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2009年7月29日 (水)

Colors of COBO

Cobo_11

「理科室みたい」

冷蔵庫を開けた娘が言いました。

我が家の冷蔵庫の中にはいま、いろいろなCOBOのガラスビンが出番を待ってます。

COBOのビンって見ているだけでもきれいで、これって昔、インテリア・ショップで働い

ていたときにお店で人気のあったインテリア・ボトルみたいだなあ、と思います。

イタリア直輸入のそのお洒落なガラスビンの中身は、オリーブオイルやビネガーに漬

かったハーブやフルーツだったりして、それは本当は実際にお料理に使うこともできる

のだけれど、デパートのイン・ショップでそれを食品として売るにはいろいろ面倒がある

ので、ただ飾るだけのインテリア・ボトルとして売っていたのでした。

光の当たるガラス棚に並んだそのボトルはとても美的でお客さんの目を引き、けっこう

いいお値段だったのによく売れたものでした。私はプレゼント用にどれだけラッピング

したことか。今では遠い昔のことのようだけれど、このCOBOは飾るだけじゃなくてもち

ろん食べられます(^-^)

さて、COBOを作るのに必要なのはなんでしたっけ?

そうです。

旬の素材×(煮沸消毒した)蓋つきのガラスビン×

いたってシンプル。水はペットボトルに入ったミネラルウォーターより流れのある水、

(できれば浄水器にかけた)ふつうの水道水のほうがいいそうです。

・・・ というわけで、(ピントが後ろピンになっちゃったけど)これは先週の金曜の夜に作

ったフルーツCOBO。左がジューンブライドといって、オレンジとニューサマーオレンジ

を掛け合わせたものだそう。右は深い紫をしたプラム。

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そして、うちでは1番使用頻度が高そうなトマトとローズマリー。

Cobo_13

私が今回最も期待しているのはこのローズマリーかもしれません。

調理する前に肉や魚をローズマリー酵母液に漬けておくと素材の臭みや雑菌がとれ、

有害物質を分解し 、身を柔らかくしてうま味も増すというから、いいとこだらけです。

そしてローズマリーは手作りコスメにも使えるというから、スプレーボトルに移してお顔

にシュッ、なんていうのもいいかもしれませんね。

葉ものを素材に使うときは、ハチミツやきび砂糖など、甘味を少し加えます。

酵母菌は甘いものが大好きなんだそう。

他のCOBOが冷蔵庫で3日間寒仕込みするのと違って、葉ものは冷蔵庫で1週間、常

温で1週間と、ちょっと時間がかかります。

これは左がタマネギCOBOで右がショウガCOBO。

タマネギはすりおろしたものを満了入れて甘みを足しています。ショウガは素材7割に

甘味+水。

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実はフルーツなんかより、こういう酵母のほうが私にはわかりやすかったりします。

お料理のイメージが湧くから。タマネギCOBOはドレッシングやソースに使えそうだし、

ショウガはそのままで薬味、素材を漬け込むのに重宝しそうじゃないですか?

最後に、この小さいのはミント。

ミントはサラダやスイーツによいということなんだけど、どんな風に使おうかなあ?

Cobo_15

見た目にもきれいで子どもの実験みたいに楽しくて、身体によくて料理の幅が広がる

酵母。ちょっとづつCOBO仲間が増えて、レシピを交換し合えるようになったらいいな、

なんて思ってます。

あなたもCOBO生活、始めませんか?

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2009年7月27日 (月)

やっと梅を干しました。

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7月最初の土用の丑の日から3日間、3昼夜に渡って干すのが定説とされている梅干

し。あいにく今年の最初の土用の丑の日は、こちらは昼からパラパラ雨が降ってきて

干せず、その後もなんだかずっと天候不順で干せなかったのが、昨日やっと朝からカ

ラッと晴れたので干せました。といっても近所で買う予定だった梅ザルがいつのまに

か完売していて、梅ザル探して自転車で走ること1時間。干したのは午後遅くなって

から。結局はホームセンターで、あったなかで1番小さいのを買ってきたのだけれど、

それでも直径50センチ。あらためて並べてみると、梅干し、ちょびっとです。

「25個だ!」と横で私が並べているのを数えていた娘が言いました。これで1キロ。

来年は3キロは漬けようと言いながら。

食欲をそそる梅とシソのいい香り ・・・

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梅干しを天日に干す理由は、太陽の強い熱で梅干を殺菌する/梅干しの余分な水分

を蒸発させて保存性を高める/太陽の熱と夜露を梅干に交互にあてて皮や果肉を柔

らかくする/梅干しの色を濃く、鮮やかにする/味豊かなまろやかな味にする、ためだ

そうです。なるほど ・・・

ガラスビンに残った赤梅酢は、きれいなピンクに染まりそうなので白いTシャツでも買

ってきて娘と染色でもして遊ぼうと思っていたのですが、全然いらないわけじゃないん

ですね。いったん鍋に入れて煮立ててアクをとって冷ましたものを、また梅にかけるの

だそうです。なかなか手間がかかります。

でも、あの黄色かった梅がすっかり赤く柔らかくなって、梅干しらしくなりました。

食べられる日も近し!

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2009年7月26日 (日)

ぷちっ。しゅわっ。

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昨日、息子が先にコンピューターの電源を切って、それじゃあオヤスミと自分の部屋

に入ってからも私はしばらくPCの前でキーボードを叩いていたのだけれど、クーラー

切って静かな深夜の部屋に、何やら妙な音が聞こえてくるじゃありませんか。

犬の鼻同様、犬なみに耳もいい私。

何この音、とこわくなって部屋を見回せば、それは確かに息子の机の上に置かれた

昆布COBOのビンからしてきます。見れば昨日までなんの変化もなかったビンの中で

は一気に菌の活動が活発になって、しきりに下から上へと気泡が上がってるではあり

ませんか。それって酵母を見慣れてる人からしたらしごく当り前の光景なんでしょうけ

れど、まだ始めたばかりの私からするとなんともあやしい光景で、ちょっとビビったり

します。しかも、またもやビンの下からは、でろれーんというか、とろりーんというか、

液体が流れ出しているではないですか! 昆布だけに透明な粘液なわけ。

ぎょえー! 蓋は固く締まっているのに何ゆえ???

こんなところをあの神経たかりの息子に見つかったらまた騒がれるので、さっさと拭い

てキッチンに持って行ったけれど、蓋は固く締まってなかなか開かないほどなのに、そ

れでも漏れてきてしまうほど内側から圧がかかっているのです。なんだかぽにょの原

始の海を思い出してしまいます。

さっきの妙な音って、ビンの蓋の間からCOBOが漏れ出す音だったのでした。

そして今朝見ると酵母の様子はますます活発になり ・・・ しきりに下からボッコンボッ

コン大きな泡が上がっています。トマトCOBO同様、おそるおそる蓋を開けました。

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実はCOBOスクールで私が味見をしなかった(できなかった)ものが2つあって、それ

がタマネギCOBOと、この昆布COBOでした。

だから正確な味はわからないけれど、これも腐ってはいません。淡白な磯の香り。

今夜はこれを入れて玄米を炊きました。

味はよくわからなかったけれど、いつもよりふっくら炊けたような。

ウエダ家のブログによれば、COBOは同じ時間と水、同じ素材、同じ場所で仕込んだ

にも関わらず、育てた人が住んでいる場所の自然環境、家の中の環境、その人の性

格や生活スタイルの差によって、COBOの味も状態もひとつひとつ、まったく違うもの

になってしまうのだそうです。 それってまさに見えない波動の世界で、COBOが植物

の育ちや場の環境、人の心のありようまでを、あからさまにしているようです。

私はなんたって人の口に入るものを作っているという感覚があるので、COBO作りは

けっこう緊張してやっています。ビビったり緊張したりしながらのCOBO作り。

やわな東京っ子の私が野生の生きもの感覚を身につけるには、まだまだ時間がかか

りそうです。

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2009年7月25日 (土)

