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2009年10月28日 (水)

開運食!

Tamazou

最近、なんだかとっても疲れてます。

このブログからプライベートでいただいたメールにも、きちんとご返信しようともらった

メールにフラッグを付けてあるのだけれど、なかなかお返事かけません。

ごめんなさい。mさん、YAさん、もう少し待っててくださいませ。

なんでこんなに疲れるんだろう? と思って、医者の友人に聞いたりすればどうせまた

「あなた、歳ですよ」と言われるに決まってるんだろうな、と思っていたら、息子と話し

ていてハタと気がついた。違う、違う、この疲れは歳のせいなんかじゃない!

ストレスだよ! このところ3週間以上もずっと同じことで悩まされているもんな。

なんだ、元凶は君か。

最近、白髪もめっきり増えたし。


だいたいにおいて調子がいいときというのは気持ちよくお腹がすいて、食べたいもの

がすぐに浮かび、スーパーで迷わず買い物をして無駄のない手順で料理ができる。

そんなときのご飯はきまってとてもおいしい。

ところがもうへとへとに疲れてしまっているときは、お腹はすいても何を食べていいの

か全然思い浮かばない。まったくのノー・アイディア。何もかも超面倒で、できればご

飯も作りたくない感じ。でも作らにゃならんのだ。うちには私の代わりにご飯を作って

くれる小人さんはいないので。

前に何かでお餅は開運食、運気が落ちているときも体力が落ちているときも、食べる

と回復できるパワフル・フード、と書いてあるのを読んで以来、そんなときにはお餅を

食べる。

そんなわけで昨日の夕飯と今日のお昼はお餅でした。

写真は新宿の甘味屋さん、『みつばち』のメニューにある玉子雑煮。

すっかり我が家の定番です。

これ、材料は鶏肉、かまぼこ、卵、三つ葉だけというシンプルさ。

作るコツは鰹だしをしっかりとることだけ。

早い! 安い! (あっさりしていて)うまい! の三拍子そろった開運食です(^-^)

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2009年10月27日 (火)

父が来た日

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午前中にめずらしく父から電話があって「今から行くから」と言う。

