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2013年11月30日 (土)

トピナンブールで

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11月も今日で終わり。

思えば10月後半から今月11月は、私にしてはめずらしく人と会う月だった。

思いがけなくいろんな友人と会う機会に恵まれたなかで、もっとも印象深かっ

たのは時期こそ違えど同じ職場で働いたという女性二人と会ったこと。二人は

ともにこのブログで私がボスの死について書いた記事を読んでコンタクトして

くれた人たちだった。ただ同じ職場で働いたことがある、ボスをよく知っている

というだけでなんの面識もない人と待ち合わせて会うのはなんだか不思議な

気分だったけれど、実際にお会いしてみると信じられないほどなんの違和感も

なく、すっと打ち解けることができた。それはあらかじめこのブログで私のことを

多少わかってくれていたせいかもしれないけれど、それ以上にボスという人が

特殊な、特別な人だったからだと思う。

私はライターの友人の紹介でボスに会っていちおう面接らしきものを経て働く

ことになったのだけれど、ボスはときどきどこで拾ってきたんだかわからない

女の子を連れてくる癖があったから、私が辞めた後に働いていた女の子に

ついてもよくわからないでいた。でも今回メールでやりとりしたら二人ともとて

もきちんとした人で、会ったらますますそう思った。ボスはどうやら女性を見る

目だけはあったらしい。少なくともつきあわなかった女性に関しては。

その死があまりに突然だったせいでボスについてはお互い話すことが多すぎ

て、会っているわずかな時間だけでは時間がぜんぜん足りなかった。渋谷で

会ったEさんと別れるとき、私が思わず「何か私に聞き忘れたことはないです

か?」と聞くと、彼女は鷹揚に笑って「そんな。これで最後みたいに」といった

から、ああ、まだこの先もあるんだ、とほっとした。そして、そんな風にいってく

れる人をとても好ましく思った。彼女からはあとから「あなたは素敵な人です。

素敵な人でよかった」とメールがきたけれど、それは私にしても同じ気持ちだ

った。

ほんとうはそのEさんと三人で会えたらよかったけれど、お二人の都合が合わ

なかったのでそれから少し後の真冬のように寒かった11月の初めにRさんに

会った。前からいちど行きたいと思っていた、国立のトピナンブールで。

行ってみるとそこはホームページでイメージしていた以上にアットホームなお

店で、ふつうの一軒家のお宅で営まれているカフェだった。玄関のドアを開け

て予約した名前をいうと、すでにRさんは奥のカウンター席で待っていて、すぐ

に顔をあわせることができた。

それから日当たりがちょっとよすぎるくらいの窓際の席で、ランチをしながら話

しはじめた。一見して彼女は育ちのいいお嬢さんがそのまま大人になったよう

な理知的できれいな女性だった。彼女を見るなり、どうしてボスはこういう人と

結婚できなかったんだろう、と思ってしまったくらいだった。

この日のヨシベジ定食。

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玄米ごはんと一汁五菜。

基本的には家で食べてる夕飯みたいだけど、もちろん家ではこんなに副菜はな

いし、外で食べる玄米って、いつもどうしてこんなにぷくぷくしておいしいんだろう

と思う。やっぱり圧力釜で炊くからかな。

オーストラリア在住で日本に一時帰国している彼女には和食がいいんじゃない

かと思ってのチョイスだったけど、Rさんは何を食べてもおいしいといってくれた。

そしてお互い何をどう話したんだったか。

ボスのところで働くことになった経緯や働いてるあいだのことや辞めてからいま

に至るまでの話や結婚や出産や現在の仕事についてなど ・・・・・・

そして私がボスの弟さんから聞いたボスの死に際してのことや遺されたいくつ

かの段ボール箱のことなどについて話しはじめたら、彼女はうっと詰まって泣

き出してしまった。両の目からはみるみる涙があふれ、もうちょっとで声を出し

て号泣してしまいそうなところをなんとか持ちこたえた。

それを見ながら私は彼女ってなんて優しい、愛情深い人なんだろうと思った。

ボスとはもう何年も会っていないというのに。

最期はひとりぽっちで、誰にも看取られることなくうっすら片目を開けたまま亡く

なっていたというボスだけれど、いまごろ天国で「見たか早苗、ボスにはこんな

風に泣いてくれる女がいたんだぞ」と笑いながら威張ってるボスが見える気が

した。そして、いまはもうここにいない人のことを思って切ないのは、亡くなった

ときのことより、元気で笑ってる顔が頭に浮かぶからだと思った。

外は北風が冷たくて寒かったけれど、縁側近くの窓際の席はぽかぽかと暖かく

庭には大きな柿の木があって赤く実が熟していた。まるで誰かのお宅にあがっ

て故人を偲んでいるようで、その相手がさっき会ったばかりの人だというのがや

っぱりちょっと不思議だった。

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陽がさんさんと差しこんで明るかった店内も、デザートのケーキを食べ珈琲を飲

み終わるころには日が傾いて暗くなってきた。

けっきょくトピナンブールにはかなりの時間、長居してしまったけれど、それでも

やっぱり時間はいくらあっても足りなかった。

それぞれにとっての十数年だもの。とうぜんだ。

彼女は12月の頭にはまたオーストラリアに帰国してしまうからとうぶんはもう会

えないけれど、それでもいまは昔と違ってメールやスカイプでリアルタイムに交

信できるから、詩人の魂を核としてつながっていられたらいつかまたお会いする

機会に恵まれるかもしれない。それにはやっぱりあれを完成させないと。

そう思いながら賑やかな夕方の国立の駅前で別れた。


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2013年11月29日 (金)

Mysterious night@上町63

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昨日は思いがけなくJAZZヴォーカリストの翠さんからお誘いがあって、夜から

急きょ馬車道にでかけた。馬車道といえばいわずと知れた上町63

昨日のメンバーは、滝野聡(gt)、萬 恭隆(b)、江藤良人(ds)の3人。

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席に着くなりマスターに「やっとですね」といわれて「へ?」(なんで知ってるの)

と思う。実はもうずいぶん前から滝野さんがここで演ってることを知ってて一度

聴きに来たいと思いながら、いままで来る勇気がなかった。JAZZバーに行くの

に勇気がいるのか? いる。私の場合は。ここは小さい箱でプレイしているミュ

ージシャンとの距離もとても近いし、文字通り音楽と対峙することになるから。

昨日も翠さんに誘われなければ行けなかったかもしれない。

でも、今日はできるだけ言葉少なにいこう。

以下、私の記憶違いでないことを祈る、セットリスト。

1st.

 1.バナナチップス/デクスター・ゴードン

 2.Giraffe

 3.I Remember You

 4.レジ・ブルース(・・・と、聴こえたのだけれど違うかも)

2st.

