« 2014年10月 | トップページ | 2014年12月 »

2014年11月28日 (金)

セルリアが咲いた

14serruria_05

ついにセルリアが咲いた。

セルリア・ブラッシングブライド。

頬を染める花嫁。

私のベランダに来てから約8ヶ月。

強風の冬を越え、高温多湿の夏を越えてやっと咲いてくれた花だけに

とってもうれしい。

アフリカ原産、オーストラリアで品種改良された新しい植物で、育て方

がまだ確立していないため育てるのは難しいといわれる植物だけど、

思いのほか枯れることなく育ってくれた。

気をつけていたのは、うっかりばらの肥料がかかってしまわないこと。

リンがかかるとたちまち枯れてしまうと聞いていたから。

花の時期は12月からの数ヶ月と短いけれど、花が咲いてないあいだ

も一年じゅう、その緑のもやもやした不思議な葉っぱで背景をきれい

にぼかしてくれるから、これからはセルリアとばらの二本立てでいこう

かな、なんて思っている。

もうひとつのセルリア・カルメンも、ひどくゆっくりながらやっと花芽がつ

きはじめた。

14serruria_06

14serruria_07

| | コメント (0)

2014年11月26日 (水)

シベリヤあります

14siberia_2

連休明けの今日は、昨日おとといの晴れて暖かかった海日和が嘘みたい

な冷たい雨になった。

その雨のなかを各種支払い、納税に行く。

外は風もあって、雨が吹きつけるからもっと寒いかと思ったけれど、歩き

はじめてしまったら意外にそれほどでもない。私は暑さにも寒さにも強い。

支払いをぜんぶ済ませたらますます身軽になって雨の中ぼんやり叔父の

ことを考えながら歩いてたら、ふいに昔流行った歌を口ずさんでいた。

小椋圭の『めまい』。

この歌いい曲だとは思うけど、歌うたびいつも『ワイングラスの角氷』って

ところがしっくりこなくて困る。音の響きはいいとしても絵としておかしいで

しょ。角氷だったらロックグラスかウィスキーグラスじゃなきゃ。

ってなどうでもいいことを無表情に考えながら歩いていて、ふと横を見て

昭和レトロなパン屋のガラス戸に貼られたこの張り紙を見てはたと足が

とまった。「シベリヤあります」?

シベリヤって何?

それで、いったんはそのまま通り過ぎたものの、ちょうどなんだか物足り

ない気分でもあったし、思い切って中に入って聞いてみることにした。

こういうところ、自分でも子供だとは思うけど、知りたい気持ちは止めら

れない。それで店の中に入って、奥から出てきた店主らしきおじさんに

「あの、変なことを伺うようですけど、シベリヤってなんですか?」と訊い

てみた。おじさん一瞬、面食らったみたいな顔をして私の顔をじっと見な

がらとっさに「今日はもう売れちゃった」といった。それじゃ答えになって

ないので「で、シベリヤってなんなんですか?」と繰り返すと、「カステラ

です。中に羊かんの入った」とそっけなくいう。

それを聞いても私にはさっぱりわからないので、「それのどこがシベリ

ヤなんですか?」とさらに訊くと、こんどはおじさん、あきれたような顔

で私の目の前で手振りをしながら、「白いカステラのあいだに、こう黒い

羊かんが2本入ってるの。カステラの白は雪、羊かんの黒は列車のレー

ル。イメージできる? シベリヤ鉄道をイメージして作られたお菓子なん

だよ」という。それでやっと私もなんとなくイメージできて「ふ~ん、シベリ

ヤ鉄道! なるほど」と感心していうと、おじさんはやっと興が乗ってきた

みたいで、「50年前の映画で『風立ちぬ』ってのがあってね、そのなかで

主人公がシベリヤを食べるシーンがあって、それでひところすごく流行っ

たの」というから、「ブレイクしたんだ」というと、「そう。作っても作っても

飛ぶように売れたね。それでいつも冬しか作らないのに、お客さんが夏

も作ってくれ作ってくれ、っていうから夏までシベリヤ作ったりしてさ」

と、おじさん、そこまでいって「うちはその当時のまんま、50年前のレシ

ピで作ってます」とちょっと威張るようにいった。「この前もね、秋津から

わざわざ若いパン屋が訪ねてきて、シベリヤってどういうものなんです

か? って訊かれたよ。なんでも秋津に住んでる宮崎駿に作ってといわ

れたとかで。若くてまだなんにも知らないパン屋だったから、ちゃんと作

れたのかどうか知らないけど・・・・」といった。

けっきょく肝心のシベリヤは売り切れだったから実物を拝むことはでき

なかったけれど、疑問は解決したし、それに羊かんがはさまったカステ

ラなんて想像しただけでもあまり食べたいとは思わなかったから、売り

切れでよかったのかもしれない。それで、聞くだけ聞いて「じゃっ、また」

と店を出るわけにもいかないからパンを買って帰ろうとガラスのショーケ

ースの中を見ると、昔ながらのジャムパンにクリームパン、こしあんぱん

に白あんぱんと、私が子どものころそのままの昭和レトロなパンが並ん

でる。どれも素朴でぜんぜん飾り気がないのだけれど、いかにも手作り

って感じでかわいらしくもあり、おいしそうだった。私がどれを買おうか迷

っていると、おじさんがまた「うちのパンはいまのパンと違って、ふわふわ

したやわらかいパンじゃないからね。昔ながらの製法でなんにも入れて

ないから。すぐにカビが生えるよ」とぶっきらぼうにいった。そんなことに

はいっこうに頓着せずに私は「添加物は入ってないってことね」といって

ショーケースの上に置いてあった2個入り桜あんぱんと、シナモンロール

みたいな形のバターロールが4個入った袋をひとつ買った。

家に帰って、夕飯の前だったのでオヤツがわりに桜あんぱんを娘と半分

ずつして食べてみたら、薄皮のパンの中にほどよい上品な甘さのこしあ

んがたっぷり入ったあんぱんだった。昔の、物があまりなかったころの素

朴なあんぱん。パンを食べてるというより、あんこを食べてるみたいな。

それで、あんぱんを食べながら何気なく娘に「シベリヤって知ってる?」と

訊いたら、予想に反して「知ってるよ」という返事が返ってきたのでなんで

知ってるのかと思ったら、件の宮崎駿の映画『風立ちぬ』の映画で知った

という。

それでちょっと調べてみて、「ああ、なんだ、これか!」と思ったのでした。

シベリヤ。

Siberia_01

これなら子どものころ、それこそ今日行ったみたいな近所の小さなパン

屋で見たことがある。味の記憶はないけど、たぶんきっと何回か食べた

ことだってあると思う。

娘にそういったら、「ヤマザキでも売ってるよ」といわれてしまった。

なんだなんだなんだ・・・・・・

これぞまさしく百聞は一見に如かず!

| | コメント (0)

今季二度めの栗ごはん

14kuri_gohan_02

おととい栗を買ってしまったから、こんなときにちょっと面倒だったけど、

今季二度めの栗ごはん。

かるく洗った栗を沸騰した鍋の湯の中に入れて10分ほど煮て、ザルに

あげずにひとつひとつ取り出して剥いたら、熱かったけど意外と早くきれ

いに剥けた。

ワカメとお豆腐とネギの味噌汁、レンコンのきんぴらと肉じゃが。

考えたらこれもデトックスごはん。

明日は早いから栄養つけなくちゃ。

| | コメント (2)

真っ赤な贈りもの

14lhirosaki_ringo

昨日の夕方、ザーザー降りの雨のなか家に帰って来たら、今年もまた

りんごが届いていてびっくりした。

さっそくお礼の電話をして箱をあけると、大きくて重くて立派なりんごが

たくさん。ひとつ洗って皮をむいて割ってみたら、中心に金色の透明な

蜜がいっぱい入った硬くてジューシーなりんごだった。

いったいこれだけ大きくて重たいりんごがたくさん生る木って、どんなも

のだろう。一度りんご園に行って見てみたい。

今日にも自分で買うつもりでいたのに、今年もいただいてしまいました。

真っ赤な贈りもの。

これが最後だと思って、感謝して大事にいただきます。

どうもありがとうございます!


