、それがこのばらの本来の魅力なんだと思う。
だからわたしはライラックローズは秋のほうがずっと好きです。

昨日の夕暮れ時。
いつもこのばらを見ると、骨董通り沿いのマンションの窓に揺れていたモーブ色のカーテンと、その部屋の中にいたであろう女のことを思いだします。

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