ア・ハン(カエル)
色の合唱
色の音の形
愛してない
愛してる
愛してるって
こんなふうに言いながら
幸せになれる
花占いの幸せ
花から花へ
サンバからサンバヘ
行ったり来たりの音で
緑、緑を見る
雑草の根
羽の先
ベンチヴィ鳥の声
夜が明ける、そう
私のそばで
朝の光のそばで
芝、泥、すべては
私の姉妹
枝や葉、ひきがえる
カエルが跳びはねる
(Music by Joao Donato,Lyrics by Caetano Veloso 対訳:小野リサ )
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バラクライングリッシュガーデンの中に入ってまずびっくりしたのはその音!
蓼科高原というロケーションからさぞや静かかと思いきや、庭園の林の中はうるさいく
らいに鳥の囀りが響き渡り、それに早くもセミの声、カエルの合唱 ・・・・・・
友人がガーデニングセミナーを受講している間に1人でガーデンの中を歩き回って写
真を撮り、疲れたので木陰のベンチで目をつぶってうとうとしていたら、それらの音が
ヴィヴィッドに聞こえてきて、そこに蜂の羽音まで混じってまるでオーケストラのよう。
それで思わずこの『コロゴトン、ゲテゲテゲテ・・・』で始まるカエルの歌を思い出してし
まったのです。禅問答をイメージしたというカエターノ・ヴェローソのなんともロマンティ
ックな詩に、迷宮に迷い込んでゆくようなジョアン・ドナートの曲! ブラジル音楽って
なんて素敵なんでしょう。大好きです。
そう、そしてこの日の天気予報は雨、のとおり早朝家を出るときには灰色の雲が重く
垂れこめていて、蓼科は変わりやすい山の天気ということもあって雨に降られるのを
覚悟で行ったのに、なんとお昼頃から急に晴れてきて空には青空が広がり、今度は
一気に陽射しが強くなってきたのでした。もう暑いのなんの。
お陽さまが出てきた途端に輝きだす庭園の緑と花たち ・・・・・・
下草の葉っぱの上にとまっているセミ!
園内には心そそられる小路がいくつもあって、思わず行ってみたくなる。
この先にあるのは光り輝くもうひとつの世界か秘密の花園か ・・・・・・
ところどころにベンチが置いてあったり、
バラのドームがあったり、
彫像が立っていたり、
草むらにシカが隠れていたり。
こんな風だからバラが咲いていなくても別段たいくつしないのです。
友人によればバラクラのバラは秋より春のほうがいいってことだけれど、私はもしもう
一度行くとしたら初夏よりむしろ夏の終わり、秋の始めのダリヤの咲く頃に行ってみた
い。その頃ともなれば蓼科は東京と違ってだいぶん涼しくなり、夏の余韻を残しながら
庭園の風景も趣きを増しているのではないかと思うのです。
この日はリストランテ・ジャルディーノでさんざん並んで待ってビュッフェ形式のランチを
食べ、お腹がいっぱいになったら朝が早かったので眠くなり、眠いままもう一度園内を
散歩して、ショップを眺めて帰りました。そして帰り際に振り返りながら思ったのは、こ
の庭の本当に美しい時間を知っているのは、当然のことながらここのオーナーである
ケイ山田さんだろうな、ということ。もちろん、この美しい庭園と引き換えに、手放したも
のもおありかもしれないけれど。
あの2階の窓から見下ろす夕暮れの庭園が見たかった!
できることなら日の暮れまでいたかった。
今さらながら、20年も行けずにいた私を連れて行ってくれたYちゃんに感謝!
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