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2013年6月30日 (日)

カオスの渋谷をぬけて

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このあいだ美容院に行って鏡の前に座った途端に「○○さん、彫刻刀がほしいんです

って? Sから聞きましたよ」と美容師さんがいうので「うん。そうなの。Sに彫刻刀持っ

てない? って聞いたら、そんな中学生のときのなんかもうないよっていわれちゃった」

というと、「まったくおんなじだ。昨日Sから聞いたとき、なんだ○○さんとまったく同じ

思考回路してるじゃないかと思って、あまりに恥ずかしかったからSにはいわなかった

けど」という。Sとはうちの息子のこと。

この美容師さんは鉱物好き・植物好き・木のもの好きと私とかなり好きなものが似て

いて、前々回に行ったときも「○○さんとオレがが結婚したら嗜好が合いすぎてめち

ゃくちゃ金かかりそうですね~!」なんていわれたばかりなのだった。

「それで何が作りたいんですか?」と聞くから「木のスプーンとか、バターナイフとか」と

いったら「お洒落ですね~。でも買ったほうが安そうですね」という。「うん、たしかに。

でもそんなこといったら何やるんでもそうだよね。とくに始めるときは」といった。彼は

もっと大物を作るらしい。買ったり、人に作ってもらうと高いようなもの。

それで今日は遅いランチ&おやつのあと、娘も私も早起きしたからお昼寝でもしたい

ところを表参道まわりで渋谷にでかけた。もう何ヶ月も前に買った木工の本の著者が

ちょうどいま青山スパイラルマーケットに作品を出しているのをたまたま知って、ほか

に用事もあるのでちょっと見てみたかったのと、東急ハンズで娘の画板と私の切りだ

し小刀を見るために。

そして例のごとく渋谷で乗り継ぎをしたくないばかりに原宿で降りたものの、久しぶり

に行った休日の原宿はもう人・人・人でした。青山通りに出るまでが大変。

スパイラルマーケットで『夏のスパイス』展を見て、昔からここにある私の一番好きな

メープルのバターナイフをもう1本予備に買っておこうと思ったらなくなっててショック。

それで家の近所では気に入ったグリーティングカード1枚売ってないので、ここに来る

とかならず買うことにしているグリーテングカードを何枚か選んで買うにとどめた。雑

貨屋マディもいちおう覗いてみたけど相変わらず買うものは無し。それから銀座線で

渋谷に出た。そこで、わかりきったことだけど、また人・人・人・人・暴力的なまでにうる

さいノイズの嵐 ・・・・・・

まったくここに来ると街ごとリセットしたくなるね、と思いながら3.11直後の、うるさい

音楽もない、チカチカするネオンもない、でかいスクリーンに映る映像もない、人も少

ない、あの静かな街はどこ行ったんだ、なんでこんなにエネルギーを無駄に垂れ流す

んだと半ばくらくらしながらハンズに到着。画材売り場に直行して画板のことを聞けば

まったくやる気のなさそうなお兄さんに「そういう画板はありません」といわれ、せっか

くそのためだけにここまで来たのにー とがっかりしつつ、今度は工具売り場に行って

鍵のしまったガラスケースの中に入っている小刀をじーと眺め、自分の手の大きさだ

ったらこれくらいか、と確認するだけで終わった。けっきょく何ひとつ用は足りず。

いったいなんのためにこんなとこまで来たんだか、と思う。

疲れたので7階のハンズカフェに行ってひと休み。

Mちゃんに教えてもらったここは喧騒の渋谷のど真ん中にあってほんとうに穴場かもし

れない。空いてて静か。店内にはグリーンもあってナチュラルな雰囲気。大きな窓から

は空も見える。ドリンク&フードも比較的ヘルシーでおいしい。外国人率高し。ばったり

Mちゃん親子にでも会えれば最高だったけど日曜日じゃ無理か。家を出たのが遅かっ

たからこの時点でもう7時過ぎで、そろそろ帰ろうかと席を立った。

そんな今日、唯一よかったことはハンズを出ようとしたらエントランス付近でドライバー

らしきおじさんが「土日は渋谷駅までの無料シャトルが出ているのでご利用ください」

と呼びかけていて、渡りに船、と乗れたこと。バスはまだ着いたばかりで車内は空い

ていて、でも出発まであと数分、というところだった。娘も私ももう疲れていたし、また

あの人混みを縫って歩くことを考えると心底うんざりだったから「ほんとに助かったね」

といいあった。バスに乗って、出発時間までぼんやり派手なネオンがチカチカする外

を見ていると、なんだかここがどこだかわからない胡散臭いアジアの繁華街みたいに

思えてきて、しばしストレンジャー気分を味わった。

”ほんとにいったいここはどこの国なんだ?”

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走り出したバスはどこを通って行くのかと思ったら、ゆっくり公園通りのほうにまわって

渋谷駅に向かい始めた。渋谷も公園通りあたりになると雰囲気ががらっと変わって好

きだ。まだこの辺はきちんと感があるし、昔よく行ったレストランもあるし。

今日はそれほど暑いわけじゃないのに、バスの中はおそろしく冷えていて、冷え切っ

たバスの中から見る音のない渋谷の喧騒も新鮮といえば新鮮だった。東急ハンズの

前から渋谷駅までの、わずか数分のショート・トリップ。

バスは渋谷のスクランブル交差点を渡る手前の左にあるバス停で止まった。

すっかりからだが冷えてしまったけれど本当にラクチンで助かった。これから土日に渋

谷に来たときは、何はともあれラストにハンズに寄ろう、といいあった夜。

でも、できればやっぱり休日の渋谷には行きたくないね。

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おばあちゃんのさくらんぼクラフティ*

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昨日、1パックにたくさん入って安価なアメリカンチェリーをみつけたので、6月も終わ

ろうという今日になってやっと作った。

おばあちゃんのさくらんぼのクラフティ。

前に買った『パトリス・ジュリアンのデザート』という本の中にあるレシピで、この本、

サブタイトルに『家庭で楽しむ42のおいしいレシピ』とあるように、誰でも簡単に作れ

そうなレシピがたくさん載っていて、とくにこれはさくらんぼのデザートだから旬のさくら

んぼが手に入るうちに一度作ってみたかったのでした。

誰でも簡単に、といっても、1枚のページに完成品の写真と材料と作りかたが載ってる

だけの本だから、作り方はいたって簡略。作りながら、ほんとにこれでいいのかな、な

んて考えるところもあって、そのうえうちの電子レンジオーブンときたらすごく非力なも

のだから、ほんとにおいしくできたかちょっと自信がなかったのだけれど、どうやら結

果オーライでした。娘がアルバイトから帰ってくるのを待って、遅いお昼&おやつタイ

ムに出してみたら、子ども二人とも「おいしい」と。どれどれ・・・ と私も食べてみたら、

これはおいしい(^-^)♪

フィリングの部分がやっぱりちょっとパンプディングみたいで、使ってる粉が少ないか

らケーキっぽくなくて軽いのがいい。砂糖の分量が多いからもっと甘いかと思ったらそ

うでもなくて、生のチェリーをそのまま焼いてもこんな風にそれらしくなるんだ、という

のは発見でした。特別な型もいらず、ワン・ボウルで作れておいしい。ということでこれ

はリピート決定!

「もっと食べたかった」という人(娘)もいることだし、さくらんぼが出まわっているうちに

もう1回くらい作ることになりそうです。

以下、レシピ。(本のは10人分だったので、これはその半分にしています。半分で上

の写真のようなシリアルボウル3個分。浅めのラムカン3つとか、大きめのグラタン皿

ひとつ、でもよいと思う。)

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 ● おばあちゃんのさくらんぼクラフティ

 < 材料 >

 小麦粉 30グラム(ふるっておく)

 塩ひとつまみ(少なめ)

 砂糖  38グラム / バニラシュガー 大さじ1と半分

 卵 1個 / 卵黄 1個

 牛乳  200cc / 生クリーム  50cc

 とかしバター 15グラム / キルシュ 大さじ半分

 さくらんぼ 380グラム(洗って軸を取っておく)

 バター(型に塗る用) 大さじ半分

 グラニュー糖(型にふる分) 大さじ1    

 粉砂糖(仕上げ用) 適量

 < 作りかた >

 1. ボウルに小麦粉と塩を入れて混ぜあわせ、砂糖とバニラシュガーを加えて

   よく泡立てた卵と卵黄を入れてさらによく混ぜる。

 2.1に牛乳と生クリーム、とかしバターを少しずつ加えて最後にキルシュを入れる。

   (冷凍のさくらんぼを使うならここでアーモンドエッセンス小さじ半分を入れる。)

 3.型にバターを厚めに塗ってグラニュー糖をふり、さくらんぼを入れる。

   2をそっと注ぐ。

 4.180度に温めたオーブンに3を入れて約40分~60分焼く。(焼き時間は型の

   大きさとか各家庭のオーブンの火力によって要調整!)

   生地の外側が固まり、中がやわらかい状態で取り出し、冷ます。

   粉砂糖をかけて食卓へ。

   Suggestionという欄には、「ビストロ風スタイルや田舎スタイルの食事の最後に。

  食べごたえのあるおやつにもなる。小さく四角に切ればビュッフェにも向く。その場

  合は最初から型も四角いものを使用」というメッセージあり。

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パトリス・ジュリアンのメッセージどおり、いかにもフランスの田舎のおばあちゃんが

りそうな素朴なデザート、という感じのどこか懐かしいおいしさ。

このあいだのアトリエ・コナフェさんのカップチェリータルトもそうだけれど、さくらんぼを

みつけたらすぐに作れるところがいい。(とはいえ、うちのキッチンには常時キルシュも

バニラシュガーも粉砂糖も置いてませんけど。)

そうそう、バニラシュガーっていうのはバニラ棒の中身を使った後にさやだけをグラニ

ュー糖の中に一晩入れておけばできるものだけど、それがないときはバニラエッセン

スでもいいと思います。実際、これを作るとき私はそうしました。そしてジュリアンさん

のいうとおり、チェリーの種が入ったまま焼いたタルトを食べるとほのかにアーモンドの

香りが。ふだんはぜんぜんお酒を飲まない私なのに、ことお菓子に関しては洋酒が効

いてるほうが好きなので、キルシュワッサーはこの分量より多いほうがよさそう。お菓

子用のキルシュだったせいか、分量どおりだとあまり香りがしなかったので。

・・・・・・ というわけで、今月作りたかったものがひとつ作れて私は満足です。

今日も6時に起きた日曜日、6月最後の甘い香りが漂う午後のおやつの時間。

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2013年6月28日 (金)