思わず「エッ」と思うが、父の電話はいつだってこうだ。家で仕事をしている私の都合

なんか聞かない。まだ電話をしてからくるようになったのはいいほうだ。やれやれ。


電話があって、ずいぶんたってから玄関のチャイムが鳴った。

ドアを開けたら両手荷物の父がいて、父は先月、具合が悪かったかなんだかして息

子の誕生日に来れなかったのを気にしていたらしく、今日になってケーキを買ってや

ってきたのだった。誕生日と言ったってもう21なんだし、そんなこといいのに、と私は

思うが、孫はいくつになってもかわいいものなんでしょう。父は妹が買ってくれたという

ヒッコリーストライプのデニムのジャケットなんか着ていて、いつもよりジイサンぽくなく

て若々しかった。

ヒッコリーストライプというと高校生の頃、仲のよかった同級生の真似をして、ヒッコリ

ーストライプのオーバーオールを着たことがあった。父は「いいなあ、それ。おとうさん

も着てみたい」と言ったが、母には「何それ。うちはペンキ屋じゃありません!」と言っ

てしこたま怒られた。母はいつも私にいいとこのお嬢さんみたいな格好をさせるのが

好きだった。

女の子がオーバーオールやアロハ・シャツを着るなんて論外中の論外だったのだ。

下町が好きで、真正直でお人好しだけれど下町っ子的口の悪さがある父と、下町なん

か大嫌いで、どこかお嬢さん的わがままさを持った山の手気質の母。共通するのはち

ょっとした悪戯心と笑いのセンスか。両極端な2人を見ていると、自分の中にそのどち

らもあって、絶妙に2人の血がブレンドされたのが自分なのだと思う。

ここ数日寒かったことを話していたら、「おじいちゃんなんか毛糸の腹巻をしているよ。

あの世に行ったバアサンが編んでくれたやつ」と言ったので思わずバカ笑いしてしまっ

た。子供たちにはすぐには誰のことやらわからなかったみたいだけれど、もちろんそれ

は母のことなのだ。この父、何気に口が悪いです。

いつもは用が済んだらさっさと帰るのに、火曜は早く帰って来る娘を待って、父はいつ

になく饒舌で長居だった。私は予定が狂いまくり、内心やりかけの仕事のことばかり

考えていたけれど、いつもあることじゃなし。気長にする。

小さい子供とか老人とか猫とかって、相手をしているうちに自然と副交感神経優位に

なるみたいで、父が帰った後やたらと眠くて困った。

郵便局に行くついでに途中まで送って行ったら、別れ際に「おまえも大変だろうけど、

からだに気をつけてね。息子でも働いてたらまだ少しは楽なんだろうけど」などと言う。

「私はだいじょぶ。もう慣れたから」と言ったら、「そうか。慣れたか」と言って帰って行

った。そのはかなげな後ろ姿を見送って、違う方向に歩きだしながら、慣れた? 

私は慣れたのか? と自問する。疑問だけど、そうか。慣れたのなら、まあ、いいや。

写真は秋の斜陽に照らされるフローレンス・ディラットレ。

私はこのバラを見るといつも、ハーゲンダッツのストロベリー・アイスが食べたくなって

しまう。

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2009年10月25日 (日)

ひと雨ごとに

Petal_2 

今朝の気温は何度だろう?

急に寒くなった。

外は昨日の夕方からの、10月の冷たい雨。

ベランダに出ると、先日買った名無しのバラの下に花びらが散っていた。

ハート形の花びら。

ハート形の花びらってことは ・・・

考えながら奥に進むと、ライラックローズが重たい頭を枝垂れさせて咲いていた。

これからはひと雨ごとに寒くなる。

季節はじきに、短い束の間の燃えるような秋を通り越して冬だ。

冬、というと、はぁはぁ白い息を吐いて走って行って、友達の部屋のチャイムを鳴らして

ドアが開いた途端、「なんて寒そうな顔をしてるの!」と言ったときのMちゃんの、まん

まるい目をした顔を思い出す。

まっ白い顔に上気した頬、凍える山茶花のような唇。

Mちゃんに言わせると花にたとえるなら私は冬の花なんだそうだが、年々、私は暑い

夏が好きになり、寒い冬が嫌いになり、いっそ冬の間はリオにでも行きたい気分だ。


ひと雨ごとに早くなる日の暮れ。

フローリングのダイニングルームの足もとがひどく冷えるので、今日はハロゲンヒー

ターを出した。

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2009年10月24日 (土)

スイミングスクール

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まだ明るい時間にバラの香りのするお風呂に、とぷんと浸かって、ぬくぬく。

