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2008年10月26日 (日)

キャンセルの日

Cloudy_day

昨日、プールで泳いでスイミングクラブを出たところで携帯を見たら、メールが2つ入

っていて、ひとつはSちゃんだった。Sちゃんのメールは短いものだったけれど、そこ

からはいま彼女が置かれた状況と心情がストレートに伝わってきて、思わず曇り空を

見上げて、目をつぶって深いため息をついた。メールには「いっぱい話したいことがあ

るの。大声で泣きたいこともあるけど、今回はキャンセルさせてください」と書いてあっ

た。それだけで充分だった。

それで今日の海行きはキャンセルになった。

でも、今日は目覚めたときから雨だったから、これでよかったのだと思う。

海にはもう2年も行ってない。私の好きな海にはもう何年行ってないだろう。

昔、Sと真冬の海に行ったことがあるけれど、あそこは波も風もとても激しくて、せっか

く2時間半もかけて行ったのに、わずか数時間しかいられなかった。あのとき撮ったポ

ラロイド写真は、今も部屋のどこかで眠ってる。これからどんどん日が短くなって寒くな

ることを思えば、今日が海に行く最後のチャンスだったかもしれないけれど・・・

今日は、雨のせいで娘が友達と行くはずだった近所の秋祭りも中止になった。

そして。夕方いつものようにJ-Waveの『サウジ・サウダーヂ』を聞いていたら聞えてき

た、ジョアン・ジルベルト来日コンサート中止のお知らせ。

ちょうど、「ついに来週だな」と思っていたところだったので、とても驚いた。

思わずやっていたことの手を休めて、すぐに一緒に行く予定だったMに電話すると、M

は私以上にショックを受けていたようだった。まだ未就学のこどもがいるからなかなか

自由ままならないMにとって、11月のジョアンのコンサートは心のよりどころだったの

だそうだ。私だって同じようなものだ。ヘンゼルとグレーテルのお伽話のなかで、ヘン

ゼルが森の中で道に迷わないように撒いた石ころにも似た、途切れながらも点在する

幸せの種を拾いながら歩いてるような日常なんだもの。

ジョアンのライヴは寒い冬に向かう前の、今年最後のビッグなイベントだったのに・・・

これが若い頃のジョアン・ジルベルトだったら「まったくドタキャンして」と思うところだけ

ど、自分の父親と同じ御歳77歳の老人と思えば、体調不良による中止も大いに考え

られるところで、文句も言えまいね。

さっきカレンダーを見て知ったのだけれど、来週は3連休だ。

キャンセルになったコンサートの代わりにムサビの芸術祭にでも行こうか。

それともYちゃんが関係しているらしい原っぱ祭りにでも?

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2008年10月25日 (土)

ラビさん。

Rabi_san

月曜日。

コスモス畑を後にしたら、すっかりお腹が空いていた。

もうお昼というにはいささか遅い時間だったから、ランチは終わってしまったかなと思

いながらほんやら洞に行くと、ありがたいことにランチは3時までで、誰もいない大き

なテーブルの端に着いてボロネーゼのランチをオーダーしてひと息ついていたら、真

っ赤なギターケースを背中にしょったラビさんが店に入って来た。ラビさんを昼間見

るのは初めてだ。後からはウォン・カーウァイの映画に出てきそうな、ゼブラ柄の服に

夜会巻きをした女性が入って来た。

ギターをおろし上着を脱いだラビさんは、「今日はこれからスタジオなのよ」と言いなが

ら、ピッチャーからグラスに水を注いで飲んだり、煙草を吸ったりしている。かと思った

ら、3人で何やら頭を寄せて写真談義が始まった。どうやら今度発売するDVDから撮

った写真の画素数が圧倒的に足りなくて、それを大きく伸ばしたら思ったような仕上が

りにならなかった、ということらしい。ラビさんは自分の写真なのでいろいろ注文をつけ

るのだけど、いい写真が無いから、ってことでDVDから写真を切り撮った店の女の子

は、もうすでに自分のMACでいろいろやったらしくて困り果てている。どうやったところ

でいかんせん画素数が足りないのはどうしようもできないよなぁと思いながら聞いてい

たら、パスタが目の前に運ばれてきた。もう死ぬほどお腹が空いていたので、ひたす

らパスタにパクついていると、カウンターの中にいたラビさんとじっと目が合ってお互い

に動きが止った。「へ?」と思った次の瞬間にラビさんが「ども!」と言ってニッと笑った

ので、こちらも「こんにちは!」と言ったけれど、たった2回しかラビさんには会ったこと

ないのに、私を憶えてるってわけ? それとも誰かと勘違いしてるのかな ・・・

そんなことがきっかけで、私もちょっとだけその写真談義に加わった。

3人は他にお客がいないことをいいことに散々あーだこーだとやっていたけれど、話が

終息しかけた頃に、ラビさんがいきなり「ああぁっ!」とすっとんきょうな声をあげた。

「なになになに!」と慌てる店の女の子にラビさん「マズイ!もう行かなきゃ!お母さん

がお弁当作ってくれてるんだ!怒られちゃう・・・」と言ったかと思うと、女の子に最後

の指示を出し、上着を着てギターを背負うと「じゃあね!」と2人に言って店の扉を押

した。そして出て行きかけてから止って振り向くと、私に向かってまたニコッと笑い、

「ありがとう!」と言った。手を振って「行ってらっしゃい!」と言いながら、その瞬間、

私はちょっとやられてしまった。人を好きになる瞬間なんて、いつだってそんな些細な

ことだよな、と思う。ラビさんは1回会ったら忘れられない独特の雰囲気を持ったひと

で、女も惚れるカッコイイ女って感じでしょうか。雰囲気というのは良いことだけでは作

られない、少々悪いこともしてないとね。

それから後になって、(特に理由はないけれど)なんとなく秋山さんと合いそうな人だ

なと思った。私はラビさんがどんな音楽をやる人かも知らないから、いい加減なこと

は言えないんだけれども。

かつてはヒッピーの溜まり場だったというほんやら洞。

その歴史を紐解いていったらなかなか面白そうです。

上は3人がこっちを向いてないときに隠し撮りした写真。かまえる暇なく一瞬で撮った

らブレちまった。左のモシャモシャ頭がラビさんです。もちろん、ラビさんは写真を撮ら

せておくれと言ったら快くOKしてくれたと思うけど。

Rabi_san_006_2

そして今夜はそのラビさんの、スターパインズカフェでのライヴだった。

告知にならなくて、そして行けなくてちょっと残念。

でも新たなライヴ情報を見つけたのでここに告知。

  11月8日(土) 下北沢 無寸草&づづ(画廊)  
            世田谷区代沢2-29-14  
            アキノイサム新作展 イベント

  11月29日(土) 代々木 マイバックペイジズ

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2008年10月22日 (水)