| | コメント (0)

2014年11月24日 (月)

ベトナムの女の子

14pho_ga

連休最後の今日は急きょベトナムの女の子を連れてタイ料理屋にランチを

しに行ってきた。今年の春ころ、娘のアルバイト先に親類のつてを頼って働

きに来た女の子。なんたって言葉足らずのうちの娘と、日本に来たばかりで

まだほとんど日本語ができないベトナムの女の子がショートメールでやりと

りするものだから、待ち合わせの場所がよくわかってなかったらしい。

今日も彼女が2時半からアルバイトというのにあわせて時間を設定したのに

40分以上も待たされて、今日はちゃんと会えるのだろうかと気を揉んだりも

したけれど、娘が携帯片手に右往左往してやっと見つけて連れてきた。

そして目の前に現れた女の子は、娘に聞いていたとおり、かわいい顔をした

子供みたいに小さい女の子。「はじめて会うのに、日本人は時間に厳しいの

に、こんなに遅れてほんとうにごめんなさい!」と片言の日本語でひたすら

謝るのを見ていたら、なんだかこっちのほうがかわいそうになってしまった。

あらためて、右も左もわからない、言葉もわからない国で暮らすってこういう

ことかと、なんだか自分の身になって思い知らされてしまった。

歩きながらも何か訊くと、すぐにトートバッグから電子辞書を出して自分の言

いたい言葉を探しはじめる。そんなだから、歩いているあいだもレストランに

着いてごはんを食べているあいだもなんだかちょっとせわしなかったけれど

すごく明るくて育ちのよい女の子には違いなかった。

自国で短大を出た後、日本に来たそうだ。

卒業式の日に友達と写したスナップやアオザイを着た写真、家族の写真な

ど、iPhoneに入っている写真をいろいろ見せてくれた。

アルバイトしながら日本語学校で学んでいる彼女。

いつも娘から彼女が日本の物価の高さを嘆いていることを聞いて知ってい

るから、自分の国にいれば両親もきょうだいも友達もいて住むところもあっ

て、彼女の好きな自然も食べものもあって日本にいるほど苦労せず楽しく

暮らせるのに何故、と思って聞けば、ベトナムは物価は安いけれど仕事も

あまりなく低賃金で、インフラもなく、とても不便なのだそうだ。

お給料はひと月2万円! 電車もない、と嘆いていた。

ちなみに日本語ができるようになったらベトナムで給料の高い仕事につけ

るのか訊いたら、通常の倍くらいの給料の仕事に就けるのだそうだ。でも

自分は彼氏と一緒に日本でベトナム料理のレストランをやりたいのだとも

いっていた。22歳の女の子の夢。

そういういことを考えて日本に来るアジア人は少なくないと思うから、その

夢をかなえるのはそう容易なことではなさそうだけど。

目下、彼女を悩ませているのは日本の冬の寒さ!

ベトナムでは気温8度になると学校も屋外での仕事も休みになるのだそう

だ。日本人からしたらそんなの信じられないけれど、熱帯の国ではそうな

んですね。だからいま、日本人より常に何枚か多く着ていても寒くてしかた

ないらしい。生まれてこのかた雪すら一度も見たことがない、というので、

この冬、東京に雪が降ったらこの子はどんなリアクションをするのかなあ、

なんて想像してしまった。

唯一今日残念だったことは、いつも行っているタイ料理屋が今まで行った

なかで一番おいしくなかったこと。せっかくお金のない女の子においしいも

のを食べさせてあげようと思ったのに、耐震工事のリニューアル後で何か

が変わってしまったのか、ただ単にランチタイムで忙しかったのか。

それに日本人が思う以上にタイ料理とベトナム料理って違うみたいだ。

使う材料が同じでも、料理のしかたも違うし、味付けも違う、といっていた。

うちの子は相変わらず料理にはまったく興味がないようだけど、彼女は和

食が基本だめなので、毎日自炊しているといっていた。平日は忙しいから

簡単なものを、休日は複雑なものを作るのだそうだ。私は料理は上手です

といっていた。エライですね。さすがに親元を離れて異国で暮らしているだ

けあって、同じ歳でもこういうところはうちの娘とは全然ちがう。

彼女が私に「フォーは好きですか?」と訊くので、「大好き。家でも作るよ」

といったら喜んでくれた。生春巻きが大好きなので、こんど家に来て作って

といったら「ありがとうございます!」といってガッツポーズをしてくれた。

家で死ぬほど生春巻きを食べるのが夢だったから、彼女がほんとに家に

来て作ってくれるのが楽しみです。そして彼女行きつけのベトナム料理屋

へ一緒に行くのも。そして私はまた例によって彼女の寒さ対策を考えるわ

けです。

娘の職場はかなり多国籍で、多国籍なりの難しさもあるみたいだけれど、

世界には日本より恵まれない人がいるということ、文化のまるで違う人が

いるということを知るためにも、そしてそういう「日本人のあたりまえ」が通

用しない人たちとコミュニケーションする方法を身につけるためにも、その

職場は娘にとってはよかったのかも、なんて思っています。

せっかく街まで出たから私はどこかに寄って帰りたかったけど、駅までも

1人で行けない女の子がいたからみんなで電車に乗って帰ってきました。

そして、なんとなく中途半端な気分の休日が終わろうとしていた夜遅く、

とつぜん電話が鳴って、叔父の訃報が舞い込んだ。

| | コメント (0)

2014年11月22日 (土)

山猫珈琲店

14yamaneko_coffee

このあいだ、ボスの遺構詩集のことでボスの親友で詩人のY氏と落ちあう

のに利用した山猫珈琲店。

インターネット検索でたまたまみつけた店だけれど、京王線の線路沿いと

比較的わかりやすい場所にあって、七月堂からも近くて便利だった。

外観はこんなだけど、中はもっと清潔で落ち着いた雰囲気で、線路脇に

あるとは思えない静けさ。外から見るより、店内のよく磨かれた窓から見

る明るい外の景色がよかった。山猫珈琲店、という名前からして連想され

るとおり、店の中には猫の絵がいくつもかかっていて、出てくる珈琲はマス

ターがネルドリップで丁寧にいれてくれた珈琲。この日はコロンビア・スプレ

モとグァテマラをいただいた。スプレモはあっさりした軽めの味で、グァテマ

ラは苦味のある濃厚な味。私は後者が好みだった。

私が店に入ったときにはクラシックがかかっていたけれど、Y氏が入ったと

きにはずっとジャズが流れていたそうだ。

カウンター席と、小さなテーブルに高いスツールの2人掛けの席がいくつ

かあるだけの小さな店だけど、なかなか雰囲気がよくて落ち着ける店。

明大前なんて滅多に降りる駅ではないけれど、また機会があったら行っ

てみたいと思う。

| | コメント (0)

林檎

14ringo

林檎


喉が渇き目を覚ますと、気配がする。軽く流れるのではなく、内へ内へ重

い蜜を溜める、厚みのある香り。旅の人は、気づく。昨夜部屋に戻るとす

ぐに、ベッド脇のテーブルに林檎を置いて寝てしまったのだと。枕元の明

かりで引き寄せると、したたかな重みをかけて、手のひらの丸みにすっと

収まる。重みをこのままくちに移すこともできるが、夏の朝日に丹念に研

磨された木肌を思わせる安らかな硬さと艶は、食べものである前にうつく

しさとして響く。

 この単調だが澄み切った時間の球体を、ひとりで綺麗に食べきれるぶ

んだけ籠に入れ、朝市から朝市を旅するように生きられたら。もぎたての

曲線の呼吸を包むためだけに手のひらは使われ、真ん中の窪みに一日

の糧となる新しい水や木漏れ日があふれるのなら。いちどは彼も、そう

願っていた。

 しかし、鏡面の若さとはうらはらに、林檎の内側は、つねにひどく疲れ

やすい。ひとたび空気に触れれば、白肌はすばやく変色し、取り返しの

つかない傷痕まで一気に駆け下りてゆく。ときには、完熟の時までに果

糖になり切れなかった不用な蜜が全身に漏れだし、そうした生の過剰さ

が激しい腐敗を招くこともある。

 移動を重ね、ようやく帰路につこうとしている旅人は、空気をはじく光沢

より、そんな内面のもろさがほしい、と思う。車窓を横切っていった人や

町の残像は、移ろう果肉の弱さでしか包めないのだから。

 こうして手で支えている間にも、果肉の奥で飽和した香りは夜に滴り、

熟れきった芯の周りは密にまみれながらほろびようとしている。いっそ、

皮にまだ輝きがあるうちに、さく、と目覚めの音を立て、すべてをかじり

つくすのはたやすいだろう。けれど、彼は、かすかな渇きを感じながらも、

手のひらで包み続ける。夜明けへ向かう、完璧な老いのうつくしさを。


( 峰澤 典子 詩集『ひかりの途上で』 七月堂 )