 1.シモーネ

 2.In Your  Own Sweet Way/Dave Brubeck

 3.Stella By Starlight/Victor Young

 4.Pent Up House/Sonny Rollins

簡単に私の感想をいうと、ファーストセットでは2曲めの『ジラフ』がすごくよかっ

た。それと『I Remenber You』。セカンドでは『シモーネ』と『In Your Own Sweet

Way』。『ジラフ』と『シモーネ』が私には突出してよかったから、もしかしたらこれ

は滝野さんのオリジナル曲なんじゃないかな、と思いながら聴いた。

滝野さんのギターを言葉で表現するのはとても難しいのだけれど、昨日の印象

を無理に言葉にするなら、暗いトーンの中にすごく都会的なセンスがあって、寡

黙でありながら歌心がある。余計に弾きすぎない。間をすごく大事にしていると

いうか、音が聴こえてないときの音の連なりまで聴こえてくるようなギター。

昨日はなぜか、滝野さんがプレイしているのを見ながら、ギターって我慢強くな

きゃできない楽器なんじゃないかと思った。

我慢強く自分の歌を歌う。というか。

じわじわと静かに上りつめてゆく青い炎。

そんなギター。

そしていつも書こう書こうと思いながら書き忘れていたのだけれど、ここ上町63

のよいところは、まるで自分のリスニングルームにいるみたいなところですね。

自分だけのリスニングルームにいるみたいに、余計な雑事・雑念に邪魔される

ことなく、他人を気にすることなく、リラックスして音に集中できるところ。そして

そうやって聴く音源がCDやレコードではなく、いま目の前で繰り広げられている

生演奏だという、贅沢。

贅沢といえば、ここでのブッキングはすべてオーナーの佐々木さんの人選によ

るものだというから、こんな贅沢ってあるだろうか。それってことによってはリス

ナーにとって夢の競演だってあるという、まさに他ではたぶんありえない、ここ

でしか聴けないブッキングなわけで、それって考えるとすごいことです。

いつも息子と、JAZZバーなんておよそ儲からない、心底好きじゃなければで

きない仕事だと話しているのだけれど、いつか息子が何かで読んだ記事によ

れば、「JAZZバーを長く続ける秘訣はなんですか?」と聞かれた老舗JAZZバ

ーのオーナーが一言、「それは貧乏に耐えることです」と答えたという、そんな

大変な経営のなかで上町63のオーナーがここを続けられていられるのは、上

述したような自らの人選によってもたらされる奇跡の瞬間、至福の瞬間あって

のことなのかなあ、などと思ったりします。

前から翠さんには、上町はあの空間でリラックスできたら集中して音が聴ける

すごくいいライブハウスだと思うよ、といわれていて、でも私は上町はミュージ

シャンとの距離が近すぎて、ストイックな空間過ぎて緊張して疲れる、と思って

いたのだけれど、最近になってようやく私にも翠さんのいうことがわかってきま

した。

そして、もうひとつ特徴的なのは、音の聴こえかた。

ここはプロの耳をしてもすごく音の聴こえかた・響きかたがいいらしい。

昨日、滝野さんは聴こえるか聴こえないかのごく微細な音にまで神経をはら

ってプレイしていたのだけれど、それがどこででもできる演奏だとは思わない。

厨房の音がしたり、客が飲んだり食べたり話しているようなライブハウスでは

もっと大きな音で鳴らさなくてはならないだろうし、そんな繊細な音がきれいに

響く、聴き手がそれを聴きることができる静かな箱だからこその演奏だったの

ではないかと思うのです。

その滝野さんの繊細な音世界を壊さないように、添うように叩ける江藤さんの

繊細さと巧さ。そんな二人を前にして緊張してしまうんじゃないかと思ったら、

とてもリラックスして集中した音を紡ぎだしていたベースの萬 恭隆さん。

まるで暗い湖面に映る、たまゆらな光の揺れを静かに凝視めているような、

そんなミステリアスで濃密な夜。

言葉でうまく表現することはできないけれど、やっぱり私は滝野さんの音が好

きだと思った。

昨日、翠さんからメールをもらったことで思いがけなく彼女とも会えたし、思い

がけなく滝野さんの演奏を聴くこともできて、昨夜はとってもいい夜でした。

翠さんには心から感謝。

好きな花屋であれ本屋であれカフェであれ自然食品屋であれJAZZバーであ

れ、無くなったら困ると思ったら通い続けるしかないから、私も夜の往復3時間

はキツイぜ、なんて出不精なこといってないで、これからも上町63に行こうと

思います。

そんなスペシャルなLIVEスケジュールはここでチェック! ↓

                        上町63の12月のスケジュール

そうそう、余談ながら、上町に滝野さんを聴きに行くことになった、といったら

息子に「滝野さんに行くならこの2枚のアルバムにサインもらってきて!!」

といわれて、え~ん、やだよう~ そんなこと頼みづらいよ~ といいながら

出かけたのだけれど、ファーストステージが終わった後いったんどこかに消

えてしまった滝野さんが戻ってきたタイミングに勇気を出してお願いしたら、

「あ、懐かしい」といいながら、こころよくサインしてくれました。

あぁ、よかった・・・。

 

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2013年11月28日 (木)

りんごジャムを作った。

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今年もまたりんごジャムを作った。

いつもは紅玉で作るのだけど、今年はいただいた青森県産のサンふじで。

そのまま食べておいしいりんごをジャムにするのはちょっともったいないよう

な気もするけれど、今年はいただきもののりんごがいっぱいあるので、思い

きって。

材料はりんごとレモンとてんさい糖とハチミツ。

銀杏切りの半分に薄くスライスしたりんごをつぶしながら煮詰めるのは思い

のほか時間がかかったけれど、水をいっさい使わずに作ったプリザーブス

タイルのりんごジャムは、りんごのシャキシャキ感が残る、糖度25%の甘さ

控えめの味。

りんご8個でボンヌママンの瓶に6個分。

さっそく食べてみたら、おいしい!

紅玉で作るのとは一味違って、まろやかで深い味。

パンにつけて食べてもそれほど甘くない自然な甘さ。

糖度が低いと保存には適さないというけれど、いくつ作ってもたいてい友達

にあげてしまって手もとに残るのは1個か2個で、あっというまになくなって

しまうから、だいじょうぶ。

もうひとつは友達のところにいったし、今日も夜会う友達に持ってゆく。

スプーンでもジャムでも編み物でも、私はどうも自分で作ったものを人にあ

げるのが好きみたいで、時間をかけて作ってるうちに頭にいろいろな人の

ことが浮かぶから、ついいっぱい作ることになる。

それで、いい年して、私に魔法が使えたらな! とか思う。

私が作ったジャムを食べたら病気が治って健康になる、とか、私が作った

スプーンを持ってたら一生、食べるのに困らない、とかね。

そうなるものならいくらでも作るんだけど。

いつも頭は勝手に誰かのためにできることを探す。

私にできることなんてほとんどないのにね。

馬鹿かな。

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2013年11月27日 (水)

銀の実を食べた

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昨夜つくった秋の五目ごはん。

どこが秋かといったら銀杏が入ってるところかな。

昨日、スーパーで銀杏を買おうと見たら、同じ大きさのパックで殻のままのが

198円、硬い殻を剥いて薄皮だけになったのが398円で売っていて、同じ量

で高いのはやだなと思って殻つきのを買って家に帰り、皮を剥くのを娘に手

伝ってもらおうと思ったら「面倒くさいな。これなら200円多くだして殻なしのを

買ったほうがよかった」といわれちゃって、小さかったころはなんでも面白がっ

てやる子だったのに、いつのまにか大人になっちゃったんだなあ、と思った。

でもね、薄皮だけになってるのの薄皮をどうやって剥くのさ、と思う。

ネットで検索したら、鍋に沸かしたお湯に銀杏を入れて、お玉で転がしてる

うちに取れるとあったけど、それより殻つきのままフライパンで転がしながら

炒るようにして、殻が熱いうちにペンチで割って取ったほうが簡単にきれい

に取れると思うよ。1割か2割くらい、なかなか取れないのができるけど、

でもこっちのほうがずっと早い、と思う。

子どものころ、やっぱり母の手伝いで銀杏の皮を剥いた。

たいていは茶碗蒸しを作るとき。

私は母の作る銀杏の入った茶わん蒸しが大好きだった。

でも時代は変わって、うちの子たちは茶碗蒸しが好きではないから家では作

らない。寒いときの茶わん蒸しはあったまるんだけどなあ ・・・・・・

それから、けんちん汁を作った。

五目ごはんとけんちん汁は具材がかなりだぶるから、同時進行で作る。

これを作ると「冬だなあ」と思う。

大鍋にいっぱい作って、ふつうに食べるのに飽きたらここに焼き餅を入れる。

すると昔『みつばち』で食べた『田舎雑煮』になる。大好き。

今日は昨日から一気に12度も気温が下がって寒くなるということだったけど

昼間はそれほどでもないと思っていたら日の暮れから一気に冷えてきた。

『銀の実を食べた』は、大島弓子のマンガのタイトル。

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2013年11月26日 (火)

小春日和

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今朝は酷い悪夢で目覚めた。

あそこまでいくと悪夢というより、ほとんどサイコホラー。

あまりの酷さにショックで枕もとにあった携帯の時間を見まちがえ、うっかり2時

間も寝坊したかと思って慌てた。今日は息子が早く出かけるといっていたから。

それでどこかに時間を気にして焦る気持ちがあったのか、朝食のとき、いれた

ばかりの珈琲を左手に、右手で冷蔵庫のドアをあけてバターケースをとろうとし

たらケースの蓋がずれて落ちそうになって、それを落とすまいとして思いきり珈

琲を床にぶちまけた。

そんな、あーあ、な朝。

夢ははっきりと自分の深層心理にりんごの茶色くなった部分みたいに痛んだと

ころがあるのを暗示してた。それがいつも現実の私に災いをもたらしているもの

だと夢で誰かにいわれたような気がした。つまり自己評価の低さとして。いった

い私は自分のことをなんだと思ってるんだ、と思った。いつも平気なつもりで生

きているのに、深いダメージってどれだけ時が経ってもそうそう簡単にはなくな

ってくれないらしい。これはいけないこれはいけない自分を徹底的に浄化しない

と、虫みたいに植物みたいに小動物みたいに自分で自分を修復しないと ・・・

なんて考えていて、ふっとある人のことを思い浮かべたら見事に思いが通じ合

っちゃって、思いがけなく遅いランチを共にできることになった。

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折しも今日は滅多にないこと息子も娘も出かけてしまって私ひとりだし、もう

11月の終わりだというのに今日は気温が19度以上もある暖かい小春日和。

本格的な冬の寒さが訪れる前の束の間の安息日のような午後、くころカフェ

さんのランチボックスをデリしてピクニック気分でお外でランチ。

くころカフェさんの本日のランチメニューは、豚肉のスイートチリソース炒め

にカブと柿のサラダに生野菜、大根のポタージュ。

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しっかりした味付けで食欲をそそる炒めものと優しい味のポタージュがベスト

マッチで、とってもおいしくいただきました。

何より主婦にとっては人が作ってくれたごはんっていうのがありがたいし、日

常におけるこのイレギュラーな感じがいいな。働く主婦は家では朝も昼も夜

もいつもバタバタだから。

お店の裏庭だからのんびり・ゆっくりというわけにはいかないけれど、それでも

ふぅ、と息をつける時間。ほっとしました。諸々に感謝。

束の間の休憩時間が終わると花屋はまた指先を緑にしてせっせとクリスマス

リースを作りはじめました。

彼女が好きなピンクのラナンキュラス、コルテ。

私も最近じゃ、これを見るたびに毎年、冬が来たんだなあ、と思います。

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わずかな時間に光は移ろい、大気が冷たくなってきました。

明日からは一気に気温が下がるよう。

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真っ赤な女の子

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日曜日に買ったガーベラ。

誰かさんの真っ赤なハートみたい。

いつもこのガーベラを見ると私はバレンタインを思い出すんだけど、

これからバレンタイン・デーには真っ赤なバラじゃなくて

真っ赤なガーベラとチョコレートを贈る!

