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2012年1月14日 (土)

寒桜

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おとといの晩、妹から「しばらく父をお宅に泊まらせてもらえないでしょうか」とメールが

きた。私もそれについては考えないわけではなかったけれど、いままで妹が海外旅行

で数日家をあけるときとか事あるごとに父にそう言ってみても、父は頑として来ること

はなかったから、今回も言うだけ無駄だろうと思っていた。もう20年以上も別々に暮

らしているんだし、こちらにももう小さな子どもがいるわけじゃない、大人が3人暮らし

ているようなものだから、父とは食べるものも違えばライフスタイルもまるで違う。少々

何がどうあれ、やっぱり父は自分の家に帰るのがいちばん自由で落ち着くんだろうな

と思っていた。妹のメールを受けて、きのう病院でそれとなく「退院後しばらくはうちに

来てたらいいんじゃないの」と言ったら、父は「へ?」と思うような心外なことを言った。

それで日頃、息子に「年寄りの言うことにいちいち腹を立てるな」と言っている私のほ

うがちょっとムッとしてしまった。表情にこそださなかったものの、顔が熱くなるのがわ

かった。まったく妹といい父といい、どうしてこうものの言い方が下手なんだろうか。

父はその後もしのごの言っていたけれど、けっきょく、「考える」と言った。

考えるといったって退院はもうあさっての朝なのだ。

受け入れ側の準備だってあるのにな。

なんたって我が家に泊まりがけでくる客はいないから客用布団の用意はないし、2度

の引っ越でいらないものを処分してきたミニマムの3人暮らしなのだ。

それで昨夜は考えた末、気まぐれなジイサンが来ると言ったときに備えて朝1でネット

ショップであったかそうな毛布を買った。それから押入れの奥から使ってなかった埃

のかぶった敷き布団を引っぱりだして、バラの鉢をベランダの端に押しやって布団を

干した。薄掛けの羽毛布団を2枚みつけて布団乾燥機にかけた。バラに水をやったら

もうプールに行く時間だ。ふう。やれやれ。疲れる。

めげそうになりながら、それでもプールに行った。

4週間ぶりのプール。

最初から泳げるわけはないとわかってるから、からだをほぐす程度の気持ちで行く。

コーチも年頭は間が空いてるのがわかっているのでそれほどキツイことは言わない。

久しぶりの水はすごく気持ちよかった。

プールの底に沈んでしばらく上がってきたくなかった。

どんなにバタバタ出かけて行っても、水に入ってさえしまえばあとはもう泳ぎのことし

か考えないからそれがいい。私にとっては何にも代え難い時間。

昔、初めて映画『グランブルー』を見たとき、エンゾの台詞「おまえの言ったことは本当

だった。陸にいるより、海の中にいるほうがずっといい」というのは豪放磊落で人生を

謳歌しているように見えるエンゾの言葉としてはショックだったというか、哀しすぎると

思ったけれど、いまならそれもわかる気がする。

水泳を始めて11年めの今年はなんとか週1から週2にするか。

水曜の夜をライトミールにすれば ・・・・・・

などなど泳ぎながら考える。

プールの後はいつもならリラックスタイムのところを今日は夜から国分寺の無印良品

まで行って、敷布団カバーや枕カバーやらいろいろ買って大きな袋をさげて帰ってき

た。家族にひとり病人がでるとほんとに大変。

写真はこの時期、近所でいつも咲いている寒桜。

東京中が桜の花で彩られる頃には、いまより少しは何もかも楽になっていますように。

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