COBO生活はじめました。

My_cobo

1週間が飛ぶように早いです。

いつも土曜日のスイミングの後は帰りに買い物まですませてしまって、たいていもう家

から出ることはないのだけれど、先週はとにかく何かひとつでも酵母を仕込みたくて、

遅い2回目のご飯をすませてシャワーを浴びて洗濯物を干して、有機野菜を求めて自

転車で出かけました。なんだかんだ言って私けっこう元気です(^-^)

向うは金曜日Biosに行った夜にさっそくネットで調べておいた自然食品屋さん。

今まで無いと思っていたけれど、探したら私の住む市内にも有機栽培で野菜を作って

いる農園はあって、そこの野菜を販売しているという店、そらや

初めて行くので迷った割には意外と近くにありました。

こんなかわいい感じの小さなお店です。

Soraya_3

実は私はこれまで有機野菜の世界には足を踏み込まないようにしてきました。

何故かというと、もちろん食べておいしく身体にも良いことはよく知っているし、農薬を

使わないで野菜を栽培することがどれだけ手間がかかって苦労が多いかを考えれば

その価格の高さも理解の範疇だけれど、かといって毎日の食材のほとんどすべてをオ

ーガニックにするなんてことは普通の生活だってままならない私には到底無理なこと

だし、そうかと言ってたまに食べたからってしょうがないと思っていたからです。

結局はごく一部の、意識レベルが高い富裕層主体の世界だろうと思っていました。

だって、たいていの人は農薬がたくさんかかっていようがなんだろうが、近所のスーパ

ーから買ってきたものを食べているのが現状ですから。

でも娘が農芸高校に行くようになって、学校からもらってくる有機栽培の野菜は、やっ

ぱりすごくおいしいんです。おいしいだけじゃなくて力がある。スーパーで買ってくる野

菜とはまるで違う。これはちょっと衝撃的でした。

そしてCOBOに出会って、COBOに使う野菜や果物くらいはなるべく農薬のかかって

いない有機栽培のものを使おうと思いました。酵母なら1回こっきりだけじゃないものも

多いし、素材そのものを食べるより何倍もパワーアップした生きた菌そのものを身体に

取りこめるわけですから。それに、せっかく作っても酵母菌が付かなかったり腐敗した

りして捨てることになるのは嫌ですから。

そんなわけで見つけた近所の自然食品屋さん。あいにく先週の土曜日は店内は品薄

状態で買うものがあまりなかったのだけれど、トマトと昆布を買うことができました。

そして家に帰ってすぐに仕込んだトマトCOBOと昆布COBO。

このふたつは手に入れやすい素材でできるベーシックなCOBOとして、ウエダ家が初

心者向けにお勧めしているものです。

トップの写真は土曜に仕込んで水曜日に冷蔵庫から出したばかりのトマトCOBO。

ビンに水滴がついてるだけで、まだ何も変化はありません。昆布COBOも同様。

My_cobo_01_2

ところが。息子の机に置いて常温に戻すこと2日間。

昨日の朝、自分の机にコンピュータを持って行った息子が変な声をあげました。

「うぎゃあー、何これ! このトマト腐ってる!」

見れば、固く締めたはずのビンから液体が漏れているではありませんか。

ビンの中ではしきりに泡が動き、ふわふわ白いものが ・・・

変なこと言わないでよね。酵母が付いてるところなんだから、と言いながらも内心、空

気が入って駄目になっちゃったかなぁ~と思う私。

My_cobo_02_2

おそるおそる蓋を開けるとプシュっと圧が解放される音がして、シュワシュワ~と泡が

出てきました。

My_cobo_03

まず匂いを嗅いでみる。犬なみに鼻のいい私。ぜんぜん変な匂いはしないから、これ

は腐ってない。スプーンを持ってきて、これまたおそるおそる味をみる。と ・・・

あ、これはこのあいだCOBOスクールで味わった味と同じ味だ。トマトCOBOの味。

ふわふわした白い物体は、産膜という酵母の塊だったようです。ほっ。

とりあえず初MY COBOは成功しました(^-^)

まだ数日常温で置いておいてもよかったのかもしれないけれど、『高温多湿の夏は発

酵の進みが早く、カビなどの雑菌が繁殖しやすいのが難点』と本に書いてあったのを

思いだし、早々に使ってしまうことに。

暑い夏の朝にぴったりな冷たいスープ、ガスパチョを作りました。

以下、レシピとともに。

My_cobo_04

◆ガスパチョ

 《材料》 5~6人分

 完熟トマト 大2個(あるいはトマト大1個入り450CCのトマトCOBO)

 タマネギ 半分   キュウリ 1本   赤パプリカ 1個  ニンニク 1かけ

 COBO液がない場合は洋風スープ 1カップ   オリーブオイル 大さじ3

 コショウ 少々  レモン汁か酢 大さじ1 

 トマト味が濃いほうが好きな方は市販のトマトジュースを200CC

 《作り方》

 完熟トマトは湯むきして種をのぞいてザク切り。タマネギ、キュウリ、赤パプリカはみ

 じん切り。ニンニクはごく細かいみじん切りに。完熟トマト(あるいはトマトCOBO)、

 みじん切りにした野菜、洋風スープ(あれば昆布COBO少し)、トマトジュース、オリー

 ブオイル、塩、コショウ、レモン汁か酢、をすべてミキサーに入れてドロッとするまで

 攪拌する。味をみてOKだったら容器に移して冷蔵庫で1晩冷やして味をなじませる。

 お好みでタバスコをかけて。

****************************************************************

私はもちろんタバスコをかけていただきましたが、ピリッとして目の覚める味でした。

ミキサーにかけたものを900ミリリットルのボトルに入れて、冷蔵庫で冷やしている間

も酵母菌が変化し続けていると思うとなんだか不思議。そして生きた菌を身体に入れ

るってとってもヘルシーです。

夜はもうひとビンあったトマトCOBOで、トマトCOBOと夏野菜とチキンのピラフを作りま

しだが、これまたとっても美味でした。何よりCOBOに漬けておいてチキンの臭みがな

くなって、お肉がふんわり柔らかくなっていたのにはびっくり。焼いたときの匂いも別物

でした。う~む、おそるべし酵母パワー。

そんなわけで、始まったばかりのCOBO生活。

なんとか一過性のブームで終わらせることなく、細々とでも生活に定着させてゆきたい

です。  

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2009年7月19日 (日)

難民お料理会*

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もう20年以上も難民問題に取り組んでいるライターのYちゃんから『難民お料理会を

開きます』というメールをもらったのは、これで3回め。

今回のお料理会の内容は、

 すぐそばに暮らす難民と料理をつくってみよう!

 パレスチナ人、マフムードさんとつくるパレスチナ料理の巻

 「難民お料理会」第3弾は在日パレスチナ人のマフムード・アルマフムードさ

 んに教えてもらうパレスチナ料理。マフムードさんを大阪からお呼びしての特

 別版です!

 調理の仕方も面白いチキンの炊き込みご飯、ご存知ケバブ、ヘルシーな豆の

 スープ、トマトサラダにトライします。

 料理の前にパレスチナの歴史をわかりやすく解説するミニ講演もあります!