エンジェリックな光景

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私が好きなセレスタイト(天青石)みたいな青い空に

大きな鳥の羽みたいなパンパスグラス

なんてエンジェリックな光景だろう

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パンパスグラスって不思議な植物だ

羽みたいにふわふわの穂

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パンパスグラスが風に揺れているのを見ていると

心が開放されてゆくようだ

どこまでも高く飛ぶ

魔法の羽で ・・・

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2008年10月21日 (火)

不思議

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目と目で通じあえる 食べたい物とか

いま好きな色は 緑色 雨上がり

絵になるスマイルが 僕にふりそそぐ

痛みを忘れた そよ風に だまされて


何なんだ?恋のフシギ 生きた証

シャレたとこはまるで無いけれど

君で飛べる 君を飛ばす

はぐれ鳥追いかけていく


貝のなか閉じこもる ことに命がけ

そんな日々が割れて まぶしかった 次の頁

ああベイビー!恋のフシギ さらにセットミーフリー

過ぎていったモロモロはもういいよ

わざとよける 不意にぶつかる

濡れた道を走っていく


何なんだ?恋のフシギ 恋はブキミ

憧れてた場所じゃないけれど

君で飛べる 君を飛ばす

はぐれ鳥追いかけていく

恋のフシギ さらにセットミーフリー

過ぎていったモロモロはもういいよ

わざとよける 不意にぶつかる

濡れた道を走っていく


(スピッツ/『不思議』/作詞作曲:草野正宗)

****************************************************************

もし電話がこなかったらあの絵はあきらめるつもりだった。

でも不意に電話がきて、自分が電話口で赤面するってことを思い出した。

上昇する体温。

心はなんてオートマチックなんだろう。

人はいつだって頭で考えるより先に、細胞レベルで必要なものがわかってるんだよ。

ほんとにそう思う。

その直感と感覚を大事にして生きなきゃね。

次なる不思議に向けて。自分を研ぎ澄まして。

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2008年10月20日 (月)

コスモス畑で

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「僕、あなたに憧れてるんです」

と偶然乗り合わせた朝の通勤電車の中で、行きつけの喫茶店の年下の男の子に唐

突に言われたときには、そのストレートな言葉にお目めがまん丸になったのと同時に

やれやれ、自分もずいぶん歳をとっちゃったもんだなあと思った。そして、あれは27

のとき、新宿のDUGの2階でブルースピアノを聴いて初めて泣けたとき、自分もなんて

大人になったんだろう、と思った。それから結婚して妊娠して出産して、人生で唯一俄

かグラマーになったとき、授乳をしながら「あたしってホルスタインか?」と思った。

でも、あれはぜんぶ間違いだった。

最近、自分と十以上歳の離れた女の子といるとかわいくてふわふわしていて、私もこ

の年頃にはこんなにしっかりしてなかったっけかな?と思ったりして、なんだか今の自

分がひどく落ち着いちゃったみたいに感じるけれど、逆に十以上歳上の大人たちの中

に混じっていると、自分の細胞がまだまだ青いことに気づく。たいていのものは手に入

れてしまって、あともう少し何か、と考えている彼らにもし怖れや不安があるとしたら、

それは細胞の青さからくる不安定さなんかじゃなくて、もっと現実的なことだから。

いま40もいささか過ぎて相変わらず細っこい身体にこどもみたいな心を抱いて、20

年前とたいして変わらずに生きてる。子供の頃からずっと1人遊びをしてきて、1人

遊びにはすっかり慣れているのに、その癖自分は結局どこに行っても独りにはなれ

ないような気がしてる。そうきち歩けば人にぶつかる。たぶん何があってもどこに行

っても一生食いっぱぐれることはないんじゃないかという根拠のないおかしな自信は

こどもの頃からだけど、なんとかそれが今になってハズレないことを祈るよ。

今朝、仕事に行くような時間に家を出た。

今日は住宅の給水塔の清掃の日で、朝から夕方まで終日断水なのだ。

家にいても何もできないので、こんなときでもなけりゃ滅多に行けない友人のところに

でも行こうかと思ったら、彼女も今日は外出するんだって言う。それならと、気になって

いた昭和記念公園にコスモスを見に行った。

朝のうちは風がちょっと冷たかったけれど、空は晴れてどこまでも青い。陽射しは暑

いくらいだ。半袖でもいいくらい。大きく深呼吸しながら歩く。緑の匂いがする。

なんて気持ちがいいんだろう ・・・

切花の世界ではもう終わりと言われたコスモスだけれど、盛りはちょっと過ぎたものの

まだきれいに咲いていた。

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昭和記念公園の中はとても広い。

コスモス畑は数箇所あって、大きな原っぱをぬけてゆく。

原っぱではシルバーの男性たちが少年みたいに紙飛行機を飛ばしたりカイトを揚げ

ている。コスモス畑を全部まわったらそれだけできっと午前の数時間はあっという間

に過ぎてしまうだろう、と思った。ピンクのコスモス畑、レモンイエローのコスモス畑、

白のコスモス畑はもう終わっていた。

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途中、喉が渇いたのでミネラルウォーターを買ってベンチで飲み、雑木林の奥で輝く

ばかりの穂を揺らしていたススキの群れを眺めたりしながら、ゆっくり最初のピンクの

コスモス畑に戻ってきた。朝は直射日光が当たっていてうまく撮れなかったのだ。

コスモスを撮るのは意外と難しい。細い茎はちょっとの風でも揺れてピントがすぐに合

わなくなってしまうし、たくさんの花に目を奪われていると散漫な写真になる。ひとつの

花に決めてフレームしたら、しばらくじっとして何度もシャッターを切る。

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そんなことをしていると、デジタルだとあっという間に100枚くらいは撮ってしまってい

