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2017年2月11日 (土)

押し花、パルマすみれと月食満月 *

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いつだったか深夜のJAZZバーで、わたしが子どもだったころは子どもの小学校の入学祝に百科事典を送るのがブームだった、という話をしたら、そこにいたわたしより一世代上の男性たちから、たしかにそうだった、百科事典なんてのもいまじゃあんまり見かけなくなったけど、懐かしいね、という反応が返ってきた。
でも彼らは一様に、分厚い百科事典を親にねだって一冊買ってもらうのがやっとで、わたしが10巻以上揃った百科事典を本棚にずらっと並べていたというと、そりゃずいぶんお金持ちの家だね、なんていうのだった。
でも、わたしの家はお金持ちでもなんでもなくて、ただ単に母は6人きょうだいのいちばん上の長女で、下はぜんぶ弟で、わたしにとっては叔父であるその弟たちがみんな社会人になってバリバリ働きはじめたころに最初の子ども(祖母にとっては初孫)であるわたしが生まれたから、小学校の入学祝いが豪華だったというだけの話なんである。
そして、それはまったくもってわたしには猫に小判のようなしろものであった。
わたしが熱心に見たのは植物図鑑と動物図鑑と人体図鑑くらいで、あとはほとんど開いてもみなかったんじゃなかろうか。
なかでも一番よく眺めたのは植物図鑑で、巻末にある五十音順の索引を、頭からぜんぶ暗記しようと試みたくらいだった。わたしは母に『鉄砲玉』と呼ばれるとおり、いったん家を出たら一日原っぱで遊んでいるような子どもだったからである。外で自分が目にする植物の名前がぜんぶわかるようになりたかった。
そのころ仲の良かった友達というのも、クラスのみんなから『ハカセ』と呼ばれる植物と生きものにやたらと詳しい、いまでいうところの眼鏡男子だった。
そんなわけで、あの立派な百科事典がその後どういう末路をたどったかはいまとなってはまったく記憶にないけれど、開いても見ない事典の多くは、よく押し花をつくるのに使用された。原っぱでとってきた、子どもの自分としてはめずらしい、きれいな植物を残しておくために。
押し花なんて地味だけど、いまでもなかなかかわいらしい趣味だと思う。

誕生日に娘にもらった花がだめになってきたので、そんな昔を思い出して今日ひさしぶりに押し花をつくることにした。
わたしの愛用品、和紙のレターペーパーで絞りのラナンキュラスを丁寧に挟んで、親友マリコにもらった分厚い『辞林』に挟んでさらにその上に本を積み上げた。
最初はどれくらい置いた後にひろげてみるんだったっけ?
挟んだ紙はその都度とりかえるんだったよね?
きれいにできたら紙に貼って、コラージュでもつくってみようか。
そんなイマジネーションにひたるのが好き。
いつでもひとり遊びは好き。

先週行けなかったから今日、2週間ぶりのプール。
帰りにパンダ目で花屋に寄って、予約していたパルマすみれをうけとった。
明日までコトリ花店ではこの時期恒例の『すみれの花の砂糖ずけ』というイベントをやっています。

本日、月食満月。
ここからわたしはひたすら断捨離です。
物理的にも、精神的にも。

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