流行らないかな。

ちなみに、真っ赤なガーベラの花言葉は『燃える神秘の愛』だとか。

ぴったり。

まるで厚紙を型押しして作ったみたいな濃い緑の葉っぱは、フェイジョア。

パッションフルーツみたいな味のする果実が生るフトモモ科の常緑樹だそう。

その姿はユーカリの木にも似てかわいらしい。

こんなのをスイートホームのシンボルツリーにできたらどんなに素敵でしょう。

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2013年11月25日 (月)

Piano Nightly

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あの日、ギャラリー・ブックカフェに入った瞬間、ハッとした。

昔さんざん聴いたCDがかかっていたから。

昔さんざん聴いた、というのも違うな。

そんなレベルじゃない。

昔、さんざんお世話になったCDだ。

これを聴いてどれだけ泣いたことだろう。

このアルバムからは一人で生きる力をもらった。

死ぬほど聴いたから、一曲一曲どの曲にも思い入れがあって、

いま聴いても泣ける。

あの日店主は会話がとぎれるのを避けるように、音楽が鳴りやむたびに

そっとプレイボタンを押し続けた。

それで、そこにいたあいだじゅう、これを聴いていた。

いま思えば、店主はあの日もっともふさわしい音楽をかけていたんだろう。

あの日これ以上ふさわしい音楽なんて、ほかにはなかったんだろう。

そしてその時点であらかたのことはもう伝わっていて、それ以外のことは

どうでもよかったような気もする。

More than words. 音楽の力。

確かなピアノの技術と、矢野顕子の深い情感と精神性によってどこまでも

純化され、詩のレベルにまで高められた稀有なポップス。

Piano Nightly.



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2013年11月24日 (日)

クリスマスローズ

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滅多にないことだけれど、ごくたまにとつぜん贈りものをもらうことがある。

今日がそれだった。

初めて作ったから下手だし、あげるといわれても迷惑かもしれないけれど、

といいながら彼女が差しだした箱に入っていたのは、ハンドメイドの白の

クリスマスローズ。

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このあいだの『ルミエールの子どもたち』展の初日に行われた布花作家の

UTOPIANOさんのワークショップのときに作ったものだそうだ。

自分の手作りのものを人にあげたことは何度もあるけれど、そういう自分

のすることにはいっさい頓着しないくせに、こんなたったひとつしかないも

のを私がもらってしまっていいのかしら、と思った。けれど同時にそんな彼

女の気持ちがうれしくて、ありがたくもらうことにした。

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彼女はどこかの引き出しに入れてときどきそっと箱をあけて見て、といった

けど、ふたりで眺めてるうちにうしろにピンを付けてコサージュにしてもいい

かも、ということになって、私もしまっておくよりそのほうがいいから、彼女に

ピンを付けてもらうことにした。

コットンビロードでできたクリスマスローズは真っ白ではなく、温かみのある

淡いエクリュで、冬のコートにつけたら似合いそうだ。

コサージュをつけるのなんて娘の卒業式以来だけれど、これはそんなに大

仰でもないし甘すぎない。

昔、冬の仕事帰りに心身ともに疲れ果てて、駅前の花屋でお金がないから

1本だけ花を買って、それに寄りかかるようにして帰ることがたまにあった。

友達が作った小さな花を胸につけて歩いたら、寒い冬の道もきっと暖かい

に違いない。

もうすぐ彼女の6回めの冬のイベント、Porte Bonheur がはじまる。

今年のテーマは、NEST。

誰にだって帰るべき暖かい巣は必要。

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2013年11月23日 (土)

りんごの日々

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昨日はうっかり寝たのが3時で、今日は思いきり寝坊した。

もう今日はプールにも行けないかとあきらめそうになったけど、人間、スイッチ

が入ると倍速で動けるらしい。短時間のあいだにバスタブを洗ってお湯を溜め

洗濯機をまわしながらお湯を沸かし、またしても昨日夜な夜な作ったスープを

温め、朝の珈琲こそ飲む暇なかったけれど軽く朝食を食べた後ちょっとお湯に

浸かって、なんとかいつもと同じ時間に家を出ることができた。

そんなわけで朝はゆっくり食事ができなかったので帰ってからも朝と同じもの

を食べた。どうやら私ってもっともポピュラーじゃないものからはじめる癖があ

るらしくて、ポタージュといったらじゃがいもなのに、いまさらになって作った。

男爵いものポタージュ。

作り方は、たまねぎ一個を薄切りにしてレンジでチンしてバターで炒め、そこ

に薄切りにして水にさらしておいたじゃがいも3個を入れてさらに炒め、あら

かじめ作っておいた450ccのコンソメスープを注いでしばらく煮る。じゃがい

もが煮崩れてきたら火をとめブレンダーに入れて、牛乳300ccを入れてな

めらかになるまで撹拌し、それを鍋に移して温め、塩・こしょうで味をととの

えたらできあがり!

さすが王道だけあってこれが1番おいしいような気もするけれど、じゃがいも

のポタージュはとっても焦げやすいのが難といえば難。

いつか作り方をアップしたガーリックのがつんと効いたにんじんサラダと。

このところずっと気持ちのよい天気が続いているけれど外に出ると今日は

美貌の青空で、すっかり紅葉した街路樹がきらきら輝きながら舗道に葉を

落としていた。

美しい初冬の日。

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そして、なんとまたしてもスイミングクラブでHさんにりんごをもらった。

重いのに、たくさん。

実は私も今日、彼女にりんごを持って行こうとして寝坊して準備する時間が

なかったのだけれど、持って行かなくてよかった。

彼女のりんごも長野県産だそうだ。

おっきなりんご。

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いまってつくづくりんごの季節なんだと思う。

こんなふうに季節になれば地元でとれた農産物を贈れる土地に住んでいる人

たちが羨ましい。そして、こんなふうに人から気持ちのこもったものをいただけ

るってすごくありがたいことだ。それがこんな真っ赤なりんごなら、なおさら。

そういうわけで、今日もりんごの日。

夜9時を過ぎてから弘前に電話しようかどうしようか迷っていたら突然、携帯

が鳴って、ボスの弟さんからだった。どうやら年内に東京には来れないらしい。

そして、冬のあいだは家を留守にするのはかなり無理なことなのだそうだ。

ひとたび雪が降り始めたら毎日雪下ろしをしないと近所の迷惑になるから、だ

そうだ。年をとってから毎日屋根に上って雪下ろしっていうのもきつい作業だ

なあ、と思った。ボスがなぜ暖かい島を終の棲家にしたかがわかるようだ。

でも、雪が降らなくなるまでといったら、いったい何月になるんだろう。

それでも弟さんは私がしつこいくらいいい続けた原稿のことは気にしてくれて

いるらしい。私は彼の意志が折れないように祈るだけ。

そういえば詩集のタイトルはもう決まってるんだろうか。それを聞き忘れた。

それをたしかめたらRさんとEさんに連絡しよう。



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2013年11月22日 (金)

りんごの日

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昨日の夕方遅く、キッチンで洗いものをしていたら玄関のチャイムが鳴って、

