男はさびしい、女はかなしい。
今朝、久しぶりにかなしい夢を見た。
目覚め際の夢だったので目が覚めてからもそれは鮮明で、ひどくこたえた。
その夢は私の中にまだやり場のないかなしみや怒りや疑念や憤りがあることを明白
にした。それで朝から動揺してめずらしく自分の感情をもてあまし、数少ない話せる
友人にSOSメールを送ってみるも返事は来ず。ふと先日のことを思い出した。
ある方と話していて、その人が「最近はあんまりさびしくなくなったかなあ」と言うので
驚いて、「前はさびしかったんですか?」と聞くと、しみじみ「さびしかったねぇ・・・」
とおっしゃる。それで、さらにそのさびしい理由を聞いてみるのだけれど確たる答えは
返ってこなくて、そういえば男友達のAもいつもさびしいさびしいって言ってたけれど、
結局いくら話しても何がどうさびしいのか、さびしい理由はわからなかったなあ、と思い
だした。
その日は帰りの電車で1人になってからも、あのさびしさって、男の人の言うさびしさ
の正体ってなんなんだろう、と考え続けた。そして自分に照らして考えたとき、ふと自
分はさびしいじゃなくてかなしいだなあ、と思った。私はいつもかなしかった。いつもい
つもかなしかった。時に怒るべきときにもただただかなしい自分に無力感さえ覚える
ほどだった。ほとんど誰にも悟られることはなかったけれど。
そして今朝ベランダに出て、ああ、それでバラだったんだと思いだした。
バラは私にとって趣味のガーデニングなどでは全くなかった。切実に必要でずっとそば
にいた。そして、いつからか彼らにもそれが通じるようになった、たぶん。
あなたはすごくさびしかったんだよね?
私はすごくかなしかった。
というところで、いつか深くて暗い川を越えて、わかりあえる日はこないものだろうか。
6月は夢ばかり見る変な月だった。
私のベランダではイングリッシュローズがイングリッシュローズとも思えない小さな花を
咲かせ続けている。上はクイーン・オブ・スウェーデンとシャルロット。
いつもは真夏でも咲くままにしているバラだけれど、今年は摘蕾して秋まで体力を温
存させようかと考えている。
挿し木でもらった小さなクレア・オースティンが今年初めて花を咲かせた。
気づくのが遅くてもう傷んでいるけれど。
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コメント
「悲しくて 悲しくて 君の名を呼んでも・・・」
松任谷由美は聞かないけどときどきこれがぐるぐるするときがある。
悲しみに支配されて長いからだいぶ重くなってきた
時が解決する部分とそうでない部分とさらに増えた部分と。
悲しくて悲しくて
あなたがバラを切実に必要とした時のこと、覚えているよ。
投稿: あまの | 2011年6月30日 (木) 12:50
寂しい、寂しくないの私のとらえかたは、
「輝いてる」か「輝いてる人を見てるか」かなあ。
ほんのちょっとしたことでいいんだけどね。
たかがテニスでも、勝ってても負けてても、
分岐点は、自分のプレーだもんね。
その日全敗してても、一個ファインプレーがあれば、
意気揚々と帰れるし、ミスばっかで何やってもダメなときは、
いくらテニス仲間が周りに居たって、サビシイ。
ヘコムものね。
そういう時でも、知りたがり、調べたがりの、もう一人の自分を、
ブログとかHPで、色々書いて主張できるので、
その点ネットに感謝ですね。
そうきちさんの書きたかったこととはシンクロしてないと思います(汗)
勝手なことばかりかいちゃって、すみません。
投稿: 四季歩 | 2011年6月30日 (木) 20:30
あまのさん、
ユーミンか。。。
わたしゃもうちょっととっぱずれた人間なので、半分ヤケクソで思いっきりなりきりで越路吹雪の『ろくでなし』を歌ったり(古いけど子どもの頃から何故かこの歌が好き!)するとすっきりしますだ。
私はひたすらふかーく考えるのが好きな人間ですが、基本ネアカなんですね、きっと。(バカとも言う。)
>時が解決する部分とそうでない部分とさらに増えた部分と。
確かにそうかもしれん。。。
でもいつかまっさらにキラキラに再生するのさ!
Let go ! よ !
投稿: soukichi | 2011年7月 3日 (日) 01:16
四季歩さま、
全然関係ないわけじゃないと思います。
ああ、そういう寂しさっていうのもあるのね、って納得です。
テニスコートのフロントで働いてたとき、私いつもそういう男の人を励ましてたから。
夫婦で(別々に)やって来る会員さんは、たいてい妻のほうが堂々としてて輝いてて、夫のほうはなんだかしおしおのぱーの体でやってくる。
で、駄目じゃない、元気出してよ! って。
ま、そのころは私も今より若くてキラキラしてたもんで・・・
私の励ましなんかで男の人もにこにこしてくれたものでした
投稿: soukichi | 2011年7月 3日 (日) 01:24