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2015年6月30日 (火)

ぽえむぱろうるに行ってきた。

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6月もついに最後ということで、今日も仕事が終わるなり家を出て、娘と一緒

に池袋リブロに行ってきた。閉店だからということなのか、夕暮れ時の書店は

中も外も人でいっぱい。なかには閉店を告げる看板の前でiPhoneかざして写

真を撮る人や、書店の中で一眼レフでフラッシュ焚いて写真撮りまくる人やら

で終わり感が漂ってる。

でも2階の特設コーナーの『ぽえむぱろうる』はそうでもなかった。

JAZZと同様(って一緒にしていいかわからないけど)、詩のニーズは少ない

からだと思う。(潜在的ニーズは別として。)

壁には詩人の写真や直筆原稿が飾ってあったり、本の大きさも違えば様々に

意匠の異なる非日常の本が静かに並んでいて、ああ、こんなだったっけ、と思

った。そこはもちろん、昔の(本物の)『ぽえむぱろうる』とはちがうし即席感はあ

ったけど、でもこの空間はやっぱりすごく懐かしいものだった。マスにもアドにも

興味が薄い人間にとって、これほど居心地のいい場所ってない。それほど広く

はない静かな、閉ざされた空間に、非日常の色彩豊かで濃密な言葉がぎゅっ

と詰まっている感じ。そういう雰囲気、空気感。

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近くに椅子でもあってもっとくつろげたら、こりゃ、いつまででもいられるな、と

思った。思潮社がプロデュースしているコーナーながら、思潮社以外の本や

怪しげな(?)リトルプレス、希少な手製の私家版まで置いてある懐の深さ。

これぞ、ぽえむぱろうる。

前日まではそれほど興味もなかったらしく、「私は行かない」といいながらも

けっきょくついてきた娘は、リトルプレスが置いてある場所でさっそく1冊の

本を手にとって、まるで部数限定でつくられたお手製本のような本をぱらぱ

らっとやるなり値段も見ずに即座に「うわ! これいい! 私これ買う!」と

いったので、いつもはさんざん迷ってやめる人がめっずらしいな、と思った。

それからどれくらいそこにいただろう。

気づくと娘はいつのまにかアート本のコーナーに行ってしまっていたけど、

2人して何冊も本をまとめ買いして、重い荷物を持って雨の降りそうな空の

下を帰ってきたのでした。

そして家に帰ってから娘が即買いした本を見せてもらったらこれがもうほん

とうに素敵で、まいりました。

 中山直子(なちお)絵本『トラネコボンボン』 CAT 

まず猫のシッポ(リボン)で本を巻く仕様が手作り感があってかわいらしい。

これは生地を切って作ったものだから1冊1冊みんな違う。

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モノクロームのドローイングにわずかに使われた赤。

コラージュの技法がすごく素敵で、そこに添えられた短い言葉もとてもいい。

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最後のページまで読んでいったら、そこに私がいつもばらに感じていることと

おなじことが書いてあって共感するとともに、じわじわと感動 ・・・・・・

これはもう猫好きへの最高のプレゼントだ! と思って私も買うことに。

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それで、初めてこの本の出版元である書肆サイコロさんというのを知ったのだ

けれど、デザイン事務所併設のショップが高円寺にあるようで、西荻にしても

高円寺にしても、中央線ってなかなか奥深いです。

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娘が買ったこのブルーノ・ムナーリの本も装幀がすごくきれい。

アートの人だけにやっぱり装幀のうつくしさに惹かれるらしい。

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私はといえば、詩壇に彗星のごとく現れた天才少女と名高い文月悠光や最

果タヒの詩集も手にとってみたものの、ぜんぜん入ってこなくて、けっきょく

どこかの庫から出てきたような見慣れた『新選現代詩文庫』数冊に、以前

『珈琲とエクレア』の静かな飾り気のない文章に好感を持った橋口幸子の

『いちべついらい  田村和子さんのこと』と、黒田三郎の復刻版・詩集『小さ

なユリと』の夏葉社の本を2冊買って、けっきょく荒地周辺の詩人の本ばか

り買って帰ってきた。

でも、夏葉社さんのこの2冊の本はとてもよさそうです。 

 いちべついらい  田村和子さんのこと 橋口 幸子

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 詩集 小さなユリと 黒田三郎

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ただ家に帰って自分の本棚を見てうっかりしたなと思ったのは、持ってる本

を買っちゃったこと。新選現代詩文庫の新選鮎川信夫詩集。庫出し半額だ

ったからいいようなものの、もし欲しい人がいたら(メールでコンタクトしてく

だされば)さしあげます。今日び鮎川信夫の詩集を読む人がこのブログの

読者にいるのかどうかわからないけど。

そして、うっかりしたといえば、今日で閉店かと思っていたリブロは正しくは

7月20日が閉店日で、よって『ぽえむぱろうる』も20日までやってます。

28日には谷川俊太郎のゲリラ朗読なんてのもあったみたいだし、閉店まで

にもう1回くらいそんなことがないかなと思ったり。私もこんどは休日にひと

りでのーんびり行ってこようかなあ、なんて思っています。

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