« チョコホリックのためのチョコレートブラウニー | トップページ | 甘夏の季節 »

2015年4月16日 (木)

ここではないどこかにトリップするための・・・

15basyamichi_03

昨日、午後にはやむかと思った雨は夕方出かけるころにはさらに強くなった。

雨で滲む馬車道。

こんなひどい雨のなか私が出かけて行ったのは、今夜は『MANI』のライヴが

あったからだ。竹内直(ts.fl)×市野元彦(pt.)×田中徳崇(ds.)によるMANI。

MANIも私がその変遷を興味深く追いつづけているバンドのひとつ。

でも、なんでなのかな。

いつも思うんだけど、こんなに集中度が高くて面白い音楽をやる人たちって

滅多にいないと思うんだけど、なぜか集客率が低い。

そのたとえになるかどうかわからないけれど、よく「現代アートはわからない」

っていう人がいる。でも私にとっては(あくまで私にとってはですよ)アートって

わかるとかわからないじゃなくて、その絵なり立体なりインスタレーションなり、

作品の前に立ったときに、一瞬にして自分をここではないどこかに連れて行っ

てくれて、理由はわからないけど無性に楽しい、とか、なんだかわからないけ

どすごく惹かれる、とか思えたなら、その時点で自分と作品がチューンしたって

ことで、もうそれだけで今までとはちがう未知のドアの向こうに一歩行けた、と

いうことなんじゃないか。そして、そういう経験を(たとえば現代アートで)一度

でもしてしまったら、もうその人は「現代アートはわからない」なんていうつまら

ない言い方はしないと思う。それは理屈とか知識とか先入観とは別のところに

あって、自分の感覚とか本能の呼び寄せるところの話だから、まずは空っぽに

なって、その未知のドアの前で作品を穴があくほど凝視めるなり、わずかな音

にも集中して耳を傾けるなりしてみる必要はある。

そういったことを根気よくやってもみないで、簡単に「わからない」とかいってほ

しくない。それこそ、ただその作品なり音楽によって何が見えたかどう感じたか

ってだけのことだから。もっとも、アートや音楽が好きなら、の話だけれど。

それで、私にとっての『MANI』の音楽がまさしくそんな感じなのです。

これがJAZZなのか音楽のどのジャンルに属するのかとか、そういうことは私に

とってはどうでもよくて、聴いていると様々なイメージが立ち上がる、いろんな色

が見える、ここ(日常)ではないどこかに連れて行ってもらえる、そういう音楽。

見えてくるのはただきれいな風景だけじゃなくて、美しい悪夢みたいなものもあ

るかもしれない。ちょっと気持ち悪かったり、集中して聴くには体力のいる音楽

だったりするかもしれないけれど・・・・・・

私が思うには、持ってるエレメントがまったく違う3人だから、ときどき(とくに出

だしなんかは)音がとっ散らかって聴こえたりもするんだけど、徐々にピタッと

合ってきて、カチっと重なったときはすごい。音の奥ゆきの深さと微妙な揺らぎ。

昨日でいうとファーストの3曲め、『アンモナイト』。

これ市野さんのオリジナルで、すごく美しい曲なのです。

これを聴いてたら『awake』って言葉が頭に浮かんだ。なぜだかわからない。

そして、これを聴きながら思ったのは、アートスクールの学生をごそっと連れて

来てカウンターに座らせて、MANIの演奏を聴きながら思い思いに絵を描かせ

たら面白いだろうなあ、って。

もちろん、そのまま目の前にいるミュージシャンのデッサンはじめる人もいるだ

ろうけど、目に見えてるものじゃない、頭の中のイメージを描きだす人もいて、

それってどんなだか見てみたい。

どこかのアートスクールの皆さん、そういう夜のスケッチ遠足どうですか?

・・・・・・ って、まずは私がJAZZ好きの絵描きさんでも誘ってみますか。

ちなみに、今日のファーストで演ったのは、

 1.オケアノス(市野元彦オリジナル)

 2.ラ・パッショナリア(チャーリー・ヘイデン作曲)

 3.アンモナイト(市野元彦オリジナル)

 4.ペリドット(竹内直オリジナル)

1が長尺なのでワンステージでたった4曲。

セカンドは竹内直さんが曲名をぜんぜんいってくれなかったので、わからない

のがあるのでパス。

ここではないどこかにトリップさせてくれるMANIのライヴは、ここ上町63では

約3ヶ月おきのペースで行う予定だそうなので、次はもう7月かな。

アート好きの方、ぜひお聴き逃しなく!

15kanmachi63_10

|

« チョコホリックのためのチョコレートブラウニー | トップページ | 甘夏の季節 »

no music,no life!」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« チョコホリックのためのチョコレートブラウニー | トップページ | 甘夏の季節 »