夏越しの祓

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髪を切ったらさっぱりした。

美容師さんには、また4ヵ月じゃないですか、といわれた。

それで、「ほんとにみんな、そんなにまめなの?」と聞いたら「まめです」というので、

「私は無理。そんなにまめになれないし、それに髪のことばかり考えてられないもの」

といった。

髪を切るとすっきりするし、頭が軽くなるからそれ自体は好きなのだけれど、体調とか

天気とか仕事の都合とかいろいろあって、なかなか行きたいタイミングに行けない。

それに美容院では鏡に映った自分とずっと向いあってなきゃならないのが苦痛だし、

鏡ごしに美容師さんと話をするのも苦手だ。それはいまに始まったことじゃなくて若い

ころからだけど、年をとるにつれてますますそうなりつつあるかもしれない。だって白

髪は増えるいっぽうだし、反対に筋肉は落ちるいっぽうだし、美容院の鏡に映った自

分の顔はなんだかひどく疲れて見えて、その自分をしげしげと見られながら髪をスタ

イリングされてたりすると、どうにも居心地が悪くてさっさと家に帰りたくなる。もちろん

そんなことはこれっぱかしも外には出さないわけだけれども。

髪を切り終わってお会計をするとき、何を思ってか「4ヵ月じゃ。話したいこともあるの

に」と美容師さんがいうので、さっきの話の続きで「だから、よく近くまで来ることあるん

だったらいちど家においでよ。家で仕事してるから、どこかから電話くれたら簡単なお

昼ごはんくらい作るよ」といってきた。ほんとに来るか来ないかしらないけれど、いつだ

ってそのくらいはオープンな私です。人と人との関係って、一歩踏み込んだあたりから

やっと始まる気がするので、とりあえず最初のドアは開けておく。

美容院を出ると夏の風が切ったばかりの髪をまきあげた。

ともあれ7月になる前に髪を切れてよかった。

髪を切ると、切った髪の先からからだに溜まった悪い気が出ていくような気がするけれ

ど、実際そういう作用があるらしい。髪を切るのもデトックス。

先週の土曜日、いつものようにプールに行く前ラジオを聞いてたら『今年上半期でよか

ったこと・悪かったこと』というテーマでリスナーからメッセージを募っていて、もう今年

半年の総括か、と思いながら自分にとってのよかったこと・悪かったことを思い浮かべ

てみたりした。とくべつ大したことは思い浮かばなかったけれど、上半期でよかったの

はぶじ娘が3級生になれたこととアルバイトが決まって彼女が働きだしたこと、ゴール

デンウィーク中に長らく音沙汰なかった友達と話すことができて、ものすごく久しぶりに

彼女の本音が聞けたこと。なんだかそれで二人のあいだにあったいろんなことが一気

に一掃されたような気がした。ほんのささいなことでクリアにできるところが旧い友達

のいいところ。(7月にはその友達にも会えるし吉次さんにも会える!)人が亡くなるの

は良い悪いの範疇じゃないからそれは抜かすとして、よくなかったのは上半期一度も

ライブに行けなかったことと、仕事が予定通り進まなかったことかな。どちらも自分の

時間の使い方に問題があるのだと思うけど。

そして6月30日は夏越しの祓(なごしのはらい)日だ。

半年で溜まった様々な穢れを祓う日。

暮れの大掃除に近いくらいの掃除をしたり、ゆっくりお風呂に入ってデトックスしたりす

るといいらしい。夏は火の気の強まるときだから、キッチンのガスレンジまわりの掃除

とかするといいかもしれない。

こういうとこ、日本って実によくできてるな、と思う。

一年のうちに何度となくリセットする機会がやってくる。

年頭に掲げた志も半年も経つとだいぶ埃をかぶってくるから、ここらあたりでその埃を

落とすのにちょうどいい時期かもしれない。

もう一度、新しいノートをもらった気分で今年やりたいことを新たに書きだすとかね。

私も後半はライブに行く。会いたい人に会う。そのために必要なことをさっさとすませ

る。片手間じゃなく、頭を使って集中力と情熱を持ってやる。すぐ疲れてしまわないよう

に、からだをほぐす体操を習慣化する。

ひきこもり傾向だった半年にさよならしなくちゃ。



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2013年6月26日 (水)

花が萎れて枯れていくまで

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そのことをずっと考え続けていたわけでもないのに、ある日突然ふとしたことで、それ

までわからなかったことがわかってしまうことがある。しかもそれは何の根拠もない、

自分の推測でしかないのに、でもこれは絶対あたっているに違いないという確信に似

た直感があって。

今日がそうだった。

私は子どものころからずっとおばあさんになりたくないと思ってきたけど、彼女もまた

私と同じように思っていたんだ、きっと。私よりもっともっと強く、極端なかたちで。

それに彼女にはどうやったって年をとること、もっといってしまえば老いてゆくことを肯

定できるような環境はまったくなかったし、歳月による自然なメタモルフォーシスを温か

く受け入れて愛してくれるようなパートナーにも恵まれていなかった。(あるいは恵まれ

ていないと思っていた。)だから彼女は人にはおよそ想像もつかないほど背反する苦

しい時間のなかで、自ら自分の時計を止めてしまったのではないか。

あくまで私の推測にすぎないけれど。

花がまだ、どんな花になるやもわからない青いつぼみのときから、もっとも美しい盛り

を過ぎて、萎れて枯れて朽ちていくまでを、たとえばラリックや、アントニオ・ロペスの

ように、辛抱づよく、強い愛情と愛着を持って見守れる男って素敵だ。そして、そういう

男に恵まれた女は心底しあわせだと思う。

女の人の強さの秘密は、もしかしたらそんなところにあるんじゃないかと思う。



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2013年6月25日 (火)

雨の風景

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梅雨に紫陽花はつきものだけど、わたし、紫陽花は苦手です。

なんだかあの大きなブルーの頭は重すぎて ・・・・・・。

雨のなかで咲く紫陽花は、まるでアメジストみたいにきれいだけれど、それを切って自

分の部屋に飾ろうとは思わない。ましてやわざわざどこかに紫陽花を見に行こうとは

思わない。唯一、以前、鎌倉に紫陽花を見に行ったりしたのは、紫陽花が好きなわけ

じゃなくて、ただ鎌倉という趣きのある土地が好きなだけでした。

私の住む町は春の桜についでどこもかしこも紫陽花だらけで、雨が降っている間きれ

いだった紫陽花も、ひとたび太陽の強い光を浴びたら瞬く間に茶色くなって汚くなって

しまう。手入れのされてない混みあった枝の中は害虫たちの巣窟。どこまでも大きくな

ってゆくその旺盛な繁殖力も苦手。

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でも同じ紫陽花の仲間でも白や緑のアナベルは軽くて爽やかで好きだし、額紫陽花

のように花が間引きされたような涼しげなのは許せる。原種系の小さい花のも可憐

でかわいらしい。要するに、これでもかこれでもかみたいなブルーや紫のかたまりが

苦手なのだと思う。

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この梅雨の雨の季節に生き生きする植物もあれば、長雨が苦手な植物もいる。

それは人間と同じ。

私の好きなバラはみんなお陽さまが好きだ。

梅雨の気温の低さや湿度、高温多湿はもっとも苦手とするところで、根がいつも湿った

状態にあると弱ってしまう。そして、この時期に弱ったバラは、梅雨明けの強い太陽を

浴びると一気に消耗して枯れてしまうこともある。人間にとってもこの時期は、激しい

気圧の変化や気温の変化、湿度の関係で体調を崩しやすいとき。

でもいっぽうで雨季はすべての生きものの成長期でもあって。

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カラフルな傘をさして長靴を履いて外に出れば、雨に濡れた樹木や草花はしっとりと

瑞々しく、どこまでもヴィヴィッドで。

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こんなときは雨による日常の煩わしさをひととき忘れて絵描きさんのこころで世界を眺

めたら、雨の日ももっと楽しくなるかもしれないな、と思う。

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でも雨の日に私がいたいのは郊外ではなく街だ。

夢見るは原宿のサンルームのあった喫茶店。

晴れた日もよかったけど、雨の日はもっとよかった。

窓硝子をつたう雨を眺めながら飲む、ほろ苦い珈琲。

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2013年6月23日 (日)

休日じかん

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今日も朝6時に起きて、アルバイトに行く娘に朝食を作って送りだしてからベランダに

でたら、あっという間に3時間が過ぎた。それから窓を磨いた。雲の切れ間から青空

が見えだしたから、ぴかぴかの窓に青空がきれいに映るように。そして洗濯。

そんなこんなしてたら10時になってやっと息子が起きだしてきて、二人でけっきょく遅

い朝食を食べた。食事を終えた息子がさっさとお皿を片づけて食卓からいなくなってし

まうと、ひとりで珈琲を飲みながらのんびり木のカトラリーやカッティングボードのメンテ

ナンスをはじめた。やわらかい布にオイルをしみこませて、それを丁寧に木になじませ

ていく感触がなんだかとても楽しくここちよく、ほっとする。もし自分が何かの職人にな

ったら集中力の高さでけっこういい職人になるんじゃないかなあ、などと思ったりして。

日常ではほかにアイロンがけをしているときなんかも落ち着く。プチ瞑想。

休日だからって主婦に365日休みはないけれど、とりあえず時間に追われずにこんな

ことをしていられるのが休日じかんかな、と思う。

私がずっとほしいと思っているのは手動糸のこと小刀と丸彫の彫刻刀です。

日がな一日木を彫って彫って削って削って磨いて磨く。

私がほしいのはイデーもコンセプトもないただの純粋な遊びです。

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2013年6月22日 (土)

レオ・レオニの絵本の仕事展、始まりました♪

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ついに今日から始まりましたね。

『レオ・レオニの絵本のしごと』展。

うちでは家族で行くことになっていて楽しみにしてるの。

(もう前売りチケットも買ってある。)

家族でミュージアムに行くのは新国立美術館に『オルセー美術館展』を見に行って以

来だから、はや3年ぶり?

さっきJ-WAVEを聞いてたら、クリス智子が「原画の圧倒的な迫力」といっていて、原画

1枚で見てもすごいのに、それが何枚も連なってできている絵本はすごい。レオ・レオ

ニはほんとうに素晴らしい仕事をしている! と感嘆していた。

ミュージアムショップも思わず大人買いしてしまいたくなるほどの充実ぶりだという。

う~ん、いつ行こう ・・・・・・

楽しみです。

うちの子供は2人ともレオ・レオニが大好きで、とくにネズミ好きの上の息子は『マシュ

ーのゆめ』が大好きだった。小さいころはこの子もいつか絵描きになるんじゃないかと

思ってた。いまでもうちの電話機の台にしてあるチェストの引き出しの中には、息子が

小学生のころにレオ・レオニの絵本を見ながら描いたネズミの絵が入ってる。

それは息子が癇癪をおこして襖を破いてしまったあとに、襖の穴を貼るのにただの紙

じゃつまんないから描いてもらったものなのだけど、けっきょくは使うことなくずっとしま

ったまま。スケッチブックに濃い鉛筆で描かれたネズミは絵本から写したみたいに上

手で、ときどき取り出して眺めてはいつか娘に水彩で色をつけてもらって私のとってお

きにするのもいいな、なんて思ったりしています。

レオ・レオニの絵本は絵の良さはもちろんのこと、訳が谷川俊太郎さんなのもいい。

まさに絵本現役まっさかり、の小さなお子さんから、子どものこころを忘れていない大

人たちのために。

会期が長いのも嬉しいし、近くにガレットのおいしお店もあるのでおすすめです♪

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Super Moon前夜

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昨夜もろうそくの灯りで2時間ばかし本を読んで、ふとベランダを見たらちょうど分厚い

雲の切れ間から月の光が漏れだすところだった。それはみるみる全容を現し、まるで

私に「Guten Abend!」といってるみたいだった。

スーパームーン前夜、14番めの月。




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2013年6月21日 (金)

夏至の夜、candle night.