バスタブに頭を載せて、ふぅ~ と目を瞑る。

2週間ぶりのプールは予想通りちっとも泳げず、アップの100の途中に何度も立つ有

様。運動不足の身体は鉛のように重くて。

今日は最初のクロール25×4本の後はずっとバタフライのうねりとキックばかり。

若いコーチは口で説明している時間が長くて、あまり泳がずにプールの中で説明ばか

り聞いているうちにすっかり身体が冷えてしまった。思うように身体が動かない私には

キツクなくてよかったようなものだけど、最後くらいコンビで泳がせてくれてもよかった

のになぁ、と少々不完全燃焼のまま帰る。これからの寒い季節はプールの水も冷たい

し、身体もますます固まっているから泳ぎ続けていないとならなくて、1年のうちでは最

もつらい季節。

といっても、そんな風に感じるのは行く時と最初の数分だけで、帰る頃には雪が降っ

ていようが濡れた髪で自転車で走っても平気なくらいになるんだけど。

たとえば、たった50分。

コーチに水泳を教えてもらうにしたって、そのコーチによって50分の質と充実度・満足

度はまるで違うから、それが仕事なら、一緒に仕事をする相手の力量によって引き出

される自分のポテンシャルや、そうやって半年ごと1年ごとに身についてゆくスキルや

心の充実度は、全然違ったものになるだろうなぁ、と思う。どうやっても男の人と仕事

をしていくのが私の運命なら、できることなら尊敬できる人と仕事がしたい。それが望

めないとして、ならば少々何がどうでも愛さずにはいられないチャーミングなパーソナ

リティーの持ち主だったら、どんなにいいでしょう。

・・・ お湯の中で目を瞑って、温まって、そんな思いに揺られている土曜の夕方、スイ

ミングの後。

(写真のバラは”愛しの”フェリシア。)

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2009年10月22日 (木)

LOVE、またはbrave?

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わかんねー女だよなぁー、と思いながら九段下の駅の階段を上がる。

だいいち『そうきちは遠くにありて思うもの』なんて、ひどいじゃないか。

『でも愛してるからね』だなんて。屈折してるよなぁ~・・・

その点、私の愛情表現はストレートだ。

好きなものは好き。行動するときはする。

それにしても最近、あらゆるものに対する執着心がことごとく薄くなってきて、ともする

と大切なものの前もスルーしてしまいそうだけど・・・

でも、やっぱり守るべき大切なものは守らなきゃならないんだと気づいた今朝。

彼女の歌声を聴いて。


靖国神社の大きな鳥居を左の肩越しに眺めてビルに入る。

先日、大勢でミーティングした場所で、2時間ばかり1:1でその会社のボスと話した。

いくつになっても人からものを教えてもらうことはとても貴重で、その機会じたいとても

ありがたいことだと思うけれど、いつも自分のことは自分で考えるからいいと思ってい

る私を、ひどく心配している古い友人がいて、それを人の口から聞くことになろうとは。

女友達とはまた違う、男友達の愛情の大きさに驚いてしまった今日この頃。

「よろしくお願いします」なんて言われるの、ウェディング・パーティー以来か。

なんだか不思議。そして正直言うと、ちょっと面倒。

人のことならいくらでも一生懸命になれるのに、いざ自分のこととなると逃げたくなるの

はどうしたものか。それで、こういう性格はけっきょくMちゃんとあんまり変わらないか、

とも思ったりして。

その人は、私の仕事のこと以外の頼みも快く引き受けてくれた。

ビルの前で深くお辞儀をして帰る。


帰りに見た大村益次郎の銅像。

この絵をbrave と見るか不穏な未来と見るかは、君の心のありよう次第。

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2009年10月18日 (日)

秋のローズカフェで*

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桜の頃に来て以来、久しぶりのローズカフェでルイさんに会った。

誕生日に小さなお手製の野草の鉢をいただいたお返しに、FOB.COOPでちょこっとか

わいいものを買ってあったのを渡すために。

約束の時間に数分遅れて店に着き店内を見渡すと、外の日当たりのよいテーブル席

に、ルイさんの相変わらず細い姿をみつけた。ルイさんと会うのは何ヵ月ぶりだろう?

ブロガー友達っていうのは不思議なもので、滅多に会うこともないのにヘタな身内より

お互いの事情を知っていたりして。特に何も話さなくてもいいから楽だ。少し会わない

うちに人の身にも自分の身にもいろいろなことが起きる。良いことも悪いことも。

ルイさんも今年はいろいろあった。でも、今はもうだいぶ落ち着いたんだという。

少し話して庭に降りると、ローズカフェのガーデンもすっかり秋いろ!

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陽射しも、空の色も、バラも、春とは違う、すっかり秋いろだ。

これはデルバールのソルベ・フランボワーズだろうか?