というものだった。

過去2回は2回とも参加表明しておきながら仕事が入ったりして行けなかったので、今

回こそ参加しようってことで、昨日行ってきました。

場所は私の家から自転車で行けるお隣りの市の公民館の実習室。

今回は盛りだくさんな内容なので少し早めにお集まりくださいという注意書き通り、ち

ょっと早めに着くと、すでにそこには開場を待つ人だかりができていて、なかなか盛況

なのでした。最近、我が家は何も見たいTVがないので、そんなときは東京MXテレビ

の『ザ・ゴールデンアワー』という番組を見ることが多いのだけれど、その中に『ザ・ゴ

ールデンレシピ』というコーナーがあって、ここで紹介される世界の料理がなかなか美

味しそうなんです。というわけで、昨日も期待して行きました。

1時のスタートで、まずは椅子と机が並べられた部屋でスクリーンに移るスライドを見

ながら、『パレスチナ子どものキャンペーン』の北林さんのお話を聞く。

まず何故パレスチナ難民が発生したかということを、時系列に起こったできごとを軸に

話し始める北林さん。けれど、その歴史はとても1時間で話せるような内容ではないと

いうことで、聞いている私はその惨憺たる状況に、人類の歴史って実に徒労の歴史な

んじゃないかと深い疲労感を覚える。それから簡単な質疑応答があって、マフムード

さんの紹介。料理開始。

上の写真はアダスといってレンズ豆のスープを作るマフムードさん。

せっかくなので、長くなるけれどレシピを載せておきます。

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◆アダス(レンズ豆のスープ) 

 《材料》 4人分

 タマネギ 大1個   ニンジン 大1本      

 レンズ豆(皮のないオレンジのもの) 100グラム 

 鶏肉のスープ(マクルーバで作ったスープ) カップ3杯

 塩 小さじ1  クミンパウダー 適宜   オリーブオイル 適宜

 《作り方》

 タマネギは粗く切り、ニンジンはスライサーで細く千切りにする。レンズ豆は洗ってザ

 ルにあげておく。まずオリーブオイルでタマネギがキツネ色になるまで炒め、そこに

 ニンジンを入れて20分~30分ほど炒める。レンズ豆は鶏肉のスープで煮込み、

 色が変わってすっかり柔らかくなったところに炒めたタマネギとニンジンを入れて混

 ぜあわせ、3回分くらいに分けて丁寧に(ドロッとするまで)ミキサーにかける。

 ミキサーにかけたものを再び鍋にもどして15分くらい煮込み、最後にクミンと塩を

 加えて味をととのえて出来上がり!

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◆炊き込みごはんマクルーバMakloubaはひっくり返す、という意味)

 《材料》 4人分

 鶏肉 もも肉2枚  カリフラワー 1個(または、ジャガイモ 3~4個)

 ナス 6本      米 4カップ    塩 小さじ1  黒コショウ 1グラム

 シナモンパウダー 2分の1グラム  (分量外:フライ用オイル)

 《作り方》

 鶏肉をひと口大に切り、塩、スパイスを入れたお湯でボイル。ゆであがったら鶏肉と

 スープに分ける(ここから3カップはアダス用に取り分けておく)。ナスは1センチくら

 いの輪切り。カリフラワーを使うなら軸を取って小分けにし、ジャガイモなら皮をむい

 て5ミリから10ミリくらいの輪切り。ナス、カリフラワー or ジャガイモはキツネ色にカ

 リッと揚げる。炊飯器の容器の内側にオリーブオイルを塗り、あらかじめ研いでおい

 た米を底と側面に薄く敷く。そこへ、鶏肉、ジャガイモ or カリフラワー、ナスの順番に

 敷き詰め、お米を入れる。スープを(ミルフィーユ上の側面に穴が開かないように)静

 かに入れ、普通に炊く。焚きあがったら大きなお皿にひっくり返して盛りつける。

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(蛍光灯の下なので色がきれいに出なかったのだけれど、これは私の班が作ったの

です。崩れずにきれいにひっくり返りました。まるでケーキみたい。そしていい匂い!)

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◆ケバブ

 《材料》 5人分

 ラム・ミンチ(冷凍) 500グラム   パセリ みじん切り 大さじ2

 タマネギ 1個    オリーブオイル 大さじ2    塩 小さじ1

 パプリカパウダー、ブラックペパー 適宜

 《作り方》

 パセリはあらかじめ細かいみじん切りにして計量しておく。タマネギもごく細かいみじ

 ん切りにする。材料をよく混ぜ合わせ、親指ほどの太さ、形にして、オーブンで15分

 焼く。

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◆トマトサラダ

 《材料》 5~6人分

 トマト 大2個    ドライミント 5グラム(手で粉状に細かくしておく)

 ニンニク 2分の1かけ(ごくごく細かいみじん切り) 

 オリーブオイル 大さじ2   塩 適宜   レモン (お好みで)

 《作り方》

 トマトを4ミリ角くらいの細かいサイコロ状に切り、ニンニクもごく細かく刻む。

 トマトをボウルに入れ、そこにドライミントを手で揉んで細かな粉状にしてかける。

 そこへ水をひたひたに入れ、塩とオリーブオイルを入れて味をととのえる。

 最後にお好みでレモンを絞ってふりかけ、酸味を調整する。

そして全て出来上がったらテーブルに運んで器に盛って、いただきます!

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さてさて、これだけ盛りだくさんの料理を要所要所でマフムードさんにレクチャーされな

がら勝手知らない厨房で作るものだから、もうみんな大わらわ。しかも他の班は8人も

いるのに、うちの班だけ何故か3人(しかも小さい声で言うと私よりだいぶ年上と思わ

れるのにタマネギのみじん切りもできない女性と、包丁も持ったことなさそうなぼおっと

した男の子)しかいないものだからもう大変。もう炊飯器のスイッチを入れないと試食

の時間が無くなりますよ! とか急かされながら、途中ほかの班から助っ人も入って、

なんとか出来上がって最後に席に着きました。

肝心のお味はというと、どれも思ったより身体にやさしそうな自然な味でおいしかった

です。特にマクルーバ(これは野菜を揚げるのがちょっと面倒だけど)と、レンズ豆の

スープは自分でも作ってみたいと思うし、きっとやってみるでしょう。マクルーバはうち

の班はカリフワワーだったけれど、これはジャガイモのほうが断然おいしかった。

そして意外なおいしさだったのがトマトサラダ。サラダに水をジャブジャブ入れるという

のもドライミントを入れるというのも日本の感覚では??ですが、これがあっさりしてい

て、おいしいの。これは暑くて乾燥した国で食べたらなおさらおいしいでしょうね。

ただし、いいドライミントを手に入れるのは難しいかも。

この日の食材はほとんどが国分寺にあるろばやさんという自然食品のものを使ってい

るので、ほとんどがオーガニックという贅沢さ。ドライミントは確か清里ファームのもの

だったかと思うけれど、ドライミントを揉んだ手のなんといい匂いだったこと!

