« 東京は吹雪! | トップページ | 猫化する »

2014年2月 5日 (水)

こたつ de みかん

14kotatsu

昨日、外出から帰ったら鎌倉のハンタさんから数日早い誕生日のプレゼントが届

いてびっくり。やっぱり今日はいい日だ、と思ったのだけれど、内容が実に鎌倉の

ハンタ猫さんらしかった。鎌倉名物、豊島屋の鳩サブレーにはじまって、可笑しか

ったのはこの『炬燵』というお菓子。

箱のなかに入っていた説明書きにはこんなふうに書いてある。

ちょっと長いけどそのまま引用すると、

未だ電気、ガス等による暖房システムが無かった時代、炭を使った”炬燵”

火鉢”が家庭の暖房の主流だった。それもついそこの、昭和二十三、四年頃。 

寒さが厳しくなって参りますと、居間の炬燵を囲み、こごえた手足を”炬燵”の

け布団に包み、暖をとりつつ一家で語り合う団欒の姿が懐かしく想い起され

ます。そんな時のつき物は炬燵の上に置かれたみかんが主役であったようで

した。 

その懐かしいみかんのお味を白餡に練り込み、小さく丸めました。昔の小学校 

唱歌の一節に、猫はこたつで丸くなる♪ があったことなど、想い出し頂ければ 

と存じつつ ・・・・・・

これを読んで思い出すのはいまは亡き祖母の家だ。

昔ながらの平屋の一軒家の祖母の家の居間には掘りごたつがあって、あれは

すごく楽ちんだった。真冬なんか一度入ったらもう出られない。庭に面して家の

北側、廊下のつきあたりにある暗くて寒いトイレに行くのも億劫になってしまう。

いったいそこで、どれだけ祖母や叔父たちと食卓を囲んだことだろう。

子だくさんの祖母の家は子供が自立してからもいつも賑やかだった。

私が子どもだったころ、祖母はすでに猫は飼っていなかったけれど実はそれに

は理由があった。あるとき、長らくかわいがっていた飼い猫の姿が見えなくなっ

て、ずいぶんと長いこと探し歩いたけれどとうとう見つからずに、きっとあの子は

自分の命がもう長くないことがわかったから家族に見つからないようにひっそり

どこかに死にに行ったのだろうとあきらめたころ、掘りごたつの下を掃除しようと

してあけてみたら、その隅に猫の亡骸があるのを見つけた。祖母はたいそう悔

やんで悲しんで、以来もう猫を飼うことはなかったという。母から聞いた話。

そんなわけで祖母の家にはもう猫はいなかったけれど、家のまわりはいつも猫

だらけで、小さかった私がよく夕飯のごはんを残すと、そこに焼き鮭のほぐした

のや筋子を混ぜた贅沢な猫まんまを作っては縁側の下の大きな沓脱石の上

にのせていた。するといつのまにやらどこからか一匹二匹と猫が集まってきて

にゃごにゃご喉を鳴らしながら食べはじめる。それをガラス戸越しに見ているの

が好きだった。そんな祖母の家を母は『猫屋敷』と呼んでいた。

人間の記憶ってすごいもので、いまそんな風に思い出していると祖母の家の

細部までがホログラフィックに思い出される。場と人、そこにあった音と空気、

匂いまでもが。

昔の古い家の作りって私には謎で、部屋の中に何のためか小さな凹んだスペ

ースがあったり、節くれだって妙にデコラティブな立派な木が柱に使われていた

り、大した家でもないのに妙に凝った彫刻欄間があったりして、子どもながらに

なかなかミステリアスだった。もし私に絵が描けるなら描いておきたいようだ。

このお菓子に付いていた栞の文章にもあるように、こたつがある風景はわずか

数十年前にはどこにでもある当たり前のものだったのに、いまや昔の物語のよ

うだ。最近、息子とよく話すのは、わずか数十年のあいだにテクノロジーをはじ

めとする生活そのものが高度に近代化したことのツケ、というか歪が極まった

のが、いまの日本なのじゃないかということ。息子によれば、毎日のようにニュ

ースで報じられる陰惨な事件や犯罪の多くが昭和初期に起きていたものと酷似

しているという。それを私的に解釈するなら、衣食足りてなかったころの時代の、

といい換えることもできる。

こたつにはじまり、話は長くなったけど、箱の中身はこんな風。

14kotatsu_01

小さなみかんがいっぱいだ。

ハンタさんの家は雪が降る季節を前に心配がピークに達してしまって、ついに

またもやノラ猫を3匹も引き受けてしまったらしい。数なんてとてもいえないよ、

といいつつ新たな猫との日常をじっつに楽しげに語る相変わらず猫ばかなハン

タさんなのだった。いずれ、このみかん団子と同じ数になる日も近いかも。

(やーめーて~、という声が聞こえてきそうだけど。)

さて、お茶にしますか。

14kotatsu_02

ハンタさん、今年もこの東京の西の猫のことをおぼえてくれていてありがとう cat

|

« 東京は吹雪! | トップページ | 猫化する »

season colors」カテゴリの記事

コメント

今年初めてのコメントでしょうか(^^;
ネコの話が出たので(笑)

我が家もネコが2匹に増えて・・・
朝は、ネコに5時過ぎに起こされる
生活になりました。
もう一匹くらい増えてもいいかも
と主人と笑っています。

これから関東は、20年に一度みたいな雪に
なるみたいですね。こちらもワンコの散歩を
していると粉雪がチラチラ舞っていました。
どうぞ、お気をつけて。

投稿: ノブタ | 2014年2月 7日 (金) 21:50

ノブタさん、
こんばんは!
土曜日の雪、すごかったです。
まさか東京でブリザードになるとは・・・
思わずユーミンの歌うたいながらボー然と窓の外、眺めちゃいました。
異常気象も極まれり、ですねえ。

それにしても猫2匹!
もう1匹増えてもいいですって?
ヤバイなあ。
そのうちハンタさんみたいになっちゃいますよsmile
私のいまの心配は土曜日の大雪以来、ノラ猫パンダの姿が
見えないことです。
どこかにあったかくて居心地のいいスペシャルな穴倉でも
あるといいんだけど・・・cat

投稿: soukichi | 2014年2月10日 (月) 23:13

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 東京は吹雪! | トップページ | 猫化する »