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夏至の今日はあいにくの雨で、しかたなくコトリ花店まで長靴を履いて傘をさして歩い

て行く。例のピンクの長靴を履いたら出がけに玄関で息子に笑われ、花屋に着いたら

こんどは店主に「とても大人とは思えない」といって笑われた。当の私はといえば長靴

で片道30分近く歩いてくたびれた。昔は雨の日はエーグルの一見、黒い革にしか見

えないサイドゴアブーツを愛用していて、あれはすごく歩きやすくてよかったけれど、

ふつうの長靴がこれほど歩きにくくて疲れるとは。ふだんはいつもMBTを履いているか

ら常にトレーニングみたいなものだけど、長靴って腿の筋肉を使うらしくて家に帰った

ら腿が筋肉痛。でもいいんだ。1年に数回はどうしたって長靴じゃなきゃ無理な土砂降

りの日だってあるんだし、それに何より長靴があればどんな雪の日だってゴンゴン歩

けるんだから。

さて、ずいぶん前からコトリさんに今日の夜のためのキャンドルリースをお願いしてい

たのは、彼女が前に作って写真をアップしていた3種のユーカリの葉っぱだけで作っ

た小さなキャンドルリースが簡素でかわいかったからだった。でも今日行ってみたら、

できあがっていたのはこんな豪華なキャンドルリースでした。

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店主いわく、依頼主や贈る相手のことを知っているとイメージが湧いて作りやすいの

だとか。我ながら会心の出来! といいつつ、自画自賛というところを自業自得といい

まつがえてしまうあたり、たいへん笑える。そしてこんな梅雨時に笑かしてくれる友達

はとっても貴重なのです。お店をやっていれば日々落ち込むことや困った事態になる

こともあるだろうと思うのに、この人は一見弱そうに見えて実は芯は強い。それがまた

お店存続の鍵なのだろうとも思うのです。

雨だからいつものペーパーバッグとは違う、ケーキの袋のようなきれいなビニールバ

ッグに入れてもらって、また長靴でてくてく雨の中を歩いて家に帰って、さっそくテーブ

ルに飾りました。

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うわあ、なんだかクリスマスみたいだね! と娘。

そうです、クリスマスと夏至の夜くらいです、こんなはなやかなキャンドルを飾るのは。

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そして夜。

でんきを消して、スローな夜を過ごしました。

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これはただのキャンドルでも、キャンドルリースでもない。

友達の手から放たれた光が、ほわっと照らしてくれるようなあたたかな夜です。

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パンケーキ*

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今日は娘が昼からアルバイトで、11時半には家を出なくちゃいけないというのであわ

ててパンケーキを焼いた。

パンケーキというときまっていつも思いだすことがある。

昔、若かったころ、漫画家の先生のところであずかってきた漫画の原稿を出版社に

持って行って空いたデスクでネームを原稿用紙におこし、それが活字になるのを待つ

あいだ、よく時間つぶしにK文社近くにあったファミリーレストランにコーヒーを飲みに

行った。店内に入るとなぜかきまって白髪の老紳士がいて、彼はいつもコーヒーにホ

ットケーキをオーダーしてそれが自分のテーブルにやってくると、ナイフとフォークを使

ってホットケーキをちまちまと切っては大事そうに口にはこぶ。メニューにはたしかに

ホットケーキと書かれていたけれど、薄く丸く焼かれて2枚重なったそれはホットケー

キというよりはパンケーキに近かった。子どものころ、毎週土曜日の昼に母の作る巨

大ホットケーキに悩まされて心底辟易とした経験がある私にとっては、外でホットケー

キを(お金を出して)食べることなど考えたこともなかったけれど、老紳士の前に置か

れたパンケーキはいかにも上品で軽く、彼があまりにおいしそうに食べるのでホットケ

ーキというものを見直してしまったほどだった。ちょうど私もお腹が空いている夕方の

時間帯で、一度くらいはオーダーして食べてみたことがあったのかどうか ・・・・・・。

あのとき、私はすでに結婚していたから急いで帰って夕飯の支度をすることばかり考

えていたように思うけど、当時のことを思い出すと仕事については何かが中途半端で

宙ぶらりんだった心情までがありありと浮かんで、夕暮れに迷ってしまったみたいな頼

りない気持ちが蘇える。

もうひとつ。

これはパンケーキじゃないけど、新宿のDUGの2階でよく食べたアメリカンワッフル。

四角いバターののった長方形の大きなチョコレートみたいなかたちの焼きたてアツア

ツのワッフルがテーブルに運ばれてくると、まずは全面にバターをのばし、ピッチャー

にたっぷり入った黒蜜をぜんぶかけてしまってからさらに店の人に黒蜜をもうひとつお

かわりでもらって、それもぜんぶかけてから男の子と半分づつシェアして食べる。焦げ

たみたいな味の、濃いフレンチコーヒーと。これがもうめちゃめちゃおいしかった。

ワッフル目当てでDUGに通ったこともあるくらい。

これはさっきのよりはしあわせな思い出。

私の焼くパンケーキは、母の焼く大きくて分厚くて見ただけでうんざりしてしまうホット

ケーキと違って薄くて軽くて表面は芳ばしくカリっと焼けて中はふわっともちっとしてい

る。前に使っていたふつうのフライパンだと数枚焼いたあたりでやっと油のなじみかた

と熱のとおりがよくなって均等な焼き色になるのが、グリーンパンで焼いたら最初の1

枚めからいい色に焼き上がった。

見た目の焼きあがりと味ってやっぱり比例するのか、子どもたちにも好評。

さすがグリーンパン。

いい道具ってやっぱり違います。

カルディで買っておいたメープルシロップと。

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2013年6月20日 (木)

好物

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梅雨に入るくらいのころになるとスーパーの果物売り場にびわが並びだす。

そしてきまっていつも祖母のことを思い出す。

びわは祖母の好物だった。

それでシーズンに一度か二度買って食べては、どうしておばあちゃんはこんな種ばか

り大きくて食べるところのないびわなんか好きだったんだろう、と思う。

もっとも、いまにくらべて物のない時代だったから、というのが大きいのかもしれない

けれど。

私の祖母は、樺太から本土に引き揚げてくる途中の引揚船の中で、当時まだ小さか

った一番末の娘を亡くした。麻疹(はしか)にかかったのが原因だったけれど、船の中

には診てくれる医者もなく、投与するべき薬もないまま、手の尽くしようもなかった。

亡くなる直前、誰かからもらったりんごをひとかけ食べさせたら、りんごなどまだ一度も

食べたことのなかったその子は、「このお芋、おいしい」といって亡くなったそうだ。

目の大きな美しい女の子だったという。

船の上では人が亡くなっても荼毘にふすこともできないまま、小さな子どもの亡骸は

海に流された。祖母は当時いちばん上の長女(私の母)をはじめとして、その下に4

人の息子がいる子だくさんの母親だったけれど、引揚船の中で亡くしたその子のこと

についてはずいぶん長いこと苦しんだようだった。それは後に生まれた末の息子に

その子の名前の一文字をとってつけたことからもわかる。あの時代にあってさえ、ちゃ

んと医療さえ受けられれば麻疹で命を落とすようなことは滅多なことじゃなかったよう

だから。

以上はすべて、子どものころに母から聞いた話。

でも、こんな話ももう私の代限りで終わりだろうな、と思う。

私の子どもも私から聞いたそんな話は、いずれそう遠くないうちに忘れてしまうだろう。

ロシア、樺太、サハリン、スパシーバ、青い目の兵隊さん、引揚船、極寒の地で暮らし

た日本人家族の遠い記憶 ・・・・・・

「私は7つの海を越えてきたんだから」

というのが私の母の口癖だったけれど、政情不安のなか、厳しい自然のなかで6人も

の子どもを抱えた祖母はそれこそ子どもを育てるだけで必死だったのだろう、私の母

にとって若いころの祖母はそうとう厳しい、おっかない母親のようだった。

私はいちばん最初に生まれた孫のせいで祖母にはとてもかわいがられていたから、

そんなことを聞いても全然ぴんとこなかった。私にとっての祖母は、いつも着物を着て

いて、太っていて、いつ会ってもゾウのような目をして笑っているほんわかと優しい人

だったから。自分が太っているせいか、痩せている私の顔さえ見ればもっと食べろも

っと食べろというのが難だったけれど。

祖母が亡くなったのは私の母が亡くなるより後だったけれど、それでももうずいぶんと

長い年月が過ぎた。もう長いこと祖父母の仏壇にもお墓にもお線香をあげていない。

祖母の生前同様、あの家で暮らしている叔父の家族がどうしているかもわからない。

ただ、この時期になってびわを見ると祖母のことを思い出す。

そして同時に、こんなふうに自分の親や子どもだけじゃなく、孫や友人にまで自分の

好物が知れ渡っているのはいいことなのだと思ったりする。

ただそれを見ただけで、いついかなるときにも自分のことを思い出してもらえるような。

スーパーに行ってびわを見ながらそんなことを思っていたら、会社の同僚が日曜日に

出かけた際に偶然(私の)大好物を見つけたので送ります、という。

大好物、といわれて私はすぐにイコール食べものだと思っちゃったのだけれど、そう

いわれて自分で思いつくものといったら泉屋のクッキーかチョコレートくらいで、でも

こう暑かったらチョコレートは溶けちゃうし、泉屋のクッキーだと郵送じゃポストに入ら

ないんじゃない? と娘がいう。今日になって「もしかして大好物、とかいってバター

ナイフだったりして」といって笑っていたら、はたして先ほどポストに届いた郵便物を

開けたらほんとにそうだった。

すごーく華奢な、娘いわく『大和撫子のような(?)』柳腰のバターナイフ。

封筒の中には手製の(笑える)パンダのレターセットも入っていて。

13butter_knife_04

それで先ほどから、こういうのって嬉しいな、と思っている。

何かを見て、ふと自分のことを思い出してもらえる。それがどこでも。

母亡きいま、母の代わりにとつぜん泉屋のお徳用袋持ってやってくる友人が近所から

引っ越していなくなっちゃったいま、こういうのってすごく貴重。で、ほんとうにすごくあ

りがたいことですね。

それで私は今日は一日雨で肩も凝っていて頭も痛いけど、これから雨のなか元気に

夕飯の買い物に行くとこです。



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2013年6月19日 (水)

南風

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南風。

ベランダに出ると、ふわっと包みこまれるような、この季節特有の。

今日、予想される最高気温は昨日と同じ30度だけれど、昨日みたいな不快指数120

%のじっとり汗ばむような暑さはまだない。

昨日の午後はあまりの湿度に耐えきれなくなって思わず今年初めてクーラーをつけて

しまったけれど、今日は風のなかにわずかにひんやり感もあって、風に吹かれている

と心地よいくらいだ。

でもじきに、風も雨も強くなって蒸し暑さも増すらしい。

南風に乗って、どこかから素敵な知らせが届かないかな。

強風に叩きつけられてしまう前にシャルロット・オースティンのつぼみを切った。

梅雨の暗い食卓に。

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2013年6月18日 (火)

ハーブチンキを作る

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5月のOdorantesの清香さんのワークショップで使ったハーブチンキ。

正式にはハーブティンクチャー(Herb Tincture)といって、植物のエキスをアルコール

などで抽出した浸出液のこと。

ワークショップで清香さんお手製のハーブチンキを見せてもらったときは、自分では

そんな面倒くさいことやらないだろうなあ、と思っていたのだけれど、そのとき作った

ハンガリアンウォーターがとてもよかったので、自分でも作ってみる気になりました。

先月のうちから材料を探して、今月の新月の日に作ろうと思っていたのに材料到着

が遅れて間に合わなかった。でも熟成させるのに最低でも2週間はかかることを思

えば、ここはさっさと作ってしまうにかぎります。

今回、私が選んで買ったのは、写真左からローズマリー、ジャーマンカモミール、マリ

ーゴールド、ローズピンクペタルのドライハーブ。

そしてワークショップではハーブチンキの具体的な作り方については教えていただか

なかったので今回調べてみたところ、40度のウォッカがいいというのが主流だったの

でこのウォッカを買いました。近所ではきっと売ってないからAnazonで買うしかないか

と思ったら近所のスーパーにもあった!