***********************************************************

昨日、りんごのことを書いたら、今日スイミングクラブでHさんにりんごを

もらった。毎年買うところが決ってるらしくて「いつもはこんなじゃないん

だけど、今年はなんだかすごく小さくて、人にさしあげるには恥ずかしい

ようなんだけど」というから、「とんでもない。りんごは大好き。ありがとう

ございます」といってもらってきた。

家に帰って袋から出してみると、たしかに小さくていびつだけれど、濃厚

な香り。皮を剥いてふたつに割ったら蜜が入っていて、おいしいりんごだ

った。これはますますりんごを注文しなくちゃならない。

詩は先日『七月堂』でいただいてきた峰澤典子さんの詩集の中の一編。

一緒に行った詩人のY氏から、今年のH氏賞を受賞した作品だと聞かさ

れていた。まったく無名の詩人がこんな小さな出版社から出した詩集が

H氏賞をとるというのは、きわめて異例なことだと思いますよ、とY氏はい

った。思潮社から詩集を出されているY氏の言葉だけに、詩人の力量だ

けでとられた賞ならそれは価値がある、見たい、と思った。(けれどもい

日本現代詩人会のホームーページでプロフィールを見ると「ユリイカ

の新人に選ばれる」とあるから、知る人ぞ知る詩人さんなのではないか

と思われますが。)

本をいただいた帰り、井の頭線の電車のシートに座って適当に本をひ

らくと、そのページには『労働として』という詩のタイトルがあって、それ

を数行読んだら、いま子を産んだばかりの若い女の姿が現れ、それが

いま会ってきたばかりの女性の姿と重なり、自分と重なって、息が苦し

くなって思わず本を閉じた。つまりそこにはまごうかたなき詩の言葉が

あったわけで、その数行で私はこの詩集が良い詩集だとわかった。

とりたてて難しい言葉はどこにも書いてない、きわめて平易でわかりや

すい言葉で書かれていながら、強いイメージ喚起力がある。その文体

からは生きることの鮮やかな一瞬の滴りを丁寧に受けとめようとする

真摯なまなざしと、女流にありがちなあけすけさとは無縁な品のよさを

感じた。

いつも思うのだけれど、詩でしか書けない、伝わらない、言葉がある。

詩でしか届かない、満たされない内面がある。

久しぶりに詩の言葉とちゃんと向き合ってみようと思った。

そう思わせてくれた作品。

14minesawa_noriko_2

ひかりの途上で 峰澤 典子 


| | コメント (0)

2014年11月21日 (金)

りんごの季節

14ringo_pan

電車の中でいただいたばかりの詩集をひらくと『林檎』という詩が出て

きて、放たれた言葉の美しさにはっと息をのむ。それから実家のある

駅前の、母と昔ときどき行った器屋のショーウィンドーを覗くと、ちょうど

去年の今ごろだったか、あるひとにさしあげようと思って買ったりんご

柄の器がいまでも飾ってあって、一年の早さを思う。あたりにはこの時

期特有の世界をまるごと浄化するようなまぶしい初冬の光が満ちてい

て、あの日、人様の居間にいるような窓際の席でテーブルをはさんで

はらはらと泣いた美しいひとの涙を、昨日見た夢のように思い出して

いる。帰りに家の近所のパン屋に寄ると、ここもまたりんごだ。思わず

りんごのかたちをしたりんごパンを買う。今日はついに髪がどうにもな

らなくなって切りに行った。長さはそれほど変えずに、といったのに、

相変わらず美容師のJ君は威勢よく切ってくれて、男の子みたいになっ

て帰ってきた。その自分の顔を鏡で見たらいい歳をしてまるっきりマン

ガみたいで、ボスのところで働きはじめたころ、「早苗は黙ってすまして

れば深窓の令嬢みたいに見えるけど、話したり、やってることを見てる

とまるでマンガだな」といわれて、「何いってるんですか。私なんてどこ

から見てもマンガじゃないですか」と答えたことを思い出した。そして夜、

髪のことなんかすっかり忘れてキッチンで遅い夕飯を作ってたら、アル

バイトから帰ってきた娘が人の顔を見るなり「星の王子さまみたいにな

っちゃって」といって笑うので、「星の王子さまですか? そんなにいい

ものだったらいいんですけど」と答える。おととしはボスから、去年は

ボスの弟さんから大きなダンボール箱いっぱいの弘前りんごをいただ

いたけど、今年は自分で一箱買おうかな、なんて思っている。

| | コメント (0)

2014年11月17日 (月)

糸鋸DAY

14itonoko_day_2

近所の材木屋さんのファミリーが、私に糸鋸も作業する場も貸してくれると

いったとき、涙が出るほど嬉しかったのだけれどなかなかやれる時間が作

れないまま11月になり、日に日に寒くなってそろそろタイムリミットだと思っ

ていたら、やっとタイミングがやってきた。

本日、住宅の貯水槽の清掃で朝から晩まで終日断水。

家にいてもトイレにも入れない手も洗えないキッチンも使えないじゃ仕事に

ならないので、「いまがチャンス!」とばかりに材木屋さんに糸鋸を使わせ

てもらうことに。

今朝はいちだんと冷えたのでほとんど外みたいな工場はさぞかし寒いだろ

うと重ね着をして膝掛け代わりのショールを持ち、ポットに熱いお茶を入れ

て朝10時に工場に行くと、ちょうど工場の入り口辺りに糸鋸をのせた小さ

な机が出してあった。椅子も近くにあったけれど、糸鋸の高さからいって立

って作業するのにちょうどいい。

私が机の上に持って行った木片をばらばらと出すと、「どれどれ」とまずは

アキオさんが木片のひとつを取って切り出す。意外に軽快な音。

でも、電動糸鋸をしてもアキオさんの力をしてもハードメープルは堅くて手

強いらしく、かなり強力に押さえてないと型ぎりぎりに切ってしまった木片

はガタガタと上下に煽られてしまう。それを見ていたら小学生のとき初めて

糸鋸を使って刃を折ってしまったときのことを思い出して、これが私に切れ

るのか? と思ったけれど、貸してもらった以上やるしかない。アキオさん

がやるのを見ていて大体要領はわかったし、「まあ、やってみなよ!」とい

ってアキオさんが仕事に戻ってしまってからは黙々と1人で切り続けた。

さて、こういうとき私が何をするかといったら、ホ・オポノポノをするのです。

この世の万物には全てこころがあるから。

すると、どうでしょう?

