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2011年2月12日 (土)

あやこさんの布草履

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先週の金曜日、あやこさんから電話がきた。

あやこさんは以前にスイミングクラブの同じクラスで泳いでいた、母親くらいも年の離

れた女性。奇遇にもたまたま誕生日が同じことから、私がちょこっとプレゼントをした

のがきっかけで、以来毎年誕生日前になると電話がかかってくるようになった。この日

も「あなた、明日来る?」という電話。あいにく私は体調的にスイミングには行けない日

だったのでそう言うと、「じゃあ、来週ね」と言う。それから、「娘からあなたに、って預

かってるものがあるのよ」と言うので、「なあに?」と訊くと「知らない」と言って、「ほら、

いつもお母さんの誕生日憶えててくれる人いるじゃない? あの人にあげて。って言わ

れたのよ」と言う。とりあえず次の週の土曜日に約束して電話を切った。

彼女には以前布草履を編んであげたことがあって、それをいたく喜んでくれて、去年の

夏だったか、「あなたが編んでくれた草履ね、主人が気に入って、あの人がいるときに

はいつも取られちゃうの、それで孫が来きたら来たで2人で取り合いして履くから、もう

だいぶボロになってきちゃったわ」なんて言うので、「わかった。また編むね」と言って

いたのだった。それを今年の誕生日までに編んでさしあげるつもりでいたのだけれど

娘さんから何か預かってる、なんて言われたら、娘さんの分まで編まないわけにはい

かないではないか。

・・・ というわけで、おとといから毎晩夜なべして布草履を編んだ。

と言っても、それ用にわざわざ材料を調達したわけではなく買い置きの中からだから

うまく色合わせができるかどうかわからなかったのだけれど、作ってみたらなかなか悪

くないかもしれない。最初は黒と紫のところに黒系の鼻緒は暗すぎるような気がしたけ

れど、からし色を入れたら一気に華やかになった。

これは、あやこさんの。

暦の上では春とは言っても、まだまだ寒い2月の闇の領分で濃密に香る沈丁花のイメ

ージから、『沈丁花』と名付けた。

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そして、これは娘さんの。

着物のような艶やかな鼻緒から『京雅』、と名付けた。

鼻緒の中にある紫と濃い緑を配して。

緑が入ったら思いのほか落ち着いた。

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どちらも『ふんわり鼻緒』と呼ばれる太い鼻緒で、ふんわり鼻緒が付いただけでちょっ

と高級な感じ。材料はいつも愛用のコットンビーズさんの。

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そして、ふんわり鼻緒のときにはグレードアップバージョンの『こだわり編み』という編

み方で編むのだけれど、前回はどうやってもうまくいかなかったのが今回は一発でう

まくいって、人間の頭って実に面白いなあ、と思った次第。

つまり、思考錯誤し続けていたならいざ知らず、前回作ったときから時間が空いてい

るのにいったいどこで理解できなかったことが理解できるようになったのか、できない

ことができるようになったのか、ちーともわからないので不思議だなあ、と思うのです。

だから一度できなかったことでもあきらめちゃいけない、とかね。たかが布草履を作る

くらいでもいろいろ考える。それが手仕事の良さでもあって、人間、手を動かして何か

を作り続けていたらボケないんじゃないかと思ったりします。

てなわけで、今回『こだわり編み』をマスターしました。

『こだわり編み』の何が違うかと言うと、裏もこんなにきれいなんです。

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そして実は今回1番最初に編んだのはこれで、これは細い鼻緒で作る『らくちん編み』

(裏にロープが出る編み方)で作ったものなのだけれど、あやこさんの娘さん用、とい

っても私と5つしか違わないのに、これじゃあちょっとかわいすぎるかなあ、ということ

で、これは私の娘用になりました。『さくら』

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11zouri_sakura

そんなわけで夜な夜な3足の布草履を一気に編んだらさすがに身体のあちこちが痛

くなってくたびれ果て、もうとうぶん布草履作るのは嫌になってしまった。やっぱり手仕

事というのはゆっくり時間を使って楽しみながら作る時間とこころの余裕がないと疲れ

るだけだ、と思う。

そして、私自身は上ふたつみたいな和風テイストも好きなのだけれど、自分で履くなら

こんなカジュアルなのも好きです。これは去年、一目見て気に入って買った布草履。

『世界お国巡り』と題されたシリーズの第4弾『ペルシャの旅』。

鼻緒に付いたフリンジが凝ってます。

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おまけに限定でおそろいのトートバッグまでもらっちゃいました。

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布草履は今の時期、冬の間は5本指ソックスで履くことをおすすめされているのだけ

れど、私はやっぱり裸足で履くのが1番気持ちがいいので、初夏から晩秋までの時期

しか履かない。でもその間はもうこれなしではいられない、というくらいの愛用者です。

というわけで、最後はコットンビーズさんのお決まりの台詞でしめよう、

 あなたも履いてみてください、布草履 P2_2

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