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ルイさんからは頼んでおいた(咲くまで何のバラかわからない)挿し木苗と、今朝焼い

たというお手製のパウンド・ケーキをいただいた。

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ルイさん、ほんとにマメな方です(^-^)

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2009年10月17日 (土)

ニューヨーク・コンフィデンシャル

Piano_nightly_2

午後のNew York

グレイのフラノは

季節はずれの 男の服


君と別れて 気づかいもしない

そこらの本屋のぞいて 帰るだけ


君が好きだった Egg Benedictine

なじみの店にも 行きづらい


といって 旅にも 出たくはない

君のいる このNew York  離れられない


君はNew York

ベイジュのスーツ着て

フランス語なまりが しゃれてた


新しい恋に 人生を乗せて

ちょっと大人ぶって 振る舞うだろう


君の癖だった ケセラセラ

女の科白は ほろ苦い


時間が まだ早い パブで飲むには

君のいる このNew York  たそがれ時

君のいる このNew York


( 作詞:安井かずみ 作曲:加藤和彦 )

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今年は厭な年だ。

これまでにたくさんの人が死んだ。

それも、自分にとっては数少ない好きな人、憧れの対象である人たちが。

今日、ある人へのメールに、『人が社会で何を砦として生きているのかは個々に違うと

しても、最終的にそういうものを全部失ってしまったときでも、自分さえ信頼できたら人

は自殺しないですむと思うんです』と書こうとしていて、書きかけのメールをそのままに

自転車の鍵をとって出かけようとしたとき、息子がふいに「加藤和彦って知ってる?」

と聞いた。「もちろん知ってるよ。昔レコード持ってた。自分で買った数少ない邦楽のレ

コードの1枚。今ここにはないけど。どうして?」

「死んだ。首つり自殺して」

「嘘 ・・・・・・! いつ!」

「今朝。軽井沢のホテルで」

「信じられない。ショック!・・・ 」

そう言って出かけるのも忘れて、その場に座りこんでしまった。

ものすごくショックだった。信じられなかった。

加藤和彦といったら安井かずみとともにその昔、一世を風靡した人だ。憧れだった。

何が憧れって、そのお洒落な生き方そのもの、ライフスタイルそのものが。

当時(ちょうど自分が今の息子と同じ年くらいだったころ)、雑誌のインタビューか何か

で結婚生活について聞かれた安井かずみが、2人は同じマンションの部屋に住んで

いるんだけれどそれぞれ鍵のかかる部屋を持っていて、いつもは別々に過ごしていて

顔もあわせないんだけれど、たまに観葉植物だらけのリビングでばったり会ったりする

と「やあ!」なんて言って一緒にお茶をしたりするの、なんてことを言っていて、なんて

浮世離れした結婚生活なんだろう! とミーハーにも大いに私を憧れさせた。

もともと結婚願望があまりなくて、圧倒的に1人でいる時間が必要な私にとっては理

想的な結婚生活に思えたし、そういう私と一緒にいようなどと思う人は、やっぱり同じ

ような質の人じゃないかと思えたからだ。その話はたぶん当時いろんな人にしたと思

う。そんな生活がしたいと。まぁ、いま思えば実に馬鹿げてるけど。

でも今だってそんな生活ができるものなら、それにこしたことはないんじゃないかと思う

自分もいて。それに(もう年十年も聞いていない)今だって、その当時買ったレコードの

中の歌を歌えるというのに。その人が死んでしまうなんて。それもよりにもよって自殺

だなんて。しかも軽井沢のホテルで。あまりにもハマりすぎる ・・・・・・。

そのとき、昔のレコードはないけどこの曲を作った人だよ、といってかけたのがこの曲

ニューヨーク・コンフィデンシャル。

矢野顕子がピアノ1本で切々と漂々と弾き語るこの歌は、明るく透明な午後に、1人だ

けモノクロームに失われた存在としてもぬけの殻のようになった男の姿がリアルに浮

かびあがって、それはそのまま加藤和彦そのものみたいで、沁みた。

そしてこの矢野顕子のアルバム『Piano Nightly』は、まだ下の子が保育園に通ってい

るころ、毎日にこにこ懸命に生きてはいたけれど、まだまだいろんなことがつらくて悲

しくて悲しくてしかたなかったころによく聴いていたアルバムで、いま聴いても涙なしに

は聴けないアルバム。

今日久しぶりにこれを聴きながらキッチンで洗いものをしていて、思いきり泣きました。

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2009年10月15日 (木)