これがいうことをきいてくれるんだな。

馬鹿らしい、という人は、好きなだけおいいなさい。ほんとなんだから。

半分くらい切ったところで、特に負荷をかけたわけじゃないのにビン! と

音が鳴って糸鋸の歯が折れた。「あ!」といって思わず振り向いたら荷物

用のエレベーターの上にいた息子くんが即座に「手、切った?!」と訊くか

ら「いえ、すみません。刃が折れました」というと、「いえいえ、いいんです。

これ簡単に歯が折れるんです」といって、すぐに新しいのに替えてくれた。

刃を付け終わってから「なんなら歯の取り替え方も覚える? 切ってたらど

うせまた折れるから」というので、やり方を教えてもらった。「もし、わからな

くなったらまた呼んで」といってくれる。

この人はとても優しい。そして近年、私が出会ったこともないほどハンサム

である。まるでペーター佐藤が描いたアメリカの若い野球選手のように。

最近、第一子が生まれたばかりだという息子くん。

聞けば生まれたのは自分似の女の子だっていうから、そりゃあ、もうめちゃ

めちゃかわいいだろうなあ! と思ってしまった。赤ちゃんにつけた和菓子

みたいな名前を聞いたら、私も何か小さなお祝いがしたいな、と思った。

赤ちゃんに贈りものを買うのは大好きです。

新しい刃に替えてもらった途端に切れ味が良くなって、糸鋸の音が変わっ

た。私の手もだいぶ慣れてきて、最初にくらべたら思うように切れるように

なってきた。何よりもう子供のときみたいに糸鋸がこわくない。ただ、木を

押さえているのに力がいるから必死だけれど。

私がひたすら没頭してやってたら、アキオさんが横を通りかかって「すっか

り糸鋸がなついてるじゃないか。よしよし!」といって糸鋸の背中を撫でて

行った。ほんとに変な、で、ラブリーなおじさん。

糸鋸を出してくれたのが南のよく日の当たる場所だったのと、緊張しなが

らものすごく集中していたせいで、やってるあいだは暑くて暑くてしかたな

かったけれど、気がつくと汗びっしょり。

すでに始めてから2時間が経っていた。

立って作業していたから膝掛けも必要なかったし(何より寒くなかったし)、

いたるところ木の粉だらけになって喉は渇いていたけどお茶を飲む暇もな

かった。最後に粗く切った木片をきれいに削ってたらアキオさんが「午後も

また来る?」と訊くので、「いえ、ここまでできればもう充分です」といって終

わりにした。切り終わったバターナイフ型の木片を見ながら「最初は時間

がかかりそうなことをいってたけどできたじゃないか。よかったな」とアキオ

さんが笑顔でいった。アキオさんの笑顔はどこかボスに似ている。

「ほんとうにありがとうございました。ハードメープルができあがったら1本

持って来ます!」と私がいったら、息子くんが「ほんとに?」とうれしそうに

いった。もちろん、ほんとですとも。

「それじゃあ、それまでにホワイトアッシュと桜も切っておくよ!」

と、アキオさんがいった。

うひゃあ。なんていい人たちなんだろう ・・・・・・

ここに引っ越してきてからもう20年以上になるけど、地元の人にこんなに

親切にしてもらったのは初めてです。彼らはここできた私の初めての友達

です。

後片付けをして自転車を押して舗道まで出ようとしたら、2時間ずっと立っ

たまま力を入れて集中していたせいか、ふっと視点を横に移動した瞬間に

よろけて自転車ごと倒れそうになってしまった。すぐに息子くんが自転車を

起こしてくれたけど、想像以上に疲れたのかもしれないな。

でも糸鋸は楽しかったし、小学生のときより進歩していてよかった。

おかげで手も腕もバリバリ、肩もバリバリで明日は筋肉痛必至だけれど、

今日も良い日です

| | コメント (0)

2014年11月16日 (日)

やっと買えました。

14cukoro_cafe

今月は住宅の階段の月当番で、今日は集金した共益費を預けに行く日。

それで今日はいつもの日曜より早起きして支払いに行ったあと、その足で

くころカフェさんへ。

10時開店直後とあって辺りにはパンのいい匂いが漂い、店の前には人だ

かりが・・・・・・

で、ちょこっとだけ待って今日はやっと買えました。

くころカフェさんの焼き立てパン。

上から時計回りに甘栗パン、厚焼きマフィン、チキングラタンパン、コロッケ

パン。今日のブランチと遅い昼のごはんの分。

まだほのかにあったかい。

なんたって、くころカフェさんのパンは毎日パン生地をこねてる作り手の腕

のように(?)筋肉質でもちもちしてること。小さくても食べごたえがあって

おいしい。すぐにお腹いっぱいになる。

前に見た『恋愛小説家』という映画で、実際には恋もしたことない偏屈な恋

愛小説家の主人公が、やっと好きな人に本心を打ち明けてわかってもらっ

た後に「さあ、パン屋の開店する時間だ。これから焼き立てパンを買いに行

こう!」といって、晴れて恋人となった女性と手をつないで嬉々としてパンを

買いに行くラストシーンが印象的だったけど、今朝はちゃんと起きたおかげ

でちょっと得した気分になりました。

しばらくは不定期開店のくころカフェさんだけど、休日の朝に焼き立てパン

を買いに行く習慣はいいかも♪

あたらしいバターナイフもできたことだし、こんどはあのひとの分も買って

持って行こう。

| | コメント (4)

2014年11月15日 (土)

森のバウム

14lucca

昨日、帰り際に友達にもらったお土産。

箱根、森のバウム。

とにかくパッケージがかわいくて、蓋をあけるとこんな風。

14lucca_01

中もかわいい!

この箱は捨てられないね、と娘。

そんな風にいわれたらパッケージデザイナーはデザイナー冥利に尽き

ますなあ・・・・・

つくづく美しいって大事、パッケージって大事です。

そして、食べてみたらまたおいしい。

ふわっとして、しっとり。

添加物や香料が入ってない自然な味。

あっさりしたやさしい甘みだから重たくない。

とくにバウムクーヘンをコーティングしているアイシングのところを食べ

るとふわっとミカンの香りがして爽やか。これは珈琲だけじゃなくてダー

ジリンやアールグレイにも合いそう。

『湘南ゴールド』という地元の柑橘を使っているそうです。

これをくれた人の感じがわかるようだね、と息子がいいました。

そういえば、前に彼女にお土産でもらったロールケーキもおいしかった

なあ、なんて思い出しながら、しあわせなおやつタイムを過ごしました。

こんど彼女に会えるのはいつになるかな。

| | コメント (0)

2014年11月14日 (金)

グレン・グールドの指なし手袋

Gg

私が指なし手袋、ハンドウォーマーを作ろうと思ったのはギタリストの秋山

さんがしているのを見てからだ。それまでは指なし手袋なんてあまりかっこ

よくないんじゃないかと思ってた。でも、あの人一倍お洒落な秋山さんがし

ているのを見たら、なるほど、と思ったのだった。

何より指が使えるから、お財布からお金を出すときも本のページを繰ると

きも、そして携帯のメールを打つときだっていちいち手袋をはずさなくてす

むから便利だし、何より片いっぽうをはずしてポケットに入れておいたのを

うっかり落として失くす心配もない。

それで去年の冬、たまたま見つけたジョンストンズのカシミアのハンドウォ

ーマーを手に入れてしてみたら、これが便利なうえにとっても暖かい。

にんげん、手首、足首、首、お腹を冷やさないようにするのがいいといわ

れるけれど、上着を着るまででもない寒さのときなど、手首を温めるだけ

で全然ちがう。手袋ひとつで身体全体が温まるようだ。それで去年以来、

ふつうの五本指の手袋よりハンドウォーマーばかり愛用している。

とくにいいのは、まだストーブを出す前の晩秋から初冬のころ。

コンピュータの前で手足が冷えてしょうがないようなとき、ハンドウォーマ

ーをしてみたらこれがとっても温まる。それでハンドウォーマーをしたまま

キーボードのキーを打ちながら、「これって、グレン・グールドみたいじゃな

い?」なんていっている。

カナダ、トロント生まれの天才ピアニスト、グレン・グールドの異常な寒が

りはつとに知られたところだけれど、真夏のニューヨークにレコーディング

のために訪れたグレン・グールドがウールのハンチングに厚手のロング

コート、それにマフラーに手袋をしていたことはもう伝説になっている。

そこまでの寒がりの原因は、一節には薬の飲み過ぎで自律神経の調節

ができなくなっていたためだともいわれているけれど、常にピアニストとし

て(自分が満足できる)最高のパフォーマンスをするために、身体の冷え

から指が思うように動かなくなるのを心配してのことだとも思える。

そんなグレン・グールドにとって指なし手袋がどれだけ便利なものだった

かを、最近コンピュータの前で思い知ったところだ。(末端冷え性の人は

ぜひやってみてください。)