出て行った息子が「ボスからりんごが届いたよ~!」というので、「えっ?」と

いいながら見ると、ほんとうに去年ボスから届いたのと同じ絵のついた箱を

持っていて驚いた。送り状を見るまでもなくすぐにわかったけれど、弘前に

いるボスの弟さんからだった。

昨夜ちょうど、去年は23日にボスからりんごが届いたんだった、去年のいま

ごろボスはまだ生きていて、元気に話していたんだよなあ、なんてことをぼん

やり思ったばかりだったし、今年はそのとき届いた箱の中の、生産者のメッ

セージにあった電話番号に電話して自分でりんごを頼もうと思ったりもして

いたところだったから、そのあまりのタイミングのよさにも驚いた。

13ringo

でもそのとき私はちょうど出かけるところだったから、中を開けてみる間もなく

お礼の電話をする間もなく家を出た。

三鷹の駅前にできたばかりのユメノギャラリーのオープニングを飾るイベント、

コトリ花店の『ルミエールの子どもたち』展に行くために。

家を出たのがすでに終わり時間に近かったうえ、目指すギャラリーの場所

がなかなか見つけられなくて時間が過ぎちゃったからもう駄目かと思ったけ

れど、なんとかラストのムービー上映会に間に合った。

無機質なビルの中にぽつんと現れた、何もない白い箱はまさしく幻想の箱で

それはコトリ花店の理夏さんらしい、そして彼女がただの花屋じゃないことを

物語る素敵なインスタレーションだった。

そこでともに3日間ものづくりに携わった女3人の祭りの後の劇に遭遇して、

そのあと私だけブックカフェに向かった。

夜のブックカフェはとても静かで、私のほかに誰もいなかったから、店主が

いれてくれた珈琲を飲みながらどれくらい話したろうか、気づいたら閉店時

間を少し回っていた。

私は自分が大人なのか子どもなのかクールなのか熱いのかよくわからない

けれど、ふつう大人だったら聞かないようなことを店主に聞いた気がする。

少なくとも当たり障りのないきれいごとだけですませていられるほど私は大

人でもないしクールでもないってことなんだろう。困ったことに。

あれからずっと想像を絶するような人生を送っているという店主は「うまくい

えないけれど」といいながらもそれにこたえ、私も彼のいうとおり、彼のいう

ことの半分以上はよくわからなかったけれど、最近の私が違うのは、うまく

いえなくてもよくわからなくてもいいと思えるようになったことかもしれない。

たぶん、頭で考えてわかるんじゃない、別のわかりかたがあると思っている

んだと思う。ギャラリーにいたあいだとブックカフェにいた数時間のあいだに

私の中でいくつかの学びと反省があった。そのあたりに来年の自分のテー

マを見つけたような気がする。

帰り際にレジでお金を払おうとしたら店主が「りんごをひとつ持っていきませ

んか?」といったので、またもや私は「え」と思った。作家さんにたくさん送っ

ていただいたのだという。「せっかく送ってくれた方がいるなら自分でお食べ

なさいな」というと、「搬入のときにみんなにも分けたんですけど、それでもま

だたくさんあるのでぼく1人じゃ食べきれないので」というので、「でも、ごめ

んなさい。私も今日たくさんりんごをもらっちゃったんです。それでももらって

いいですか?」と聞いたら彼が「どうぞ」といったので、けっきょくひとつもらっ

てきた。今日はりんごの日だ、といいながら。

これは長野産のりんごだそう。

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こっちは青森産。

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りんご、りんご、真っ赤なりんご。

大きさも色も形もまちまちで不揃いのりんごは生きている人間そっくりだ。

昨夜、息子は岡田勉さんの追悼ライヴに行っていて、奇しくも3つの死が

シンクロした日。

1番上の写真はいつか家族4人で九十九里の海に行ったときに買った

ガラスのりんご。



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2013年11月21日 (木)

I can't help thinking of you.

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たぶんきっと、作り手の彼女も気づいてなかったのだろうと思うけど、その人形

にはまるでパワーストーンのように人の心の奥深く(インナーチャイルド)に働き

かける不思議な力があって、それでそれまで人形なんか好きじゃなかったという

人でも思わず気になって手にとらずにはいられないんだろう。

いつか彼女と連れ添ってきた方がやってらっしゃるブックカフェで、「いつも彼女

のつくる人形は安すぎる、と思っていた」といったら、彼はいつもの静かな口調

で、「何しろ僕たち、お金がなかったから、僕らと同じようにお金がない人にでも

買えるような値段にしようと決めていたんです」といった。

それを聞いたら、なんだかいじらしくて、健気で、若い彼らにぴったりだと思った

けれど、同時にもしかしたらそのことも彼女を苦しめる原因になってしまってい

たのかもしれない、と思った。

丹精込めて、時間と身を削って作った美しい作品がいつも正当な評価と対価

を持って報われるわけではないと思うけれど、でも人は霞を食べて生きている

わけじゃないから、花が咲いて枯れてゆくまでの時間と同じように人の時間も

また過ぎてゆくなかで、目に見えない人との気持ちのやりとりだけではどうや

っても癒せない部分があったのではなかろうか、などなどと、朝のベランダで

花に水をやりながら考える。

やっぱり今日はどうしたってあなたのことを考えずにはいられない。

残念ながら私のベランダにはイブ・ピアッチェはないけれど、かわりに今年最

後のジュビリー・セレブレーションを切った。

2年めの冬。

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2013年11月19日 (火)

No Paxi , No Life?

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世の中には変わった人がいるもんですね。

世界中を旅してすっかりパクチーの魅力に憑りつかれ、パクチー料理だけの店

をはじめようと思った店主も店主なら、好き好んでそこに集まってくる人たちも。

なんたって出てくる料理はどれもパクチーだらけ、店の中もパクチーだらけ。

そんなパクチー嫌いの人にとってはまるで地獄みたいなパクチーハウス東京

世界広しといえどもパクチー料理専門店は唯一ここだけだそうです。

この店を教えてくれたのはセミナー講師の遠藤さんで、いつか一緒に行きましょ

うといわれていたのだけれど、ここの名物TACO PAX(タコパク)ランチが24日

で終わってしまってしまうというので急きょ誘われて行ってきました。

超パクチー好きの親友を連れて。

なんたって彼女に連れられて入った台湾料理屋で、彼女のオーダーで汁なし

タンメンをパクチー山盛りで食べたのがきっかけでパクチー食べられるように

なった私なので。

この嫌いが好きに転じるのって、なんなんでしょうね?

というわけで、題して『ぱくぱくパクチー悪魔の誘い』

集まったのは5人。場所は小田急線経堂駅の商店街にあるビルの2階。

まだ昼12時前ということで私たちが1番乗り。

それぞれオーダーをして、面識のない者どうし軽い自己紹介などしつつ談笑

していたら、出てきました。プレートにのったタコパクランチ。

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お皿の上には、ターメリックライスにシュリンプにラム肉にサラダにニンジンの

ピクルスにパクチー。それに焼き立てのトルティーヤに、5種類から2種選んだ

ディップ。トルティーヤはパクチーの葉っぱ入りのとシード(種)入りのとプレー

ンのが3枚付いて。トルティーヤに具をはさんでパクチーをばさばさ入れてデ

ィップをかけて丸めて食べる。焼き立てのトルティーヤがアツアツでおいしかっ

たです。みんなは昼間からうまそうにビールを飲んでいたけれど、アルコール

だめな私はパクティー(パクチーのプーアール茶)を。これは全然パクチーの

匂いはしなくて、ふつうに香ばしいプーアール茶でした。

行く前から「パクチーおかわりは何回でもOKですから。そのときは、追パク~

って叫んでね」といっていた遠藤さん。昨日は遠足前夜の子どものように興奮

してよく眠れなかったというだけあって、もうおかわりすることすること。

食べ終わったテーブルを見たら彼女の前だけ回転寿司のお皿のようにパクチ

ーのボウルが積み重なって、当の遠藤さんは「胃がスースーするー」とわけの

わからんことをいっておりましたとさ。

このパクチーハウス東京、昼はこのタコパクランチだけで、それも24日でお終

いだそうだけれど、夜は多彩なパクチー料理があってさらに楽しめそうです。

ビールの種類だけでもたくさんあったから、ビール好きの人にもいいかも。

そうそう、パクチー・モヒートなんてのもあるそうです。

今日はみんなとここでランチできたのもよかったけれど、奇跡的に予定が空い

てたという親友と久しぶりに会えて、遠藤さんのナイス質問のおかげで長年つ

きあってるのにいままで聞いたことなかったような話(彼女とハズバンドとの馴

れ初め話)も聴けてよかった(* ̄ー ̄*)

それにしても、No Paxi , No Lifeとはね。



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2013年11月18日 (月)

甘い罠

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いつも行っている自然食品のそら屋さんの店長が砂糖絶ちをして数ヶ月。

すごく調子がいいので話を聴きたい人にはいくらでも話しますよ、と彼がいった

とき、私は甘いものやめられないから聴かなくていいや、といった私。

リマクッキングスクール卒で先生の資格を持つ遠藤さんに食(主にマクロビオ

ティック)について教えてもらっているときもやっぱり「私はお砂糖はやめられ

ないから」といったら、「病気をしないうちはいいですけれど、病気をしてしまっ

たらちょっと考えたほうがいいですね」とやんわりいわれてしまったのだった。

そして今回、会社のホームページ用に文章を書くのに砂糖について調べてい

たら、もう出てくるわ出てくるわ ・・・・・・ 驚愕の事実。

自身に思い当たることも多かったので、これはやっぱりちょっとなんとかしない

とと、ここ数日はコーヒーに砂糖を入れずに飲み、甘いデザートも食べないよう

にしていたのだけれど、今日は食べてしまった。FLOのキャラメルプリンタルト。

人生初で親知らずを抜いた娘がおかゆのほかにこれなら食べられるといった

ものだから。

ふー!

ホームページの今月のキーワードは『糖分』です。

私はお酒が好きで甘いものは食べないから関係ないと思ったあなた、

お酒にも糖分はいっぱい入ってます!

