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2013年7月14日 (日)

『レオ・レオニの絵本の仕事』展に行ってきた。

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猛暑続きのなか、家族で前から楽しみにしていた『レオ・レオニ 絵本のしごと』展に

行ってきた。いつもの展覧会同様、それなりの混雑を予想して行ったのだけれど、入

った時間がよかったせいか、それほど混雑にもぶつからず、ゆっくりスムースに見ら

れました。

まず、レオ・レオニといったら子どもたちが小さかったころに親しんだ色彩豊かな絵本

の作者で、子どもも私もレオ・レオニの絵本が大好きでした。何より彼の描くネズミの

なんと愛らしいこと! いつ見ても思わず顔がほころんでしまうほどです。そんな誰が

見てもかわいいと思うレオ・レオニの絵は一見すごくシンプルで単純なようであって、

ドローイングに複雑なコラージュを多用して描かれた世界は実に凝っていて精緻。

計算された構図はとても洗練されていて、一流のグラフィックデザイナーならではの

もの。ただかわいいのとは違う、大人の審美眼に足る大人っぽい世界です。だからこ

そ子どもに買って与えていたのだけれど、子どもが小さかったころ何がよかったって

子どもにかこつけて自分が好きなもの欲しいものを買えたことじゃないかといまさらな

がら思います。美しくて良質なヨーロッパの木のおもちゃとか。吉祥寺のニキティキ大

好きでした。たぶん、自分のためだったら使わないようなお金を子どもの絵本や玩具

に投じていた。そうやって子どもとともに私もふたたび子ども時代を追体験していたよ

うにも思う。今回の展示はそんな絵本の原画とあって、小さな絵本の世界を抜け出し

た大きな絵をつぶさに見られたことで、あらためてレオ・レオニの絵の素晴らしさを実

感することができました。

そして、この展覧会を見て私が初めて知ったのは、絵本作家として世界的に知られる

レオ・レオニが初めて絵本を制作したのはもう晩年ともいえるような歳だったというこ

と。それは孫との旅行の際、長い車中で小さな孫が飽きないように即興で考えたのが

始まりだったという、そんなところからも彼の温かい人柄がしのばれるようです。

そしてもうひとつ。オランダ、アムステルダム生まれのレオ・レオニがイタリアでグラフ

ィックデザイナーとして活躍したあとアメリカに亡命したのはユダヤ人だったからだとい

うことも初めて知り、こんな見るからに優しそうで子どものための素晴らしい絵本を作

る人が強制収容所送りになって命を落とすことにならなくてよかったとつくづく思ったの

でした。

前回のアントニオ・ロペスのときと同じように、今回も1枚1枚の絵をじっくり見て回るこ

とができてしあわせだったのだけれど、展覧会の構成は4つのテーマによる章から成

っていて、レオ・レオニという人を知る上でとてもわかりやすかったし、とても見応えが

ありました。とくにこれまで何冊かの絵本でしかレオ・レオニを知らなかった私にとって

は、後半のちょっとマニアックともいえる『平行植物』シリーズはどこか宮崎駿にも通じ

るものがあると思ったし、鉛筆1本で描かれたアルファルトの地面や浜辺の石たちの

絵には、精緻な写実、という観点でアントニオ・ロペスとも共通するものを感じました。

それらの絵はいま見ても斬新でユーモラスで生き生きとしていて、まったく古さを感じ

ないばかりか、当時にあっては早すぎたんじゃないかと思うくらい先行く感覚で、それ

が孫がいるような年齢の人から出てきたものだというのも驚きだった。

そしてレオ・レオニ本人のモノクロ写真の笑顔もすごくよかった。

とてもインテリジェントでハンサムで若々しくて。

とにかく、いつまで見ていても飽きない絵!