それで、自分が使っていいと思うと身近な人にも使ってもらいたくなるの

が私の性分で、とはいえカシミアの手袋をたくさん買ってポイポイあげら

れるほど私はリッチじゃないので、それじゃあカシミアにも匹敵するという

ベビーアルパカの毛糸で編んでみようと思ったのがはじまりなのでした。

ハンドウォーマーをプレゼントしたい相手は何人もいて、それこそポコポ

コ作って贈るつもりが、セーターまでではないにしろハンドウォーマーを

編むのだってそれなりに手間も時間もかかるわけで、そんなものを量産

している時間がビンボー暇なしの私にそうそうあるわけもなく、去年5つ

編んだところでさらに木工なんかはじめてしまったから、すっかり手が止

まってしまっていた。しかも自分の子供二人あげた以外は誰にも贈ること

なく。編んだのを見たいという人もいたのに、ここにもアップすることなく終

わっていたから、いまさらではあるけれど、以下、去年私が編んだハンド

ウォーマー4つ。

まずは、『カフェラテ? or エスプレッソ?』というタイトルでアップしようと

思っていた2つ。

13hand_warmer_2

ベビーアルパカってやわらかくて編みやすくて暖かくてとってもいい毛

糸なのだけれど、あまりきれいな色が揃わないのが難で、これはベビー

アルパカ100の細い毛糸を2本どりで中心に、ベビーアルパカとウール

の混紡で、少し太くて耐久性がありそうな毛糸をゴム編みに使った。

ミルクコーヒーみたいな甘い茶色とブルー。

13hand_warmer_02

エスプレッソみたいな、こげ茶とブルー。

ブルーと茶色の組み合わせって大好きです。

左右の目印になるように付けたボタンは、私の古いシャツに付いていた

もの。

13hand_warmer_01

それからこれは『チェック? or  ボーダー?』というタイトルでアップしよ

うと思っていたもの。

13hand_warmer_03

ネイビーブルーとグレー、大きめのしましまストライプは息子に、小さめの

チェックは娘に行きました。だいぶ大きさが違う。

13hand_warmer_04

自分でいうのはなんだけど、私のいいところは何をするにも丁寧なことで

目は揃っていてきれいだと思う。ひとつひとつが試作品で、ノートに簡単

な絵を描いてメモをとって、ひとつ作っては改良し、ひとつ作っては改良し

とやっているので、この4つ、似たようでみんなちょっとずつ違う。

最終的に『エスプレッソ』あたりが完成形といえそうだけど、はたして今年

やってみてこれと同じように作れるかどうかは不明。

昨日の夜、天気予報を見ていたら、今季一番の冷え込みといっていたか

ら、ついにハンドウォーマーの出番が来たと思った。今年はタイミングを

逃さず贈ろうというわけで、昨日よりさらに冷えた今朝、ハンドウォーマー

がひとつ旅立ちました。

14hand_warmer_01

今日、何年ぶりかで会った友達には『カフェラテ』を。

すごく喜んでもらえました。(泣かれた。まいった・・・)

よかった!(^-^)

14hand_warmer

| | コメント (0)

2014年11月12日 (水)

In Her Shoes

14jubilee_celebration_22_2

彼女の孤独、とか苦しみは、ふつうの人には想像を絶するものなので、

想像力の豊かな人たちは、それを目の当たりにすると打ちのめされて、

彼女に何かしてあげずにはいられなくなってしまう。

でも問題は他人にそう思わせてしまう当の本人が、誰の手助けでも素

直に受け入れるってわけではなくて、自分に手を差し伸べてくれるその

手さえ自分で選びたい、ってところにあるから、なかなか人の思いは通

じない。

昔、まだ息子が小さかったころ、息子のアートスクールでおなじクラスだ

った女の子の母親からその子のお兄ちゃんのお下がりの服をいらない

かと訊かれて、いらないものだったから丁寧にお断りしたらどういうわけ

か彼女が不機嫌になってしまって、困ったのと同時に無理やり物をくれ

ようとする人の傲慢さみたいなものを感じたけれど、あのひとにとって、

自分のお気に入りの人以外の人の好意はそれとほとんど似たようなも

のなのかもしれない、と思う。そう思うようになってからは、もう何を聞い

てもただ聞くのみにすることにした。もともと、人が人にしてあげられるこ

となんて、そうたくさんはないような気がする。

人の心には見えない壁が張り巡らされているから。

夏に会ったとき、「心配なの。とにかく心配なのよ」とMは繰り返しいった。

私はそういうMのうつろな目のほうが心配だったけれど、まだ夏はいい。

あたりには無邪気な光が戯れているし、一日は長いし、暑けりゃ服を脱

げばいいだけだもの。まだ楽天的でいられる。

でも冬は違う。

太陽の光は弱く、一日は何もしなくてもあっという間に暮れてしまう。

寒さは寂しさにも侘しさにもひもじさにも悲しさにもつながって、心配は

ますます募るだけ。街がキラキラ12月のイルミネーションをまとって賑

やかになったらなったで、その中で感じる孤独といったら。

でも、人が人に何かをしてあげたいという気持ちが純粋だとして、それ

が自分のためではないとどうしていいきれるだろう。

今日、天気は予報でいわれたほど良くならなかったし一日寒かった。

夏のあいだ、Mを悩ましていた心配は少しは解消されたのかな。

心配だから近々、電話してみよう。

今日咲いたのはフランボワーズいろのジュビリー。

ほんとによく咲くばら。

| | コメント (0)

2014年11月11日 (火)

7年めの・・・

141111

今日11月11日はポッキーの日。

じゃなくて、記念すべきコトリ花店さん7周年の日。

コトリさんは否定するけど、彼女はやっぱり雨女じゃないかな。

今年の今日もまた雨。それも真冬日。

冷たい雨の合間を縫って花屋にひとっ走りしてきた。

141111_01

彼女にとって『人生における最大のピンチ!』とも思えるような出来事を

きっかけに、とつぜん花屋をはじめたコトリさん。

いつも人のことを「寺内貫太郎みたい」とかいってるけれど、自分だって

他人からは想像できないくらい(そして自分で認識している以上にずっと)

実は熱血ちゃんなんじゃないかと思う。

石の上にも三年、というけれど、7周年ってすごいよね。

と、そんなことを話していて、彼女がいつかは福岡に行くかもしれない、

というので、え・・・、と思ってしまった。彼女はなんとなくずっと東京にいる

ような気がしていたから。

でも、そうだよね。

私たちくらいの年齢になれば誰だって、この先どこでどうしたいか考える。

彼女もそれを考えているだけ。

でも、そういわれたら、夏休みに帰省する友達と一緒に高松に行ったとき

みたいについ、自分も行こうかな、なんて思ったりして。彼女みたいに向こ

うに帰れる家があるわけでも、なんのあてがあるわけでもないのにね。

店でも人でも、ふつうにいつも行ったり会ったりしているとずっとそこに在る

ような気がしてしまうけれど、実際はそうじゃない。だから、そこにいてくれ

ている間は大切にしないとね。店も、友達も。

今日買った花は白のスカビオーサと緑のジニアとキャラメル・アンティーク

というばら。それにユーカリ。

141111_02

店の中にいたときはバタバタ降ってきたりもしたのに、私は晴れ女だから

行きも帰りもほとんど降られずにすんだ。

家に帰ってインスタントのコーンスープを作り、花屋で買ったくころカフェ

さんのしあわせなパンで遅いランチ。

今年も7周年記念の木の実と小さな球根を森ガールからもらった。

141111_03

食後の珈琲はブルーのアイシングが印象的なアトリエ・コナフェさんの

花のレリーフのクッキーとともに。

小雨の降る7周年の日。

雨の日も風の日も嵐の日もそして元気なときもそうじゃないときも

これまでよくがんばりました。

おめでとう!