唯一、私が食べられなかったのがケバブ。この手のはもっとスパイシーで、しかもハン

バーグ並に捏ねないとおいしくないんじゃないかと思う。パサパサした味のしない棒状

のひき肉、ってな感じで私は駄目でした。マフムードさんによると、この日の肉は少し

水っぽ過ぎてケバブには合わなかったということ。たぶんもっとフレッシュな粗挽き肉

が必要なんでしょうね。

食事をしながら、またマフムードさんとパレスチナ難民についての話や質疑応答。

講演入れて全部で4時間以上。

あまりにも考えるところが(いろんな意味で)多すぎて、私はとても楽しかったとは言え

ないのだけれど、いろいろ勉強になりました。特にマフムードさんが『日本には差別は

ないと思っている人が多いけれど、そんなことはない。ものすごくある』と言った言葉。

川村カオリさんがハーフだということでティーンエイジャーの頃まで凄絶ないじめにあ

ったことは前にTVで見て知っていたけれど、宮沢りえさんやマフムードさんの娘さんを

例にあげて話されたことは身にこたえました。そして『身ぐるみ略奪されても教育だけ

は人から奪うことはできないから、我々には教育が必要なんだ』と言った言葉。

マフムードさんの娘さんは日本では教育が受けられないから国に帰したそうです。

そしてパレスチナ子どものキャンペーンの北林さんが言った『自分にできること』と

いう意味で、『最近は消費者が食の安全についてずいぶん考えるようになったけれど

これからはもっと視点を広げて自分が買ったものの利益がどんなことに使われるのか

まで考えて、どこで何を買うのかを選択してほしい』と言ったことですね。某ファーストフ

ードショップの世界中の店の土曜日の売り上げが、イスラエルの戦闘資金になるのだ

とか。・・・ 考えてしまいます。

私のデザイナーの友人は、たかがサンプルをひとつ作るにしても昔とは違う、それが

いらなくなったらゴミになるということを考えたら、とてもハンパな気持では作れない、

と言っていたけれど、今ははつくづくぼんやり生きてちゃいけない時代なんだなぁ、と

思います。先日のCOBOスクールでも激しく思考がめぐってしまった私ですが、またも

や頭がぐるぐるしてしまいました。

といって、結局のところ私は私にできることをやるしかないんですけど。

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2009年7月18日 (土)

乳COBO88パン

Nyu_cobo88

昨日Biosで買ったパンです。

昨日はいろいろCOBOのテイスティングをさせてもらったけれど、その中でどれが1番

おいしかったって、それは1階のパン屋さんで試飲させてもらった無農薬のササニシ

キと野生麹と水で育成したという野生酵母パン液種「乳COBO88」でした。

(小さいけれど昨日の記事のトップの写真に、ガラスビンに入ったのが写ってます。)

あれはどうやって作るんでしょ。作るのは難しいのかなあ?

これはカンパーニュ。

試食させてもらったら、お醤油のようなとても芳ばしい味と香りがしておいしかったので

calligraphyさんと「いつもはこんな高いパン買わないんだけど」と言いながら)2つ

買ってきました。そしてこれはいつもの平均的なブランチ。

これに珈琲か紅茶。食事のときに珈琲や紅茶を飲むと鉄分摂取の妨げになり、貧血

の人なんかはそれをやめるだけでもずいぶん改善になる、というのを聞いて以来、

やめたいとは思っているのだけれどやめられない。朝は野菜ジュースかフルーツ・ジ

ュース、またはプロテイン入りの豆乳シェイクなんかが理想的だと思うけれど。

Nyu_cobo88_01

なんでもない朝ごはんも、いいパンがあるとちょっと違いますね。

そして夏野菜がおいしい季節になって、うちの近所のスーパーでもズッキーニをよく見

るようになったので、今朝はラタトゥイユを作ってみました。

Nyu_cobo88_02

ビタミン・カラーのカラフルな色。夏ですね~♪

これは1品でもたくさん野菜がとれて、夏の暑い朝なら冷たく冷やして食べてもおいし

いすぐれもの。パンにもよく合うし、簡単なので少し多めに作って冷蔵庫に入れておい

てもいいかも。

・・・ というわけで、以下レシピです。

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◆ ラタトゥイユの材料 (4~5人分)

 小さめのナス 3個    ズッキーニ 1本   黄パプリカ 1個

 赤パプリカ   1個    タマネギ   1個   ニンニク  2かけ

 セロリ     1本    トマトのカット缶 1個  

 オリーブオイル 大さじ2杯   塩 小さじ2杯   粗挽きコショウ 少々  

 ローズマリー、タイム、セージ、マジョラムなどのドライハーブ

◆ 作り方

 1.ニンニクをみじん切りにし、他の野菜は1~2センチ角に刻む。

 2.刻み終えたものをそれぞれお皿に入れておく。

 3.フライパンにオリーブオイルを入れてニンニクを入れ、焦がさないように弱火で

   シュワシュワ炒めて香りを出す。

 4.3にズッキーニとナスを加えて手早く全体にオイルをからめたら、強火にして表面

   にところどころ焼き色がつくようにカリっと炒める。

 5.ズッキーニとナスが透き通って表面にオイルがにじみ出るくらいになったらタマネ

   ギを加えて混ぜ合わせ、さらに強火で色付くくらい炒める。

 6.タマネギに火が通って透き通ってきたらセロリ、赤パプリカ・黄パプリカを加えて

   軽く炒める。

 7.トマトのカット缶、塩コショウ、ハーブを加えて混ぜ合わせる。

   弱火にしてコトコト煮立て、パプリカの味見をして少ししんなりしたところで火を止

   め、10分くらい置いて味をしみこませる。

   器に盛ってできあがり!

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セロリが苦手な人は入れなくてもOKです。

ハーブは生でもドライでもいいそうで、ちょうどうちにはドライのローズマリーとバジル

しかなかったけれど、それでも充分おいしかったです。

お試しあれ!

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2009年7月17日 (金)

野生酵母と出会う

Cobo

今年、私が滅多にないこと影響されている某サイト・オーナーのいずみさん。

その彼女が酵母作りにハマって、酵母さえ作っていれば

もう楽しくて楽しくて、楽しくて楽しくてヾ(^∇^)♪

なんて、おっしゃるものだから、私もつい本を買ってしまいました。なんと2冊も。

Cobo_011_2 Cobo_013

(左:新しいごはん/学陽書房 右:野生酵母と出会う/発売元エスプレ)

