武蔵野茶房で*
たまたま同じスイミングクラブに通っていたご縁で知り合った、プロフォトグラ
ファーのナカタさんから2冊の写真集を送っていただいたのは今年の誕生日
の2月。それからお礼もかねて一度ごはんかお茶でもしましょう、といいつつ
なかなか実現することなく10ヶ月が過ぎ。
なんていうか、こう見えて私は人に対してそれほど積極的なタイプじゃないし
どうやらお互い気長でのんびりした性格みたいで、写真集の感想もちゃんと
いってないのに今年も会うことなく終わりそうだな、と思っていたらその機会
は唐突にやってきた。
そして先に着いて待っていたら後からやってきたナカタさん、前に「お顔がわ
からなかったらごめんなさい」、「いえいえ、私はわかるからだいじょうぶです」
なんてメールのやりとりをしたのに、私を見るなり「クラブでお会いしていたこ
ろと全然変わりませんね」などとおっしゃる。私にそういうことをいう人は多い
けれど、そのたびに「まさか。ありえない。あなたの目は節穴ね」と思ってしま
う。このあいだもメイク道具が入った引き出しをあけようとして、黒いコンパク
トに下から映しだされた老レンブラントみたいな自分の顔に思わずぎょっとし
た、といって、外を歩きながら娘に涙こぼして笑われた私です。それよりも、
そういうナカタさんのほうがまったく変わってなくてびっくりでした。なんたって
スイミングクラブで万年上級の下の私と違って、あっという間に最上級クラス
に駆け上り、市民水泳大会のバタフライ部門で金メダルを獲ってしまうような
人だから、私とは出来がぜんぜん違うのです。
でも、そんなことはともかく、それからどれくらい話しただろう。
いただいた2冊の写真集、風景の島 JAPAN 1971-2011 と、星のしゃぼう
― 砂守が育んだ故郷 を見て私が感じた、簡単に言葉や文章にできない
感想やそこから生まれた様々な疑問を、実際にそれを撮った方と話すこと
で少しは理解し、解決できたような ・・・。
そして何より、ナカタさんの写真集の作り方はこれまで私が写真集というも
のに抱いていたイメージとはまったく違っていて、それ自体がとても影響力
を持った(愛のある)強い表現なのだとわからせてくれたこと。
写真を撮るのが好きなだけじゃなくて、本が好きで、本を作る工程すべてを
やってみたいからと自分で出版社を立ち上げ、苦労して流通ルートに繋げ
るところまで実現してしまうとは。すごいですね。
そんなわけで、あっという間の数時間。
外は寒かったけどクリスマスのイルミネーションがキラキラする駅前の道を
あたたかい気持ちで帰ってきました。
さて、なぜこれが『不思議大好き☆』のカテゴリに入るかというと、思ってい
たとおりナカタさんが不思議な人だったから、かな。
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