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青空をイメージして名前が付けられたというイタリア産のウォッカ、スカイ。

これを選んだのはアルコール度40度だったから、ということではあるのだけれど、この

ボトルの色とキャップ。ハーブチンキを作って空容器になった後はブルーソーラーウォ

ーター用のボトルとして使える。いままでさんざん探して青いボトルはいくらでもあれど

たいていキャップが金属で使えなかったのが、これはプラスチックだからブルーソーラ

ーウォーター用にぴったり。いくら作って作っても足りない夏のあいだは専用ボトルが

増えるのはありがたい限りです。

まずは用意した瓶を煮沸消毒。

これが面倒くさいって人もいるけど、私はCOBOを作っているときに毎日のようにやっ

ていたので全然OKです。今回、使うのもCOBOで使っていた広口瓶。

これにドライハーブを入れてウォッカを注ぐわけだけれど、レシピはというと、ウォッカ

100ミリリットルに対してドライハーブ10グラム、というのが一般的なところだったけど

ドライハーブって種類によって嵩(カサ)が違うので、やってみたらそんなふうに一律に

はいきませんでした。ハーブチンキを作るときも果実酒やジュースを作るときと同様、

植物にしっかり液体がかぶってないといけないので、用意した瓶がちょっと大きかった

こともあってウォッカが足りなくなって、けっきょくもう1本買って注ぎ足すことに。

なので一般に書かれている配合ではなくなってしまったけれど、濃度の差こそあれ、

まあ、なんとかなるでしょう。

13herb_t

左からローズピンクペタル、ジャーマンカモミール、ローズマリー。

たった1日でハーブの色が失せ、無色透明だったウォッカに色がついています。

これを常温で直射日光の当たらないところに置いて、一日数回揺すりながら熟成させ

ること最低2週間。(これも諸説いろいろあるけれど、どのくらいが妥当なんでしょう。)

できあがったら茶こしなどで濾して、使いやすい遮光瓶に入れて冷暗所で1年くらいは

保存できるようです。ハーブチンキはイギリスなどではハーブティーよりもよく使われて

いて、日本みたいに嗜好品というよりは漢方楽のような薬よりの扱いらしい。

使われ方としてはウォッカベースだから飲用が主だということだけれど、今回私はそれ

は考えてなくて、もっぱら手作り化粧水やクリームの材料として使う予定です。浴用剤

にも使えるということだから、できあがったらまずは浴用剤として使ってみたい。

肌が乾燥する季節はずっとオイルを混ぜたアロマバスに入っていたけれど(お陰さま

でいつもの年より乾燥肌に悩まされずにすみました)、こう蒸し暑くなって湿度が高くな

ってくるとオイルバスではきついので、汗をかいたあと肌がチクチクしてしまう夏のあい

だはこのハーブチンキがいいかもしれない。

そしてマリーゴールド(マリーゴールドとカレンデュラは厳密にいうと植物としては別物

のようだけれど私がこのドライハーブを買ったショップでは連名で書いてあった)は

オイルに漬けてインフューズドオイルに。作り方はウォッカのときと同じです。

だがしかし、やっぱり嵩の関係でドライハーブを10グラムではなく、半分にしたほうが

よかったみたい。オイルを150ミリリットル入れてもこの程度。

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しかも、私は酸化しにくくベタベタしない使用感、という理由でホホバオイルを使ったの

だけれどオリーブオイルでよかったらしい。オリーブオイルならホホバオイルと違って

安価だし家にもいっぱいあったのに! と思うけれど後の祭り。手持ちの(貴重な)ホ

ホバオイルをぜんぶ使い切ってもまだ足りない感じ。う~ん、ここにオリーブオイルを

足すか? ・・・・・・

私のことを頭が良くてクール、とか思っている人がいるけど大間違いですね。

日々こんなふうにカッコ悪くトライ&エラーの日々です。

でもハーブチンキを作っていたら息子が「なんだかそれ、面白そうだね」といいながら

横を通って行ったのだけど、ほんとにそうなの。なんでも自分でやってみるのが面白

くて楽しくてやってる。できたものをただ買ってくるだけなんてつまらない。

で、私にそういう新しいネタ(というか種というか)を仕込んでくれる人って本当にありが

たいなあ、と思うのです。

今回のハーブチンキもいい感じにできますように!



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2013年6月17日 (月)

黄昏のデュセス・ドゥ・ブラバン

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強くてたくましいだけのひとに惹かれない私にとって、儚げで頼りなく見えるものって

ときに魅力だな。

昼間は暑かったけど、日が暮れるあたりから風が涼しくなってきた。

近くに愛すべき仲のいい友人でもいたら夜の散歩にでも誘いたいところだよ。

それが君ならどんなにいいだろう。



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2013年6月16日 (日)

Bitter yellow

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昨日の夜半からふたたび降りはじめた雨が降りやまない日曜のあさ。

この時期にはジュード・ジ・オブスキュアのこんなビターな黄色がぴったりだ。

朝6時。

鳥たちの囀りは相変わらず元気で賑やかだけど、ベランダでバラの手入れをしている

とこんな時間からすごい音を立てて掃除機をかけている人が多いのに驚く。

花がらを摘んだり病葉をとったりアブラムシをやっつけたり木酢液を散布したりしてい

るうちに朝の2~3時間はあっという間に経ってしまう。

そして8時ともなるともう選挙カーだ。

どれだけしつこく候補者の名前を連呼したところで票が入るわけでもなかろうに。

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それにしても梅雨とはいえよく降るな。

雨自体は浄化だけれど、これほど湿度が高いと気持ちが悪い。

この時期、猫毛で癖っ毛の私は髪がどうにもならず、どこにも行きたくないし誰にも会

いたくない。いまは何もかもがちょっとづつ鬱陶しい季節。

こんな日は一日精油を焚いて暇さえあれば掃除にいそしむ。

リネンの服にまとめてアイロンをかける。

それから子供と家で映画を見る。

そんなことを考えながら早3時間、ひときわ頭上で鳥の囀りがうるさくなったと思ったら

群れをなして飛ぶツバメの幼鳥の一団だった。

灰色の空を嬉々として賑やかに囀りながら大きく旋回してどこかに飛んで行った。

いやあ、いいな。ほんとにこの時期いいのは君たちだけだよ。

足もとにはセント・セシリア。

もうこの時期ともなると淡いピンクのバラはなんだかぼけてしまう。

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2013年6月15日 (土)

梅雨の晴れ間

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天気予報通り、今日もまた朝から雨なのかと思ったら降ってない。

相変わらず空には雲が多いけど、雲の切れ間からわずかに青空も見えだした。

そうなると忙しい。

昨日、生乾きだった洗濯物を外に出して、それから何回も洗濯機を回す。

家を出るころにはまたあやしい黒雲が見えはじめたけど降ることはなく、おかげで歩い

てプールに行かずにすんだ。

今日のレッスンで特記すべきことは、キャッチアップクロールで25×4本泳ぐあいだに

いかに身体が前に滑るようになるかを体感したあと(それはちょっと横に置いておいて

とコーチはいった)次に水中に深く潜るドルフィンと浅く潜るドルフィンキックを25×2本

づつやり、それから先ほどのキャッチアップクロールに戻って、片手が入水するタイミ

ングでドルフィンキックを1回打つ、というドリルをやったことだ。

こうすることで(つまりバタ足の代わりにドルフィンキックを打つことで)キャッチアップク

ロールはさらに前に進むようになる。それを25×4本やったあとでいつもの自分のタ

イミングでクロールを泳いだら、アップでクロールを泳いだときとは明らかに違う、なめ

らかに前に滑るようなクロールになったのを体感した。これは凄い。いかに掻かない

ほうの手(待ちの手とも我慢の手ともいわれる)を水面上でまっすぐにキープすること

が大事かを痛感した。これはアップを泳いでいて、今日はなんだか身体が重くてちっ

とも前に進まないな、というときにやってみると、左右の切り替えのタイミングと重心移

動が改善されていいかもしれない。

お隣りの下のクラスのレーンを見ていて面白かったのは、背浮きした人の両手と両

脚を二手に分かれたみんなで反対方向に引っぱりあっていたこと。なんだかすごく

気持ちよさそうで、私もやってもらいたかった。(できれば首も。)そのあと何をするの

かと思ったら背泳で、「なんだか背が3センチくらい伸びた気がした」とおばあさんが

嬉しそうにいっていた。みんな身体を引っぱられる前よりも背筋をまっすぐ伸ばして

気持ちよさそうにバックを泳いでいた。スポーツにおいて自分の身体で実感する、体

感することってほんとに大事。

こう暑くなってくると泳いだ後にジャグジーに入る人はほとんど全く、といっていいほど

いないけど、私はプールの後はジャグジーで筋肉をほぐしながらボーっとするのが好

きだ。今日も夕方から雨という予報のせいか、みんな蜘蛛の子散らすように慌てて帰

って行ったけど、家に帰ったら帰ったでまた青空が見えはじめた。

けっきょく今日はぜんぜん降らなかった。

おかげで5日ぶりに洗濯物もさっぱりと乾いた。

太陽ってほんとに偉大。

真冬と梅雨の季節のお陽さまほどありがたいものはない。

そしてプールは素晴らしい。



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2013年6月14日 (金)