そしたら、これがほんとに面白いの。

私にとっては食の観点からというより、なんていうか、子供の頃の『実験と科学』。

小学生の頃、土曜日4時間授業を終わって飛ぶように教室を出ると、学校の正門

前で売っていた教育雑誌の『実験と科学』。毎回、面白い実験道具の付録が付いて

て、私はそれが欲しくて欲しくて、でも毎回は買ってもらえなかったのだけれど、買って

もらえたときは嬉しくて、走って家に帰るなり開封したもんでした。母親に嫌がられな

らも様々な実験をしたもんです。そんな昔のことを思い出してしまうような世界。

食の観点という意味からは、折しも息子が一般には完治しないと言われている腸の病

気になってしまったこともあって、腸といえば腸内細菌、つまり腸内環境を整えること

免疫力強化の1番にして最大の課題ですから、これまたベストなタイミングと私もや

みることにしたのです。本を買い、酵母についての基礎的なことを知り、必要なガ

スビをネットで探して安く手に入れ ・・・ と、ここまではきたのだけれど、さて先が

ない。作り方はいたってシンプル。ガラスビンを煮沸消毒して、素材を切ってビン

に入れ、水をひたひたに入れて中に空気が入らないように蓋をして密閉し、冷蔵庫に

入れるだけ。ところがなんで二の足を踏んでいるのかというと、私が住んでいる町で

は簡単有機野菜が手に入らないのと、私は(というか、たいていの女性はたぶん

うだと思うけど)とても生理的な人間なので、もし失敗してカビでも生えて、とんでもな

ビジュアルのものを見たり、その匂いを嗅いでしまったりしたら、もうその時点で嫌

になってやめてしまう気がしたんですね。大体においてモノが発酵する、というのと、

いうののはっきりした見極めができなければ、私には無理な気がした。

・・・ と、そんなことを思っていたら、ちょうどこの本のウエダ家がやっている『はじめて

COBOと出会人へのCOBO Beginng Program』というのがあるというので、参加する

とに。このところ梅干しを漬けたり玄米を始めたりと何かと志向が私とマッチしている

calligraphyさんを誘うと即OKの返事がきたので、今年の4月にオープンしたばかり

恵比寿 Bios に行って、さっそくCOBO体験してきました。

写真は講座が始まる前の会場の様子。スクリーンに映し出されているのは顕微鏡で

見た酵母菌です。酵母菌は透き通った楕円形の、シンプルな形をした単細胞生物。

Cobo_01  

この日の2時間単発講座のプログラムは、ウエダ家が作ったCOBOのテイスティングを

中心に、『野生酵母ってなに?』という話から始まり、酵母の育て方、小さなガラスビン

の中で繰り広げられる様々な菌の移り変わり、生きもののメカニズムを学び、時間の

経過によって変わってゆく生きものとしての酵母を味わい、知る、ということだった。

Cobo_02

酵母菌の発生メカニズムをごく簡単に説明すると、空気中にはたくさんの様々な菌が

存在していて(それは人にもペットにも野菜にも何にでも付いていて)、エサを求めて

激しい生存競争をしているのだけれど、エサをガラスビンの中に入れて密閉し、酸素

のない状態にして更に冷蔵庫という生きものにとって厳しい環境に置くと、ほとんどの

雑菌はいなくなり、嫌気性の、つまり酸素がなくても生きられる乳酸菌が優位になり、

そこから強い酵母が生まれるのだそう。

酵母はエサ(栄養素)を食べて吸収と排泄を繰り返し、その代謝の過程の副産物とし

て人に有用な様々な栄養素や炭酸ガス、香りやあまみ、うま味を生み出す。

昔から発酵食品が良いと言われているのはこういうことだったんですね。

あらためて納得です。そして最初に味わったのは旬の野菜のトマトCOBO。

冷蔵庫で3日間、常温で2日半置き、酵母がピークの状態になったガラスビンの蓋を

開ける瞬間です! ・・・ シュワシュワと一気に泡があふれてきました。

Cobo_03

そして、初めて味わったトマトCOBOのお味はというと、う~ん、なんて言ったらいいん

だろう??? おいしい! というのともちょっと違うし・・・

Cobo_05_2

calligraphyさん曰く、「なんだか懐かしい味」だそうです。DNAに刻まれてる味とか?

ただ言えるのは、思ったほど癖のない繊細で淡白な味だったのと、わずかな量なのに

飲んでいると身体にじわじわ浸透する感じがしたこと。これは不思議な体感でした。

酵母菌の大きさはナノ以下なので、身体への吸収率、浸透率もとても良く、女性だと

1週間でお腹の調子が変わってしまう、とか。

次々とウエダ家が作った未知のCOBOを味わう参加者たち。

この日用意されたCOBOはトマト、玉ねぎ、完熟梅、山桃、昆布、洋ナシ、などなど。

Cobo_04

ウエダ家、というのは、最初に仕事で酵母に出会ってその魅力にとりつかれた父親で

デザイナーの植田夏雄さんを筆頭にして、家族を巻き込みながら成長したファミリー・

プロジェクトなのだけれど、ベンチャー会社で働く私にとっては『ウエダ家』というビジネ

ス・モデルもとても面白くて興味深いものだった。今までの駄目駄目なイメージのファミ

リー企業のイメージを払拭するような、新しくて今の時代に合ったビジネス・モデル。

だって、考えてもみてください。家族が『酵母』というひとつのものを核として、家族とし

ても仕事仲間としても成り立ちながら、それぞれの役割パートを担って自立し、内外の

様々なジャンルと有機的に繋がりながら収入を得る道をクリエイトしていけるんですか

ら。これが将来的にも成功していけるとしたら、理想的なビジネス・モデルですよね。

そしてCOBOそのものの味をテイスティングした後は、ウエダ家ご長男ユウさんお話を

聞き、COBOを使ったレシピをテイスティング。

Cobo_06

配られているのは、トマトCOBOと桃のカクテル。

Cobo_07

これは自然な甘みでほんとにおいしかったですね。

そして最後に枝豆とお米、昆布COBOの温かいスープ乳COBO88パンをいた

だいて、今日のプログラムは終了となったのでした。

枝豆のスープは身体にやさしい味、そしてパンは少しでもお腹いっぱいになりそうなモ

チモチの食感。どちらもほんとにヘルシーでおいしかったです。

というのもやっぱり素材の良さ有りきで、農薬は害虫と同時に有用菌まで死滅させて

しまうから、農薬をいっぱい使った野菜や果物では酵母菌も付かなかったりするそう

です。ここで使われているのはほとんどが無農薬か低農薬有機栽培の素材に、水道

水でありながら特殊な技術で太古の地球の水を再現させたという、ミネラルとマイナ

スイオンたっぷりの極低分子水。おいしいわけです。

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今日、ウエダ家の方々が強調していたのは、酵母というものを通じて眠っていた野生

の生きもの感覚を取り戻そう、ということ。鳥や動物たちは誰に教えられなくても木に

生ったたくさんの実の中で、最も熟れた(つまり菌の状態がピークで栄養価にあふれ

た)おいしいものから食べるそう。それはDNAに刻まれたものなのだけれど、人間の

赤ちゃんもまったく同じで、赤ちゃんも生まれながらにして発酵したものを好んで食べ

るということで、実際、会場にいた赤ちゃんがグラスにかぶりつくようにしてCOBOをご

くごく飲んでいたのにはびっくり! 人間の約60兆個ある細胞のひとつひとつには何

が今の自分にとって必要か必要でないかがわかるセンサーのようなものがあるので

はないか、という説には私も大いに賛成。

実はこの日、会場に入ったとたん小さな女の子をおんぶした年配の男性と眼が合って

しまって、どなたか知らずにちょこっとお話ししたのだけれど、それが発起人の植田夏

雄さん、その方なのでした。講座が終わった後もかれこれ20分以上もいろいろ盛り上

がってお話ししたでしょうか。ミクロの酵母菌から始まって、マクロな可能性を持った未

来のことまで。植田さんのおっしゃったことで最も印象的だったのは、植物の持つ力の

凄さと、その未知なる可能性、そして植物は大地に根ざしている分、もしかしたら人間

も含めた動物なんかよりずっと精神的な生きものなのではないか、と言った言葉。

これはちょっとしたシンクロニシティで、私の頭の中ではまた思考がぐるぐると発展して

しまいました。何よりカビでさえ悪いものと排除するのではなく、あるがままを受けとめ

てバランスさせることが自然なよいことで、それは人間関係でも同じ、といった思考に

はとても鷹揚で温かいものを感じたし、惹かれましたね。植田さん、素敵な方です。

酵母の奥の深い面白さはもちろん、やっている側の『楽しくて楽しくてしょうがない』が

伝わってきて、参加した私たちもいろいろ考えさせられて充実の2時間、でした。

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Biosは通りをはさんで恵比寿公園の前、という緑あふれる素敵なロケーション。

1階では、ウエダ家自家製野生酵母で作ったオリジナルのパンも売っています。

手前は農大で菌の研究をしているという可愛い女の子。試食もさせてくれます。

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2009年7月16日 (木)

日本独自のクリーニング・ツール

Sith_02_3

ここに詳しく書くと心配した女友達からメールがきちゃったりするかもしれないから詳

しくは書かないけれど、ある晩、私は何かの痛みでハッと目覚めた。その違和感は悪

い予感となって瞬時に私を覚醒させ、頭の中は一気に最悪の事態にまで及んで眠れ

なくなりそうになったけれど、夜中に深刻なことは考えない(良い方向にいくわけがな

いから)の自身の教訓の通り、その日はそれ以上何も考えないようにして眠った。

翌朝起きてインターネットですぐに必要な情報を見て、冷静に考えてちょっと落ち着き

それから、「そうだ、あれがあった」と思いだした。柿の葉っぱ!

