« 大島桜 | トップページ | 花冷え »

2012年4月 6日 (金)

父の誕生日

120406birthday_2

1月に、父がいるときから今年の誕生日はうちでやろうと決めていた。

今日、父、81歳の誕生日。

細くて小柄で小食で、昔は胃腸が弱かった父が81歳まで生きるとは思わなかった。

たぶん、いちばん驚いてるのは本人。

父の友人たちも仕事仲間のほとんども、もうとうに亡くなってしまったし、私はこんなだ

し妹はまだ未婚だし、母の死後、親類たちともさっぱり疎遠になってしまったし、唯一

の生き甲斐だった仕事もクルマももうないけど、でもいまも、この先も「あー、生きてて

よかった!!」ってことがたくさんあればいいなと思う。

今日は子どもの誕生日をやるときのように食後にバースデー・ケーキにろうそく灯して

電気を消して、バースデー・ソングを歌って「父、81歳のお誕生日おめでとう!」とみん

なでパチパチ拍手をしたのに、父はかしこまったまま燃え続けるロウソクを眺めたまま

だ。「何やってるの、はやく吹き消してよ!」といったら、もの凄い形相で吹き消し始め

た。そのなんとも下手なこと。途中で咳きこみだすありさま。みんなで大いに笑った。

笑えてよかった。

でも、いまになってたぶん、今日のが父にとって生涯最初のバースデー・ケーキのろう

そく消しだったんじゃないかと思い当った。たぶんそうだ。父の子ども時代はそういう

時代じゃなかったというのもあるけど、小さいころに母親を亡くして3人も連れ子のい

る義母が家に入ってからはずいぶんとつらい思いをしたみたいだから。そう思うと何

やら感慨深いものがある。

妹は仕事帰りに来たから、彼女の食事が終わってケーキタイムが終わってしばらく話

したらもう10時になっていた。もうそろそろ ・・・・・・ と立ちあがった父はまだ妹がコー

トも着ないうちから玄関で靴を履いて待っていたと思ったら、玄関に飾ってあるMさん

の書をしげしげと眺めている。「いいでしょ。書家の友達が書いたんだ」といったら、

「なかなか趣きのあるいい書だね。この字なんか」といって指さしたりして、けっこう好

きらしい。そういえば、ときどき都バスのシルバーパスを使ってひとりで美術館めぐり

をしたり、古い三本立ての映画を見に小さな名画座に行ったりするといっていた。

いつもこの父は私たちがすでに耳にタコタコタコ ・・・・・・ ないい加減聞き飽きたこと

ばかりいってるから心底うんざりしてしまうのだけれど、意外とまだ全然しらない面が

あるのかもしれない。父のそういう面を引き出すにはどうしたらいいんだろう?


今日は先日作って好評だった春巻きとヤムウンセンと中華スープを作った。

先日よりうまくいってさらにおいしかった。

ともあれ父の誕生日がぶじ楽しくやれてよかった。

でも、前にも書いたかもしれないけれど最近、何かひとつイベントを終えるたびにホッ

とするのと同時に深く疲れるのはなぜだろう。一気に白髪が増えるような気がする。

今夜は神経過敏な息子と妹が顔を合わせるのに神経遣ったし、久々のおもてなしに

も少々疲れた。今年、私が家族に果たさなきゃならないことはあといくつあるだろう?

みんなは私を器用とかいうけど、実はがんばってこの程度なのよ。

でも、一日の労苦は一日にて足れり。

もう寝よう。

|

« 大島桜 | トップページ | 花冷え »

父の肝臓がん」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 大島桜 | トップページ | 花冷え »