tetoshioで。

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今日は父の定期検診の結果を聞きに行く日。

いつもはうんざりするほど混んでいる病院が今日は比較的空いていて、いつになくス

ムースに父の順番がやってきた。いつもの待ち時間の半分もしないくらいで診察室に

入ると、CT画像と検査票を前に、担当医は「血液検査の腫瘍マーカーも正常値だし

画像にもがんの再発らしき影は見えないのでだいじょうぶです、それではこの次はま

た3ヶ月後に」といい、次の検査と診察の予約を入れて終わった。所要時間たったの

5分。いつものことだけど実にあっさりしたものだ。

それでも検査結果を聞いてホッとしたのか、帰りは父の顔にも笑顔が見られたので、

外に出たら雨もやんでいたことだし、お散歩がてら南口まで歩いて久しぶりにルミネ

のテトシオでランチ。病院からここまでは父の足ではかなりあったけれど、少し待たさ

れて席に着いたら落ち着いた。

新宿のお昼のこの時間はどこも混んでいる。

父は魚介類が好きな人だから、炙りイカとトマトと空豆のどんぶり膳にした。

空豆を混ぜた白米に炙りイカとトマト、白髪ねぎに貝割れだいこん、刻み海苔がのって

いて、そこに和風ダレがかけてあり、さらに別皿のとろろをかけて食べる。それに小鉢

がふたつとお吸い物。ここはあっさりした薄味でありながら、どれもちゃんと素材の味

がする。今日もおいしくいただいた。

いつもは朝と晩、一日に二食しか食べなくて、それも小鳥ていどにしか食べない父だ

けれど、おいしいものはちゃんと食べる。私よりだいぶ時間はかかったけれど、今日

もちゃんと完食した。お膳の上には小さなデザート(お豆腐のブランマンジェ)ものって

いて、食後はデザートに珈琲(父はお抹茶入り煎茶)をいただいたらすっかりお腹が

いっぱいになった。父はお昼にいっぱい食べたかわりに今日はもう夕飯は食べない

んだそうだ。私じゃありえません。

久しぶりにゆっくりご飯を食べて外に出たら、朝はまだ微かに雨が降っていたのにうっ

すら薄日が射してきて、そうなるといきなり蒸し暑い。まるで蒸し器の中にいるようだ。

とうとうついに今年もこの季節が来たか、と思った。

それにしても道行く人たちの、男も女もなんて嫌な顔をしていたこと。

嫌な顔したって暑さがふっ飛ぶわけじゃないのにね、といつも思う。

街の雑踏のなかでは父はますます小さく頼りなく見え、いまにも誰かに突き飛ばされ

そうでハラハラする。でも、父と出るときは私も心づもりをしてるのに、最近はレストラ

ンに入るなり食事代は自分が払うといってきかない。まるでそれが最後の父親の権

限だとでもいうみたいに。それで私もレストランを出たあと、父に丁寧に「ごちそうさま

でした」という。

父のかたつむりのような歩調にあわせて歩くのにも最近ようやく慣れた。

次の検査と診察は9月。

9月もまた暑いんだろうなあ。



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2013年6月13日 (木)

雨のあさ

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昨日、深夜のバスルームで、湯舟のお湯に浸かって目を閉じて雨の音を聴いた。

目を閉じても頭のなかはどこまでもとりとめなくて、様々な人の言葉が錯綜した。

そして今朝もまた雨の音で目覚めた。

外はひどい降り。視界はかぎりなくmisty。

この時期、思わず顔がほころんでしまうのは、暗い空をたどたどしく飛びかうツバメの

幼鳥を見るとき。知恵遅れのこどもみたいに、いつまでも空を見上げていたくなる。

今朝、雨のベランダに出てハッとしたのは、淡いレモンイエローのクレア・オースティン

が咲いていたこと。まだバラの木というにはほど遠い、小さな小さな挿し木苗だから、

その小さな株にワンシーズンに3つもきれいな花を咲かせられらじゅうぶんだ。

今季、君はよくがんばった。

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それから、この春はアプリコットよりピンクが強かったセント・セシリア。

大好きなバラ。

私のネックは書くのが遅いことで、写真を撮って画像を整理して保存するだけで疲れ

てしまってまだアップできていないバラがたくさんあるけど、君のこともちゃんとアップ

しなきゃね。

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こんな雨の朝も、やさしい風が爽やかに吹きわたる初夏の午後も、鬱蒼たるバラの

木のあいだにしゃがんで緑の波動に包まれてるとほんとに落ち着く。

もしこれがなかったら、と考えてみようとするけれど、やっぱりそれは考えられない。

雨も3日も続くともううんざりだ。

願わくはパリッと乾いたお陽さまの匂いのするバスタオル!

明日は父の病院の日だから、せめて明日だけでもやんでほしい。

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2013年6月12日 (水)

こびとの長靴

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もうずいぶん昔のことになるけれど、ある日私達は渋谷のファッションビルに行った。

自分の服を見るつもりでエスカレーターを上っていたのだけれど、階を間違えたのか

着いたところは子ども服売り場だった。

私達はまだ20代のはじめで独身で、子ども服なんてものにはぜんぜん縁がなかった

けれど、時間はたくさんあったし子ども服はとても新鮮だったので、買いもしないのに

フロアを眺めてまわった。まるで子どもに服を選んでいるみたいに店をいくつか見た

あと、私達が足をとめたのは子ども靴の店先だった。そこにはアクリルのカラフルな

レインシューズが色とりどりに並んでいた。それはほんとに小さくて、まるでこびとの靴

みたいに可愛かった。そのなかでもとくにミルキィみたいな乳白色のアクリルの長靴

が私達のこころを捉えた。それは妙に甘くて、懐かしい感じがした。

すると何を思ったのか、彼はその長靴を買ってしまった。

どうするの? と私が聞くと、彼は別に、と笑って答えた。

その小さな長靴は長いこと、彼の部屋のオーディオの上にちょこんと飾られていた。

それから数年後、私達は結婚し、翌年子どもが生まれた。

もうそのころにはその乳白色の長靴はだいぶ黄ばんではいたけれど、私達の子ども

が最初に履いた長靴はそれである。

子どもというのは長靴が大好きで、それが履きたいばかりに雨の日でも外に出たが

る。その長靴は雨の日ばかりか、近くの公園の砂場に行くときにもよく履いていた。

私は長靴を履いて片手に小さなバケツを持った2歳の息子の後ろ姿を眺めながら、

心底しあわせな気持ちになったものだ。それがあっというまに履けなくなると、同じ店

に行ってこんどは黄色いのを買って履かせた。

そして先日、保育園に入園したばかりの下の娘に、アクリルの同じかたちのピンクの

長靴を買った。あまい、いちごのキャンディーみたいなピンク色の長靴。

小さな娘はいま、雨の日が待ち遠しくてたまらない。

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ボスが亡くなった後にボスの手紙と自分の原稿の下書きを探しているときに、そうだ

コンピューターの中にも何か入ってなかったっけかな、と思って見つけた文章。

変な文字数でこまかく改行してあるところをみると、当時ほんのわずかな期間手伝っ

ていた地元のローカル誌のために書いたものらしい。なんたって私が割り当てられた

枠はすごく小さかったから、これでもきっと字数オーバーでボツネタだと思うけど。

ボスが亡くなって今月3日が四十九日だった。

ついにボスは私のところには現れなかった。

誰に宛てた遺書も指示書も出てこなかった。

いつかの休日の朝、娘がボスの夢を見たといって、どんな夢だったの? と聞いたら

ボスが背中に漢字がいっぱい書いてあるTシャツを着ていて、「読んでみろ」というか

らよく見たらそれはボスの詩で、声に出して読んだらボスは嬉しそうに笑ってた、とい

うので、そうかあ、嬉しそうに笑ってたかぁ、それはいい夢だねえ、といったのだった。

それっきりだ。

ボスが亡くなって4日めの夜にあったことについてはいまだ書けずにいるけれど、自

分のための記録として、書けたら自系列どおりに人知れずジグソーパズルのように

ここにはめこんでおくことになるだろう。

四十九日から1週間余りが過ぎた昨日、やっとボスの弟さんに電話をした。

彼と話すのはこれで2回めで、あのときはお互い苦しい時間のさなかにいたからずい

ぶんと救われたような気持ちになったけれど、ひと月半余りが過ぎて弟さんもだいぶ

落ち着かれたようで、精神的にずいぶん楽になったという反面、別の感情が出てきた

ようだった。とかく愛憎というのは背中合わせのものだけど、そのふたつがぴったりと

くっついてしまったときの人間ほど厄介なことはない。それが親きょうだい、血縁とも

なればなおさらだろう。初めて話したときもボスと同様、一筋縄ではいかない人だとい

うことはわかったけれど、でも都会暮らしが長かったボスとくらべたらずっとひねくれた

ところのない、生まじめで素直な方なのかと思った。

昨日話して、そうとばかりはいえないようだとあらためて思う。

彼はボスの携帯をいまだ生かしておくような不可解な行動で兄に対して強い愛情とあ

る種の執着を見せる一方、長年のあいだに兄にいわれたこと、されたことをいまでも

恨みに思うところがあって、話しているうちに私の聞きたいことからはどんどんそれて

相反する感情の沼にずぶずぶと溺れていってしまう。もともと声の大きい人なのに、

気持ちが高ぶってくるとますます声が大きくなって津軽弁でまくしたてるものだから、

私は受話器を持ったままただただ困惑してしまう。そして家とか、きょうだいが心理的

に抱える病理って、どんな家庭にもあるものなのだろうかと考える。親が裕福だった時

代の子供と貧乏だった時代の子供とでは、お金の価値観ひとつとってもあまりに違

う。けっきょく、死んでからも人は許されないままなのか、血縁であってもわかりあえな

いままなのかとひどく残念に思う。そう思いつつ、こんぐらがった感情をそのまま赤の

他人である私にぶつける彼の声を聞きながら、ともすればどんどん狭量になってしま

いそうな相手のこころをゆるめて、ボスが死に際に望んだ(はずの)最良の結果に導

くためにはどうしたらいいかと、ひどく冷静に考えていたりもする。いっそ書いてあるこ

とがわからないならわからないで、あっさり手離してくれる相手ならよかったとも思うけ

れども、実際にはそうではなさそうだ。ともあれ原稿は見つかった。詩集の原稿はたし

かに存在したのだ。私がこわいのは時間の経過によって人の気持ちが変わってしま

うことだ。痛みさえ風化してしまうこと。

とにかく原稿をいちど見たいと思うけれど、いったいどうしたらいいだろう。

考える考える考える考える考える考える ・・・・・・

写真の長靴は娘にかわいいと思って買ったのに、履かないといわれて私が履くことに

なってしまった。私の服装はいたってシンプルでそれほどいろめもないし、まあ、雨の

日の長靴くらいピンクでもいいかと思っている。



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2013年6月11日 (火)

入梅

13madame_figaro

今季はあまりきれいに咲けなかったマダム・フィガロ。

そういえばこのバラはいつも春より秋のほうがよかった気がする。

湿度の多いこの時期に嫌なのはバラがうどん粉病になるだけじゃなくてアブラムシが

たくさんつくこと。今朝は今年初めてバラにアブラムシがたかっているのをやっつけた。

暦の上では今日が入梅。

で、けっきょくは暦どおりになった。

ふと目を上げて窓の外を見るとミストのような雨。

あまりに静かで気づかなかった。

ラ・パリジェンヌもこのくらい小ぶりになってくると好ましい。

太陽がさんさんと降りそそぐ下では派手すぎるこの花も、暗い梅雨の時期にはがぜん

ヴィヴィッドになる。

咲きはじめのレモングラスの香りも爽やか。

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2013年6月10日 (月)

ドライトマトのオリーブオイル漬けとベーコンのパスタ*

13sun_dried_tomatoes

去年、絶品のバーニャカウダソースを買ったTRA NOI さんからセールのお知らせが

きて、前から気になってたオメガ3と6がブレンドされたオーガニック亜麻仁オイルを

買うついでに、送料無料にするために買ったドライトマトのオリーブオイル漬け。

ホームページには『これだけおいしいとそのまま食べるのが一番』とあったので、昨日

パスタを作る前にひと口つまんで食べてみたら、ほんとにおいしい! 