る。ちょっと疲れてきたし、お腹も空いてきたのでもうこれくらいにしようと思って立ち

上がったら、隣りで三脚に一眼レフを付けて本格的に撮っていた白髪の男性も立ち

上がり、にこやかに笑いながら「いいのが撮れましたか」と話しかけてきた。

御歳78歳だというその男性は、もう50年も写真をやっているのだという。

「28年、富士山を撮りに通いました」と男性は言った。

でも奥さんがパーキンソン病という病気になってからは、手が震えるので家事がいっ

さいできなくなり、代わりに自分が全部やっているのだと言う。好きな富士山にも行け

なくなって、最近はヘルパーさんが来てくれているときだけ気分転換に自転車で行け

る範囲のところで花の写真を撮っています、と彼は言った。

最初は気がつかなかったけれど、彼自身、右耳がまったく聞こえないのだそうだ。

だから彼に何か言うには大きな声を出すか、左耳に向かって言わねばならない。

大変なお暮らしをされているのだなぁと思いながら、「それは大変ですね」と言ったら、

「いえ、これも人生ですから」と穏やかな明るい口調で言った。陽の光が淡い茶色の

目の光彩を透かして、ばら色のきれいな肌をした彼は外国の老人のようだった。

耳が遠いことをぬかせば76歳の私の父にくらべてもずっと若いし、話すことも動きも

とてもしっかりしている。知的で穏やかで邪気がなく、好奇心旺盛な老人は好きだ。

天使みたいだから。それに私の持っていないものをいっぱい持ってる。

まるで静かに水を湛えた水盤のようだ。

それから彼は私にいくつかの写真のテクニックと、撮影のための手製のアイディア・

グッズを見せてくれた。外国のキャンディーの空き缶の中に入った、写真の隅に色

のボカシを入れるための様々な形に切られた折り紙とか、それを挟むクリップとか。

風で揺れる花を固定するために自分で作ったワイヤー・スティックとか、いろいろ。

そしてリュックの中から自分で撮った写真の束をいくつか取り出して見せてくれた。

まるでプロのフォトグラファーが撮ったような、様々な花や昆虫や紅葉の樹木などが

ヴィヴィッドに撮られた美しいポストカードのような写真。「素晴らしいです」と私が言う

と、とても嬉しそうにして、バラの写真が入った一束を私にくださると言う。花の季節

は毎日のようにこの公園に来ているというので、お名前を伺ったら、今はもうなくなっ

てしまったという貴重な富士山の景色の入った名刺をくださった。しばらく会話した後

「さて、これから帰ったらまた家事です」と彼は言った。そして「もし、さしさわりが無か

ったら、住所を教えてくれませんか?今日撮ったコスモスの写真をお送りしましょう」

と言うので、朝バッグにメモとペンを入れてきたことを思い出して、自分の名前と住所

を書いて渡した。朝、何か思いついたら書こうと思ってバッグに入れたメモがこんな風

に役立つとは思わなかった。そして、人と人とのささやかな交流は、こんな風にして始

まるのかな、と思った。もう先が長くないから、というこの人に私がしてあげられること

はあるだろうか。とりあえず、写真が送られてきたら返事を書こうと思う。恥ずかしな

がらデジタルで撮った写真はまだ一度もプリントしたことがない私なのだけれど、自分

の撮ったのをプリントして送るのもいいかな。もしかしたら面白がってくれるかもしれな

い。彼が撮る花の写真と、私の撮る花の写真はまるで違う。もちろんテクニックの有り

無しは歴然として、彼の撮る花がとてもおしとやかに美しく止っているとしたら、私のは

動きがある。少々ブレてもコスモスは風に吹かれているのが好きだ。

これも私の細胞の若さなんだろうなあ ・・・

コスモスは風に揺れる女の子。

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2008年10月19日 (日)

思い出の味

Matsutake

金曜日にすごいゴージャスなものをもらっちゃった。

仕事のミーティングが終わって駒場の路地を歩いていたら、友人が「これ、あなたにあ

げる」と袋を差し出すから「なあに?」と訊いたら、「マツタケ」と言うではないか。

「この時期、毎年取引先からもらうんだけど、これすごくいいマツタケだよ」って言う。

「そんな、せっかくあなたがいただいたんだから、お家に持ってお帰りなさいな」と言う

と、「ぼく帰るのあさってだから、ホテルの冷蔵庫なんかに2日も入れておいたらせっ

かくのマツタケが駄目になっちゃうからさ、持って帰ってお子さんと食べて」

そう言うので、遠慮なくもらって帰って来た。帰りの電車の中で袋の中をチラッと見たら

『特選 松茸 高島屋』というのしが付いてる。高島屋の特選マツタケかぁ。取引先が

わざわざ医者の友人にくれるんだから、よっぽどいいマツタケなんだろうなあ。

家に帰って玄関に入るなり、「おーい、マツタケだぞ!」と言った。

まるで深夜に飲んで帰った親父が寿司折りを持って帰って来たようである。

ひゃぁ~、まつたけぇーーーー!wobbly

うちのこどもは2人ともシイタケ嫌いなのである。でもマツタケならいいわけ?

竹のかごを開けたら大きいのが2本、小さいのが1本に青いスダチが3個入っていた。

こんな立派なマツタケ、近所ではお目にかかったことがない。さすが高島屋。

百貨店の某有名器店で働いていたときには、秋になるときまって土瓶蒸しの器が店

頭に飾られた。楓や栗などの秋らしい絵が描かれた清水焼の雅な土瓶とお猪口。

とても欲しかったけれど1年に1回使うかどうかもわからない高価な器は買えない。

今それがあれば憧れのマツタケの土瓶蒸しを作るところなんだけれど ・・・

自分たちだけで食べるのもなんだかもったいないので父をよんだ。

電話したのがもう午後遅かったので父は最初面倒くさそうにしていたけれど、せっかく

だからとやってきた。

マツタケは切る前に香り立ちが良くなるように軽く火であぶり、あんまり薄く切ると食感

が無くなるというので豪勢に分厚く裂いて準備したお米の上にのせた。ご飯が炊ける

ときのマツタケのいい匂い!

残り1本はせっかくスダチもついていたので、シンプルにあぶり焼きしたのを同様に厚

めに切って、半分に割ったスダチとともに焼き締めの四方皿にのせた。

マツタケごはんと焼きマツタケ、どちらも、これぞマツタケ、という味だった。

マツタケごはんを食べながら、父が「マツタケは思い出に残る味だよね」と言った。

がーん、思い出に残る味かぁ ・・・。確かに思い出になるくらいの頻度でしか食べたこ

とないよなあ。私のなかで思い出になっている味というと、マツタケでしょ、伊勢海老で

しょ、ふぐ刺しでしょ、北海道で食べた激うまウニ・いくら丼でしょ ・・・

くーっ、まったくもって庶民だなあ!

「今の会社がなんとかなったら、マツタケくらい、お母さんがバンバン買ってあげます」

と豪語したら、「でもマツタケも毎日食べてたら飽きるんじゃないかなぁ・・・」と下の娘

がおっとりと言う。毎日って・・・。「いくらなんでも毎日じゃありません!」

これじゃまるでサザエさん一家だ。やれやれ。

そんなわけで、ものすごく久しぶりにマツタケを食べた。

たいそう美味しゅうございました。

料理した写真はない。だってすぐに食べちゃったんだもんね。

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2008年10月18日 (土)

今年最後の・・・

08cosmos

「かかえてごらん」

「ばらをかかえると、どんなときでも、楽しくなるよ」

大島弓子のマンガ『いちご物語』の中でオオカミ男こと日向温(ヒュウガ・オン)は言っ

た。大島弓子フリークの私は日向音が大好きで、男の子だった最初のこどもの名前

を『音』とつけようと思ったのだけれど、「オン!なんて、そんな犬の鳴き声みたいな

名前つけられるか」という相方の言葉で一蹴されたのだった。後になってそれを聞い

た息子は「あー、よかった。そんな変な名前にされなくて」と言った。ならば次の女の

子は『いちご』に、と思ったけれど、やっぱりそれも却下された。娘は同様に「リサい

ちご、なんて名前にされなくてよかったよ」と言う。ちぇ。かわいいと思うのになぁ。

でも問題はそんなことじゃない。

久しぶりに会うその人に、何を持って行こうかと考えていた。

お酒じゃ渡りに船(酒飲みなのだ)だし、お菓子じゃつまんないし、花? 

