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2013年7月23日 (火)

ついに雨が降ってきた。

13catsdogs

朝おきて窓をあけたときから猛烈な湿気で、これはきっとひと雨くるなと思っていたら

午後1時前から携帯に激しい雨を知らせるアラートが何度も入って、それは時間を追

うごとに「激しい雨」から「猛烈な雨」に、ついには大雨・洪水警報に雷注意報になった

から、いったいいつ降りだすんだろうと思いつつ家を出るタイミングを逸していた。

でも夕方5時になっても降りださないので、もう市役所が終ろうという20分前になって

家を出て、自転車飛ばしてぎりぎりセーフで間に合ったと思ったら、書類の不備で返

されてしまった。けっきょく用が足りなくてがっかりしつつ、先日のお花のお礼と代金を

払うためにコトリ花店に向かった。そのときすでに頭上では南から黒雲が移動してき

て雷がごろごろ鳴りはじめていたし、不穏な風も吹きはじめていた。暗い空からはいま

にもザーッときそうで途中で家に引き返そうかとも思ったけれど、そのまま雨雲の下を

駆け抜けるようにコトリ花店に行った。

そして店に入ってほどなく、ついに雨が降ってきた。

大粒の雨はパタパタと音を立ててみるみるデッキに黒い滲みを作り、花屋の店主は

慌てて外に出していたものをしまった。

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それから一気に雨は文字どおりバケツをひっくり返したようになり、空の上では激しく

雷が轟き、時折り暗くなった辺りを稲光がぴかっと照らした。

完全に雨に封じ込められて、ああ、もうこれでとうぶん家には帰れないか、あきらめに

似た思いでドアの前に立ってガラス越しに外を眺めていると、激しい雨で洗い流されて

いく景色はなんだか不思議と美しく、たしかに世界はときどき美しかった。

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雨に降りこめられてぼんやり外を眺める私と夏の嵐にはしゃぐ店主。

最初はそれでよかったけれど、そのうち些細なことがきっかけで私たちにも小さな嵐が

おきた。

人の縁とかつながりって不思議だ。

生まれも育ちも違う、それまで何も知らなかった相手と何かのきっかけでタイミングで

知りあい、ひかれあう。でも知らない時間、知らないことのほうが圧倒的に多いのだか

ら、たまには擦れ違うことだってぶつかりあうことだってあるだろう。もちろん、好きで

そんなことにはなりたくないけれど、人との関係においてそんなことは私にとっては別

段ふつうのことに思えるし、年のせいか、はたまたこの世でもっとも厄介な自分の子ど

もを育ててきたせいか、私はとても気が長くなった。何より、同じ土俵に立って話せる

相手ならいいと思う。お手上げなのは、ヒステリーを起して自分勝手に目の前でバタン

とドアを閉めるように相手をシャットアウトしてしまう人。私は去る者は追わない主義だ

から、という以上に、ああ、あなたにとって私はそれだけの人間だったのか、というが

っかり感のほうが大きくて、いつもそれ以上どうする気にもならなくなってしまう。

だから同じ土俵に立って話せる相手は貴重だし、話せるあいだは少々面倒でも嫌な

思いをしてもその時間を大事にしたいと思う。傷つくことを怖れずに、わかりあうことを

あきらめないこと。

13catsdogs_03

辺りがすっかり暗くなるころ雨は収束し、外に出るとだいぶ涼しくなっていた。

もう店じまいをする店主と満月を探したけれど、月はどこにもいなかった。

私たちは濡れたデッキの上で笑って別れた。

しばらく大気はずっと不安定なまま、天候不順が続くようだ。

願わくは気持ちよく晴れた夏らしい日が早く戻ってきますように。



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