さっそく娘に「学校の果樹園に柿の木ってある?」と聞くと、「たぶん、あると思う」とい

うので、「少しでいいから柿の葉っぱをもらってきてくれないかな」と頼むと、「じゃあ、

来週、果樹の時間があるから取ってくる」といってくれた。

そして、それから翌々日の火曜だったか、さっそくビニールいっぱいの柿の葉を持って

きてくれた。「お母さんに頼まれたので柿の葉っぱを少しとってもいいですか?」と娘が

担任の先生に聞くと、先生は「何に使うんだろうねえ」といいながら取ってくれたのだそ

うだ。なんだかそのやりとりを聞いてるだけでも、生徒と先生の自然な関係がうかがえ

ていい感じです。

そして肝心の柿の葉っぱだけれど、何に必要だったのかというと、以前紹介したイハ

レアカラ・ヒューレン博士の『豊かに成功するホ・オポノポノ』という本の中に、日本独

自のクリーニング・ツールとしてこの柿の葉が挙げられていたのでした。

本を読んでない人にはなんのこっちゃ、でしょうけど、ヒューレン博士によれば、ホ・

オポノポノには様々なクリーニング・ツール(自分のなかのネガティブで余分な情報を

消去するためのツール)があって、持っているだけで効果があるものや、それをイメ

ージするだけで消去できるものがあるのだそうだ。そして柿の葉には生殖系機能の

疾患や婦人病などの全ての情報を消去してくれるクリーニング機能があるらしい。

(なんて非科学的な! と思う方は別ににするとして、クリーニングツールはほかにも

いろいろあるので興味のある方は本を参照してください。)

先生がとってくれた柿の葉っぱは青々した強い香りがあって、なめした革のように独

特の光沢と柔らかさがある美しい葉。そのままにしているとすぐに萎れてしまうので、

枝からきれいな葉っぱだけを選んで両面を拭き、和紙でサンドして分厚い大辞林の

間に挟んで梅酒の瓶を載せておくこと1週間、押し花を作りました。

そして娘に柿の葉っぱをもらってきて、といったときから何を作るかのイメージはあっ

たのだけれど、できあがった押し花をパウチして、こんな風に栞を作ってみました。

Sith_05

たかが柿の葉っぱ1枚見ても、自然の作るものというのは、なんて完璧で美しいので

しょう。作っているうちに、まるでこの葉っぱが本当に特別な力を持っているように感

じられてくるのでした。栞の裏には不安や心配が頭をよぎったらいつでもすぐにその

記憶を消去できるように、ホ・オポノポノの4つの言葉を入れて。

Sith_06

約60兆個の細胞から成り、きわめて精密に精妙に流動的なところを日々バランスさ

せて生きているのが人なら、誰だって、どんなにちゃんと生きていたって病気になるこ

とはあると思うのです。折しも自分の身近な人の病気をしばしば耳にするようになった

このごろ。これが必要な人は自分以外にもいるかもしれないし、もしこのブログを見て

いる人で欲しいという方がいたら誰にでもさしあげようと、実は(心をこめて)たーくさん

作ったのだけれど、押し花を作るのなんて小学生以来だったので、乾燥がまだ足りな

かったのか、パウチしたときの高温処理がまずかったのか、パウチしてから数日後に

大半の葉っぱが茶色く変色してしまったのでした。1番上の写真に写っているのは、

奇跡的にきれいなグリーンが残ったもの。今回は気になる友人にさしあげるのみとな

ってしまったけれど、娘にはまたお願いしてもらってきてもらう予定。そしたらまた作ろ

うと思います。

(押し花をきれいに作る方法をご存知の方がいらっしゃったらぜひ教えてくださいね。)

そして下は、昨日鹿児島から届いたボトルパーム(トックリヤシ)のちび苗!

ボトルパームの木は経済や金銭にまつわる問題の情報をクリーニングして、お金まわ

りを良くしてくれるのだそうだ。実際、この木を手に入れた方によれば、その効果は確

かだということ。我が家には必須アイテムですね。

Bottle_palm

この木は成長がとても遅いらしいので、下の写真くらいになるにはいったいどれだけ

の年月がかかるかわからないけど、大きくなるとこんな風になります。

             ↓ 

Bottle_palm_1_6

まさしくボトルのような形。

この根もとのボトルの部分に、泉のように汲めども尽きない、聖なるものの叡智(イン

スピレーション)が溜まるのだとか。

楽しみです(^-^)

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2009年7月15日 (水)

PCが壊れますた!(>_<)

Neko

我が家にインターネットが開通してからだけでももう10年くらいコンピュータを使ってき

て、こんなことは初めてなのだけれど、私のコンピュータが完全に壊れました。

電源を入れてもウィンドウズが立ち上がらない。

昨日めっずらしく息子クンがいろいろ手を尽くしてくれたのだけれど駄目で、専門家に

よればウィンドウズのシステムファイルが破損したかハードディスクが壊れたかで、も

はや自己修復は無理だそう。あとはPCを初期化するかハードディスクを交換するしか

ないらしい。・・・・・・ まいりました。

新しいコンピュータを使い始めて、まだたったの2ヶ月!!

古いPCから新しいPCへ、データの移動だけでもあんなに手間がかかったのに。

特別なことは何もしてないのになんで?! と思うけれど、それは機械的にハズレに

当たったということもあるから、ということで、深く考えてもしかたのないことらしい。

思えば先週の土曜あたりから何かがおかしくなり始めていたのだけれど、月曜のあさ

目が覚めて鏡を見たら自分の顔がすっかり別人になっていてぶっ飛びました。まるで

パンチドランカー(CMの速水もこみちの顔を思いねえ)か、ガラパゴス島のガラパゴス

のよう。(仕事仲間にそう言ったら電話口でバカ笑いされたんですけど。失礼よね。)

いろんな悪条件が重なって、前日の夜に使ったクリームに過剰なアレルギー反応を

起こしたみたいなのだけれど、目のまわりの皮膚が赤く(ぶ厚く)腫れ上がってむくん

でしまったのでした。これまた未経験のこと。

その絶不調のところにもってきて午後、日頃の我慢の緒が一気にプツンと切れるよう

なおバカな電話がかかってきて、その後PCがフリーズ&クラッシュ!

