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2007年9月28日 (金)

MRI検査に行ってきた。

Mri

私の友人の医者によると、病院は患者のカルテを5年間は保管しな

くてはならないのだそうだ。逆に言うと、5年を過ぎたらもう管理しなく

ていいということ。私みたいに滅多に医者にかかることのない人間は

たいていの場合再診でもカルテが無い。

水曜の午後になって、ようやく前回突発性難聴になったときに診ても

らった耳鼻科に行くことができた。10数年ぶりに訪ねた耳鼻科は当

時より建物が古くなっただけで以前と変わらぬ良い印象だった。老先

生の「今日はどうしました?」というもの柔らかな問診に始まって、ス

タッフの女性を「ふくちゃん」「ユミちゃん」と名前で呼ぶアットホームな

感じ。診察室から患者と医師の笑い声が聞こえるクリニックなんてい

うのも珍しいんじゃないだろうか。そこで問診、耳の診察の後、防音

ルームで聴力検査をふたつ。それから目の周りに電極を付けられて

目の動きをみる検査と、身体の揺れ具合を見る検査をして、頭のレン

トゲンを撮り、30年ぶりくらいに自分の頭蓋骨を見た。血圧は100の

60で、ふだん血圧さえはかったことのない私にはそれがどうなのか

わからなかったけれど、ちょっと低いらしい。全ての検査の結果、聴

力には問題はなく、内耳の状態も正常。ただ眩暈は確かにあって、

それは耳鼻科的な問題ではなさそうなので、一応大事をとってMRI

を受けたほうがいいと言われる。MRI?と思っていると、「だいじょう

ぶ。MRIをとるからってレントゲンで見る限り脳腫瘍があるわけじゃな

いし、すぐに死ぬってわけじゃないから」なんて、先生は変な励ましみ

たいなことを言って私の膝をポンと叩いたりして。私はそんなこと全然

気にしてないのに。「でも、もし小脳梗塞なんて言われたらどうしまし

ょう?」と言ったら、「脳梗塞は僕やったけど、もっとスピードが速いか

ら。5日も経ってそんなに悠長にしてられないよ」、だそうだ。すぐに看

護婦さんがMRIの予約の電話をしてくれて、先生が丁寧に行き方を

教えてくれる。窓口で紹介状と西新宿にあるメディカル・スキャニング

センターの地図と処方箋をもらって。出た薬は3種類。3時に耳鼻科

に入って、出てきたのはもう5時過ぎだ。MRIか。まいったな、と思い

ながら、相変わらずくらくらしながら駅から自宅に向かって歩いている

途中に、友人の医者から携帯に電話が鳴る。訊かれるままに耳鼻科

でやった検査と診察結果、出された薬を言うと、私の眩暈が脳神経

的なものじゃないことを理路整然と説明してくれる。「そんなの、抗ヒ

スタミン剤を3日も飲んで寝てりゃ良くなるよ、あーた。MRIをとるほど

のこともないと思うけどね」と言うのだ。でも看護婦さんがせっかくとっ

てくれた予約をすっぽかすわけにもいかない。自分の今の脳の画像

だけじゃなくて血管の状態もわかるというので、この際見ておくことに

するかと決めてライブに出かけたのだった。

翌朝は早く起きて娘のお弁当を作り、「今日もくらくらするぜ。それじ

ゃ、行ってきます」と言って家を出る。10時20分にメディカルスキャ

ニングセンター到着。医師の問診を受けてからロッカーに連れて行

かれ、貴金属類を全てはずして服の上からブルーの検査服をかぶ

る。それからMR検査室に行って、細いベッドに寝ると、「大きな音の

する検査ですからヘッドフォンをしてもらいます」と言われてヘッドフ

ォンをされる。するとヘルメットみたいなのが降りてきて、「もし気分が

悪くなったら押してください」とブザーを左手に握らされ、「検査時間は

約20分です」と言われて狭いコクピットのようなドームの中に入って

ゆく。問題はそこからだ!!

いきなり工事現場の道路に寝かされているような物凄い音が鳴り響

く。かと思うと頭をドリルでくりぬくような音! 高かったり低かったり

様々な種類の音だ。歯医者で歯を削るときなんてもんじゃない。ヘッ

ドフォンからはやたらに明るいミュージカル音楽が流れていたけれど

物凄い音に掻き消されて何も聴こえない。ときどき身体に圧もかか

る。軽い閉所恐怖症の私は最初の数分で心拍数が上がり、息が苦

しくなって汗が出てきてきた。思わずパニックになってブザーを押しそ

うになるのを我慢して、深呼吸を繰り返した。こんなのを20分? 