寒い冬は無性に甘いものがほしくなる季節。

今月はかなり悪戦苦闘して書いたので、お役立ていただければ幸いです。

 

 今月のキーワード『糖分』



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2013年11月17日 (日)

今日のパンとスープ③

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昨日はプール帰りに暖かな陽射しのなかを自転車で走りながらしあわせ気分を

満喫したのも束の間、遅い夕飯を食べようとしたら突然ドン! と底のほうから突

き上げるような強い揺れがきて家のなかに緊張が走った。

震源地は千葉北西部で東京は震度3というけれど、同じ震度3でも今回のはもっ

と強く感じた。強い揺れがきたのは、このあいだからこれで2回め。

これじゃ、嫁ぎ先のオーストラリアから日本に一時帰国されているRさんもさぞかし

驚いていることだろう。

この感覚は関西の人にはわかってもらえないことかもしれないけれど、3.11以

降、ほんとうの安心はなくなってしまった。心から安心していられることなどほとん

どなくなって、いつもどこかに薄氷を踏むような危うい思いがある。東京にいる私

がこれだから、あれから震度5強、5弱の地震がなんどきたかわからない地域な

ど、どれだけ不安を抱えていることだろうと思う。

このあいだ友人と話していて、20歳を過ぎた子供の自立に悩む私に「でも、これ

だけ頻繁に地震が来たり天変地異があると、いま家族がバラバラになるのも心

配じゃない?」といわれた。たしかに気持ちのどこかには家族で寄り添っていた

いようなところはある。でも、それだと個々の人生からダイナミズムが削がれてし

まうから、そんなことはいってられないというのもあるけれど。

一家の主婦の私にできるのは日々、家族に健康なごはんを作ることくらいかな。

地震騒ぎが過ぎ去ったあと、昨夜は『美の巨人たち』を見終わってからの遅い時

間に、今朝の朝食のクラムチャウダーを作りはじめた。いざ作る段になってベー

コンを買い忘れたのを思い出して、今夜はやめようかと思ったけれど、無いまま

作った。結果、できあがりはなんの問題もない、おいしいクラムチャウダーになり

ました。近所のパン屋さんで買った塩麹のバゲットと。

豆皿の中はオリーブオイルではなくて、フラックスオイルにオメガ3と6がバランス

よく配合されたバイオバランス

昔、重度のうつだった女性がオメガ3と6のサプリメントを飲み始めたところ劇的

に症状が改善して堂々と人前で喋れるようになったのを見てから脳に有効な成

分だと感じているオメガ3と6だけれど、脳から水分を除くとおよそ半分くらいが

脂質で、内4~5%がDHC(ドコサヘキサエン酸)だというから、なるほど脳にい

いのがわかる。お魚を日常的に食べない我が家には必須かも。

ただいまトラノイさんでお試し価格40%オフになっていたのでまとめ買い。

我が家は自然光で写真が撮れるのは唯一この机の上だけだから、いつも似た

ようなアングルになってしまうのだけれど、今朝は典型的な冬の光になった。

朝の数時間、部屋のなかはサンキャッチャーの作る虹でいっぱい。



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冬の朝陽

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朝6時に目覚まし時計が鳴って目覚めたときには部屋の中はまだ真っ暗だった

けど、晴れているせいで今日は早くに陽が上って明るくなってきた。

ベランダに出ると大気はきりっと冷えているけれど、寒いというほどではない。

今日も暖かな陽射しがうれしい。

東から太陽が上って世界が輝きだす瞬間もまたマジックアワーだ。

朝陽のなかで驚くほどきれいなラ・ローズ・ドゥ・モリナール。

寒くても次々につぼみをあげてくる健気なコスモス。

冬の朝のわずかな時間。

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2013年11月13日 (水)

失くしもの

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こどものころ、鍵っ子だったことがあって、スカートのポケットに鍵を入れて公園

で遊んでいるとき、鉄棒で逆上がりをしたときなんかにうっかり鍵を落として失く

してしまうことがあった。公園はいたるところ雑草が生えていて、鍵を落としても

何も音がしなかったから。もう日が暮れようとするころ、帰るころになってやっと

鍵を落としたことに気づいて、それはそれはもう心臓がドキドキしたものだった。

家に入れないことはもちろんだけど、それ以上に母に怒られるのがこわくて。

私の様子を見て、それまで遊んでいた友達も一緒になって探してくれた。

そんなとき、私はもうどうしていかわからなくて、必死に探しながら心の中で神

様にお願いするのだけれど、なぜかいつもきまってちゃんと見つかるのだった。

それで私は自分がいつも神様に守られてるって思ったものだ。

今日、家を出ようとして大事なものを失くしてしまったらしいことに気づいた。

たぶんもう、あれと同じものは二度と手に入らない、ブルーウォーター・アパタ

イトのブレス。

小粒だったけど、ブルーウォーター・アパタイトにしては濃い色をしていた。

私が大事なものを失くすなんて滅多にないことだったし、いつものようにどこか

からひょっこり出てきそうな気がして、帰ってからありそうなところをぜんぶ探し

てみたけれど、やっぱりない。うっかり気づかないあいだにどこかに落としてき

てしまったらしい。このあいだまで私の左手首で淡いけれど強いブルーの光を

放っていた石が、ほんとうに失くなってしまったとわかったらなんだか急にさび

しいような気持ちになった。

このあいだからここ数ヶ月で3本のブレスのゴムが切れた。

ふつう、そういうことがあると人はそこになんらかの意味、たとえばもう自分には

必要なくなったから切れたのだとか、石としての役割を終えたから切れたのだと

かいう人が多いけれど、私は単純に経年したことによってゴムが劣化したのだと

思っている。どれも部屋の中にいるとき、とても静かに切れて1粒も失くなること

がなかったから。

シリコンゴムのブレスをしていて、たとえば街なかの雑踏や混んだ電車の中で突

然ゴムが切れて飛び散ってしまったら、もう拾う術もなく、それで終わりなってし

まうだろう。その可能性はいつだってあることを考えたら、ちょっと諦めがついた。

それに何かが失くなるときというのは、かわりに新しい何かがくるときかもしれな

い、などと、良いほうに考えてみる。

そして、そう思うそばから、でも何かを得るということは同時にそのときからいつ

か失う可能性をもはらんでいるということだ、と考える。

たかがパワーストーンのブレス1本失くしたくらいで。

『にんげんは/抽象する動物なんだな』というのは北村太郎の言葉。

たぶんこれも、抽象。

写真は別名ぶどう石と呼ばれるプレナイトのブレス。

実物はほんとうに皮をむいたぶどうみたいな淡い黄緑色をしているのだけれど

コンパクトデジタルカメラってこんなに色が出ないんだなあ ・・・・・・



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2013年11月12日 (火)

兼用できないもの

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7年間専業主婦だった私がとつぜん仕事を探しはじめたのは、ある約束のため

