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2016年4月15日 (金)

四月半ば午後6時

16panda_14

午後6時を過ぎてもまだ明るい。
季節はじきに初夏へ。
でも外に出たら思いのほか風が強くて肌寒く、あわてて上着を取りに帰った。
これだから春は油断ならない。
いつもの路地を曲がって定位置をちらりと見たら、パンダはいなかった。
と思ったら、さらに奥の角からにゃあと出てきて、にゃあにゃあ鳴く。
ごはんをあげたらガツガツ食べはじめて、それと同時にパンダが出てきた道の向こうでも猫の鳴き声がして、あれはきっとクロちゃんだ、と思ったら家から出てきたおばさんが、「あれ? はっちゃんは?」と猫に訊いている。
そうか、パンダはあのおばさんには『はっちゃん』と呼ばれているんだ。
ハチワレだから、はっちゃん。わかりやすい。
いったい野良猫にはいくつの呼び名があるんだろう?
どうやらパンダはあの多頭飼いのおじさんだけじゃなくて隣りのおばさんの家でも日常的にごはんをもらっているらしい。なるほど、パンダが長らく出没していた『キャット・ストリート』と呼びたいくらい猫がたくさんいた手前のshabbyな通りから、奥の路地に入ったちょっとお洒落な家が建ち並ぶcozyな一角へとテリトリーを変えたのは、こんな理由があったのか。さすがパンダ。賢い。

わたしは相変わらず坂本千明さんがTweetする、いまでは家猫となったシノビの画像をる毎日チェックする日々だけど、あれを見れば見るほどいかに完全な野良猫を家に入れるのが大変かを思い知らされる。
小鳥だったら手を齧られながらも育てた経験があるからいまでもきっと飼えるだろうけど、ふつうに猫を飼ったこともない人間にいきなり野良猫の保護など無理だと思うから、それにつけてもこれだけケアされてるパンダは全然わたしが心配することないな、と思った。
ただ、ごはんがほしくてもほしくなくても飛んできて、にゃあにゃあと鳴くパンダが何をいってるのか気になるだけで。

「はっちゃんは? はっちゃんはどこに行ったの?」と、おばさんはまだいっている。
そしたらこっちに向かってまるで友達を探すように鳴きながら歩いてきた猫。
やっぱりクロちゃんだった。
これはいつかパンダの残りものをあげた猫。
一度でもごはんをあげると猫は覚えていてその人間に声をかけてくる。
クロちゃんがにゃあといったら、パンダも顔をあげてウニャン、と返事をする。
そして、譲るようにさっと下に降りて行った。
かわりに悠々とクロちゃんが食べる。
いつもパンダが野良猫の癖にあげたごはんを全部食べないで少し残すのは、いまは見なくなったけど鼻剝けや、このクロちゃんにお裾分けするためなのかなあ、と思う。
外がだいぶ暗くなってきた。
家のオレンジ色の灯りだけが不穏な春に唯一平和でcozyな宵。

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