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2015年9月23日 (水)

彼岸の空

150923ohigan

うららかに晴れた秋の日。

連休最後の今日は父と妹と母のお墓詣りに。

事務所で対の花を買い、水の桶と杓子を持って墓前に行き、草をとり、

お墓の掃除をして水入れを洗い、湯呑みを洗ってきれいな水を入れ、

花をいけてお線香をたむける。父はかぶっていた帽子をとり、左手に

お数珠をして口の中で何やらぶつぶついいながら何度もお辞儀をして

いつもとても丁寧に拝む。

母が亡くなって15年。

あっという間だった。

父はいつも「自分がこんなに長生きするとは思わなかった」というけれ

ど、それは誰も予測しなかったことだ。それに私だって自分がこんな年

になるとは思わなかった。まったく馬鹿げたことではあるけれど。

母はいまでも私の夢の中にふつうに生きている人のように出てくるけれ

ど、私がそういうと父は自分の夢の中には一度も出てきたことはない、

という。何故だろう、わからない。

お墓詣りが終わって空を見上げると、360度いちめんのうろこ雲。

たくさんのトンボが飛びかって。

妹は久しぶりに長い連休だったせいかいつもより穏やかなきれいな顔

をしていて、それだけでほっとする。

帰り、いつものように小手指の利休に寄って食事する。

五穀米に、やわらかく煮えた里芋の入ったけんちん汁に、海鮮の湯葉

巻き、椎茸の味噌和え、ミニおくらのごま和えの小鉢がついたランチ。

ここのごはんはなんてことないようでいて丁寧に作られていて、とっても

落ち着く。お茶所だから緑茶もほうじ茶もおいしいし。

今日は夏みたいに暑かったけど、カフェでは9月も後半なのにまだかき

氷をやっていて、今季最後だからといってめずらしく妹は食後にかき氷

なんか食べていた。私は小さな抹茶のわらび餅を食べた。

電車の中で別れ際、父と握手をしたら、父は驚いたように「力があるな」

といい、それから「手が冷たいな」といった。どうやら最近、父は私の中

に何かを見てるようだ。

彼らと別れて見慣れた近所を歩きはじめたら、路地の草むらのあちこち

に明るい秋の午後の光が戯れ、でもそれは止まっているようにも見え、

なんだか永遠にかるく手が届きそうな気がした。

今日、私は線香で左手の中指を火傷した。

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