そのままで食べるとちょっと塩っぱいんだけれど、オリーブオイルがしみこんだ肉厚な

トマトには濃厚なコクがあり、もうこうなるとただのトマトとも思えない。思わず息子を呼

んで口に入れると同様の感想をもらし、お酒も飲めないのにつくづくこれは酒の肴に

いいだろうなあ~と思った。私が二十歳を過ぎたころ、子供のころからかかりつけだ

った医者はあろうことか医者の癖して「君はお酒も煙草もやらないなんて人生の楽し

みが半分もないね」とのたまったものだけど、こういうとき、お酒が飲めないってほんと

に残念。でもいつも思うに、これでお酒が飲めたら私の人生はもっと面倒なことになっ

てたんじゃないかとちょっと思わないでもない。ま、どっちがいいんだかわからないけ

ど、ともあれパスタだ。オリーブオイルとパスタとニンニクととうがらしは我が家の必需

品。冷蔵庫にベーコンがあったのでそれで作った休日スペシャルなパスタ。

13dried_tomato_pasta

いつものことながら作り方はいたって簡単で、フライパンでニンニクの粗みじん切りを

オリーブオイルでゆっくり弱火で炒めたところに輪切りにしたとうがらし、細かく切った

ドライトマトとベーコン(私はここで塩と粗挽き黒胡椒も入れてしまう)を入れ、さらにじ

っくり弱火で炒め、そのあいだにパスタをアルデンテにゆでる。パスタがゆであがる少

し前にパスタのゆで汁をおたまに1杯フライパンに入れて、フライパンを揺らして乳化

させる。ゆであがったパスタをフライパンに投入して、味を見て足りなければ塩と胡椒

を足し、さらにオリーブオイルを回しかけて最後にパセリ(今日はドライ)をふってでき

あがり!

できあがったパスタはドライトマトとベーコンの塩味が絶妙でおいしかったです。

このドライトマトのオリーブオイル漬け、使える!

でも人の味覚って実に十人十色で、うちの娘はドライトマトの酸味が苦手だそうです。

対する息子はブラックオリーブがあんまり好きじゃないのだそうで、ブラックオリーブを

使ったパスタよりこっちのほうが好き、と。

私はドライトマトもブラックオリーブもアンチョビもみんな好きなんですけどね。

トラノイさんのいかにも食通の方のレビューには、ドライトマトってイタリアの家庭の味

日本の梅干しみたいなものなんだとあった。それを娘にいうと、「たしかに梅干しっぽ

い、と思いながら食べてた」とのこと。けっこう見た目も食感も梅干しっぽいです。どち

らも濃厚な旨みがあって滋養にあふれてる。マンマ・ミーアの味なんでしょうね。

そしてサイトには開封したら一気に食べたほうがいいとも書いてあったけど、とても3

人では1回に食べきれる量じゃないので、この次はどうやって食べようかと考えた。

これってタコにもイカにも合いそうだね、どっちがいい? と息子に聞くと、「タコ!」と

答えが返ってきたので、今日はこれを作りました。

ドライトマトのオーリーブオイル漬けとタコとエビのパスタ。

13dried_tomato_pasta_01

昨日のパスタもおいしいと思ったけど、これはお金がとれると思ったほどおいしかった

です。作り方はエビの下処理が必要なくらいで、あとはベーコンを投入するタイミング

にエビとぶつ切りにしたタコを入れて、おたまでゆで汁を入れた後にバターをひとかけ

入れるくらいで、あとは同じ。ドライトマトって魚介に合う。ボンゴレにも合いそう。(ビア

ンコのほうね。)

今日は瓶の中に残ったドライトマトのエキスがしみこんだすごくいいオーガニックのオ

リーブオイルを使ったのでさらにさらにおいしかった。息子なんか食べ終わった後に

お皿を舐めたかった、といったほど。パンがあればよかったね。

あとまた昨日の夜、例によって何も考えてないときにふと浮かんだのは、鶏のひき肉

に刻んだドライトマトを混ぜたて、そこに小エビを入れて具にした餃子。餃子というより

小籠包のイメージかな。これもきっといけるんじゃないかなあ。いつかやってみたい。

でもワインが好きな人はまずはこのままで、薄切りにしてカリっと焼いたバゲットなども

添えてお酒のおつまみにどーぞ!



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2013年6月 9日 (日)

6月の新月の日に

13june

寝不足のまま朝6時に起きて、今日はどこかでシエスタでもしないともたないぞ、と思

いながらけっきょく午後までバタバタはたらいてしまった。

夕方、「あー、ねむ」といいながらコトリ花店さんに行く。

お天気のいい日曜日で、イベント最終日の今日はさぞかし混んだだろうと思いきや、

みんな今日の暑さでやられちゃったのか、そんなこともなかったらしい。

コトリテラスはこの通り。

13june_01

店の中では手持無沙汰にkiki さんが涼んでおりました。

世の中は景気復調傾向だというけれど、ものづくりの世界は相変わらず厳しそうです。

でもなんだろうな。ここは店主の持ってるエッセンスのせいか、失われた光りがまだ微

かに残ってるみたいな場所で、kiki さんと話しているといろんなアイディアが湧いてき

て、なんの根拠もないけどなんだか何かがうまくいきそうな気がしてくるのでした。

そして、それこそが自分含む私の友人たちがかつて纏ってた空気感そのもので、それ

を敏感に嗅ぎとった息子はkikiさんを称して『お母さんの昔の友達みたいな懐かしい雰

囲気がする』などといっていたのだろうと、ふいに気づいたり。

眠い眠いと思いながら来たのに、けっきょく今日も日の暮れまでいてしまいました。

それにしても今日は暑かった。

いつもは長袖のワンピース姿の店主がめずらしく半袖Tシャツでいたほど。

でも夕方ともなればそんな蒸し暑さもやわらいで、コトリ花店のあちこちは6月の匂い

でいっぱいです。

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先日に次いで今日もひときわ目をひいたスモークツリー、もくもく。

今日のはグリーン。いろんな色のがあるそうだけど、どれも自然の色だそうです。

13june_04

そのスモークツリーを使ったスモーキーなアレンジメント。

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久しぶりに新月の花を買いました。

ブラックベリー、ローズゼラニウム、リューカデンドロンの緑・緑のなかに紅一点のベビ

ーロマンチカ。6月らしいフレッシュグリーンの花束。

暗くなりかけた舗道を自転車で走り始めたら、夜風にのってローズゼラニウムの葉が

強く香って心地よかった。

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一枝でブーケ

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あさ6時。

娘のアルバイトの前日はいつもよく眠れないけど、今日は格別よく眠れなかった。

やっぱり昨日9時過ぎに濃い珈琲なんか飲んだせいだろうか。

酷い夢を見た。

あまりに酷いので夢の中でもこんなのは夢だとわかって無理やり目を覚ました。

意識下ではもうぜんぜん平気だと思っているのにいまでもああいう夢を見るというの

は、ほんとうはまだ何かが解決されてないということだろうか。これってもうカウンセリ

ングにでもかかったほうがいいんじゃないかと思いながら寝返りをうった。

プールで泳いだ翌日は早起きするのがキツイというと娘は無愛想に無機質な口調で

「起きなくてもいい」というけれど、私が起きなかったら娘はきっと朝ごはんも食べてい

かないのだ。

玄関で送りだすときかならず、「気をつけて。怪我をしないように」といって出す。

私が起きるのはごはんのこともあるけど出がけにこれをいうためでもある。

日々、何があるかわからないし人ってはかないものだからだ。

実際、このあいだ娘のアルバイト先で信じられないようなことが起きた。

携帯だかスマートフォンだかの画面を見ながら歩いていて、駅のホームから落ちて今

日、妹が死んでしまったからアルバイトには行けないと、フィリピンの人からマネージ

ャーに電話があったというのだ。亡くなった妹の年齢は娘と同じ、まだ21歳。

それを聞いたとき私はショックで、ごはんを食べていた箸がしばらく止まってしまった

ほどだった。

昨日見た『美の巨人たち』のバーニー・ヒューズは、将来を嘱望される若きトランペッ

ターだったのに、18歳の夏にアルバイト先の工場で誤って利き腕である右手の指を

三本失ってしまい、音楽の道を断念せざるを得なかったといっていた。

ほんとうに、日々何があるかわからない。

出がけに何かいうことに意味があるのかないのかは別として、たとえICUに入ってしま

ったとしても家族の呼びかけがあるのとないのとでははっきり生存率が違うというから

多少なりとも注意を喚起できればと思って私はいいつづける。

娘はそういう親の気持ちがわからない。

子供ってときにひどく冷淡だ。

でもそれだって、自分だってそうだったのかもしれないと思う。自分の親に対して。

物事にはわかるのに時間がかかることもある。

もちろん、時間が経ったからといって全てがわかるとは限らないけれど。

おとといのフェア ビアンカ、今日はこんなふうになった。

一枝でブーケ。

晴れた日はいちだんと日が昇るのが早くなった。

雨はまだ降らない。



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2013年6月 8日 (土)

もし人生に偶然はないとしたら。

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Bunkamuraザ・ミュージアムに行くのに降りたことのない神泉から行こうと思ったのは

