夏の終わりのラバー・ソウル/1973年のピンボール
ついに爽やかな秋の朝!
この光。この空気感。季節感。
そう、この感じはあれだ!
で、やっぱり今年も聴いてしまいました。ビートルズの『ラバー・ソウル』。
村上春樹の『1973年のピンボール』の世界観とあいまって、この時期どうしても必然
的に、かつ自然に聴きたくなってしまう音楽。
人はやわらかい記憶のなかに戻りたがる。
まるで柔らかな毛並みのクマに抱かれるみたいに。
村上春樹の小説のすごいところは、最初その独特の文体のリズムに乗って小説世界
に落ちてしまうまでには時間がかかるけど、いざ落ちてしまえばどっぷりその世界観
にハマってしまえるところなのだ。そして、ひとたび自身の体験のごとくインプットされ
てしまった記憶は、映像と音楽をともなって読者間で共有できるとこ。(たぶん)。
さっき書いた『あの感じ』っていうのは、たぶんこの小説とラバー・ソウルを強く連動さ
せて記憶にとどめている人ならきっとわかってくれると思う。
で、これについては2007年の今時期にも書いたのでもうここでは書かない。
そしてビートルズのすごいところは、かけるとつい一緒に歌っちゃうとこですね。
歌詞を覚えてるところは歌を、覚えてないところはバック・コーラスを。
今日もキッチンでお皿を洗いながら、Woo、ランララ♪ と歌ってしまいました。
そして、ミッシェルのところでかならず思い出してしまうのは、一晩中この歌を歌いな
がら私がオーダーした複葉機のプラモデルを作ったというSのこと。
記憶っていうのはしょうがない。
ここだけ切り取って捨てる、なんてことはできないから。
有機的に繋がってるものだから。
開け放った窓から入ってくる風が気持ちいい。
私は今から双子と配電盤のお葬式にでも行きたい気分です。
とりあえず、熱い珈琲でもいれよう。
写真はいきなり秋色のフローレンス・ディラットレ。
| 固定リンク
「no music,no life!」カテゴリの記事
- 今日のマイルス(2021.01.17)
- 夏の終わりの、、、、、、人生はコント。(2020.08.25)
- 変わりなく見える日曜の朝の(2020.04.26)
- 雪の朝の登校風景(2020.01.18)
- 『好き』の核、『歌』の核。(2019.08.04)
コメント