でもバラでもユリでもない。

しばし考えた後、何かしながら別のことを考えていた時に、空から唐突に『コスモス』

という言葉が降りてきた。そうだ、コスモスだ。あの人に似合うのは!

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さっそく、いつも行く花屋に行って店内を見回したけれど、コスモスは鉢花以外置いて

ない。「もう切花のコスモスは入りませんか?」と訊くと、お花屋さんの彼は「どうでしょ

う・・・」と考えてから、「まだ今週ならあるかもしれません」と言った。

そ:「まだ、ってことは、もう終わりってこと?」

花屋:「ええ。もう原生のはそろそろ終わりです」

そ:「入るかな? ・・・ 持って行きたいところがあるんです。必要なのはこの日です」

花屋:「やってみましょう。この日に必要だとすると明日じゃないと間に合わないから、

      あれば明日入ってます。どれくらい必要ですか?」

そ:「ふわっと、抱えられるくらい」

花屋:「色はピンクですか?」

そ:「白と淡いピンクと濃いピンクで、普通に原生してるみたいな感じで ・・・」

花屋:「わかりました」

そんな会話をしてその日は、それじゃ、よろしくと帰って、次の日店先で入りましたと

言われた。それを今日の午後、出がけにもらいに行った。

私の顔を見てお花屋さんが奥から出してきたのは、長いバケツいっぱいの、私の思

い描いたとおりのコスモスだった。「きれいです」と私が言うと、「コスモス、いいですよ

ね。花を知る前はこの花の良さがわからなかったけど、知ってからは好きになりまし

た。たぶんこれがウチに入る今年最後のコスモスです」とお花屋さんが言った。

カウンターに載せられた大量のコスモスからは独特の草のような香りがした。

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それをふわっと抱えられるくらいの大きな花束にしてもらって、『できるだけナチュラル

に』ラッピングしてもらって、できあがった花束を抱えて午後の町を歩いた。今日の陽

射しは動くとちょっと暑いくらいで、コスモスを包んだセロファンが陽の光にきらきら光

って、私は上気しながら久しぶりにわくわくした気分になった。

ときどきすれ違う人が振り向いた。

駅のホームで電車を待っているとき、年配の女性が「まあ、きれい!」と声を掛けてき

た。「コスモスが好きな方にさしあげるんですか?」と彼女は言ってから、「それとも、

あなたが好きなの?」と訊いた。「ええ、大好きなんです。コスモス」と私は言った。

病院の精神科で看護婦として働いているというその女性は、自分の庭に咲いている

コスモスを昨日病院に持って行ったばかりなのだそうだ。「コスモスって優しい花です

よね」と彼女は言った。「ええ」(にっこり)

08cosmos_01

銀座のギャラリーはビルの最上階のペントハウスにあって、デッキテラスでは賑やか

にお茶をする女性達がいて、上からは聞き覚えのある快活な声がした。近寄ってき

た女性は髪をストレートにして短く切った私を見ても誰だかわからなかったみたいだ

けれど、私はわかった。Sさんのかつてのテニス仲間。私がにっこり笑いながら「こん

にちは」と言うと、彼女の顔の上で疑問符がゆるゆる解けて「きれいなお花を抱えた

素敵な女の子が入ってきたから、まぁ、ちょっと誰なの、と思ったらあなただったの」

と言った。ワタシハオンナノコ デハ アリマセン ・・・・・・。続いてSさん登場。

花束を渡すと彼は「ありがとう」と言って「ちょうどいい。さっそくこれに活けてもらおう」

と、ゲストブックの脇に置いてあった自分の焼いた大きな空っぽの花器を持ち上げた。

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花はさっきの彼女が活けてくれた。「ここへ座って珈琲でもどうぞ」

実を言うと私はひとりで静かに絵を見たらさっと帰ってくるつもりだったのだけれど、

そんなわけでテラスで気持ちのいい風を受けながら、しばらく女性達のお喋りにつきあ

った。年齢の話とか日焼けの話とか病気の話とか、どこででも出るそんな女性特有の

退屈でどうでもいい話 ・・・。ひとり席を立って絵の前に立った。Sさんは数年前の個展

の時とくらべるとだいぶ画風が変わったみたいだ。この風景画の町並みはスペイン?

そんなことを思っていたら病気の話をしていた女性がいつのまにか隣りにきていた。

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帰り際、Sさんが「絵はちゃんと見たの?」と私に訊いた。「うん。見ました!」と答えた

けれど、ごめんなさい。ほんとはちゃんと見られなかったかも。私は始終話しかけてく

る女性が横にいては集中できないんです。たぶん、またきっと会期中に来ることにな

るんだろうな。前の個展のときもそうでしたもんね。

絵よりも女性のお喋りばかりが頭に残って物足りない気分のまま自分の駅に着いた。

今日は日が暮れてからも暖かかったけれど、スーパーに寄って出てきたらどしゃ降り

になっていた。ビニール傘を買って家路をたどりながら、ふいに踵を返して再び花屋に

行った。お花屋さんに今日のお礼を言って、私のためだけに仕入れて、まだちょっと

だけ残っていたコスモスをもらうことにした。せめて同じ花の時間を共有するために。

花はすぐに萎れてしまう。でもそこがいいと思う。

今年最後のコスモス。

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2008年10月15日 (水)

はじめてのマサムネ/さざなみOTR

Spitz_02_2 

頭の中でスピッツの歌を聴きながら眠って、朝起きたら枕元に置いた携帯に「スピッツ

のライヴに一緒に行きませんか?」とメールが入っていて驚いた。それが8月のこと。

でもこのブログで知り合ったMちゃんとは歳がすごく離れているから、他に同年代で行

きたい子がいたらそっちを優先してね、と言ってあったのだけれど、どうやらいなかっ

たらしくて私が行くことになった。実は我が家は家族そろってスピッツ好き。特に下の

子なんか私がスピッツのライヴに行くと言ったら「いいなぁ」とあんまり羨ましそうにす

るからよっぽど彼女を行かせようかと思ったけれど、一緒に行く相手が子供もよく知

ってる別のMだったら「すまん!悪いけどうちの子と行ってくれ!」と頼めないことも

ないけれど、今回はそうもいかない。子供にはまた今度ね、と言って出かけた。

会場は東京ドームシティーにあるJCBホール。初めて行くホール。

Mちゃんとは同じ路線だから一緒に行けばいいやと思っていたら、Mちゃん「その日

は仕事がどうにも休めそうになくて、早退もできそうにないんです。定時で終わっても

6時、開演が6時半だから、遅れて行くことになりそうです weep。たぶん1番最初に私

の好きな曲(僕のギター)をやると思うので、そうきちさん、私の分までがっつり聴い

てください!」なんて言うではないか。

当日はあいにくの雨となった。

水道橋東口を降りて左に曲がるとすぐに目に飛び込んできたミーツポートの文字。

この地下に3000人も収容できるホールがあるとは。

Meets_port

JCBホールはマサムネ君も言ってたけど、まるで宇宙船のようなホールで、ステージ

をぐるりと180度囲んでオペラハウスのように3階層になった立体的な形。どの席も

ステージから25メートル以内に配置されているのだとか。そのせいで3階バルコニー

からもステージがけっこう良く見える。時計が開演時間を少し過ぎて、客席がほぼ満

席となって、ホールが暗くなって、ステージにメンバーの姿が見えて、ホールはひとき

わ高鳴る女の子の嬌声でいっぱい。すでに1階はオール・スタンディング状態!

