痩せっぽちの
夕方、息子に頼まれて市役所に書類を持って行くも不備があって返された。
これだから出るとき不備はないかと訊いたのになあ~と思いながら自転車
を出そうとふと空を見上げると、麗しの三日月。
毎月月末に税金を納めると私は一気にプアになり、少々ブルーな気分で帰
りにそら屋さん に寄って日用品を買いもとめ、『秋深し、物価高く人細る秋』
と今月のポイント倍ワードをいってスタンプを押してもらいながら「収入は年
々下がる一方なのに税金は上がるし、物価はどんどん高騰するしで、なん
だかだよね」と私がいうと、店長は店長で「まったく。これでほんとうに消費税
は10%になるのかなあ? 自分としてはならないでほしいけど」という。
昔は税務課でいやらしくこってり絞られた後、市役所の窓見上げて「いつか
税金たっぷり払ってやる!」とか思っていたけど、最近はそれも思わない。
それよか貧乏でももっと楽天的で明るくハッピーに暮らしてる人たちがたくさ
んいる国で暮らしたい、とか思うわけで。
帰りはすっかり暗くなった空に痩せっぽちの月を見ながら帰る。
ほっぺたが冷気でチカチカするほど寒い冬の夜、群青色の空に刺さりそうな
ほど尖った白銀の三日月、ともなると、あれってまさに反骨。
すごくヴィヴィッドな気分で「ああ、生きてるって感じ!」と思うんだ。
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