« 房咲きイヴリン | トップページ | 愛の島シラキューズ »

2011年5月24日 (火)

私のコンスタンス・スプライ

11constance_spry_06

夜の間じゅう降り続いた雨が朝になってもやまずに、5月とも思えない寒い朝。

私のコンスタンス・スプライはあっという間にぜんぶ咲いてしまった。

大きな花をつけて重たげにしなう枝を見て、木が消耗しないうちにぜんぶ切った。

つややかなピンクのさざなみ。

たちまち部屋中に広がるバラのいい香り。

切った枝はしばらく水に挿してから、花をカットして挿し木にする。

挿し木に最も適しているのは5月の1番花が咲いた枝、と私のかつてのバラのバイブ

ルにも書いてあった。5本のうち、1本でも根がちゃんとつけばいいと思う。

同じバラの苗を買ってしまうのは簡単だけど、大型化するつるバラの場合、かえって

挿し木のほうがコンパクトで鉢植えするには育てやすいんじゃないかと思う。

11constance_spry_07

私のイングリッシュローズの夢はこのバラから始まった。

1994年のデヴィッド・オースチンのバラのハンドブックに載ったモッチスフォント修道

院のこの写真から。

Mottisfont_abbey

このハンドブックのコンスタンス・スプライの説明を読むと、『この美しいバラは、最も

需要があるシュラブローズのひとつ。華麗な鮮やかなピンクの花はまさにオールドロ

ーズ的であり、極大輪。その輝くばかりの優美さは、他のいかなるバラとも比較し難

い。樹高180~210cm程度、樹径も同程度の疎生シュラブを形成。一般的にシュ

ラブとして用いられるものの、モッチスフォント修道院で見られるように、最も華麗な

クライミングローズのひとつとすることもできる。香りは非常に強いミルラ香』とある。

David_austin

それから、この本。

Bises

デヴィッド・オースチンのハンドブックもビズも、いったいどれだけ眺めたかわからない。

ビズなんて、何度も眺め過ぎて綴じが壊れてページがはずれてしまっているくらいだ。

バラ本は何冊も買ったけれど、これだけ眺めたバラ本は後にも先にもないんじゃない

だろうか。それほどこの2つはバラに夢中にさせた。私だけじゃなく、私の友人までも。

いま思うと、それでずいぶん救われてもいたのだと思う。

私の友人なんか、仕事で疲れた一日の終わりにこの本を持って寝床に入ると、しあわ

せな気持ちで安らかに眠りにつけると言っていたくらいだもの。

デヴィッド・オースチンのハンドブックがいまから17年前、ビズが平成8年発行だから

いまから15年前。ともにひと昔前のこと。

これ以前にもバラは育てていたけれど、近所でも手に入るミニチュアローズとか、せ

いぜいが深大寺植物園で売っている原種のバラとかオールドローズなんかを手に入

れるのがやっとだった。我ながらかさばるし重いし刺のある植物を持って、よくバス・

電車と乗り継いで家まで持って帰って来たと思う。思い出すとぼんやりしてしまう。

時を経てバラは私の夢ではなく、日常に寄り添うパートナーになった。

もし私のベランダがバラのないコンクリートむき出しの味気ないベランダだったら?

・・・・・・ 考えたくもないな。

もう記憶が定かじゃなくて正確じゃないけれど、『祖母(母?)が亡くなって遺ったもの

は、6本のバラの木だけだった』とかいう文章はスザンナ・タマーロの小説の一節だっ

たかな。そんなものを遺されて喜ぶ人は私のまわりにも1人もいないだろうけど。

今朝のコンスタンス・スプライ。

それからシャンタル・メリューとベビー・フォーラックス。

11constance_spry_08

11chantal_merieux_01

11baby_faurax

|

« 房咲きイヴリン | トップページ | 愛の島シラキューズ »

La vie en rose 」カテゴリの記事

コメント

5月、あちこちで見かけるバラも、soukichiさんのお宅のバラも素敵ですね。
私は、どうしても植物を枯らしてしまうので、あまり手入れの要らないと思われた芝桜を昨年は、花壇に植え、今年はその芝桜が咲いてくれました。
やっぱり花が咲くと嬉しいですね。

投稿: ノブタ | 2011年5月25日 (水) 22:07

ノブタさん、こんにちは!
そういう風に言う人、多いですね。
でも、たぶんそれはテクニック的なことより、どれほど植物が好きか、あるいは必要としているかの度合いによるんだと思います。
植物はとりあえずそこにあることを忘れずにさえいてあげたら、そうそう枯れないんじゃないかと思います。
たぶん、いつも枯らしてしまうという人は、そこに植物があることをうっかり忘れちゃうんじゃないかしら。
もっと他に気持ちの向かう先があって、あるいは忙しさに紛れて。

私は行ったことないんですけど、こちらのほうにも芝桜の名所がありますよ。
こどもの頃は私もよく花壇に植えてました。
どんな植物であれ、咲いてくれると嬉しいですね。

あ、そうそう、私のボトルパームはだいぶ大きくなってきました。
そろそろ鉢増ししてあげないと。
今年の夏はこの2倍くらいにならないかなあ?(^-^)

投稿: soukichi | 2011年5月26日 (木) 22:06

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 房咲きイヴリン | トップページ | 愛の島シラキューズ »