オープニングはMちゃんの予想を裏切って『ハニーハニー』だった。

一気にハッピーな気分になる。そしてまわりはハッピーになった女の子の踊る姿だら

け。初めて生で聴くマサムネの声は力強く空に突き抜けていくよう、空から降ってくる

みたい。かすれたハスキーヴォイスじゃけしてないのに、ハスキーと感じてしまう声、

でもかすれることのない、すごくタフな声。マサムネの声ってとっても不思議な声だ。

そして3曲めあたりで暗闇のなか、人混みの間から私をみつけて手を振るMちゃんの

かわいい笑顔が見えてホッ。雨のなか走ってきたMちゃんは汗をぬぐいながら、それ

でも席に座ることなくステージに集中。なんたってスピッツ命という人なのだ。

選曲は去年リリースされた『さざなみCD』を中心に、アンコールまで全20曲。

Sazanami

『さざなみCD』以外では、『ヒバリのこころ』、『チェリー』、『渚』などをやって、私が1番

うるうるしてしまったのは『君が思い出になる前に』だった。「追い求めた影も光も/消

え去り今はただ/君の耳と鼻の形が/愛おしい」・・・ なんてあたり。スピッツ・ファンな

らわかってくれると思うけど。そしてMちゃんの予想に大きく反して『僕のギター』は

ラストだった。それだけ今の彼らにとって大事な曲ってことなんじゃないかと思う。

スピッツの良さは(今まで何度も書いてきたけれど)、圧倒的にあのマサムネの声。

そして野生と脆弱さ、鋭くって優しい、そして儚い刹那的な輝きを普遍に変えられる絶

妙な言語感覚。それを美しいメロディーにのせて切なくも力強いギター・ロックにしてし

まうところだと思うけれど、今回のライヴでもその魅力は全開。そして今回初めてライ

ヴで聴いて今まで思っていた以上に彼らってロックバンドでライヴバンドだったんだ!

ってことを認識したのでした。スピッツというとどうしてもマサムネのヴォーカルが全面

にきちゃうのでポップスのイメージが強いのだけれど、実はロックバンド。まぁ、もとは

パンクバンドだったわけなのだし。そして何よりすごいと思ったのは(これはマサムネ

の歌の特徴でもあるけど)、日本語の歌詞が実にきちんとはっきり発音され、虚飾な

くダイレクトに切実に心に届くこと。これはヴォーカルバンドとしてはすごく強いことだし

大事なことだと思う。声の力と言葉の力。だからみんなスピッツの歌を覚えて歌うこと

ができるし、ふとしたところで詩の世界観を心に蘇らせることができる。それに40にな

って全く違和感なくあの詩の世界観を生きられるというのは稀有なことだと思うのだ。

まさしくスピッツは私にとっては永遠に青いままの夏草、醒めない翼を持った小鳥でし

た。以下、昨日のセットリスト。

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  1.ハニーハニー

  2.Na・de・Na・deボーイ

  3.ヒバリのこころ

  4.不思議

  5.点と点

  6.ルキンフォー

  7.チェリー

  8.砂漠の花

  9.みそか

 10.P

 11.君が思い出になる前に

 12.若葉

 13.桃

 14.ネズミの進化

 15.スピカ

 16.エスカルゴ

 17.8823

 18.渚

 19.俺のすべて

 20.僕のギター

 アンコール1.群青 2.トビウオ 3.スパイダー

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ちなみにJCBホールはなかなか素敵な箱だった。

スペースシップの中にいるみたいな幾何学的で無機質な、それでいてインティメートな

空間に、光と音響と映像のコラボレーション。宇宙船の中でライブを聴きながら、その

ままどこかに飛んで行けそうな ・・・

CDが音楽が終わったとたんにさみしさを感じるのと違って、ライヴのいいところは、い

つまでも音楽の余韻に浸っていられることだ。ホールを出てから私のなかでずっとリフ

レインしていたのは『不思議』だった。今では『僕のギター』より好きかも。

そしてスピッツのライヴを聴いてとてもとてもとても久しぶりに思うのは、恋がしたいね

ってことかなぁ? ね、Mちゃん。

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2008年10月13日 (月)

栗ごはん

Kurigohan_01

秋の味覚、と言えば、私はやっぱり栗だ。

ふだんはそれほどスウィーツには心惹かれない私だけれど、この時期だけは、まるご

と栗を贅沢に使ったパフェとかケーキだとかに目が吸い寄せられてしまう。思えば私の

母も栗が大好きだったなあ・・・。栗はとにかく剥くのが大変なので、こどもの私は母が

剥いてくれるのを待ちきれずに、包丁でふたつに割ってもらったのをスプーンですくっ

て食べてた。でもやっぱり、きれいに剥けた栗を丸ごとぱくっと食べるのにはかなわ

ない。そして栗ごはん。家で作るののいいところは好きなだけ栗が入れられるところ。

昨日、Mちゃんがコンサートのチケットを届けに来てくれた。せっかくだから夕飯時にい

かが?ってことで、さて何を作ろうか。母になってしまった人というのはどこまでいって

もおかあさん的で、若い1人暮らしの女の子のふだんの食生活を考えたら、外食では

なかなか食べられないもので、野菜たっぷりヘルシーな和食がいいでしょうってことに

なった。栗ごはんと豆腐ハンバーグとサラダ、根菜が一気に摂れるけんちん汁。

栗ごはんを作ること自体は特に難しいことは何もないのだけれど、とにかく皮を剥くの

が大変なのだ。久しぶりに作ったのですっかりコツを忘れてしまって、思った以上に時

間がかかってしまった。栗の簡単な剥き方は、沸騰したお湯で3分茹で、手で持てるく

らいになったら鍋から1個づつ取り出して、栗の丸いほうにナイフで切れ目を入れて剥

くのがいいそうだ。私は急いでいたものだから、ここで一気にザルにあげてしまったの

がどうやら敗因。表面が乾いてしまった栗は皮が固くて剥きにくかった weep

剥いた栗はすぐにたっぷりの水に浸けると色が変わらない。ご飯を炊くときには、塩、

みりん、お醤油少々を入れてから普通に水加減して炊く。

予定より少々時間がかかってしまったけれどMちゃんには喜んでもらえてよかった。

さて、明日はスピッツのライブだ! イエイ!

