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2015年8月24日 (月)

久しぶり。

1508panda05

今日、めずらしく父が家に来た。

昨日夜遅くに妹から「先日のささやかなお土産があるのだけれど、それを

持って明日の午前中の早い時間に父がちょこっと伺ってもいいですか」と

メールがきて、「それなら午前の早い時間じゃなくて、お昼を一緒に食べよ

うと伝えて」と私がいってお昼にやってきたのだけれど、去年の父の誕生

日以来だから、ゆうに1年4ヶ月ぶりのこと。

以前はうちの息子と娘の誕生日、それにクリスマスにはかならずケーキを

持ってやってきて、北風の吹く寒い冬なんか「こんな寒い日に来なくてもい

いよ」と私がいっても「そうはいかない」といっていたのに、最近ぱったり来

なくなったのは、きっとカレンダーに印をしておいて直前まで憶えていても

当日うっかり忘れてしまうか、エレベーターのない4階まで上がってくるのが

もうしんどいからなんだろうなあ、と思っていた。

それなので、父が突然来るというのでちょっとびっくりした。

久しぶりで途中で道に迷ったらいけないし、階段も見てないと危なかったり

するから昼過ぎに家を出て近所の信号機の前で待っていると、白い帽子を

かぶった小柄な老人がたどたどしい歩き方で前からやってくるのが見えた。

車が来ないことを確認して、横断歩道じゃないところを渡っている。私が手

を振って「横断歩道じゃないところを渡ったらダメじゃん」といったら笑う父。

元気そうだった。

それから、えっちらおっちら4階まで階段を上がって、家族みんなでお昼ご

はんを食べて、食後に珈琲をいれて息子のお中元のアイスを食べた。

父にとっても思いがけなく孫2人の顔を見られて嬉しかったんだろう。終始

機嫌よく、父はよく喋った。2年前の父の誕生日に息子があげたラフィアの

帽子は、男物としては1番小さいサイズを買ったのにそれでも大きかったと

かで、全然かぶってもらえなかったのをこのあいだ直すからといって持って

帰ってきた。けっきょく私よりお裁縫上手な娘に汗取りブレードの後ろに三

つ折りにした手ぬぐいを縫い付けてもらってサイズを調整したら、ちょうどよ

くなったみたいだ。父にはいささかかわいらしいけど、かまわぬの小さな赤

い朝顔柄の手ぬぐいハンカチ。

それをかぶって鏡で自分を見た父は「これをかぶると10歳は若く見えるな。

70にしか見えない」といたくご機嫌で、2人の孫相手に「このぶんだと100

歳まで生きちゃうかもよー」と笑いながら冗談を飛ばし、最後は「頭の中で

あんまり難しいことばっかり考えてるとしょんぼりしちゃうから、あんまり難

しいことは考えないほうがいい。人生は楽しむのがいちばん!」と自分なり

の人生訓まで伝授して帰った。年寄りの気分の浮き沈みというのは日によ

って激しくちがうけれど、父が元気であかるいのはよかった。

父を駅まで送っていった帰り、いつもの道でほんとうに久しぶりにパンダに

会った。ここしばらくずうっと舗道に気配すらなかったから、てっきりついに

近隣の一軒家の住人に保護されて飼い猫になったのかと思っていたのに。

ここでパンダに会えないのはさびしいけど、今年の冬はもう寒い思いをしな

いでよくなってよかった、なんて思っていたのに。

飼い猫がいる一軒家の塀の上でくつろいでいたパンダは、私が「おや!」と

思う間もなく向こうのが先に「いったい、いままでどうしてたんだにゃあ~」と

いわんばかりに文句をいいながら降りてきたから、なんだかうれしいような

がっかりしたような、複雑な気分になってしまった。

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