これからもこの先も。

ずっと。

141111_04

| | コメント (0)

2014年11月 9日 (日)

冷たい朝のマダム・フィガロ

14madame_figaro

11月の冷たい雨の降る朝に咲いた、マダム・フィガロ。

このばらを見るのはとても久しぶりのような気がする。

今季、ばらの調子が良くない。

順調であれば春に次いでたくさんの花を咲かせる秋ばらだけれど、今年

はわずかにぽつりぽつりと咲いただけだった。

一見、繁茂しているように見えるばらでもほとんどがオールブラインドで

花芽が上がってこない。秋に買ったイングリッシュローズも届いたときは

勢いよく緑の新芽がたくさん出ていて、さすがプロが育てた苗は違う、と

期待したけれどやっぱりオールブラインドで結局ひとつも花が見られなか

った。オールブラインドになる最大の原因は芽吹き後の低温といわれて

いるから、毎年のことながらこれも異常気象によるものなんだろう。

オールブラインド以外にも元気のないばらはいくつかあって、先日は根

頭癌腫病になったヘリテイジに次いでヘリテイジとは双子のようなローズ

マリーが枯れた。このばらも今年はあまり咲かなかった。

これで空になった鉢は大小とりまぜて5つ。

こうやってベランダのばらもだんだん淘汰されてゆく。

思いのほか強いのはオーストラリア系植物で、これから問題の冬越しだ

けど、冬をうまく越えられるようだったらこれからはばらとオーストラリア

系植物のふたつでいくか、なんて考えたりして。

オーストラリア系植物は花が咲いてないあいだも常緑の葉っぱが美しく

ばらにはとても合うから。

今朝は冷えたから温かい香りがほしいと思って、パチュリ、マンダリン、

ホーリーフ、ジュニパーベリーを焚いた。

この季節になるとウィートヒート(ホットパック)は必需品。

休日のブランチはピザトースト。

14pizza_toast_01

| | コメント (0)

2014年11月 8日 (土)

昨日の満月、昨日の上町。

141107full_moon

5日の閏月のミラクルムーンはあいにくの天気で見えなかったけど、昨夜

午前1時過ぎに駅を降りて家まで歩くあいだずっと私の頭上にあった月は

たしかにかなりあやしかったな。

昨日、上町63で翠ちゃんが歌う前にいってた。

今夜の月もかなりあやしかった、って。

それから彼女が大好きなスティングの『Moon Over Bourbon Street 』を歌

って、最後に狼男よろしく、アオーン!と吠えていたっけ。ムーンつながり

でいえば、私は翠ちゃんが歌う『Moon Dance』も大好きです。ハンサムウ

ーマン的にかっこよくて、色っぽい。

昨日は前々から上町63に行く予定にしていたのだけれど、出張で東京に

来ていた親友がめずらしく強力に「北斎が見たい!」というので夕方落ち

あって上野の森美術館に。日曜日が最終日とあってチケットを買ってから

が長蛇の列で、中に入るまで20分ほど並んだあと、中に入ってからも人、

人、人で、外国人の姿も多くて、つくづく北斎って人気があるんだなあ、と

思った。とにかく混雑していてどの絵の前も人の頭ばかりでよく見えないし

例によって監視員が「絵の前に長く立ち止まらないでください、前の人との

感覚が少しでも空いたら一歩前にお詰めください」と年がら年中いうもの

だからじっくり見るのは諦めて、かなり飛ばして見るしかなかったけれど、

それでも北斎の絵は素晴らしかった。圧倒的な画力。完璧な構図。洗練

されたデザイン性。探究心をどこまでも極めていったらこうなった、という

ような、気が遠くなるほど細密にして正確な描写。遊び心とユーモア精神。

そして、これまた圧倒的な色彩美。

北斎といったらこれ、といわれるような代表作、海外では『Great Wave』と

いう名前で愛されているという『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』や赤富士、

『冨嶽三十六景 凱風快晴』などが間近で見られたのはよかったけれど、

それと同じくらい花鳥画もよかった。花も虫も鳥も、動きのある生き生きと

した描写で、かつ上品な色彩で。

友人はこれを持っているのが日本じゃなくてアメリカだなんて、なんてもっ

たいない、としきりにいっていたけれど、たしかにそうではあるものの日本

人が思う以上に浮世絵が世界の画家にもたらした影響が多大なことを考

えたらしかたないとも思えるし、海外でそれだけ珍重されたからこそこれ

だけきれいに保存されているのじゃないかとも思った。

展示されていた絵はけっこうな枚数があり、上野に着くなりお茶をする暇

もなく突入したものだから駆け足で見終わるころにはすっかり疲れ果てて

ミュージアムショップを見る気もなくなり、とりあえず子供に頼まれたものだ

け買って時計を見ると、てっきりもう上町に行くのは無理だろうと思ったの

に、まだ間に合いそうな時刻だった。それで友人にどうする? と訊けば

じゃ、行こうか、というので、それからまたあたふたと京急に飛び乗ったわ

けでした。

14kanmachi63_03

疲れてて写真もなんだかブレてるけど、昨日の上町63は、いつもの清水

翠(vo) × 馬場孝喜(gt)のデュオにめずらしくアルトサックスの山本昌広

さんが加わったトリオ。

いつもはなんといっても翠さんの声に瞬時に呼応し反応して自在にリズ

ムを操っていく馬場さんのギターとのコンビネーションが素晴らしく、この

二人のデュオはかなりできあがちゃってるからそこへ初めての人が入る

ってどんな感じかな、と思って聴いていたら、最初の数曲こそお互い様子

見みたいな感じだったけれど、そこはさすがプロ。山本さんは音を溜める

人のようで全体的にスローになってしまうんだけど、曲が長く引き伸ばさ

れたらされたで翠さんはそれに合うように歌い、まるまる一曲何も弾かず

に聴いていた馬場さんは山本さんとの接点を見出したように4曲めから

はいつもの馬場さんの音で弾けたように弾き、セカンドステージともなれ

ばもう3人のコラボレーションができあがっていて、プロのミュージシャン

って実にいい耳してるな、と思った。

昨日初めて上町で翠さんの歌を聴いた友人がファーストステージ終わる

なり開口一番にいったのは「いやあ~、生翠ちゃん、いいねー、癒された

わぁ~」でした。私は友人宅でBGMで流れてた翠ちゃんのファーストアル

バム聴いていいと思ってから早十数年、なんですけど、友人はCDだけじ

ゃ本当の良さはわからなかったらしい。

まさに音楽はライブに勝るものなし、といったところ。

そして音楽のいいところはそんな風に疲れて出かけて行っても演奏さえ

よければ元気になってしまうところ。出張で東京に来て一昨日の夜はホ

テルでろくろく眠れず、昨日は仕事を終えたらぐったりして正直このあと

どうしようかと思ったという友人は上町63を出た後「なんだかすごくすっ

きりした!」といって深夜にもかかわらず元気にし続けていたし、私は私

で馬車道で飛び乗った電車が各駅で2時間もかかって帰ったにもかか

わらず道のまんなかで荷物置いて満月の写真撮ったりしてアオーン!

