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2013年6月26日 (水)

花が萎れて枯れていくまで

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そのことをずっと考え続けていたわけでもないのに、ある日突然ふとしたことで、それ

までわからなかったことがわかってしまうことがある。しかもそれは何の根拠もない、

自分の推測でしかないのに、でもこれは絶対あたっているに違いないという確信に似

た直感があって。

今日がそうだった。

私は子どものころからずっとおばあさんになりたくないと思ってきたけど、彼女もまた

私と同じように思っていたんだ、きっと。私よりもっともっと強く、極端なかたちで。

それに彼女にはどうやったって年をとること、もっといってしまえば老いてゆくことを肯

定できるような環境はまったくなかったし、歳月による自然なメタモルフォーシスを温か

く受け入れて愛してくれるようなパートナーにも恵まれていなかった。(あるいは恵まれ

ていないと思っていた。)だから彼女は人にはおよそ想像もつかないほど背反する苦

しい時間のなかで、自ら自分の時計を止めてしまったのではないか。

あくまで私の推測にすぎないけれど。

花がまだ、どんな花になるやもわからない青いつぼみのときから、もっとも美しい盛り

を過ぎて、萎れて枯れて朽ちていくまでを、たとえばラリックや、アントニオ・ロペスの

ように、辛抱づよく、強い愛情と愛着を持って見守れる男って素敵だ。そして、そういう

男に恵まれた女は心底しあわせだと思う。

女の人の強さの秘密は、もしかしたらそんなところにあるんじゃないかと思う。



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