だった。2週間以内に仕事を見つけると約束してしまったのだ。私も重い荷物を

はんぶん背負うために。

働くといってもまだ下の子どもが2歳半だったから遠くに働きに行けるはずもなく

働き場所は近所で見つけるしかなかった。とはいえ私が住んでいる市は企業が

少ないせいで税金が高いくらいだから、そうそう仕事があるはずもなかった。

だから近所を自転車で走っていて、電信柱に貼りつけられたその求人募集の

チラシを見つけたときには驚いた。そこには『A編集室』とあった。

A編集室? まさか、こんなところにそんな仕事場があるなんて。

それはできるだけ自分が興味を持てる仕事、できれば言葉の周辺にある仕事

に就ければと思っていた私には格好の求人だった。

さっそくチラシに書かれた電話番号に連絡して面接に伺うと、そこはふつうの

民家の一軒家で、私は執筆者であるAさんの書斎兼仕事場のような部屋で面

接を受けた。彼はいかにも物書きらしいちょっと変わったところのある面白い

人だったけれど、私はどちらかというとそういうちょっと変わった人に好かれる

傾向にあるからすぐにそこで働くことになった。

かくして約束通り2週間以内に仕事を見つけた私だけれど、もう片方の約束が

守られることはなかった。ついに。人生って無常だ。

これから寒くなろうという季節に専業主婦だった私はいきなり小さな子どもとと

もにポンと放り出されてしまったのだった。でも、とにかく働かなくちゃならない。

いまでもよく憶えているけれど、あさ自転車に乗ってその家の前まで行って生

け垣の横に自転車をとめると、チャイムを鳴らさずに2階に上がる。仕事場は

廊下をはさんでAさんの書斎の向かいに側にあって、木の引き戸をがらがらっ

と開けると、Aさんの長年のアシスタントらしい男性の机が西向きにひとつあっ

て、南の窓際に向かって3つか4つ机が並び、その一番端が私の席だった。

A編集室というのは辞書を編纂している編集室で、すでに何冊かの辞書を世

に送り出していたAさんが執筆した原稿のゲラの校正がアシスタント以下その

部屋でのアルバイトの仕事だった。たしかふつうの原稿が2校か3校するとこ

ろを辞書の場合は6校か7校はしなくてはならない。延々と続くスタティックで

単調な仕事。辞書だからもちろん、間違いはご法度だ。ゆえに仕事場にはい

つもピンと張りつめた空気があって、かろうじてアシスタントの男性が机の上

で鳴らすラジオの音はあったけれど、それ以外はひたすら鉛筆を走らせるさら

さらという音と紙をめくる音がするだけで、うっかりため息をつくのも、お昼前

にお腹がぐぅと鳴るのもはばかられるような、私には息が詰まるくらい静かな

仕事場だった。

部屋の入り口から近いところには東向きに置かれた小さなテーブルがあって、

上にはお茶筒と急須に湯の入ったポット、インスタントコーヒーや紅茶のティー

バックやスティックシュガーやミルク、それにみんなのマグカップや湯飲みなん

かが置かれていて、とくに決められた休憩時間はなく、疲れたときや一段落し

て一息いれたいときに各人そこで自由に飲みたいものを作って飲んでいいよ

うになっていた。でも、そうはいってもまだ入ったばかりで勝手もわからず緊張

している新参者には休憩のタイミングすらつかめず、息を詰めて仕事をしてい

る私を見かねて先輩の女性が私の分までお茶をいれて持ってきてくれるよう

なことがよくあった。

そんな最初のころ、もうすぐ日も暮れようというころになってAさんが白いビニ

ール袋をさげて部屋に入ってきた。Aさんは外出から帰って来たところのようで

小腹が空いちゃって、そこでお団子を買ってきたからみんなで食べようという。

そこでA氏が自らみんなにお茶をいれてくれたのだけれど、私に「あなたの湯

飲みはどれ?」と聞くから「このマグカップです」というと、「マグカップ? いけ

ないねえ」という。日本茶だろうがコーヒーだろうがマグカップひとつでなんでも

飲むのは無粋でいけない、というのだ。私は自分の家ならともかく仕事場だか

らいいと思っていたのだけれど、A氏さん「ちゃんと湯飲みを持ってきなさい」

というので、いうとおりに翌日持って行った。

そのとき、Aさんのそういうところ、いかにも文学者っぽいなあ、と思った。

そしてそういう人って好きだ。食器なんか100均でいいという人、私はだめ。

日本人の日常生活は和洋折衷どころかものすごく多様だから、必要以上に

物を増やさないためには兼用で使えるものは兼用したほうが合理的だけど、

でも兼用できないものってある。たとえば日本茶の急須。

実をいうと我が家にはずっとその急須がなかった。

娘に備前の土瓶を割られてしまってから、ずっと。

貧乏暇なしの生活だとなかなか器にまで趣向を凝らす余裕がないのと、とにか

く何にせよ好きなものがピンポイントしかないものだから、なかなか好きな急須

を見つけられずにいた。気に入らないものを買うくらいなら少々不便でも無くて

いいってタイプだから、ずっと、それこそなんでもいれちゃうこのポットで日本茶

もいれていたのだった。

でもここへきて、こう寒くなって熱いお茶がおいしくなってくるとなんだかそれも

味気なくなってきて、本気で急須を探しに探して、やっと見つけたのがこれ。

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境 道一(さかい・みちかず)さんの急須。

一見備前のように見えるけれど、この赤っぽい色は備前じゃなくて南蛮焼きだ

ろうなあと思ったらその通り、南蛮焼き締めだった。でも、作家の境道一さんの

経歴を見たら岡山の備前陶芸センターで学んだあと備前焼作家に師事したと

あるから、備前ぽいのもなるほどだった。

備前は遠赤外線効果で中に入れたものをなんでもおいしくしてくれるから、で

きればまた備前の急須がほしいと思っていたけれど、これがなかなかどうして

好みのものがない。今回はひとつ見つけて最後までそれと迷ったけれど、これ

にしてよかった。その備前のはかたちはよかったけれど緋襷でうちには明るす

ぎたから。

このどこかの遺跡から堀り出してきたみたいな渋い急須はうちにぴったりだ。

ぴったりなものって、初めて置いた瞬間から違和感なくなじんで、まるで昔から

ったみたいにしっくりする。

そして、さっそくお湯を沸かしてお茶をいれてびっくり。

いつもの三年番茶がまるでいつものお茶じゃないみたいにおいしい。

磁気のポットでいれたお茶とは大違い。

急須ひとつでこんなにもお茶の味が変わるんだなあ、やっぱり器って大事だな

あ、とあらため思ったしだい。急須にお湯を注ぐときの音もとてもよくて、これ

ってまさしく冬の音だ、と懐かしく思った

やっぱり兼用できないものってあるのだ。

A編集室の話に戻ると、そこでの校正の仕事は長くは続かなかった。

私にはまったく向いてない仕事だったうえに、そのころ精神的にズタボロ状態

だったには例文としてあげられていた短歌や俳句がどうやってもただの記

としての文字にはならなくて、感情を揺さぶられては人知れず涙・涙でミス

してばかりだったのと、辞書の出版が遅れに遅れてコストばかりかかったせい

で私の仕事は自宅での出来高制にしてください、とアシスタントにいわれたと

ころで辞めるこにした。辞めるとき、「ぼくは君いいと思うんだけど、どうやら

彼には気に入られなかったみたいだね」とAさんはいった。そりゃそうだ。ミス

ばかりしてりゃ。

そんなわけで、A編集室での仕事は数ヶ月で終わりとなってしまったけれど、

こではたぶん、生涯の友とるであろう大事なひとと出会ったから、やっぱ

最初から私はそこで働くことになっていたんだと思う

私が辞めてから何年後のことだったろうか。

そこで働いていた女性から電話があって、Aさんが亡くなられたことを知った。

まだ50代だったと思う。

学生のころからとても優秀で将来を嘱望された方だったようだけれど、どんなに

優秀な人でも、それまでどんなに健康だった人でも、またどんなミッションを抱

ていようとも、人は死ぬときには死ぬ、と最近、よく思う。

共有した時間の長さに関係なく、人のこころに何かを残していく人というのがい

て、Aさんもそんな人だった。たった数ヶ月働いただけの私がいまこのような回

想録を書こうとは、ゆめゆめAさんも思うまい。

あのとき私が校正に携わった原稿は後に『必携季語秀句用字用例辞典』とし

無事に出版されたようだ。

そんなことを思いだしながら熱いお茶を飲む晩秋の日。

いただいたおいしい栗蒸し羊羹と。

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ちなみにこの急須、わざわざさんで買いました。

なぜショップ名が『わざわざ』なんだろうと思ったら、長野の山のてっぺんに

お店があって「こんなところまでわざわざどうも」って意味だったんですね。

このわざわざさん、まるで宮崎駿の映画に出てきそうな素敵な薪釜を持ってい

て、ホームページの写真も出てくる素敵な素敵な女性が毎日、抱えるほど大き

なカンパーニュを焼いているのです。それがとってもおいしそうなのだけれど、

少し前、彼女はiPhoneで撮りためた映像を編集したという『みまきカンパーニュ

ができるまでの全行程』というムービーをYouTubeにアップされたということで、

ブログには「世界中の人にみて欲しい」とあって、そのきっぱりした明るさに私

は惚れてしまいました。

彼女の焼く、おいしそうなパンもいつか買ってみたい。



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2013年11月11日 (月)

1111

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ろうそくみたいに1が4つ並んで、またスタートみたいな日。

コトリ花店6周年。

仕事のあいまにちっちゃなお届けものをしに行って、食卓に花を買ってきた。

昨日にくらべると今日は一気に気温が下がって寒かったけれど、花屋は今日

も元気に花を束ねてた。これから彼女の好きな冬がはじまる。でも彼女が冬

が好きなのは、暑さが苦手という以上に花を愛するがゆえ。

明日からは一気に真冬並みの寒さになるというから、家に帰ってホットカーペ

ットを出した。毎年これが出てくると「ついに冬」という感じがして、また冬か、

と思う。私はホットカーペットが嫌いだ。部屋が狭くなるから。アンドルー・ワイ

ル博士はホットカーペットは電磁波が良くないから捨ててしまえというけれど、

そう簡単にはいかない。ホットカーペットを敷くだけで部屋全体がちょっとは温

まるから。あとはキッチンのレンジ周りと換気扇の掃除をしてガスファンヒータ

ーをつなげば冬支度は完了。

急激に寒くなるとまた私の心配事がひとつ増える。

ノラ猫のパンダは今年も無事に冬が越せるだろうか。

花屋に教えてもらったところによると、飼い猫は最長20年くらいは生きるけ

れど、ノラ猫の平均寿命は8年なんだって。それってなんだか切ないなあ。

今年もまた花屋にとってもノラ猫にとっても過酷な冬がはじまる。



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2013年11月10日 (日)

チリコンカンとクレソン

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このあいだサムタイムでセカンドの前の休憩時間にチリコンカンと珈琲をオーダ

ーしたら、白いお皿の上に小さなココットに入ったチリコンカン、それに薄切りの

バゲットとクレソンが添えられて出てきた。

チリコンカンは最初見たときはココットが小さいから少ないと思ったのだけれど

食べてみると濃厚な味で、バゲットにのせて食べているうちにけっこうお腹いっ

ぱいになってしまった。そして、そのとき最後に食べたクレソンが妙においしか

った。クレソンってパクチーと似たタイプの野菜だな、どちらも血をきれいにして

くれる野菜なんじゃないかな、と思った。

それで同じようにやってみたのが今日の朝ごはん。

濃厚な肉料理にクレソンの苦みはやっぱり合う。

外でチリコンカンを食べると豆はあんまり入ってないけど自分で作ると豆がい

っぱい。それでますますお腹いっぱい。

今日は6時に起きるとまだ真っ暗だった。

今日はそれほど寒くなかったからいいけどこれから真冬は朝6時に起きるのは

つらいだろうな。

それから7時半過ぎに大きな地震があってびっくりした。

思わずTVをつけると茨城で震度5弱の揺れ、といっていた。

今日はめずらしく早く出かける息子が8時に起きてきた。

朝の地震だけでも緊張したのに、出かける前の息子はいつもナーバスだ。

ちょっと面倒くさい。

我が家はいろいろ面倒くさい。

難しい年ごろの子供がいる家はみんな似たようなもんかな。

たまに1人になると心底ほっとする。


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2013年11月 9日 (土)