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2008年10月11日 (土)

救いの神さま

08funshourou

夜空に向かって思わず「神さま!」と心で叫んでしまった昨日。

このところ右肩の痛みがひどいうえに腰まで変にひねってしまって、でも久しぶりのク

ライアントとのミーティングに出がけに気合入れて出かけて行ったにもかかわらず、駅

の改札前で延々40分も待たされて、携帯もメールも通じず、いよいよ事故など心配し

始めたところに待ち合わせしている仕事仲間からやっと電話がかかってきたと思った

ら、すっとぼけた声でミーティングは来週の金曜だよと言われて絶句する(月曜日に

『こんどの金曜』って言ったら今日のことでしょーに!)も、ここで争っても仕方ないと

「帰ります」とだけ言って帰りの電車に乗り、でも滅多に使わない電車になんか乗った

もんだから、すっかり方向感覚が狂って、上りと下りの電車を間違えて乗ったことに

途中で気づく。こんなに疲れてるときに限ってよりにもよって30分のロス。頭にくると

ロクなことがない。夜の車窓に映る、スーツ着て疲れた顔の自分。トータル3時間の

ロス。夜のアポイントのために、家を出る直前まで夕飯の支度で忙しい思いをしたこ

となど男のあやつにはわかるまい。う~、私の時間をどうしてくれるー、とあまりに口

惜しかったので、乗り換え駅のデパートのスウィーツ売り場で、いつもは買わないよう

ないいケーキを3つ買ってやった。それを持ってやっと自分の駅に帰り着いて、ホー

ムの階段を降りて歩き始めたところでその電話は鳴ったのだ。どうせ、あやつめが

「ごめんごめん」と電話をかけてきたのだろうと思いきや、なんとそれはSさんだった!

なんというグッド・タイミング! ・・・ 瞬間的に、これって救いだと思った。

「もしもし」と出ると、Sさんはいつもの朴訥とした話し方で「元気ですか」と言った。

「はい。元気です。上がったり下ったりしてますけど、なんとか元気にやってます」と私

が言うと、「それは何より。元気ならよかった」と言う。「人間ですから、上がったり下っ

たりするのはしかたないですよね」と言ったら「そりゃそうだよ。それでいいんだよ」と

答えが返ってくる。今日電話したのは個展の案内を出したかったのだけれど住所が

わからないので、というので歩きながら住所を言った。近ごろ自然体ここに極まれリ、

という感じの私は「個展か。芸術の秋ですなぁ」などと馬鹿なつぶやきをしてしまった。

「どこでですか?」と訊くと「銀座」と言う。銀座の画廊、素晴らしい!

「かならず伺います」と言った。Sさんは「すぐに案内状を送ります」と言った。

電話を切った後で、女の人みたいに美しい字を書くSさんの署名が頭に浮かんだ。

あの字で案内状が届くと思ったらもう、『神さま!』だ。宝物です。

そして今日の、・・・ というか、今日までのストレス続きだった数週間の疲れが一気に

吹き飛んでしまった! 私はいたってゲンキンな性格なのだ。私はやっぱりSWEETS

よりもLOVEですね。でもこの場合、もう恋でもないし、かといって友情でもないし、な

んと言ったらいいんだろう? 隣人愛? 人類愛?

ええーい、もうなんだっていいや! HUMAN LOVE だって COSMIC LOVE だって、愛

には違いないもんね。少なくとも今の私にとっては駄目な気分を一気に吹き飛ばしてく

れる稀有な人には違いないんだから。

  神さま! ありがとう!

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写真は毎年春にはぜんぜん駄目な粉粧楼。

やっと咲いた秋の花は、小さいけれど花びらぎっしりのオールド・ローズ。

実は今日はほんとは横浜ジャズ・プロムナードに行く予定だったのだけれど、昨日

仕事で深夜帰りで今日朝から出かけるのは無理だろうと思ってやめたのだった。

8月からカレンダーにチェックを入れておいた予定だったのに。

行きたかったなぁ。竹内直・五十嵐一生 2ホーン・カルテット ・・・

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2008年10月 9日 (木)

お芋の季節

08oimo

暗い雨の水曜の夕方、下の子が「ただいま」と帰って来た。

その声を聞いたら、あれ?元気がないの?

そう思って訊いたら、そういうわけでもないらしく、かわりに「今日はお土産があるよ」

と言われた。いつも自分がこどもに言ってることをこどもに言われるのは変だ、でもっ

て、なんだか嬉しい。学校で何かもらって帰ってくるときにはいつもスーパーの白いビ

ニール袋をさげてるからわかるんだけれど、今日は分厚い茶色の紙袋を持って部屋

から出てきた。「野菜!」と私が言うと、「うん・・・」と言いながら袋を開けてくれたのを

覗くと、そこに入っていたのは掘り立ての泥つきのサツマイモ! 袋の中から土の匂

いが立ち上ってくる。今日、試し堀りをしたのだそうだ。けっこういっぱい入ってるので

「クラスの子、全員もらったの?」と訊いたら「ううん、今月の野菜班の人だけ」と言う。

なんでもクラスは野菜班、果樹班、草花班の3つに分かれていて、それが順繰りにま

わってくるらしい。タイミングよく今日みたいなことがあるとお土産がもらえる。

「野菜班の子だけなんてラッキーだね! それじゃ、これで大学芋でも作ろうか?」と

言ったらたいそう喜んだ。この子は甘いものさえ食べてれば幸せって人なのだ。

水曜はもう夕飯の準備をする時間だったので、今日のおやつに作ってみました。

でも泥だらけの袋の中から大きいのを2つ取り出してよく洗ってみると、なんだかトップ

アスリートの筋肉マッチョな脚みたいでかわいくない。最初は皮付きのまま乱切りにし

てみたものの、なんじゃあ、こりは?というしろものだったので、皮は全部とって作るこ

とにした。なかなか上手くできましたよん。以下、完成の写真&作り方。

08oimo_01

《材料》

 大きめのサツマイモ 2本

 黒ゴマ 少々  揚げ油 適宜

 A:砂糖 大さじ6  水 大さじ2 みりん 大さじ2 醤油 大さじ1

《作り方》

 1.サツマイモは適当な大きさの乱切りにして水につけておく(けっこうアクが出る)

 2.1を水切りして油ハネしないように、ふきんで水気をとっておく

 3.深さがあって小さめのフライパン(あるいは鍋)にサツマイモがひたひたになるく

   らいの油を入れて中火にかけ、170度前後になったらサツマイモを入れ、菜箸

   でかき回しながら揚げる。揚げ時間の目安は表面の色が白く変わるくらい。

 4.3をいったん紙に取り出して5分置く。その間に、油漉し器を出したり、砂糖を用

   意する。

 5.油の温度をさらに少し上げ、180度くらいになったところでサツマイモをふたたび

   入れて2度揚げする。このときの目安はサツマイモがキツネ色になるまで。

 6.サツマイモがこんがり揚がったら取り出し、油を切った同じ鍋にAを入れて弱火か

   ら中火で焦がさないように飴を作る。このときのコツは、ひたすら菜箸でかき混ぜ

   ながら、泡立ってきたら火からおろす、というのを何度か繰り返し(焦げやすいの

   で注意!)、ちょうどよい飴状になったらサツマイモを絡める。

   黒ゴマをふって、できあがり! 