・・・ 最悪の日でした。

お顔のほうは春に皮膚科でもらったステロイドがたまたま引き出しの中に残ってたお

かげでなんとかガラパゴス状態からは脱却し、今はもう月曜からの超BADな気分から

は抜け出して、シャーデーのLove Is Stronger Than Pride を聴きながら、息子の

PCからこれを書いています。

これ、いい曲ですね。

そうよ! いつだって愛はプライドより強しよ! とわけのわかんないことを言いながら

そんなわけでPC復旧(?)まで、しばらくブログお休みします。

(メールにもお返事できないので、急用の方は携帯にメールくださいませ。)

外はものすごい暑さ! 今年1番の暑さだそうです。

アタマもPCもショートしそうですね。

皆さま、どうかご自愛のほど・・・

*************************************************************

・・・ と、上の記事をアップしたのは今日の午前中のこと。

その間もその後も、息子はお昼ご飯もそこそこに私のPCで何やらずっとやっていた

のだけれど、夕方「ここまでは見えるようになったんだけどね」と言うので見れば、昨日

回復コンソールを使ってもまったく起動しなかったウィンドウズのトップページが見えて

るじゃないですか。ついに回復なるか! と思って2人で凝視してるんだけど、これが

なかなかその先にいかない。やっぱ、駄目か。と、がっかりしつつ、でも、もう少しやっ

てみるよ、と息子が言ってしばらくたった頃、ふたたび「おっ!」と言うので見てみれば

今度は見慣れたブルーバックにパーセンテージを刻むカウンタの数字が・・・

・・・・・・ というわけで、信じられないことに、もう復旧不可能だと言われたPCを息子が

奇跡的に直してしまいました! びっくり! 思わず「キミでも役に立つことあるんだね

え!」なんて失礼なことをのたまってしまった私ですが、彼が本日果たした功績は素

晴らしい。ハーゲンダッツのアイスなんかじゃ代えられないほどに。

あぁ、よかった・・・ (u_u。)

ちなみにどんな風にやったのかというと、違うOSからレジストリの修復を延々やってい

たらしい。息子曰く7月のファイル設定ではすべてダメで、6月のファイルでやっとヒット

したのだとか。いずれにしても私じゃもうお手上げ状態だったので、ほんとに助かりま

した。それと同時に直ったのもびっくりだけど、今まではPCがどんなことになっても我

関知せずでぜ~んぶ私がやっていたのに、今回の息子の働きぶりにはほんとにびっ

くり。子供っていつのまにか成長してるんですねえ・・・

写真はそんな驚きのPC復旧劇の後、ぼんやりテーブルでお茶をしていたら、目の前

に「あ、猫がいる」と思ったの図。影が猫に見えませんか?(髭もちゃんとある。)

ちなみにこの椅子は件の息子の席で、椅子にかかっているのは薬(ヤクですな)の入

ったビニール袋。妙に規則正しく薬を飲むあたり、A型じゃないかと疑ってます。

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2009年7月10日 (金)

本漬け

09umeboshi

このあいだ近所のおにぎり屋さんに行ったらショーケースの上に見るからに手作りの

『おばあちゃんが漬けた梅干し』というのが置いてあって、仲良くしている店のおばさん

に「今年は私も初めて梅干し作りに挑戦してるの」と言ったら、そのおばさんも毎年漬

けていて、もう12年にもなろのだとか。さすがベテランだけあっていろいろ教えてくれ

たのだけれど、「もう赤く色づいてきた?」と訊かれて「まだシソ入れてない」と答えたら

「あら、だってもう梅酢あがってきてるんでしょ?だったら早く入れたほうがいいわよ」

とおっしゃる。あれえー、私が参考にしているHPには、7月中旬まで塩漬けのまま置

いておくって書いてあったんだけどなあ・・・

と、そんなことを思っていたら久しぶりにcalligraphyさんと会う機会があって、彼女も

と同様、今年初めて梅干し作りにチャレンジしていて、一緒に『梅干し同好会』なる

ものを発足しようぜ、なんて言われているのだけど、そのcalligraphyさんまで「あたし

もうシソ入れたよ」と言うではないか。さらにさらに昨日は電話でMちゃんに「九州の

実家でもうとっくに本漬けしたと思うよ」と言われ。

こうまで言われたら私もなんだかやらないわけにはいかないし、にわかにキッチンの

下にしまいこんだ梅にカビが生えているんじゃないかと気になってきた。

・・・ というわけで、私も今日、梅干しの本漬けをしました。

さっそく流しの下から梅干しの保存瓶を取り出してみると ・・・ よかった。カビ生えて

ませんでした。まず白梅酢をボールにあけて、中の梅を取り出します。

このとき割箸でそっと取り出したのだけれど、梅はぷにゅ、と柔らかくて、うっかりする

と傷をつけてしまうので注意、注意 ・・・

09umeboshi_01

蓋を開けると完熟梅のフルーティーな香りと梅酢の甘酸っぱい匂い。

梅は重石でいい感じに押され、まだ色はついてないけれどすでに梅干しの風情です。

本当はここで梅酢で揉んだ赤シソを入れるのだけれど、梅と一緒にすでに揉んである

シソを買ってあるので、それを梅酢で軽く洗って入れるだけ。簡単です。数ある野菜の

中でも最もと言っていいくらい大量に農薬を使っているらしいシソ。いつもはそれを気

にしながらスーパーで買っているのだけれど、これは有機栽培だから安心。

保存瓶に、シソ、梅、シソの順番に入れて、最後に赤く染まった梅酢をかぶるくらい入

れて、また軽めの重石をしたら完了です。

なんともいえないシソの香りがあたりに充満し、ボトルが赤い液体になったら、まだ黄

色い梅が一気に梅干しらしくなりました。

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2009年7月 7日 (火)

七夕の夜

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毎年この時期になると出てくる『伝承おりがみ』の本。

息子が小さかったときに買った本なのだけれど、これが良い本なのです。

簡単なものから難しいものまで、あれってどうやって折るんだったっけかな? なんて

スタンダードなところから、ほぉ、これってこうやって折るんだ、なんてところまでが、薄

いペーパーバッグの3冊の本(現在は4冊らしい)にわかりやすく載っていて、セットに

なってケースに入ってます。

笹を調達したら必要なのは七夕飾り。

最近では滅多に買うことのなくなった折り紙など買ってきて、子供2人に頼みます。

最初は面倒だからやらないと言ってた上の息子も、下の子がテーブルについてせっせ

と折りだすと「しかたないから僕もやるか」とか言いつつ折りだします。バカ話をしつつ

バカ笑いをしつつ、なんだかんだ言って楽しそう。

ハハの私は子供のこんなところが見られるうちが花だよなぁ~、などと思いながら、も

っぱら風船だとか吹き流しだとか提灯とか鎖とか、簡単で見栄えのいいものを作り、

下の子は難しいのばかり選んで折り、息子は「ま、夏だから蝉だね」とか言いつつ、こ

んなのを折る。

09tanabata_05 09tanabata_04

右はお財布だそうな。(100万、さらに倍! ですか。)

飾りを作り終わったら今度は短冊を作り、それぞれ願いを書いてヒモを付けて笹に飾

ったら、できあがり!

今日は雨が上がったのはよかったけれど、そのとたんに急に蒸し暑く、それ以上に風

がものすごく強くて、昨日あんなに瑞々しかった笹も陽射しにさらされ強風に煽られ続

けてすっかりドライ状態。日が暮れる頃には惨憺たる姿に ・・・

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それでも朝の予報では夕方から予想されていた雷雨になることもなく、夜には満月も

出てきて、天上では悲恋の恋人たちの何年ぶりかの逢瀬もぶじ成就したようです。

めでたし、めでたし。

09tanabata

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2009年7月 6日 (月)

7月のバラ

09queen_of_sweeden04_2

7月、雨の月曜。

私のベランダではバラの2番花がポツポツ咲き始めた。

今朝はクイーン・オブ・スウェーデンがふたつ。

春の1番花にくらべると、ひとまわりかそれよりもっと小さいくらいの花。

今日はひどく寝不足。

それというのも昨日、遅い夕食の後にたまたま合わせたチャンネルでやってたテニス

の試合がウィンブルドン男子シングルス決勝だったから、さあ大変!