カンタン平泳ぎ

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ついに買っちゃった。

トータルイマージョンスイミングのDVD。

先週、久しぶりに平を泳がされたらあまりに進まなかったことに愕然として。

クロールで25完泳できない状態でスイミングクラブに入って、クロール、背

泳とすぐにパスして2班に上がってから平泳ぎをパスするのに2年もかかっ

た。最初のころからお世話になったKコーチにあれだけ手取り足取り教えて

もらって2年もかかって次のクラスに行ったから、いっときは平が得意のとき

さえあったのに、いったいどうしてここまでできなくなるかな。

水泳は自転車と同じで一度完全に覚えたら一生泳げるという。

つまり私の場合は完全に泳ぎが身体にたたきこまれる前に、やらずにいる

あいだにできなくなってしまったんだと思う。いまのクラスになってからはバ

タフライ中心で平泳ぎはほとんどやらなかったから。

何もわからなかったころと違ってもう何をどうしたらいいか理論的なことは

だいたい頭に入っているわけだから、あとは細かな調整の積み重ねだと思

うのだけれど ・・・・・・

10年以上やってるといっても、月曜から土曜までマックス週6、少なくとも

週2、3回は泳ぐという人にくらべたら私の10年なんて密度にしたら彼らの

わずか数年にも及ばないのはよくわかってる。それでもときどきこれだけや

っててこれかと思うと心底自分にがっかりして、いつまでこんなことやってて

もしかたがないからもうやめちゃおうかと思うときもしばしばあって。

でも、たいていの場合、そんな風に思うのも束の間で、いつの間にかまた

水泳のことを考えてるから、向いてる向いてないにかかわらず、自分は水

泳が、プールが好きなんだなと思う。

今日プールに行く前のわずかな時間、食事をしながらこのDVDをちょこっ

と見た。DVDが流れ出したら開口一番、創始者のテリー・ラクリンが「私は

平泳ぎが苦手でした」といった。そしてこの泳法は55になってから自分が

体得したものなのだと。TIスイムの売りは、個々の体力や持って生まれた

素質、年齢に関係なく、誰でも、いつから始めても習得すればラクに美しく

泳げるメソッドなのだというところ。このプレゼンは強いよね。

実際、ビフォア・アフターの映像を見るとその差は歴然。

そういえば絵描きの宮城さんは、TIスイムのサイトにアップロードされてる

映像を死ぬほど眺めて自主トレでTIのやり方をマスターしたといっていた。

それもすごいと思うけど、まさか銀座のギャラリーで個展をやってる絵描き

さんとTIスイムの話で盛り上がれるとは思わなかった。瓢箪から駒ってこと

もあるから、あのとき一緒に合宿に行く約束でもしちゃえばよかったかな、

とかとか。

今日のスイミングスクールはめずらしくバックと平。

相変わらず私の平はぜんぜんだめだったけど、あとはこのDVD見て実践

するしかない。いつも思うことだけど、あきらめないこと。もともと持ってる

要素を別にしたって、テリー・ラクリンの歳までまだあるのだから。

自転車で走っていて見える季節の色はこの1週間でさらに深まった。

家に帰ってキッチンに立つのに何か聴きたいと思ってBOSEの前に立った。

このところ私のアンプは調子が悪い。なんたってこれを買うのを半分手伝

ってくれたボスが死んじゃったくらいだからこのアンプもロートルなのだ。

でも君もがんばれ。私には君が必要なんだ。といったのがよかったのか、

今日は一発でかかった。ものすごく久しぶりにクラプトンのレプタイル

暗くなって寒くなった部屋にあたたかいガットギターの音が広がった。

これを初めて聴いたのもたしかいま時期だったと思う。新宿のヴァージン

レコードで。

これを聴こうと思ったのはこのあいだ翠ちゃんが『Don't Let Me Be Lonely

Tonight』を歌っていたからなんだけど、彼女がいうようにジェイムス・テイ

ラー自身が歌ってるのもいいけど、私はこのクラプトンのが好き。ちょっと

悪そうで、いい歳した酔っぱらいの駄々っ子みたいな、だめ男風のところ

が泣ける。いまさらながら、不良ってかっこいい、と思う。そして、この歌を

翠ちゃんが歌うと猫みたいですごくかわいい。コケティッシュで。

ここ何度か翠ちゃんのライヴに行って、水泳が翠ちゃんにもたらしたもの

は実に大きいな、と思った。感情の浮き沈みがなくなってブレなくなった。

前みたいに簡単に風邪もひかなくなって元気そうだし、声もよく出てる。

なんたって足にプルブイつけて片手クロールで泳いでも体幹がブレない

ってくらいだから、身体を鍛えて軸がしっかりするっていいことなのだ。

あのときもコリンさんと3人で水泳の話をした。

私と同じ、ブレスが苦手なコリンさんも背泳ぎが1番好きだって。

最近、仕事でPowerVoiceセミナーの動画をYouTubeにアップするのに

動画をよく見ているのだけれど、あれによれば腹式呼吸のときはお腹を

出せば自然に息が吸えるって。それって水泳のときも一緒なんじゃない

かと思った。翠ちゃんは歌を歌うのに腹式呼吸が完璧にできているから

いいのかな。

ともあれ、私のへなちょこスイミングライフはつづく ・・・・・・



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ほうれん草のポタージュ

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寒くなってくると温かいスープがほしくなる。

今朝はだいぶ冷えた。

それで昨日の夜に作っておいたほうれん草のポタージュを。

ポタージュもブレンダーさえあれば作り方はいたって簡単。

フライパンに叩いてみじん切りにしたニンニクを入れて加熱し、香りが出てき

たら薄切りにして塩少々をまぶし、電子レンジで数分加熱したたまねぎ1個分

を入れて飴色になるまで炒め、バター大さじ1と小麦粉大さじ2をくわえてさら

に炒めたらコンソメスープ2カップを加えてよく混ぜてから冷ます。あら熱がと

れたらそれをブレンダーに入れ、ゆでて水気を絞ってざく切りにしておいたほ

うれん草一束分とミルク2カップもくわえてブレンダーで数十秒ずつ、様子を

みながらなめらかになるまで撹拌する。お鍋に移して温め、塩と胡椒で味を

ととのえたらできあがり!

できあがったのは抹茶のように色鮮やかな緑のポタージュ。

ほうれん草の茎まで入っているとは思えない、なめらかでふわふわのスープ

でおいしかったです。

キッチンにふたたびブレンダーを出してからポタージュも日常的に作るもの

のひとつになったけど、思うにポタージュって朝がゆ同様に朝のお腹には

とってもいいんじゃないかと思う。胃に負担をかけずに栄養がとれて、消化

吸収がよいからすぐにエネルギーになる。野菜まるごとのビタミン・ミネラル

がとれて大量の食物繊維でデトックス効果もあるし、何より温かいスープは

からだが温まる。ポタージュにしてしまえばたいていの野菜は癖がなくなっ

ておいしいからなんでも入れられる。ミルクを豆乳に替えれば健康効果は

もっと高まる。

ちなみに、いままでやってみたなかで1番デトックス効果が高いのはかぼち

ゃのポタージュです。最強。

そして今朝のパンはイチジクとくるみのカレンツ。



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2013年11月 7日 (木)

秋のばら色

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秋から冬のいまのこの時期、それから暮れから新年にかけては何かとイベ

ントの多いときですね。昨日から、鎌倉のパトローネさんでUTOPIANOさん

の布花の個展がはじまりました。

テーマは、秋のばら色。

バラを育てている人にはよく知れたことだけれど、春のバラと秋のバラは違

う。春バラは一年のメインシーズンだけあって花数も多くて華やかだけど、

秋バラは春ほど花数は多くないものの花のかたちが整っていて、花色も濃く

香り高いのが特徴。そして何よりも気温が低いので、ゆっくり咲いて、長く楽

しめるのもいいところ。

そんな秋バラにふさわしい素敵なDMをコトリ花店さんからいただきました。

会期は昨日6日(水)から9日(土)とあって、残念ながら私はその4日間に

行くのは無理そうだけれど、鎌倉のパトローネさんはいつか行ってみたい

ところ。お近くの方はぜひ。

そして、これは私の秋のばら色。

ラ・ローズ・ドゥ・モリナール。

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このころりんとしたまるっこいつぼみはジュビリー・セレブレーション。

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2013年11月 6日 (水)

月と星

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今日もあっという間に日が暮れて、ふと見上げれば

西の空にみかづきお月さまと一番星。



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2013年11月 4日 (月)

にわか雨のちSOMETIME

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昨日は夕方、妹が彼氏と一緒に母の不用品を持ってクルマで家に来る、という