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できあがった大学芋は外がカリっ、中がふわっとしていて、とてもおいしかった!

飴のレシピは砂糖と水だけのもあったけれど、東京っ子としてはやっぱりこの砂糖醤

油がどんぴしゃ。気持ち飴が固かったので、もうちょい前でやめてもよかったな、とい

う感じでした。水飴を使わなくても充分おいしく作れます。

大学芋といえば今年の春、浅草でのフォトセッションの後に秋山さんがお土産に買っ

て持たせてくれた大学芋はほんとにおいしかったなあ! いろんな種類のお芋があっ

て。ちなみに、これって何ていうお芋?と娘に訊いたら「サツマイモ」と答える。

そうじゃなくてさ、品種だよ、と言ったら「わかんない」だそーです。

どうやら農業を学問として勉強しているわけじゃないらしく ・・・ coldsweats01

いつも木枯らしが吹き始める頃じゃなかったかと思っていたのに、近所のスーパーで

はもう毎年恒例の石焼芋が始まった。秋ですねぇ・・・・・・

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2008年10月 7日 (火)

金木犀の朝

08charlotte_11

今朝おきて窓をあけたら金木犀の香りに驚いた。

町じゅうを満たす、圧倒的な芳香! 

今年もまたこの季節がやってきたんだ。

金木犀の花はとても小さな粒々の花なのに、どうしてこんなに香るんだろう?

金木犀といえば、吉祥寺にあるくぐつ草という喫茶店に初めて行ったのは、当時三鷹

に住んでたAちゃんと、まだ高校生の頃だったな。

メニューには『きんもくせいのお酒』っていうのがあって、いつか飲んでみたいと思いな

がら、飲まないまま眩暈がするほどの時間が過ぎたけれど、今年の秋こそ飲んでみよ

うか。きんもくせいのお酒は、金木犀の香りがするのか、それとも過ぎた時間の味が

するんだろうか。

今朝、咲いたのはシャルロット。

シャルロットもとても香りのいいバラなんだけど、今朝は金木犀に圧倒されちゃって。

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2008年10月 5日 (日)

10月のローズマリー

08rose_marie_05

今日日曜は午後から曇ってしまったけれど、この週末はおおむね秋晴れの良い天気

になった。洗濯物がさっぱり乾く。季節が冬に向かい始めると、よりいっそう太陽のあ

りがたみを感じる。お陽さまに感謝。

今朝、ピンクのヘリテイジの枝変わり、白のローズマリーが咲いた。秋のローズマリー

は純白でもアイヴォリーでもなく、シャルロットを淡くしたようなレモンイエロー。

8月にろくろく夏剪定をしないでいたら、私のベランダはまたまたジャングルのように

なってしまった。洗濯物を干すのもひと苦労。棘が髪やら服に引っかかるから。

どうやら私はバラを野放図に育てたいらしい。限りがあって狭い我が家のベランダに

は不適切な育て方ではあると思うけど。盆栽の美学ってのもわかるけど、およそ私に

は不向きなしろものですね。なんだか纏足みたいで窮屈で。

いつか、ハーブやら雑草やらつるバラやらが野放図に生い茂る庭付き館の主になれ

ないものかな、と思う。それじゃまるでアルゼンチンババアか。

そして昨日、牛肉が安かったので久しぶりにビーフシチューを作った。昨日の夜から

仕込み始めて今夜の夕飯にするつもりだったのに、息子は今夜は僕いないよ、と言う

(デートなんですと)。仕方ないので遅いランチに出した。

ビーフシチューも煮物と同じ要領で、にんじん・じゃがいもは面倒でも面取りしたほうが

仕上がりがきれい。ゆっくりことこと煮ることと、煮込みすぎないことがコツ。

Beefstew

日々良いことも悪いことも起こるけれど、これからの季節はあったかい煮物にシチュー

あたたかい飲みもの、それにやっぱりあたたかい音楽で、からだもこころも冷やさない

ようにすることが大切ですね confident

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2008年10月 4日 (土)

こはるのブタダイコン

Butadaikon

大根の季節だ。それにこの物価高騰の折り、大根は安い。本日の大根88円なり!

さて、こはるの煮物シリーズの最後(?)を飾るのは、『こはるのブタダイコン』。

一応下に公式サイトに載っていたレシピは載せますが、例によって私が作ったのは

私流です。まず近所のスーパーではいつも豚肩ロースが無いので豚バラ肉を使って

る。大根は乱切りじゃなくて半月切りにして、煮上がったときの状態が好きなので面

取りをする。同じく大根を米の研ぎ汁で下茹でしたときのあの透明で美しい姿が好き

なので、大根は下茹でする。豚バラ肉は角切りにして、臭みと余分な油をとるためフ

ライパンで軽く焼いてから紅茶のティーバッグで下茹でする。あとはほぼ一緒で、お鍋

に大根、豚バラ肉を入れてひたひたの鰹の出汁をそそぎ入れ、お酒・砂糖・醤油・みり

ん・塩少々の順に入れて、ことこと味が滲みて柔らかくなるまで煮る。以上。

そして、できあがったのは、トロトロにとろけるような豚肉と、豚肉の旨みがしみこんだ

アツアツの大根。自分で作って言うのもなんだけど、目茶目茶おいしかったです delicious

煮物なんて、一気に味をつけないように気をつけながら煮れば誰だっておいしく作れ

るとは思うけど、これぞまさしく、おうちごはんですよね。

自分のベストな味をみつけてください。以下レシピ。

私は相変わらずたくさん作るけど、こちらは2人分ですって。

*****************************************************************

《材料》

豚肩ロース:125g  大根:5cm  大根の葉:適量  酒:小さじ1

【A】水:カップ1・1/2  ほんだし:こさじ1/2  みりん:大さじ1 醤油:小さじ1

  瀬戸のほんじお:少々

1.豚肉は1cm厚さの一口大に切り、酒をふる。大根は乱切りにする。大根の葉は

  1cm長さに切り、塩茹でする。

2.鍋に豚肉、大根、Aの調味料を入れて火にかけ、沸騰したらアクをとって煮る。

3.器に盛り、大根の葉を散らす。

あ、ここまで書いて、写真のは最後に塩茹でしておいた大根の葉を散らすのを忘れ

ました。ま、ご愛嬌ってことで smile

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2008年10月 2日 (木)

羊さんのうとうとお昼寝まくら

Hitsuji_san

うちの下の子は16歳になるのに幼いというかなんというか、いつまでたっても小動物

のようで、猫と同じでじっと見ていて飽きない、ずっと見てると眠くなる。

本人はいつもダンゴ虫のように背中を丸めて絵(マンガ)を描いてるか、ゴロゴロしな

がらマンガを読んでるかのどちらかなのだ。(勉強してるのを見るのはテストの直前

だけ!)