秋のペルル・ド・ジャルダン

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先月の頭に打ち合わせをして以来、急速に物事が動いていて、しかもそれは当初予

想しなかった方向にまで展開していて、それは一概に悪いこととも良いこととも言いか

ねるけれど、非常に難しい、厳しい局面に立たされていることは確かで。

ここのところずっと緊張度の高いメールと電話のやりとりで1日があっという間に暮れ

てしまい、気づくと首も肩も肩甲骨もバリバリ。

もともと私はぼんやりものを考えてるのが好きな性格で、人に優しくはモットーだし、

花の上を移ろう陽の光にうっとりしたり、鳥の囀りを聞きながら何を話してるのか想像

したり、ほんとはぼけぼけ暮らしたいのに、できれば男の人とケンケンガクガクやりあ

いながら仕事なんかしたくないのに、どうやらそうは問屋が卸してくれないらしい。

ここだけの話、本当のことを言うと私はビジネスのことなんかどうだっていいのだ。私

に必要なのは詩の言葉だ。音楽だ。このまま一生自分が好きで始めたのでもないこ

とに使命感を感じてあたふたとせっかちに生きなきゃならないとしたら、実にげんなり

だなあ ・・・

でも、そう思ったところでさっさと踵を返して船から降りることもできないのだ。

ふと窓の外を見ると小さなプラ鉢に入ったバラが水切れして萎れかけていて、酵母は

もう限界とばかりにプツプツ言っていて。でも開ける暇さえない。

とりあえず慌ててバラに水をやりにベランダに出たら、ペルル・ド・ジャルダンがとても

きれいに咲いていて目を奪われた。ルイさんにいただいたチビ苗で、挿し木苗だから

なかなか大きくならないんだけれど、それでも枯れることなく、春と秋にはきまってか

ならず一輪だけ蕾をつける。この秋は特別きれいに咲いてくれたようだ。

生きてるってすごいなぁ ・・・

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2009年10月12日 (月)

金木犀の雨のなかを

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それは台風がくる前日の夕方。

私は仕事上のストレスでひどく疲れていて眠く、何をする気力もなかったのだけれど、

どうしてもその日のうちに買いたいものがあって、雨のなか傘をさして出かけた。

自転車で行ったらすぐだけれど、歩くとちょっとあるホームセンター。

外に出るとあたりはすっかり金木犀の匂いでいっぱいで、まるで大気にも雨にも金木

犀のエッセンスが溶け込んでしまったようだった。

滴るような金木犀の匂い。

雨で、おまけに台風が近づいているせいでホームセンターの中はガラガラだった。

私は疲れていたこともあって、こんな雨のなかせっかく歩いて来たんだから、ただ用事

を済ませて帰るのじゃなくて、ちょっと緑でも見ていこうと気まぐれに屋外ガーデンの植

物売り場に向かった。それが間違いだった。

雨の中うろうろと見て回るうち、一時のブームも去って最近はあまり変わり映えのしな

いここのバラ売り場で、見つけてしまったのだ。

立派なスタンダード仕立てのイングリッシュ・ローズを。

しかも3割引き!

それは先シーズンの売れ残り品に違いなかったけれど、でもここの残りもののスタン

ダードにしては変な剪定もしていないし、葉も落ちてないし、病気にもなってない。

しかも元気に上を向いた蕾がいっぱいついているではないか。

雨にうたれて俯くように咲いているピンクの花はふわふわと儚げで、鼻を近づけると

とてもいい香りがした。足もとのタグを見ると『グラミス・キャッスル』と書いてある。

グラミス・キャッスル? ピンクなのに?!