とでも懐かしかったし楽しかったしかわいかったです。

そしてすっかり童心に返ったような気分なってしまった私ですが、そう思うそばから、

「童心に返るって、いつもあなたは童心じゃないか」という声もどこからか聞こえてきて

たしかにそうなのだけれど、レオ・レオニを突き動かしていたものもまさにそれ、こども

心なんじゃないかと思いました。それこそが彼の創作の原点であり、汲めども尽きせ

ぬ源泉であったのじゃないかと。

できることなら会期中にもう一度見たい展覧会です。

そして。会場を出た後のもうひとつのお愉しみはミュージアムショップ!

こちらもラッキーなことにそれほど混雑することなく見られました。

肝心のグッズはというと、あんないい素材にもかかわらずいまひとつだなあ~といいつ

つも、抑制が効いてたのは娘だけで息子も私もめずらしく大人買い。

お互いに買った袋を見て「買いすぎだよ~」といいあう始末。

買ったのはこんなものたちです。

ファイルやストラップやキーカバーや缶バッチ、それに変形ポストカード。

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ノートやミニレターパッドや、どれもかわいくて選べなくてポストカードをいっぱい。

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これは息子が買った『シオドアとものいうきのこ』の額絵とトートバッグ。

いったい息子はどれだけこの青いきのこと眠そうなネズミが気に入ったんでしょう。

かなりガーリーな絵柄だと思うんですが。

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そして持ってなかった絵本3冊。

この青いきのこの絵本は、お話も絵もすごく斬新なの。

この青いきのこは『クウィポ!』というんです。

クウィポ! ですよ。

私はこの絵本の表紙をそのまま立体にした目覚まし時計がほしかった。

毎朝じかんになると『クウィポ!』と鳴るの。

で、きのこの頭をたたいて止める。

私が制作会社のデザイナーならぜったい作る。

うちの子どもや私みたいな大人が買うから。

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スイミー ではなくて、さかなはさかな。

これは色鉛筆で描かれた水の世界が素敵だったんです。

色鉛筆でこんなふうに描けるというのがすごいと思った。

素晴らしくカラフルで、夢のような世界。

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そして滅多にないことミュージアムショップでたくさん買いものをしてすっかり満足した

私たちはすっかり腹ぺこで、Bunkamuraを出て例のガレットリアに向かって歩いた。

外は相変わらず物凄い暑さだったけれど、ミュージアムの中がそれこそゾッとするほ

どキンキンに冷えていたのでちょうどよいくらいだった。ここのところずっとクレイジー

な暑さだったし、なんたって我が家は3部屋あるのにクーラーが1部屋にしか付いて

なくて常に弱冷房、ちょっと動くと汗が出るようだったから、いちど凍りそうなくらい冷

えたところに行ってみたかったのでそれもちょうどよかった。

もう2時過ぎだというのにガレットリアはランチをする人で混んでました。

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私たち3人がそろって出かけて外で食事をする、なんていうこともほんとうに滅多にない

ことになってしまったから、今日は予定通りランチコースを頼むことに。

コースだとガレットとデザートクレープの両方を食べられるんです。

でも、さすがにリーズナブルな価格とあってガレットはあまり選択肢がなかった。

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見た通りハムとチーズと卵のガレット。

でも、この卵はいらなかった。

最近、半熟以下の卵を食べるとすぐにお腹にくる私ですが、見事、家族3人やられま

した(涙)

ちょっとToo muchだった。

そして、デザートクレープ。

チョコレートを選んだ息子以外は前に食べた塩バターキャラメル。

もうこちらは文句なくおいしかったです。

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ほかにミニサラダと飲みものがついて2000円。

いつもだとランチタイムの天ぷら屋さんとか串揚げ屋さんとか焼き鳥屋さんに行ってし

まう私たちですが、まあ、たまにはこういうのもいいよね(^-^)

それですっかりお腹いっぱいになって、いつもながら喧騒の渋谷から帰ってきました。

今日は楽しかったね。思い出になったね。と息子。

思い出になったね、とはいささかセンチメンタルなヤツだと思うけど、みんな楽しくてほ

んとによかった。

レオ・レオニさんのおかげで今日は珍しく平和でしあわせな家族3人の一日でした*

『レオ・レオニ 絵本の仕事』展は8月4日まで、あと3週間です。

ぜひ、お見逃しなく。



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