江間廣 作陶展
陶芸家の江間廣さんから、気持ちのいいいポストカードが届いた。
作陶展のご案内。
もう長いこと個展にも行ってないのに、まだ自分のアドレスがリストから削除されてな
かったんだなあ、と思う。
江間さんの器を初めて見たのは、まだ『ギャラリーせい』が古民家だった頃のこと。
手にとった小鉢のあまりのかわいさに、手放せなくなって2つ買った。
すだちを2つに割ってのせたらちょうどいいくらいの、小さな小さな器。
備前作家の手間からいったら高いものじゃなかった。
そのとき江間さんはギャラリーにはいらっしゃらなかったけれど、私がギャラリーを出
たのと入れ替わりに戻ったらしく、小雨の降るなか私の後から追いかけてきて、お礼
を言いながら名刺を渡してくださったのをおぼえてる。なんて素朴で実直そうなひとだ
ろう、というのがその印象だった。
私が思う江間さんの器の好きなところは、とにかくその焼きいろがあったかくて、おい
しそうなところ。焼き菓子を作る人だったらきっとわかってくれると思うけど、ほんとに
焼き菓子みたいにうまそうな色なんです。それはこのポストカードの写真でもわかって
もらえるかもしれないけれど、左の白いのなんて、まるでホットミルクにシナモンを振り
かけたみたいじゃないですか?
そして使う土にもよるけれど、そのフォルムはやわらかく、肌はとてもなめらか。
手にとって見たら驚くほど、とても繊細で丁寧な手作業をされる方です。
私がいつかお対で欲しいと思って見ていたのは、満月のような鮮やかで深い焼きいろ
がついた、まるっこちいかたちの湯のみ。いまでも作ってらっしゃるかなあ ・・・・・・
久しぶりに行ってみようかと裏を見たら、今回の個展は黒田陶苑ではなくて横浜そご
うでした。このためだけに行くのは私はちょっと遠いのだけれど、お近くで興味のある
方はぜひ行ってみてください。いわゆる大家といわれる伝統作家が作った鑑賞するた
めの備前じゃなくて、日常になじむ、あたたかい器としての備前。
手にとって眺めてるだけでもしあわせな気持ちになります。
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