な夜でした。

ちなみに、この友人Tちゃんとは30年来の友達ながら二人で一緒に美

術館に行くなんてのも初めてなら、たまたま出張で来ていた日に翠ちゃ

んのライブがあって横浜までそれを聴きに行けた、なんていうのもまさ

に記念すべき(かどうかはわからないけれど)ミラクルでした。

天の采配に感謝。

おまけは昨日の上町のマスター。

もっとかっこよく撮ってマスター目当ての客が増えることを狙ったそうきち

でしたが(ウソ)、店内暗い上にわざとだかなんだかマスター実にきびきび

よく動くもんですから、やっぱりブレてうまく撮れないのでした。

14master

何をしているところかというと、私が2杯めを頼むのに「珈琲以外で何か

温かい飲みものはないですか?」と訊いたら「ベイリーズなんかどうです

か?」といって、ベイリーズを珈琲で割ったカクテルを作ってくれていると

ころです。

アイリッシュコーヒー。

厳寒の地、アイルランドで生まれたカクテルというだけあって、これすっご

く温まりました。体温上がって暑くて思わずジャケット脱いじゃったくらい。

それに、バニラとカカオのクリーミーな味が珈琲とあわさってすごくおいし

かった。これからの寒いあいだはこれでいこう。

冬の夜のアイリッシュコーヒー、おすすめです♪

| | コメント (0)

2014年11月 6日 (木)

マリベルジャパンのチョコレート

14mariebelle

昨日、玄関のピンポンが鳴って、いつものように息子がハンコを持って出て

行ったと思ったら、自分に来た荷物だって。

包みをあけるとブルーと茶色のリボンがかかったこんな素敵なパッケージ。

ブルーと茶色はいちばんくらい好きな組み合わせです。

蓋に天使のレリーフがついたこの缶、

缶フェチにはたまりません。

14mariebelle_01

蓋をあけると、中にはまるで宝石みたいなチョコボール。

きれいなブルーはミントチョコらしい。

京都では有名な、マリベルジャパンのチョコレートですって。

14mariebelle_02

ちょっと調べたらとっても高価なチョコレートなので、なんでこんなに高い

チョコレートをあんたなんかにくれるの? と聞いたら、息子にまじで怒ら

れちゃいました (u_u。)

チョコホリックの私と娘とちがってストイックに甘いものを控えている息子。

たーくさん入ってるので、しばらく楽しめそうです♪

14mariebelle_03

| | コメント (0)

2014年11月 5日 (水)