うっかり見始めてしまったらもうこれが終わらない終わらない ・・・

ウィンブルドン5回の覇者であるフォアハンド・ウィナーのロジャー・フェデラーと、高い

打点から鋭い角度と200キロのスピードで予測不可能なサーブを打つビッグ・サーバ

ー、アンディ・ロディックによるフルセットマッチ。両者一歩も譲らない激闘を繰り広げ、

なんとファイナルセットだけで大会記録となる77ゲーム、トータルタイム4時間18分!

まいりましたね。終わったのはもう午前3時前です。途中まで一緒に見ていた息子も

「後でどっちが勝ったか教えてね」と言って先に寝てしまう始末。でも最後まで見ずし

ていったいどうして寝られましょう???

私は終始、挑戦者であるロディックを応援していて、最後まで事によったら勝ち目はあ

ると思いながら見ていたのだけれど、まるでこちらのそんな思いに応えるかのように、

どんなシーンでも諦めずにボールにくらいついていくロディック!

結局、壮絶な試合を制して最後に勝ったのは王者フェデラーだったけど、本当にどちら

が勝ってもおかしくない、素晴らしい試合でした。頂点まで上り詰める人というのはど

んな世界でも一流で、人格も素晴らしいのだと思うけれど、試合後の2人のコメントも

よかった。ロディックにはぜひ再びウィンブルドンに戻って、この次こそ勝ってほしいと

願いつつ、長い観戦を終えたのでした。

それにしてもVIPシートに並ぶ歴代優勝者の顔ぶれと貫録もすごかったけど、放送席

にいた、すっかり白髪老紳士と化したマッケンローにもびっくりしたし、時の変遷を感じ

ましたねぇ・・・

09queen_of_sweeden03_2 

・・・というわけで、私は今日はいささか眠い月曜日だけれど、明日は七夕にして満月

の最強の願い叶えデーということで、先ほど雨の中ちょこっと出て行って、近所で立派

な笹を調達してきました。

大きなバラ鉢に挿した笹は、ただいま涼しげに揺れております・・・

Sasa_2

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2009年7月 3日 (金)

邂逅

09ben_moon

朝から建物の階下ではひどい音がしていて、どうやら1階の空き家工事が始まったら

しかった。あまりに物凄い音があたりに響き渡っているので何事かと階段の踊り場に

出て見下ろせば、いかにも粗野な感じの丸太のような男が3人、大きなトラックの荷台

に外から家財道具を放り込んでいるのだった。これじゃあ、ひどい音がするわけだ。

外の物音にイラつきながらギターの練習をしていた息子に、「このぶんだととうぶん終

わりそうにないよ」と言う。

1階の部屋のドアの横に『空き家工事を始めるにつき、何かと御迷惑をおかけします

が、工事は細心の注意を払って行いますのでご了承ください』という貼り紙をみつけた

のは数日前だ。その部屋には80過ぎの花好きのおばあちゃんが住んでいたが、年

々夏ごとに弱って痩せ細り、いつしか医者通いが始まり、そのうち私よりひと世代上く

らいの娘が夜泊まり込みで世話をしにやってくるようになり、昼間はデイケアの車が迎

えに来ているのをよく見かけたが、そのうち姿をぜんぜん見なくなった。

身体の衰えばかりじゃなく痴呆もだいぶ進んできたと聞いていたから、たぶん病院に

入院したのか施設にでも入ったのだろうと思っていたけど、今年になって今度は息子

さんがやってきて、庭でひとりで延々とおばあちゃんの植木鉢をかたずけていたので

いよいよかと思っていた。

おばあちゃんはお亡くなりになってしまったのか、それとももうここに帰ってくる見込み

がないので家族が部屋を引き払ったのか、定かではない。ただ、それほどつきあい

はなかったにせよ、確かにそこにいたはずのひとりの人間の痕跡が、こんなにも乱暴

に跡形もなく壊され消されていくのを見るのはしのびなかった。

今年はひとつの時代の終焉とも思えるスターの訃報が相次いでいるけれど、今月も

またひとつ大きな光を失って、いやがうえにも死について考ざるをえなかった6月。

いよいよ季節は夏で、夏はファントムの季節だ。

ファントム。幻影、まぼろし、亡霊。飛んで火に入る夏の虫だ。

そんなことを思っていたら午後、長いこと音信不通だった人から突然電話がきて、思

いがけなく会うことになった。「報告したいこともあって」と彼はいった。

もう3年近く顔も見てなかったから、いったいどんな(酷い)ことになっているかと想像し

たらこころは激しく動揺し、『報告』という言葉は私を緊張させたけれど、電車に乗って

いる短い間にホ・オポノポノをしたら落ち着いた。

夕方の駅前はそれなりに混雑していて、黄昏に目を凝らすようにして立っていたら、彼

は黒い影(ファントム)のように現れた。

それでも私が想像していたよりはずっとマシだった。

相変わらず痩せこけて疲れた顔はしていたけれど、自転車通勤のためよく陽に焼けた

顔は不健康ではなく、仙人のように長かった髪はさっぱりと短く切られて、数年前に見

た時とくらべてもそれほど老けこんではいなかった。

音信不通だったあいだ、彼はしばしば私が何も考えていないときに夢に出てきたが、

そのたびに私は彼の無事な姿を見て夢の中で心底安心するのだった。

いったい私という人間はどれだけ心配症なのか。

つくづく自分でも嫌になるけれど、私は今日、彼と入った喫茶店で、初めて夢の中で

彼に会うといつも最初にいう言葉を現実にいったのだった。そして長らく(もう十数年

来に亘ることと、ここ数年のことと)こころに引っかかっていたことを手放す機会を与

えられた。

私が神様に愛されてると最も感じるのはこんなときだ。

天に発した問いの答えはかならず返ってくる。ノックし続ければ扉はいつか開かれる。

苦しみはやがて安寧にたどりつく ・・・・・・

それに子供の頃からいまに至るまで、私は様々な間違いを犯してきたけれど、一度

だって天から見放されたことはなかった。これだけで充分ではなかろうか。

それから馴染みの店で2時間ばかり話した。

彼とそんなに話したのはもういつ以来だか思い出せないほどだった。

電話をしてきた理由はけして良いことばかりではなかったけれど、自分が何がしかの

役に立てたのはよかった。人からバカといわれようがお人好しといわれようが、私は

窮地に立たされたその人を無碍に突き放すことなんかできない。それに長年抱えて

きたこころの重荷をおろすことができたのは、私には何にも代え難いことだった。

彼は今月いっぱいでついに東京から引き揚げるようだ。

東京で生まれてずっと東京で暮らしてきた私と違って、そのときどき抱える問題と希望

によって住む所を転々と変えてきた彼にとっては、これもまた何かの終わり、ひとつの

転機なのかもしれない。寒い北で生まれ育った人だから南で暮らすのはいいと思う。

すっかり暗くなった駅前で握手して別れた。

そしていまになって、初めて会った帰りも握手して別れたことを思い出した。

私が降りる駅が近づき、電車の中で「今日はありがとう」といって右手を差し出したら

彼は一瞬はにかんだ顔をして、右手をジーパンの後ろポケットでゴシゴシっと拭いて

から、私の手を握ったのだった。その様子を見ながら、オルガン弾きのJは「あいつ

は遊んでて悪いヤツだから早苗ちゃん気をつけろ」といっていたけど、そうでもないの

かもしれないなあ、なんて思った。ある夏の日。

それが始まり。

そして終わり。

ひとりになって、限りなくぼおっとしながら自分の駅に着いて電車を降りると、バタバタ

っと大粒の雨が一気に落ちてきた。なんてタイミングなんだ、と思いながらも、それが

厭じゃなかった。

雨もまた浄化。

個人的な記録として。

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