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2012年11月 7日 (水)

立冬

12baby_romantica

昨日はけぶるような雨の、暗くて寒い一日だったのに、立冬の今日は嘘みたいに暖か

い。陽があるだけで外の見えかたはぜんぜん違う。

人も同じだよね。

happiness と sadness では同じ人でも別人のよう。

今日コトリ花店に自転車を飛ばしてる途中で美しい人を見た。

美しい老婦人。

見事に白髪のやわらかそうなウェーブのかかった髪をうしろでひとつに束ね、明るい

肌色に知的な顔立ち、穏やかな眼差しが印象的で、長身にベージュのトレンチコート

がかっこよかった。あんまり素敵なので通り過ぎてから後ろを振り返って見てしまった

ほど。おばあさんではあったけれど背筋のしゃんと伸びた溌剌とした歩きかたは若々

しくて、後ろから見ると若い人のようだった。もし、あんなおばあさんになれるなら、お

ばあさんになるのも悪くないかもしれない、と思ったけれど、彼女と私じゃあまりに違

いすぎる、とも思う。

コトリ花店に着くと、店主から前にも聞いたことのある、京都にお住まいで私のブログ

を読んでくださっているという方がまた来店されたときにいってらしたとという言葉を伝

えてくれて、そのなかの『感謝』という言葉が妙に沁みて、もともと涙もろいうえに最近

少々まいってるものだからうっかりうるうるしそうになった。この世界って思っているよ

り狭い。どこでどう誰とつながってるかわからない。でも、私の知らないあいだにもどこ

かで誰かとつながっているなら、私のラストピースもいつかどこかでふいに見つかるか

もしれない。

今日はこのあと病院に行かなきゃならないから、とそわそわしている私に帰り際、コト

リさんが花を束ねてくれた。私に束ねてくれた花だけれど、彼女の花はどんなに小さく

ても特別だから、病院に行くときに持って出た。父は花なんか持って来なくてもいいと

いうけれど、病室は無機質すぎるし、生きている花は無意識のうちにもいつでも人に

エネルギーをくれるから。

自転車を飛ばして帰る途中に見た、きれいな立冬の空。

12rittou

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