珈琲カンパ

14colombia_supremo

次の珈琲豆の宅配が来るまであと2日あるというのに、このあいだ近所の

焙煎屋さんで買った珈琲豆もなくなってしまった。

夏のあいだ余り気味だった珈琲豆もこのくらいの時期になるときまっていつ

も足りなくなってくる。毎月1キロの珈琲豆を買って足りずに200追加して買

って、それでも足りないとはいったい我が家の珈琲豆の消費量はどれだけ

なんだと思うけれど、それだって馬鹿ほど珈琲を飲んでるわけじゃない。

家族3人で毎日、朝と昼の2回飲んでぎりぎり1キロで足りるところを、たま

に3杯飲んでしまう日が数日あるとそれでもう足りなくなってしまう。

珈琲に含まれるコルチゾールという成分が熟睡を妨げてエイジングを加速

させるということを知ってから、なるたけ夜は珈琲を飲まないようにしている

ものの、これだけ夜が長くなってくると珈琲好きはもうアウトです。

いちおう時間を気にしつつも夜9時までなら珈琲飲もうかということになる。

土居珈琲の珈琲贅沢倶楽部のキャッチコピーに『いつもコーヒーのことばか

り考えている人のために・・・』というのがあるけれど私なんかまさしくそれで

キッチンでパスタを作ってるあいだからもう「ああ! 珈琲のみたい!」と思

ってるから、そういう私にとって珈琲豆が切れるってかなりバッドな状況なの

です。

じゃあ、また買えばいいじゃん、って話だけど問題は珈琲豆ならなんでもいい

というわけではないところ。土居珈琲さんのおかげでいまや私ばかりか子供

たちまですっかり『違いのわかる人』になってしまったものだから、贅沢にも

スペシャルティコーヒーを毎月1キロも消費している家庭の(一応)世帯主と

しては、そうそう珈琲豆ばかりにお金を使っていられないって気分になる。

それで今朝、近所で買った珈琲の最後の1杯を飲みながら、冗談混じりに

子供たちに珈琲カンパを持ちかけてみた。1人400円でこのあいだと同じ

豆が200買える。まあ、ちっちゃなことですけど、そこはあくまでかわゆらし

く冗談で。するとすぐに2人から「いいよ!」という声が返ってきた。

息子なんか「400円。そんなんでいいんだ」というから、珈琲豆も高騰した

したというけれど、ほかのあらゆるものとくらべると昔とくらべて珈琲1杯の

値段も珈琲豆の価格もそれほど変わってないんじゃないの、でも限られた

優秀で希少な豆を生産する農園の自然環境もかかるコストも年々ひどくな

る一方だから、そのうちほんとに飲めなくなるかもね。スペシャルティコーヒ

ーなんてのが飲めるのもいまのうちかもしれない、と私はいった。

それは珈琲に限らず現在の食の全般にいえることであって、こんな郊外の

スーパーマーケットの食料品売り場を見たって食糧危機がひたひたと迫っ

ているのをひしひしと感じずにはいられないわけで ・・・・・・

でもまあ、そんなわけで明日から珈琲断ちをしなくてすむことになった。

そして『珈琲カンパ』といって思い出すのは、昔アルバイトで働いていたグ

リーティングカード会社のことだ。

渋谷にフラッグショップがあって、日本全国のデパートに卸をやっていた当

時業界では有名な会社で、私はショップ勤務ではなく倉庫併設の本社で出

荷と事務の仕事をしていた。取引先から送られてくる注文伝票を見ながら

段ボール箱に様々な種類のグリーティングカードをつぶれないようにきれい

に詰め、最終チェックをしてもらったあと納品書を入れて毎日集荷の時間ま

でに荷物を作って出す。ほとんど肉体労働みたいな仕事。

大量のグリーティググカードがラックに並んだコンクリート床の倉庫は夏で

もひんやりしていて寒く、私はそこでの勤務(冷えと紙の粉)がもとで寒冷

蕁麻疹になってしまったほどだった。時に紙はカミソリみたいに鋭く指を切

り、紙があれほど重たいものだと知ったのもそれが初めてだった。

それでもそのアルバイトは楽しかった。

なぜならそこで働く人たちはみんなユニークな人だったから。

ミュージシャンの卵、絵描き志望のお嬢さま、このあいだインドの長旅から

帰って来たばかりのヒッピーみたいな男、昨日新婚旅行から帰国したばか

りだという超ハンサムな絵描き、ヒゲと長髪と丸眼鏡がどこかつきあってい

る人に似ていた営業マン、それに母さんと呼ばれていた仕切り役の年配の

女性と、姉さんと呼ばれていた経理のマンガみたいに面白い女性と ・・・

そこでは朝一日がはじまるといつも夕方暗くなるまで毎日が学園祭の前日

みたいにわさわさしていた。

その職場にそんな変な人たちばかりが集まったのも、きっと社長が面白い

人だったからだと思う。元画商だという社長は大変な目利きで、どこで見つ

けてくるのかわからないけどまだ無名のイラストレーターを連れて来ては

ユニークなグリーティングカードを作っていた。それでカードが売れて有名

になった人もいれば全然売れなかったのもあるけど、社長はいつも「クリ

エイティブであろうと思ったらメーカーは売れるものだけ作ってちゃ駄目な

んだ」といっていた。若かった私は「素晴らしい! その通りだ!」と思った

けれど、そういう仕事はとうぜん無駄も多いわけで、社長の実質マネッジ

役である常務の奥さんはとってもケチな人だった。いまでも憶えてるけど

私がその会社に入って最初に来客にお茶を出すようにいわれた後に経

理の姉さんにお願いしたことは、安くていいから新しいコーヒーカップ&

ソーサーを買ってください、ってことだった。子どものころから欠けた食器

を使うのは貧乏くさい、と母にいわれて育った私には欠けたカップでお茶

を出すのがどうにも耐えられなかったのだ。

来客に対してそれだから従業員には推して知るべしで、彼女は私たちの

休憩時間のお菓子をいつも今でいうところの100円ショップのようなとこ

ろで買ってきた。安くて量のある駄菓子。珈琲はもちろん、インスタント。

それで、そこで働く人たちはみんな感性豊かな人たちだったから、こりゃ、

ひでえな、忙しい合間の休憩時間くらい、おいしい珈琲が飲みたいよね

って話になって、ときどき何人かが顔をあわせると珈琲カンパをして、主

に私が近所の珈琲ショップに豆を買いに行った。

ワンマンな上司の下で働く人たちはそんな風に社員もアルバイトも関係

なく仲がよくて結束していたし、お目付け役のいない昼間のわずかな休

憩時間にみんなで飲むおいしい珈琲は、それはそれはしあわせなもの

でした。

私はいまでも子供にいうのだけれど、若いころ、働くことはちっとも苦じゃ

なかった。それは私が当時いうところのいわゆる『自宅の子』で、生活が

かかってなかったから、というのが大きかったからとは思うけど、働いて

お金をもらえるのは嬉しかったし、給料日は楽しみだった。欲しいものも

行きたいところもたくさんあったから。そして、何よりそれ以上に新しい誰

かと出会えるのがよかった。もちろん、楽しいことばかりじゃなし、嫌なこ

ともあったし理不尽なことをされたりすることもあったけど、失業してもい

つもめげずにすぐに新しい仕事を見つけた。むしろ逆に失業して家にい

るのが嫌だったということもある。だからいまの家にいたがる若い人たち

のことがわからない。まだたいして働いた経験もないうちから世の中を

怖がって外に出て行かない人たちのことがわからない。たしかに時代の

空気は私のころとは違う。でも私たちの時代にはインターネット登録も

メール応募もなかった。自分に何ができてもできなくても経験があろうが

なかろうが、どんなに内気で自信がなくたってとりあえず履歴書を書いて

面接に行って見知らぬ大人と対峙しなけりゃならなかった。どっちがいい

とか悪いとかいってるわけじゃなくて、時代がどんなに変わろうとも外の

世界に出て行って人と関わらなきゃならないのは今も昔も同じってこと。

家なんて、子供にとっては疲れて帰ってきたら温かい巣であればそれで

いい。

年をとって今だからそう思うのかもしれないけれど、20代って人生のう

ちでも最も重要な人に出会えるいい時代だと思う。私がシングルマザー

ワーキングマザーになってから数限りなく転職してそのたびにたくさんの

人と出会い、同時に日々の労働と家事と育児に追われてそんな関係さ

え失ってきてしまったけれど、一緒に働いた人たちで、いまでも「あの人

どうしてるだろう」と思うのは20代のころに出会った人だけだ。なんども

いうように時代はあのころとは激しく違うのだろうけど、それだって目の

前の世界は自分の見方しだいで変わるんじゃないかな。どうだろう?

いつものことながら、ひとつのことから次々にいろんなことを考えるから

とりとめのない話になったけど、むかしむかし、珈琲カンパの思い出。

| | コメント (0)

2014年11月 4日 (火)

季節のはじまり

14autumn_lease_03

先週から朝の光の角度が変わった。

カーテンを開けたとたん、サンキャッチャーが放つ光で部屋中どこもかしこも

虹でいっぱい。

今朝は北風が強くて寒かった。

洗いものをする水がずいぶん冷たくなった。

空は澄み切った青空。

この時期特有の白く発光するような光がまぶしい。

今日は浄化されるような天気だね、と娘がいった。

これから一年の終わりに向けてどんどんそうなっていく。

我が家は今年もクリーニング月間のはじまり。

いまから毎日空いた時間にちょこちょこやって、できることなら12月の半ば

くらいまでには家の掃除を終えて、そこから先は落ち着いて仕事をしたり、

楽しいことに時間を使いたい。そうじゃなくても人の気が荒くて気ぜわしい

師走の空気の中で、慌ただしく右往左往するなんてまっぴら。

昨日は半日、押入れの掃除をしたり衣替えをしたりで終わってしまった。

おかげですっかり手は荒れてしまったけど、押入れと箪笥の中はすっきり。

物がひとつ片づくと部屋の気も変わる。

今朝は昨日出たゴミを出して、リースを入れ替えた。

あのひとが作ってくれたエバーグリーンなアナベルのリースは部屋の白い

ドアの前に。そして、このあいだ作ったばかりのこの木の実のリースは壁の

鏡の前に。

あたらしい季節のはじまり。

| | コメント (0)

2014年11月 3日 (月)

インディアンサマー

14jubilee_celebration_21

11月のジュビリー。

外はよく晴れてぽかぽか陽気。

絶好の衣替え日和。

今日こそやらなくちゃ!

| | コメント (0)

2014年11月 2日 (日)

11月のばら

14glamis_castle_08

久しぶりに咲いたグラミス。

この純白の花びら、やわらかな花のかたち。

大好きなばら。

雨が上がった今朝は、曇っているけど大気はなんだかもわっと暖かい。


| | コメント (0)

2014年11月 1日 (土)

白ばらを100本。

14serruria_03

昨日、午前中の早いうちにやんだ雨は、コトリ花店を出ようとするころに

また降りはじめて、今日も雨。

プールまで歩いて行こうかと思ったけれど時間が無くなってしまったので

片手に傘をさして自転車で行く。交番のある交差点で信号が赤になると

ポリスマンがちょっと気になるけれど、私のほかにも傘をさして自転車に

乗っている人はたくさんいる。雨なのに寒くないのは昨日とおなじ。

やっとひらきはじめた彼女のセルリア。

たしか私のとおなじブラッシングブライドだと思ったけれど全然ピンクは

入らない。

14serruria_04

それから夢のようなばら。

14roses

前に「花屋に花をくれる人はいない」というコトリさんに、自分がもらうなら

どんなブーケがほしいか訊いたら、「ローズマリーを100本とか」という答

えが返ってきて、実に彼女らしいな、と思った。

私なら赤い薔薇を100本、じゃなくて、白ばらを100本、がいい。

(別に100本じゃなくてもいいけど。)

もしそんなブーケをもらったら、きっと好きな絵描きさんから絵をもらったと

きみたいに一日抱えてぼーっとしてるだろうな。

雨の土曜日。

最近の私はプールに行くたびちょっと落ち込む。

水泳がいっこうに上達しないのに、どんどん上がっていく年齢と、どんどん

落ちていく筋肉と体力と柔軟性と瞬発力。

体力維持以上のことを望むなら自分に負荷をかけなきゃいけないことくら

いよくわかってる。つまり、日ごろの柔軟体操と筋トレ。

スクワットとかストレッチとか?

私っておよそアスリート向けじゃないからな。

なんたって白ばら100本を夢見る私ですから。

・・・・・・ でもなんとかしなきゃね。

| | コメント (0)

ハロウィンは終わったけれど

14_pumpkin_soup_01

ハロウィンは昨日終わったけれど、今朝の朝食はパンプキンスープ。

いつかのカブのスープと同じように、薄く切ったたまねぎをバターで炒め、

そこに小さく切ったかぼちゃを入れてさらに炒めたら、お湯とブイヨンとちぎ

ったローレルを入れて野菜がやわらかくなるまで煮る。マッシャーで粗くつ

ぶしたら牛乳を加え、ソーセージを入れて煮てから塩・コショウで味付けた。

娘いわく、かぼちゃのポタージュよりこっちのほうが好き、と。

たしかにポタージュよりまったりしてなくて、素材感が残ってておいしいかも

しれない。ソーセージも入ってボリューミー。

これまで日本でなんでみんながそんなにハロウィンハロウィンって騒ぐんだ

かさっぱりわからないと思っていたけど、数日前にハロウィンの起源はケル

ト文化にあり、その宗教観は自然崇拝の多神教で日本神道と同じ構造を持

っていて、ハロウィンは日本でいうところの収穫祭であり、さらにケルトの暦

によれば11月1日は新年であることから、ハロウィンは日本の大晦日や節

分に相当する、なんていうのを読んで、にわかに親近感が湧いたりして。

もともと人類はアフリカの1人の母からはじまったといわれているから、遠い

異国の民族と日本人に共通点があってもおかしくはないのだけれど、秋田

のなまはげ、節分の鬼と、ハロウィンのお化けは同じかあ~、などと感慨に

耽る朝、です。

| | コメント (0)

« 2014年10月 | トップページ | 2014年12月 »