よく見れば近くにあったルイーズ・オディエは一季咲きのはずなのに四季咲きとなって

いる。どう見てもいい加減なタグの付け方だけど、150センチ以上もあるイングリッシ

ュ・ローズの立派なスタンダードが5000円以下とは破格でしょう。

それでもまだ決断できぬまま、カウンターの奥で仕事をしていた女性店員に声をかけ

た。「あの、スタンダード・ローズを配送してもらうことはできますか?」

それからネームタグが違ってるんですけど。あれはグラミスじゃない。

そう言うと、彼女はヨットパーカのフードをかぶって外に出てきた。

「あら、ほんと。すみません。でも同じバラがあれば名前がわかるんですけど、無いか

ら何だかわからないわ」

そして、配送はできるけれど、他の荷物と一緒のトラックだからあまりお勧めはしない

と言った。でも、そう言われても私はクルマも持ってないし、運転もできないのだ。

さんざん迷った末、「いいわ。送ってください」と言ってしまった。

彼女がカウンターの上に置いた配送伝票に住所と名前を書きながら、「あー、もう何

やってるのかなぁ、私・・・。今日は全然そんなつもりもなくて来たのになぁ。ただ緑を

見てちょっと癒されたいと思っただけなんだけど。やっぱり見てしまうと駄目ですね」

などとブツクサ言っていたら、彼女は「お花の好きな方はそうですよね」と言った。

私なんかもそうですよ。働いてるのに、自分が買って帰ったりして。何やってるんだか

ちっともわからない。特に駄目になりかけてる植物を見ると放っておけなくて、買って

帰って再生させたり。いったいどれだけここの植物を家で再生させたかわからない。

「私も同じです。それがもとでバラにハマってしまったの。再生させたバラがあまりにも

繰り返し良く咲いてくれたものだから、もう嬉しくなってしまって」

植物ってすごく素直ですよねえ。「ええ、人間なんかよりよっぽど!」

・・・ そんな話で思いがけず店員と意気投合しながら、なぁーんだ、この人も私とご同

類かぁ、と思った。さしずめ私がここで働いていたら、やっぱりそんな風かもしれない。

店を出て歩きながら、Mちゃんに電話した。

「Mちゃーん、わたし久しぶりにやっちゃったよー。しばらくこういうことなかったんだけど

さ。私ってもう駄目ねー」と言ったら、Mちゃんは一瞬よくないことを想像してシリアスな

声を出したけれど、すぐに状況を察知したらしかった。

「なーんだ。いいじゃん。つぼみがいっぱいついたスタンダード・ローズなんて、それだ

けでしあわせじゃない。私だってその値段なら即買いしたと思うよ!」

・・・ ここにも、ありがたきご同類が1人。


その名前のわからないバラは土曜日の夕方届いて、昨日テラコッタの大きな鉢に植

え替えた。すべての作業を終えて、所定の位置に納まったバラを眺めたら、やっぱり

このバラは我が家に来るべくして来たバラだとわかった。あまりにもしっくりとその場

所に馴染んでいたから。

さて、はたしてこのピンクのバラの名前はなんでしょう?

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2009年10月 9日 (金)

カラフルCOBO!

09colorful_cobo

ずらっと並んだビンは、いま冷蔵庫の中で寒冷仕込み中のフルーツ酵母です。

左からりんご、みかん、レモン、梨、ゆず!