そんな滅多にないシチュエーションがあったものだから今日のライヴのことなど

すっかり頭からぶっ飛んで、うっかり予約の電話をし忘れた。サムタイムでの直

さんのライヴは前日予約でも好きな席がとれなかったりするから、当日じゃだめ

かもなあ、と思いながらグズグズしているうちに息子とつまらないやりとりがあっ

て、家でこのまま三連休が終わってしまうのもつまんないからと夕方近くなって

電話をすると、やっぱりステージ後ろのカウンター席はもういっぱいだった。

かろうじて席を確保して、電話を切ってしばらくしたらこんどは激しい雨が降って

きた。すぐにやんだからいいものの、先月は行く予定でいたら台風で行けなくな

ったし、最近なんだかお天気に恵まれない。

それでも行くと決めたら天気がどうあれ行くしかない。

自分に巻き入れて夕飯の支度してさっさと家を出た。

7時過ぎのサムタイム。

先日のアマレットに味をしめて今夜はボッチ・ボールなんか頼んでしまった。

でも余計なものが入らないアマレット単体のオン・ザ・ロックのほうがおいしかった

みたい。それにいつもオーダーするオリーブのマリネ。

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店に着いたときこそまだ席は空いていたけれど、ステージがはじまるころには

ほぼ満杯。今日はいつものレギュラーメンバーじゃなくてベースに俵山昌行さ

ん、ドラムに大阪昌彦さんを迎えているからその関係のファンも多いのかもし

れない。

そしていつものように『HOME』ではじまったのだけれど、あれ? と思った。

聴こえ方がいつもと全然ちがう。アンサンブルがカチっときてなくて、とっ散ら

かった雑然とした音に聴こえるんだけど、場所によってこんなに聴こえ方が

違うのかな。そんなことを思いながら『Little Dancer』、ライヴで聴くのは初め

てかもしれない、秋に聴くのにぴったりな『シェルブールの雨傘』、『ルイーザ』

わからない曲があって最後『ペリドット』、いい曲ばかりなんだけどなんだかだ

なと思ったら、明らかにファーストステージは熱量不足、パッション不足のピア

ノだった。音の聴こえ方が変わったのはセカンドステージから。正確にいうと

ピアノの音が変わったのはセカンドの2曲め『All or Nothing at All』からで、同

じピアノ同じ弾き手でこうも変わるかと思うくらい変わった。つまりここから先は

すごくよかった。今夜、もっともよかったのは『Basta de Clamares Inocência』

(バスタ・ヂ・クラマレス・イノセンシア) で、これはブラジルの作曲家カルトー

ラの曲でエリス・レジーナが歌って有名になったということなのだけれど、こう

いう曲を直さんみたいなサックスプレイヤーがやっていいというのはすごいと

思う。この曲を聴きながら、JAZZって無数の問いかけと無数のこたえで成り

立ってる音楽で、だから問いかけが熱っぽいほど愛情たっぷりのこたえが返

ってくる、という、そういう意味ではすごく色っぽい音楽なのだと思った。あくま

で私の感覚に過ぎないけれど。これを聴けただけでも今夜はよかった。

そんなわけで今日もけっきょくのところは大盛り上がり、アンコールのうちにエ

ンドとなったのでした。それにしても人それぞれ都合があるからしかたないけど

いつもファーストステージで帰ってしまう人はほんとうにもったいない。フルコー

スのメインの前で帰っちゃうみたいで。

そして今日は人混みの隅で地味にしてたから見つからないと思ったのに直さ

んてほんとにライヴに来た人を大事にするいい人で、休憩と終わった後にちょ

こっと来てくれた。そのごくわずかな時間に話したこともよかったな。忘れない

うちにここに書いておきたいくらいだけど、書かない。なんでも書くわけじゃな

いし、なんだかもったいないから。

ただ別れ際に「まだまだやりたいことがいっぱいあるから」といったのは、この

あいだ翠ちゃんがいったことと同じだと思った。そういう人が自分のまわりに少

なからずいるって、ほんとうにしあわせなことです。

現実のなかで目に見えない独自の翼を持つ人だけがこの世界を変えてゆける

と思うから。

今日も熱をもらいました。

以下、人混みの後ろからひどい写真。

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2013年11月 3日 (日)

Anniversary ☆

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花屋をやろう! と決意して始めるのも勇気がいってきっと大変だったと思う

けど、それを続けていくのはもっと大変です。

それこそ雨の日も風の日も嵐の日も真夏の暑いときも真冬の凍える季節も

体調がいいときも悪いときも花が売れるときも売れないときも元気なときも

落ち込んでいるときも家族に何かあったときも仕事でミスをしたときや配送

事故があったとき、お客様から手痛いクレームをもらったときだって、いつも

どおり感じよく、美しい花の気であふれた居心地のいい花屋でなくてはなり

ません。石の上にも3年、という言葉があるけれど、コトリ花店は今年この

11月で開店6周年を迎えるそうで、1日から小さなフェアをやっています。

いつもこの時期は仲のいい作家さんたちとフェアをしているから今年もそう

なのかなと思っていたら、今年はそういうことはなく、いつもどおり1人でやっ

ているそうす。そんなところを見ても6年の歳月でやっと肩の力が抜けて、

無理に頑張りすぎることなく、自分のペースで自分がもっともやりたいことを

できるようになったのかな、なんて思います。

継続は力なり。

されど継続してゆくことほど難しいことはありません。

でもコトリ花店は6年めにしてますますたくさんの方から愛される花屋になり

つつあるようです。

理夏さん、お疲れさま!& おめでとう! 

そして、ますます自分の思うフローリストに。

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今年のアニヴァーサリー・スペシャルは羊毛・キャンドル作家のun jour さんと

コラボレートして作ったアニヴァーサリー・キャンドル だそうです。

巣のなかの6羽の小鳥と枝についた6枚の葉っぱ、いつもながら素敵なラベル

はbonetunerec.design さんによるもの。

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そして、理夏さん自らブレンドした3つのテーマのオリジナル・ハーブティー。

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このところずっと寝つきの悪い私は Sleeping Forest を買いました。

レモングラスにミントにカモミール、それにジンジャーとドライオレンジをちょこ

っとだそうです。

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それとキャンドル。

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このキャンドル、芯が変わっていると思ったら天然の木を使っていて、静かな

空間で火を灯すと、ごくわずかだけれど木が燃えるパチパチという音と微か

に木の香りがするのだそうです。そして、木の芯はふつうの芯より燃えかたが

とても遅いので、見た目の大きさよりずっと燃焼時間が長いそうです。

静かな冬の夜を暖かく灯してくれそうなキャンドル。

冬のいつもよりちょっと長い休日のために大きいのも買っておこうかな、なん

ていまから思っています。

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『nest』、巣、すみか、人にとってはhome 家がテーマのコトリ花店6年めの

とくべつな11日間は今月1日から11日まで続きます。

冬を彩るひそやかな花の息吹と安らげるnestを求めてぜひお出かけください。

帰り際にアリウム・モーリーの小さな球根をひとつ、もらいました。

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いま植えると春には黄色い花が咲くそうです。

たのしみ *



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ブレッドナイフ

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やっと新しいブレッドナイフを手に入れた。

しかも格安で。うれしい。

持ち手はブナ。

新しいブレッドナイフでパンを切る朝。

昨日、メルボルン空港からメールをくれたまだ見ぬ友が日本に着くのも今日。

今日は新月。

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2013年11月 2日 (土)

日々のいろ

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ほとんど花の終わったこのコスモスを買うとき、お店の人が「霜が降りるころ

まで咲きますよ」といったけれど、ほんとによく咲く。

昨日は気持ちよく晴れて動くと暑いくらいの陽気だったのに、今日は曇りで陽

射しがないぶん、いきなり寒い。

先週のプールは人が少なかった。

年内はまだともかく、1月2月は一年でもっともプールに行くのがつらい時期

かもしれない。泳いだ後は外が雪だって平気なのだけれど、家を出るまでが

なんだか億劫だったりして。暖房しているとはいえプールサイドは寒いし、水

はつめたい。泳ぎ続けていないとすぐに身体が冷えてしまう。それで体脂肪

の少ない人は『冬眠』と称していきおい来なくなってしまう。

8月まではKコーチのもとで楽にゆっくり美しく泳ぐことをやっていたのに、9月

はただひたすら量泳がせるスポ根コーチで最悪だったから、Hさんと今月の

コーチは誰だろうと心配していたら、またKコーチになってホッとした。

彼はまだとても若く、均整のとれたきれいな身体と屈託ない笑顔の持ち主で

ルックスがいいうえに教えるのが上手いときてるからすごく人気があるようだ。

彼のプライベート・レッスンはいつも満員御礼なんだって。

アップを泳ぎはじめるとき、「コーチに教えてもらったこと、先月ひと月でみん

な忘れちゃった。どうしよう?!」といったら、「がんばりましょう」とだけ返って

きた。こわい顔してハアハア喘ぎながら泳ぐのと笑顔でラクに泳ぐの、どちら

が効率的かといったら結果は歴然だ。今日のクラスの明るいこと。

今日は久しぶりに会う冬眠前のKさんから思いがけなく、いつかのお礼だと

いって栗羊羹をいただいたり、Hさんからちゃんと手書きの一筆箋の入った

お礼にお菓子をもらったりしてびっくり。暑がりなくせにわざわざ私に見せる

ためだけに母のニットを着てきてくれたHさん。ほんとにいい人だなあ。

スイミングは私に自分の身体にコンシャスになることを教えてくれたけれど、

それ以上に様々なことをもらたしてくれていると思う。ほんとうにありがたい

かぎり。

朝晩の気温が下がったのと同時に町の街路樹も色づきはじめた。

今年もまた絵画館前の銀杏並木を思う。

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