これって拷問以外の何物でもないじゃないか。こんなのを老人やらガ

ン患者が受けてるなんて信じられない。20分じゃなくてこれが40分

も続いたら気が狂うかも・・・

でもそう思いつつも人間のすごいところは何にでも慣れるところで、

しばらくしたら少し慣れてきた。人間の脳はどんなことがあっても簡

単に発狂しないように、何重にもプロテクトされているのだと前に本

で読んだことがある。数年前に肺がんの母の検査に付き添って、終

日慈恵医大の中の検査室から検査室へ歩き回ったことがあるけれ

ど、あのとき母はどんなに辛かっただろう、なんてことを考えながら

深呼吸を繰り返していたら、「20分になりました。終了します」という

女性の声がして、ドームから出された。ロッカーで検査服を脱いで待

合室で待っていたら名前が呼ばれ、会計をして終わり。撮ったフィル

ムはそのまま宅急便で耳鼻科に送られるのだそうだ。帰りは来たと

きより更にダメージを受けてふらふらになり、早々に帰宅した。

やっぱり病院なんて行くものじゃないよなあと実感した昨日。

でも明日あたりまた耳鼻科に結果を聞きに行かねばならぬ。

いつも思っていることだけど、健康が一番です。

皆さまもどうかご自愛のほど。

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コメント

そうですね。健康でないと何もできないし、何も楽しめない。
調子が悪くなって初めて健康のありがたさがわかる罰当たりな私なのです。
そうきちさんの検査の結果が何事もなければいいですね。
心も身体もちょっとお休みしたら?と神様が言っているのかもしれないよ。

そういえば、閉所恐怖症の知り合いが、どうしてもMRIを受けねばならず、入院して全身麻酔をしたうえで検査を受けたそうです^^;

投稿: roro | 2007年9月29日 (土) 07:51

検査結果がストレスだけであったと期待しています。
ストレスは色々と黄色信号を点してくれるので素直に耳を傾けるべきね。
MRIで検査をすれば白黒ハッキリしてよし!です。
私もあの中に入ることが好きではない、これは誰でもですよね。
初めて受けた時はガコ~ンガコ~ンと響き襲われるような恐怖だったけどね。

投稿: tama.3photo | 2007年9月29日 (土) 11:47

そうですか、そんなすごい検査に行ってたんだね。
20分も狭くてうるさいところに押し込められたら余計ストレスが溜りそうだね。
検査の結果、何事もないといいけどね〜。
吉報お待ちしとります。

投稿: カルロス | 2007年9月29日 (土) 13:47

roro ちゃん、
どうもありがとう。
今朝、久しぶりにすっきり起きました。
もうだいじょぶです。

たいていのことは、「健康である」というただひとつの大前提の上に成り立ってることばかりだもんね。
世の中の基準が特にそう。
ちょっと調子の悪いときに冷房の効いた電車に乗ったりすると、これは病気の人間のことは何も考慮してないなと思う。
それでいいのか? ってね。
強くなければ生きていけない世の中だし、タフじゃなきゃやれない
シングルマザー・ライフです。
私はストレスにやられるたびに、もっと強くならねば、と思う。
でもそれは鉄のような強さじゃなくて、柳のような強さです。

しかし、入院して全身麻酔をしたうえで検査、とはね。
軽い閉所恐怖症でよかったぁー

投稿: soukichi | 2007年9月30日 (日) 14:40

tama さん、
どうもありがとうございます。
お陰様で検査の結果はOKだったようです。
頭がイカレてなくてよかったです。
(別の意味でイカレてるかもしれないけれど。)

そう、まさに恐怖。
大きな音というのがあれほど脅威だとは思いませんでした。
お互いもうあの中に入らなくて済むように、無理なく生活していきたいですね。

投稿: soukichi | 2007年9月30日 (日) 14:44

カルちゃん、
やっぱ病院なんて行くもんじゃないね。
というか、行くようなことになっちゃイカンよ。
同じ歳のオレたち、お互い健康には気をつけませう。

投稿: soukichi | 2007年9月30日 (日) 14:54

こんにちわ。
私も何年か前にこの検査を受けました。
まさしくsoukichiさんが書かれてる様子そのものでした。
ほんとに辛かったです。
私は先日大腸の検査をしたんですがそれと同じくらい、いやそれ以上に大変な検査のようだったです。
最近私も夕方になると頭がふらふらして叉検査を受けなければと
思っているんですがなんか決断しにくくなりました。
それにしてもsoukichi さんは検査結果が特に悪くなくてよかったですね。
今年はとにかく暑さで皆参っているようです。
あんまり無理しない方が良いですね!

投稿: うー | 2007年10月 1日 (月) 16:52

うーさん、
どうもありがとう。
ほんとに病気って無理がたたってなるものですものね。
大腸の検査、そんなに大変な思いをされて、結果オーライだったのでしょうか。
なかなかのんびりするのは無理だと思うけれど、、うーさんもどうかお身体お大事に。
頭がくらくらするのが続くようでしたら、早めに医者に行った方がいいですよ。
私は漢方薬だけでもずいぶんよくなりました。

投稿: soukichi | 2007年10月 1日 (月) 22:41

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