できあがってからの使い道は後で考えるとして、こんなカラフルなCOBOのビンが冷蔵

庫に入ってるだけで楽しいから、ちょっと良さそうな素材が手に入るとせっせと仕込み

ます。これはこのあいだもご紹介した青森の葉とらずつがる。

今回は薄くスライスしてみました。ハチミツをほんの少々加えて。

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これは和歌山からきたゴルフボールくらいのかわいい大きさの早生みかん。

普通に食べるにはちょっと酸っぱいので、酵母にはぴったり。

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そして、先日たまたま見つけた自然食品屋さんで買った青いレモン。

前回、皮ごと仕込んだら苦かったので、今回は皮をむいて輪切りに。

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これも自然食品屋さんで買った大きな和梨。実は品名が書いてなかったのでお店の

おじさんに聞いたところ、幸水か豊水だよ、どっちか忘れた! だそうです。

ずいぶんアバウトというか、おおらかな自然食品屋さんです。

これも今回は酵母が食べやすいように薄切りに。

前に作ったのは冷蔵庫の中でゆっくりと酵母酢に熟成させてます。

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最後は九州、大分産のゆず。

これは近所のスーパーで買ったものだけれど、いかにも自然な感じがしたので。

ゆず酵母っていうのは想像するだけでも使い勝手がよさそう。特に和食に。

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そして、いま机の上で発酵しつつあるのは、今年最後の巨峰が2ビンとタマネギ酵母

が2ビン。どちらも、もはやかなり我が家の必需品です。

先日、久しぶりにCさんに会ったとき「自分でも信じられないけど、わたし味噌も作るか

も」と言ったら「私も!」という答えが返ってきた。自分自身、これがいったいどこにたど

り着くのかわからない、と思っているとこまで同じで、笑えた。

自分で作った味噌を食べたいかというと、う~ん・・・ なのだけれど、単純に作りたい

作ってみたいというだけなんです。これって、なんなのでしょう???

ただの好奇心?

そして昨日は、PCの買い替えでいまブログをお休みしているブロガー友達のみちこさ

んから宅配便が届いた。ダンボール箱をあけてみると、たくさんの柿と大量のローズ

ヒップとミカンが少々。自宅にローズガーデンと日本庭園と菜園と果樹園を持っている

みちこさん。ぜんぶ自宅でとれたものです。だから、もちろん無農薬。

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それにしてもコンプリカータのローズヒップ、すごい量です。

これだけ実がとれるってことはそれだけ花が咲くってことで、想像しただけでもすごい

バラ御殿(ご近所ではそう呼ばれているそう)です。

これはみちこさんのブログにあった作り方を参考に、ローズ・リキュールを作ることに

します。あとは言わずとしれたローズヒップ酵母!smile

台風一過で駄目になったバラを片づけて、少々ブルーになっているところに思いがけ

ずに届いた贈りもの。俄かに楽しくなった午後でした。

みちこさん、見てるかな? どうもありがとう!

ささやかなお礼に、例のバラ酵母のレシピが載ったフリーペーパーに、ブノワ。さんの

オリジナル・ローズが載った雑誌を送りましたよ。お楽しみに!

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2009年10月 8日 (木)

台風一過

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3日ぶりで太陽が顔をのぞかせた。

台風一過の青空。いきなり暑い。

昨夜の地面をたたきつけるような激しい雨と、明け方になってからの強風といったら

もの凄かった。

ベランダ側の窓に瞬間的に強い圧がかかる気配、ガラスにバラの枝がぶつかる音が

気になって眠れない。おまけに娘の高校ときたら妙にまじめで、朝6時に起きて警報

が出ていたら待機、8時になっても警報が出ていて、10時になっても解除されなかっ

たら休校、なんて言うものだから、ますますおちおち寝てられない。

おかげで今日はひどい寝不足。

ベランダに出たら、ひと晩じゅう暴風に煽られたバラは惨憺たる姿になっていた。

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美しい緑の新芽もことごとくボロボロ。

つぼみのついた枝もこのとおり。

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傷んだ葉を取り、折れた枝を切って片づけたら、なんだか剪定後のようにさびしくなっ

てしまった。今年は日照不足で春の1番花以降さっぱりだったのに、これでは秋バラ

も期待できそうにありません。あーあ・・・ weep です。

花に嵐のたとえのように、さよならだけが人生、でしょうか?

いやいや笑ってHELLOを言い続けてやると、今期のローズカタログとにらめっこする

秋の夜更け。

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