渋谷の駅前の喧騒を避けてのことだった。開館と同時に入る予定が家事をしていて

家を出るのが40分遅れた。神泉の駅で降りるのは初めてだったから渋谷のどこに

出たのかさっぱりわからず道に迷ってそこでも20分ほど時間をロスした。途中、同じ

ように道に迷ってるおじさんに道を聞かれて一緒に連れて入った展覧会はとても素晴

らしくて、自分ひとりだったし美術館はそれほど混んでなかったからこころゆくまで眺め

られた。出口のところまでくるとアントニオ・ロペスのフィルムを流していて、誰かといる

いつもだったらスルーしそうなところを流れている映像に惹かれて途中から空いた席

に座って眺め、フィルムが頭に巻き戻されたのでもう一回熟視した。それでじゅうぶん

満足してエントランス脇のショップでいつもは買わない図録を買って、外に出て時計を

見たら12時半だった。これなら娘がアルバイトから帰ってくる時間までには帰れる。

ひどく喉が渇いてお腹も空いていてミュージアムの前のカフェで珈琲が飲みたかった

けれどスルーして、外に出ると天気予報はすっかり外れて外は暑いくらいに晴れてい

た。いっそこのあいだのガレットリアに入って珈琲に絶品のガレットでも食べてしまお

うかと思ったけれど、それはこのつぎ家族で来るときのお楽しみにとっておくことにし

て円山町の坂を上った。irodoriya.さんに行くのも今日最初から決めていたことだった。

吉川裕子さんの展示が日曜までだったからもう一回ちょこっと見たかったのと、ギャラ

リーから神泉の駅まではたしかすぐだったと思うから、お店の人に駅までの道を教え

てもらおうと思ったのだった。2時過ぎには家に着いていたかったから、すぐに帰るつ

もりだった。でもそこであろうことか思わぬ人に会ってしまった。引っ越したきり何年も

音信不通だった友人夫婦。窓からこっちを覗いてる人がいるなと気づいたら彼らで

ぎょっとした。少なからず向こうもびっくりしているようだった。それからドアを開けての

女友達の第一声が「えー! なんでそうきちさんがここにいるの~?!」だった。女っ

てすぐこういうことをいう。「こんどのライブに行こうと思うんだ」といえば、「え、あなた

が? なんで?」とか。まるで自分だけがそれを好きなのだとでも思ってるみたいに。

久しぶりに顔をあわせるなりそんなことをいわれてすっかり不愉快になった私は返す

言葉もなく、さっさと帰ろうと奥にいた店の人に駅までの道を聞きに行った。でもそこ

に彼らと会う約束だったらしい作家さんまでやってきて入口の前の部屋で話し始めた

からますます帰れなくなってしまった。しかたなく奈良美智が描くみたいな猫の木彫り

の人形をじっと見ていたら、最初に話しかけてきたのはNだった。彼は注意深く「そう

きちさん、久しぶり」といった。もともと細くて色の白い人だったけど、久しぶりに見る

Nはがたいがよくなって日焼けして以前よりずっと健康そうだった。そういったらNは

「引っ越してからずっと薪を割ったりしてるから」というので、そうだった、新しいマイホ

ームは暖炉つきの素敵なおうちでしたっけね、と思った。私の影響でバラをはじめた

Mはその家の庭をバラで埋め尽くしているらしい。そこでNから家族の近況を聞いた。

よかったのはずっと気になっていた息子のことを聞けたことだった。いま息子は大学

で映研を作って楽しくやっているというので、私も思わずいま見てきたアントニオ・ロ

ペス展の話をして観に行くことを強くすすめた。そして、Nはこんなふうに映画や音楽

や文学の話ができる人だったと思いだした。彼の表情や話し方からはかつてのピリ

ピリしたところがなくなって、精神的にもひと山越えて、いまは穏やかに安定している

みたいだな、と思った。それとは対照的に女友達のほうは数年ぶりに会ったことで以

前より彼女の本質が際立って見えるようだった。彼女には私の友達に共通してある

ものが著しく欠けていた。カウンターには作家さんお手製のおいしそうなケーキが出

されて、店主がいまいれてきてくれた紅茶をすすめられていたのだけれど、いささか

時間をオーバーしていたし、そこにはどうやっても嘘やごまかしを見て見ぬふりして場

を取り繕わなきゃいけない、私にとってもっとも苦手な空気が漂っていたから、お茶だ

けいただいて退散することにした。ドアを開けて出ていこうとしたとき、背後から追いか

けるようにNが「そうきちさん、また!」といった。たぶんきっと社交辞令でいっただけな

のだと思うけど、またはないね、と私は思った。またとオバケは出たことないって相場

が決まってるんだもの。ただただ、あきらかに気を遣ってくれている様子の作家さんに

は申し訳ないと思いながら。

外に出たらやっと陸から水に戻された金魚みたいに心底解放された気分になった。

駅までの道をいつも以上に早足で歩いて、来た電車に乗った。電車に乗るなり文庫

本を開いて目を落とした。京王井の頭線はそれほど混んでなく車内はのどかで明る

い午後の光で満たされていて、線路脇のブルーの紫陽花がきれいだった。私は本の

頁から目をあげてそれを見るともなく眺めながら、もし今朝、予定通りに家を出ていた

らあそこで彼らに会うこともなかったと今日これまでの時間を回想した。まるで深夜の

観覧車でひとり取り残されたミュウが理由のつかない自分の行動と偶然のちょっとし

たズレで身に起きたことを後悔したように。でも、もしほんとうに人生に偶然はないと

したら今日のこのことにも意味があるのだろうか。だとしたらどんな意味が?

それからまた本に目を落として物語のなかにもぐりこんだ。アントニオ・ロペスの絵を

かなり集中して見たせいもあるかもしれないけれどむしろその後の1時間にひどく疲

れてしまった。吉祥寺に着いてから子供に電話して先にお昼を食べてくれるようにい

った。そして疲れてるのにアトレの食品街を歩きまわってまたもやチェリータルトを探

したけれどここにもなかった。けっきょくまた国分寺でケーキ屋をぐるぐるまわった。

写真はア・ラ・カンパーニュのフランボワーズのタルト。これはフィリングがプディング

みたいですごくおいしかった。タルトの芳ばしい焼き加減も好み。これでフルーツがチ

ェリーだったら完璧なのに! と思うけれど、なかなか本命のチェリータルトにたどり

つかない。でも甘いものを買って食べるのもこれくらいにしよう。もうじゅうぶんだわ。



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2013年6月 7日 (金)

フェア ビアンカ

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あさ6時。

気温は昨日、天気予報でいってたほど低くない。

一枝に10個もつぼみをつけた、まるでアンティークのコスチュームのような色をした

フェア ビアンカ。

この時期はふだん、うどん粉に強いバラでさえうどん粉病になる。

空は灰色だけど雨はまだ降ってない。



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2013年6月 5日 (水)

斜陽のコトリテラスで

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家を出るときには今日はサッと行ってサッと帰って来よう、とか思うのだけれど、大抵

いつもそうなったためしがありません。

たぶん、ここにはほかと違う時間が流れているのです。

今日はコトリ花店に家具デザイナーのPostman foret (森の郵便屋さん)kiki さんが来

ているのでちょっと顔でも見てこようと行ったら、羊毛・キャンドル作家のun jour さんも

来ていました。まるで姉弟のように仲のよい二人。

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もう一日も暮れようとする斜陽の時間にテラスでくつろぐ人たち。

ハッと気がつくと息を詰めて集中していたり、緊張しいで肩がバリバリになってしまう

人にとってはホッと息のつける貴重な凪ぎの時間。

そして気がつくとまた帰るタイミングを逸している私。

やっと「それじゃあ、また」と手を振って自転車をこぎだしたら、このあいだ自転車屋さ

んが「けっこう目立ちますよ!」といったLEDライトが勝手に点いて、おお、こんどのは

すごい! なんて思いつつ。猛スピードで帰ってそれから実家に向かったのでした。

あ、そうそう、kiki さん、今週の日曜日にも来るみたいですよ(晴れたらだけど)。

そのときはどしどしオーダーお願いします。(生活かかってるので。)

よろしくです。

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今日、店内でひときわ目をひいたスモークツリー。

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エスペランサ・スポルディングの頭みたい。


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2013年6月 4日 (火)

2番花の季節

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私のベランダでは次々に2番花が咲きはじめました。

今年は何もかもが早くて、なんだかついていくのが大変です。

上は、私のグラミス。

下はルイ14世。

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そしてクチュールローズ・チリア。

梅雨入りしたのに今日も晴れました。

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2013年6月 3日 (月)

私の好きなバラ Sonia Rykiel

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今年は5月早々に梅雨になってしまってげんなりしたけれど、実際は6月に入ってから

も爽やかな晴れの日が続いていてありがたいなと思う。

暑くもなく寒くもない、湿度も低い。

それでいて太陽の光にあふれた、まるで高原にいるようなこんな気候が人にとっても

植物にとってもいちばん過ごしやすいのじゃないかと思う。いずれあの一年でもっとも

つらい熱帯夜がやってくるとしても、いまはこの時間を楽しもう。

そんな爽やかな今朝のベランダで咲いていたのはソニア・リキエル。

細くてしなやかな長いステムの先についた大きな花は、完璧に整ったクォーター・ロ

ゼット咲きで、風が吹くたびに光りに溶けそうな薄い花弁をふわふわと揺らし、その

たびにティーの香りが混ざった甘酸っぱいフルーティーな香りをあたりに撒き散らす。

ちょっと癖のあるミルラの香りとも違う、バラらしい、とてもいい香り。

世に香りのある花、数多あるとして、強香といわれて許せるのはバラくらいじゃないか

と思う。少なくとも私にとってはそうだ。

そしてイングリッシュローズにしてもフレンチローズにしても、色が白だったりピンクだ

ったり黄色だったりアプリコットだったりという違いはあっても、私が好きなのは大体こ

んなバラなのだと思う。

細いステムの先についた花は重すぎていつもこんな風にしなだれて咲く。

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もちろん、それが風情のあるところではあるのだけれど、実はこういうバラの写真を撮

るのは苦労する。うつむいた顔にはシェードがかかって、きれいな花色が出ないから。

それに下を向いているときにはこのバラがどれだけ整った花型かよくわからないから

ついこんな風に上を向けて撮りたくなる。

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おととし、うっかりこのバラを枯らしてしまったかと思って翌年買い直したら、いつの間

にか同じバラが二株あって、あの枯れてしまったバラって何だったんだろうと思う。

好きなバラは一家に一鉢どころか二鉢もあって、限りある狭いベランダなのにと自分

でもちょっと呆れる。けっきょくのところ、フレンチローズですごく好きだと思えるのは

このソニア・リキエルとマダム・フィガロくらいだから、そのふたつがあればそれでいい

のかもしれない。

そして早くも2番花が咲いていたグラミス・キャッスル。

花数はそれほど多くなかったけれど、今年はとてもよく咲いてくれた。

夏越しのあと株が衰えて、おととし10号鉢から8号鉢にサイズダウンしたグラミス・キ

ャッスルだけど、これもとても好きなバラだから、また樹勢をとりもどして大きな株にな

ってくれたらいいなと思う。

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2013年6月 2日 (日)

Millon secrets of jazz があるから。

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人よりセンシティブだったり感受性が豊かだったり、感情の振り幅が大きかったりナチ