上の写真は昨日、都民の日で休みだった娘と夕方出かけた近所のパルコでみつけ

た羊のお昼寝まくら。インテリア・ショップのベッドの上に3つ置いてあったのを私が見

つけて「かわいいねぇー」と手に取った。買ってあげようか?と言うと、娘は「う~ん、

どうしよう、どうしよう・・・」といつもながらはっきりしない。欲しそうではあったけれどな

んだかはっきりしないので、「じゃあ、上に行ってまた降りてくるから、そのときまでに

決めておいてね」と言って私は仕事の資料を探しにリブロへ、娘は世界堂に行った。

本屋でついでに自分の本を探しているときに”やっぱりあれは買おうflair”と思った。

「もう買ったよ」と世界堂の袋を持った娘がにこにこしながら近づいて来たのでそう言う

と、娘は嬉しそうににっこり笑った。なーんだ、欲しいなら欲しいとはっきりそう言えば

いいのに! 私は自分の母みたいにはこの子を厳しく育てなかったのに、なんで変な

ところが自分のこどもの頃と似ちゃうんでしょう。嫌になっちゃうな!

お金を払ってショップバッグを渡すとますます嬉しそうだ。

それからこの日はそのあと2人でコージーコーナーでマロン・パフェを食べた。

下の子だけの休日スペシャル。

Hitsuji_san_01

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2008年10月 1日 (水)

カルロス・ワールドへようこそ!

Carlos_world_3   

10月になった。今年もとうとう今月を入れてあと3ヶ月。

これからはいろんなことを少し巻いていかなけりゃな、と思う。

つまり気になってる約束はちゃんと果たして、会いたい人には会って、行きたいところ

には行き、やりたいこと・やらなきゃならないことは片っ端からやること。仕事もしかり。

うかうかしてると今年もあっという間に終わってしまう。

ここ数日、特に何かを集中して考えていたというわけでもないのだけれど、音楽を聴か

ない日が続いていた。CDをいくら買ったところで、聴きたい音楽が全然見つからない

日だってある。息子は息子で、考えながら音楽を聴くことに疲れてしまったと言って、

家の中はナチュラルノイズのみ。なかなか悩み深そうな息子なので、先日誕生日のプ

レゼントにしようかとギターの教則DVDを探していたら、昔の友人で私の結婚式の2

次会でお笑い芸人みたいなでっかい蝶ネクタイをして司会をしてくれたの名前が出

てきてびっくり! 私が知っていた頃はバリバリのロック・ギタリスト。その後は教則本

ライターとしてそこそこ有名になったとは聞いていたけれど、でもそのM君が今はウク

レレの教則本を書いてるだけじゃなく、ウクレレ・ユニットを組んで各地某所でライブ活

動をしているとは!(さっき写真を見てまたまたびっくり。M君はすっかりおじさんにな

っていました。ま、当然か coldsweats01

そんなことで驚いていたら、かつてのブロ友カルロスさんから、おととい『今日またそち

らに1枚、CDを送りましたよ。お楽しみに 』とメールがきた。

私はてっきりまた秋のセレクトCDでも作ってくれたのかいなと思っていたら、届いたの

はこれでやんした! ↑ 『CARLOS WORLD / GAKUDAN HITORI

カルロスさんが1人でウクレレ、オカリナ、パーカッションなんかを演奏して多重録音し

たCD。これがなかなかいいんだよね。

ウクレレの音はトロピコーでありながら適度にしっとりしていて、素朴で少々センチメン

タルでもあり、オカリナは夕暮れの子どもの口笛の音みたいにちょっとさみしげで。

絶妙なところで猫の鳴き声が入っていたりして気が利いてるし、長くても2分くらいで

終わる曲はちょっと音疲れした頭と心をほぐすにはぴったり。なんたって、かつてバリ

バリにギターやったという人だけあって、とにかくギターが上手い! 

夏に秋山さんの家で初めて会ったとき、「最近いろんな楽器やってるんだよね」と言っ

てたのは、これのことだったのね。それにしても『楽団ひとり』とはよく名付けました。

選曲がまた良い♪ 私は特にテキーラとキャラバンが好き。

Carlos_world_001

それにしても、絵を描いても音楽をやっても写真を撮っても、ガーデニングや日曜大

工や料理をやったって、カルちゃん、あなたは実に器用な人だ。こどもの頃から、お

かあさんに『器用貧乏』と言われてたって言ってたけれど、それは間違ってるよ。

ただ、本当に器用なだけだよ。センスもいい!

それで、このCDを聴いてる間に思いついたのは、さっき書いたM君のかつての仲間

でもあり、私の友人のMちゃんのことだ(ほんとに私のまわりはイニシャルMだらけ)。

かつて『PICICO?PACICO』(ぴちこぱちこ)っていう女の子2人のWピアノ・ユニットで

曼荼羅をいっぱいにしていたこの人。最近は友達ミュージシャンのサポートばっかり

やってて自己の活動はしていないようだけれど、ピアノにアコーディオン、他にもなん

だかできるって言ってたし、カルロスさんは東京芸大、Mちゃんは大阪芸大で、同じ

芸大どうし東西芸大ユニットを組むってのはどうだね? ・・・ と、思い立ったら吉日、

さっそくMちゃんに電話をしてみた。もともと乗りの軽い人なので、カクカクしかじかと

話したら面白がっておりました。「でも、私からプレゼンしなきゃならないよね?」と言

うので、昔、まだCDを焼く機械なんてのがそうそう手に入らなかった頃にテストで作っ

てもらった自主制作盤があったことを思い出して、家に来るついでにそれを持って来

てもらって、それをカルロスさんに聴かせようと思ったら、「これを聴かせるのは反則

だ!」って言う。昔の音源で音もひどいし、声も今とは全然違うし(まぁ、20年近くも前

のものだしね)、詐欺みたいなCDだよって。それでもかつてのエッセンスがいっぱい

詰まったCDなんだからいいじゃないかと(素人の)私は思うのだけれど、音楽を仕事

にしてるとそうもいかんらしい。なら5曲入りのデモCDでも作っておくれとその日は別

れたけれど、はたしてどうなりますことやら。

でも瓢箪から駒ってことも全然無いとは言えぬ。

あのドリカムだってエゴ・ラッピンだって、運命の出会いの最初のきっかけは何気ない

友人の紹介だったっていうしね。ユニークでハッピーでアコースティックな新ユニットの

結成を期待しませう♪(私が1人で勝手に。) 

そのうち渋谷のストリートで演ってる2人に会えたりして ・・・

(そうきちさん、いい加減にしろって言うカルちゃんの声も聞こえてくるけど・・・)

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