ュラル・ハイ度が高かったりするせいで(たぶん)、自己コントロールができなくなって

心身のバランスを崩してしまったプルーデンス君。

せっかく親の期待に応えてしのぎを削って合格した一流大学も途中でやめてしまって

20代後半になろうとするいままで一度も仕事についたことがなく、といって何をするわ

けでもない。彼の行動半径はせいぜい家の中だけ。

それでも数年前までは真夏の暑い昼間でも熱心にドラムを練習する音が聞こえたの

に、最近じゃ窓から聞こえる音楽さえ聞こえなくなって、それどころかベランダのフェン

スによりかかって煙草を吸う姿さえ見えなくなって、彼の部屋の窓はいつも白いカーテ

ンが閉められたまま、ひどいときは雨戸が立てられてることもあって。

去年の冬から今年にかけて、ずっと天候が不安定で気温の寒暖差も気圧の変化も激

しかったから、これはふつうの人でも自律神経をやられてしまいそうだけど、もともと問

題を抱えてる人にとってはかなりキツイだろうなと思っていた。

それが2週間ほど前だったか久しぶりに窓の下を通ったら2日続けて音楽が聞こえて

きて、2日めは外まで響くようないい音でジャズが流れてきたから、プルーデンス君、

やっと少し調子がよくなってきたかな、なんて思った。

それで家に帰って息子に、なんにもやる気がしないというプルーデンス君がそれでも

なんとか日をつないでいるのは、きっとMillon secrets of jazz があるからじゃないか、

なんて冗談混じりにいったのだった。ちょうど息子の机の上には彼の超愛聴盤のオリ

ジナルラブの『結晶』が載っていたりしたものだから。

でもやっぱり私のそんな勘って素晴らしく良いのだ。

昨日、プールから帰ってきたらコンピュータの前で息子がちょっといつもと違う感じで、

さっきK君から「今日、スタジオに行かない?」ってメールがきたんだ、という。それで

ボケボケしていた息子はメールアドレスが先輩ギタリストのに似ていたからてっきり先

輩だと思って「今日はもう面倒だから明日か月曜にしませんか?」と返事をしたところ

「なら、明日にしよう」と返ってきたのであらためてアドレスを見たらプルーデンス君で

びっくりしたらしい。実は息子は一度、プルーデンス君を誘って楽器屋に行ったりして

いるのだけれど、帰ってきた息子がいうには「とってもぼくの手に負えるようなレベル

じゃないや」ってことだった。つまり彼の状態はかなり重症ってこと。

私は簡単にあきらめるな、人は変われるんだから、といったけど、息子の答えは「ぼく

は医者でもカウンセラーでもないし」だった。もっともだと思ったから、それ以上なにも

いわなかった。ただ多少、年齢は違うとしても同じ息子を持つ親の気持ちを考えると

全く他人ごとなんかじゃなかったし、何か自分にできることはないのかなあ~ などと

つい考えてしまうのだった。それにいつか「ジャズは大事です」といった彼の言葉も忘

れられなかったし。

そんなふうだったから昨日のことは私にとってもすごく嬉しいことで、それは快挙だ!

といった。ふつうの人にとっては知りあいを誘うくらいのことはなんでもないかもしれ

ないけれど、何年も友達を誘うどころか家から出たことさえない彼にとって、まだほと

んど未知の知りあいを誘ってスタジオに行くことなんぞ、すごくすごく勇気のいることだ

と思うから。

それで私もいつかプルーデンス君とした約束を果たすべく、息子の話を聞いてすぐに

CDを焼きはじめた。去年、道端で話したとき「最近、日本人がやってるショーロのオム

ニバスCDを買ったらそれがすごくよくて」とプルーデンス君がいって、ちょうど私もショ

ーロのすごくいいアルバムを手に入れたばかりだったから、それを録ってあげるねと

いったのだった。でもなぜか約束を果たすタイミングを逸したままになっていた。

つまりはこれがそのタイミングってことなのだろう。それ以外にも一気に5枚録った。

自分の好きなCDを5枚録ってかっこいいワックスペーパーの袋に詰めて短いメッセー

ジもつけた。こういうことって大したことじゃないのだけれど、やろうと思い立たないと

なかなかできない。

今日の午後、息子はひどく重そうにギターを背負って出かけたけれど、はたして夜帰

ってきた息子の話によれば、お互いになかなかいい感触を得られたようだ。

長いこと叩いてなかったプルーデンス君のドラムの腕はいまでも健在だったらしい。

ともあれ、よかったね~(^-^) と話した。

人は変われる。

それはこの十数年、いや子どもの頃から私が自分自身で体現してきたことでもあって

私の信ずるところでもある。

あきらめないこと。

何より彼がラッキーだと思うのは、とても理解ある優しい家族に恵まれていること。

大事なものがはっきりしていること。

それにMillon secrets of jazz があるから。

人はいつも世界に愛されてるから。



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夏至祭の花冠

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今日は娘につきあって早起きしたおかげで午前中に行くことができました。

コトリ花店さんで昨日からはじまっている小さなフェア、『夏至祭の花冠』。

それぞれの作家さんたちがお菓子で、消しゴム版画で、アロマオイルで、布花とペー

パーワークで、キャンドルで、絵画で、フランスの古くて美しい紙ものとブロカントで、

そしてオリジナルの家具と、コトリ花店さんのお花たちで表現した夏至祭。

夏好きの私にとっては夜7時になってもまだ明るいいまの季節って、何はなくても嬉し

い季節です。つい、いつもと違うことをしたくなる。宵のベランダに灯りを持って行って

ちょっとの時間を過ごしたり。植物や生物にとっては梅雨も大事な季節だけれど、でも

できることなら梅雨なんかすっ飛ばして早く夏になってほしい。

冬が長く日照率が低い国の人たちにとって夏がどれだけ待ち遠しいか、太陽がどれ

だけありがたいか、その切実な気持ちがわかるようです。

そしてコトリ花店さんのイベントとしてはめずらしい、初日も2日めの今日も晴れ!

夏至祭にぴったりのお天気になりました。

まず目に入るのはデッキに置かれたkikiさんのステップラダーとその上に置かれたクロ

シェさんのプランター。

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コトリさんの6月らしい涼しげな色のフラワーアレンジメントとkeinoさんのツバメが描

かれたフラワーベース。

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プチミュゼさんのアンティーク・カップとレース。

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クロシェさんの消しゴム版画グッズ。

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夏至祭にふさわしい、matin fraisさんのヴィヴィッドな布花の花冠。

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アロマテラピストのOdorantesさんが『真夏の夜の夢』をイメージして作ったブレンドオ

イルとun iour さんのアロマキャンドル。

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そして、アトリエ・コナフェさんのローズペタルを使ったローズクッキー。

カゴの外に置いてあるのはkikiさんのキーホルダー。

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もちろん、これは作品のごくごく一部で、店内にはもっといろいろあるのです。

それはぜひお店に行って見てくださいね。

私は今日は久しぶりにお花をちょこっと買って、コナフェさんのクッキーとクロシェさん

の消しゴム版画グッズとmatin fraisさんのペーパーバッグを買って帰ってきました。

またkikiさんの顔見がてら、もう一回くらい来られたらいいなあと思ってます。

月・木の定休日はさんで9日まで、どうかいいお天気が続きますように!

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つぼみの時間

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朝6時。

ベランダに出ると早くもバラの2番花がゆっくりほころびかけていた。

ちょっと冷たいくらいの朝の大気のなかで、バラたちはまだつぼみの時間。

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これってきっと、彼女がもっとも好きな花の時間だなあ、と思う。

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無色透明の朝の大気にあたたかいアールグレイの香りが溶けて、それからベルガモ

ット、ローズウッド、プチグレンの香りが混じりあうころ、娘が「行ってきます」と出かけ

ていきました。

6月の2日めも天気予報が外れてどうやら晴れ。

彼女のために房咲きのバラの枝を思いきって2本切って束ねた。

バラの枝2本でミニブーケのできあがり。

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2013年6月 1日 (土)

あたらしい自転車

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先週、娘のことで病院に行った帰りに、ついでに2人で自転車屋さんに行った。

いままで利用していた自転車屋さんの店の名前が変わってしまって、てっきり人も変

わってしまったのかと思ってガラス越しに覗いたら、馴染みの店員さんの顔があって

ホッとした。彼は接客中だったので娘と店の中を一巡して、この中だったらこれだな、

というのを後で伝えたら、カタログ中、唯一の国産パーツを使った他の機種の2倍の

堅牢性のあるモデルだといわれた。しかも来月になるとモデルチェンジという名のもと

にパーツの価格高騰で値上がりしてしまうところを、今月中であれば在庫がある限り

お取り寄せでも15%引きで提供できるというので決めてしまった。

前の自転車を買ってからもう13年。

とうにライトもベルも壊れて、後ろのスタンドもネジがひとつ取れて走行中に年じゅう落

ちてくるようようだったし、去年とつぜん足もとに飛び出してきた小さな子どもをよけよう

として転倒した際にブレーキがおかしくなって車輪にはいつもGがかかって自転車を漕

ぐこと自体がトレーニングみたいになっていたし、先週なんか、プール帰りに後ろから

ついてきたアスリートみたいなサングラスをかけたマウンテンバイクに乗った最上級ク

ラスのおばさまに、「いろんな音がするわねえ!」と笑われたばかりなのだった。

去年から、来年の春になったら買い変えよう買い替えようとと思いつつ、はや3ヶ月。

もうじゅうぶんだ。

昨日、あの誠実で仕事熱心な店員さん(ではなくて今はオーナーらしい)から「取り寄

せていた自転車が入荷しました」と電話がきたので、今日プールの帰りに取りに行っ

た。決済をして、古い自転車を引き取ってもらって新しいのに乗って帰ってきたのだけ

れど、他の機種に比べて車体が2キロ重いとはいいえ、いったい、いままでのはなん

だったの?! というくらいのスムーズさ。ペダルを漕ぐ足が軽い。

やっぱり今までのは筋トレ以外の何物でもなかった。

もうこれで日暮れ時にポリスマンの前を遠回りしなくてすむんだ。やったね!

で、ついに君の出番だ。

Sail on silver girl !


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さくらんぼの季節

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このあいだアトリエ・コナフェさんのお菓子教室に行ってカップ・チェリータルトを作って

から、そういえばいままでチェリータルトってちゃんと食べたことなかったかもしれない

と思って、いちど食べてみようと出かけたついでに探してみるのだけれど、探すとこれ

が意外にもないの。あの伊勢丹新宿店の広いスウィーツ売り場にもなかった。

そうなるとなんだかますます食べたくなってくるもので、昨日も出かけたついでに探し

てやっと見つけたのがこれ。

FLOプレステージュのミックスフルーツタルト。

チェリーは入ってるけどチェリータルトじゃない。

チェリーだけのタルトは作ってないそうだ。専門店みたいなのに。

やっぱりこれはもう自分で作るしかないかな。

と思ってたら昨日、点滴堂でたまたま見つけてジャケ買いならぬ表紙買いしてしまっ

たパトリス・ジュリアンのデザート本。

さすが、パトリス・ジュリアンの本だけあって、どれを見てもおいしそうなデザートの写

真がいっぱい。写真の撮りかたもお洒落なら文章だってエスプリが効いている。レシ

ピも私みたいな初心者が怖気づいてすぐにあきらめるような難しいのじゃなくて、文章

同様シンプルなものばかり。表紙のチェリーを使った焼き菓子はチェリー・タルトでは

なくて、それより作るのが簡単そうな『おばあちゃんのさくらんぼクラフティ』。

レシピをかいつまんで書くと、バターを塗ってグラニュー糖をふったグラタン皿に、生

のさくらんぼを入れてフィリングを流してオーブンで焼いて冷ますだけ。説明書きには

『作り方の規定どおりにするには、さくらんぼの季節を利用する。つまり、フレッシュな

さくらんぼを種を取らずに使うとほんのりアーモンド風味になる。』と書いてある。見る

からにフランスの田舎のおばあちゃんが作る、素朴で懐かしいデザートといった感じ。

いま、街に出ればできあがったものがなんでも売っていて、そういうものをただ買って

くるのは便利で簡単だけど、お料理にもお菓子にも旬の素材があるときだけにしか作

れないものがあって、そういうのをさらっとあっさり作れるようになるのが私の理想だっ

たりします。

この、さくらんぼのクラフティ、ぜひやってみよう。

今日から六月。

あたらしい季節のはじまり。

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