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2007年6月 9日 (土)

りんごの話と唐辛子液

Tougarashieki

青森県でりんご園を始めた木村さんは、りんご栽培がうまくいかない

ことに悩んでいた。どうやっても次々に大事なりんごの樹が枯れてし

まうのだ。ついに万策尽き果てて絶望した木村さんは、自殺を覚悟し

て死に場所求めて山に登った。ついにここで死のうと決めて辺りを見

回したとき、たくさん赤い実をつけたりんごの樹が目に入った。それも

1本や2本じゃなく。誰かが手をかけたわけでもないのに、自然に健

康な実をつけているりんごを見て木村さんは驚いた。そして、自分の

りんご園をその近くに移すことを決意した。山の土がとても柔らかかっ

たことを思い出して、まず土をよく耕すことから始めた。そうして自然

から学んだ木村さんのりんご園は、いつの間にか600本ものりんご

の樹を持つまでになった。その栽培法は驚くことに、肥料はやらない

農薬はいっさい使わないという方法だった。薬剤散布をしないと最初

のうちは虫でやられたけれど、酢を撒くうちに徐々に益虫が出てきて

虫を捕食してくれるようになった。しかもその酢は機械を使って撒くの

ではなく、600本の樹に1本1本、木村さんが手動の噴霧器で撒いて

いくのだ。肥料もやらず、農薬も使わずに立派なりんごを作る秘訣を

訊かれた木村さんは笑って答えた。「愛情をかけさえすればちゃんと

育ってくれます」と。

・・・・・・ これは昨日、私がいつものようにバラに付いた大量のアブラ

ムシと格闘していたら、学校から帰って来た高校生の娘が話してくれ

た話。(実際の話はもっと拙い。)なんでも昨日、学校でそういうビデ

オを見たのだそうだ。「愛情だけあってもね~」という私に、「でも毎日

600本の樹に、1本1本話しかけるんだよ!」と娘はめずらしく反論し

た。そのビデオを見て感動した娘に「そりゃ病気だぜ、ベイビー」なん

て間違っても言えぬ。

「お母さんだって木村さんみたいなもんだよ。毎日毎日これだけある

バラの木の葉っぱを1枚1枚洗ってるんだからさ」と言って緑のアブラ

ムシだらけの手を見せてやったら「ぎょえ~~!」と驚いていた。

毎日メンテナンスしていたにもかかわらずアブラムシが蔓延してしま

った私のベランダは、「いったん湧いてしまったら、もう薬剤散布しか

ない」というセオリーに従って消毒しようと思っているのだけれど、風

が強かったり予報で午後から雷雨になると言われたりしてなかなか

できないのだ。そこで、ついに作ったのが上の唐辛子液。

バラ栽培のベテラン、ルイさんも使っているけれど、ネットで調べた

『無農薬で虫退治』のレシピによると、度数の高い焼酎に、全体量の

4分の1程度の唐辛子を細かく砕いて入れて、にんにくも入れて、2

週間熟成したものを数百倍の水で薄めて葉面散布する、というもの。

私は酒屋さんで買った35度のホワイトリカーに、100円ショップで買

って来た大量の唐辛子を種を抜いてフードプロセッサーで粉砕して入

れて、青森県産と言いつつ何故かあまりおいしくなかったにんにくを1

個分入れて作りました。粉砕した唐辛子を焼酎に入れるときに、咽喉

をやられて咳が出てまいりました。これじゃあ、アブラムシがやられる

前に私がやられちゃうかもしれぬ。葉面散布するときも自分にかかっ

たり吸い込んだりしないように、完全防備したほうがいいかもね。

低農薬で植物を育てるというのは、かくも手がかかるのだ。

まあ、愛だろ、愛。ってことで。

以下は、今日咲いたバラ。デュシェス・ドゥ・ブラバンとアンドレ・ルノ

ートル。お陰様で先日アップした私のモダン・ローズふたつの行き先

も決まりました。ああ、よかった ・・・

07duchesse_de_brabant_07_1

07duchesse_de_brabant_03_1

07duchesse_de_brabant_05

Andre_lenotre_03

Andre_lenotre_04

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La vie en rose 」カテゴリの記事

コメント

以前に『アブラムシ』は何故居るのか・・・・
存在している意味が有るのか・・・・
退治しながら考えた事が有ります。
結論は「神様の気まぐれ」と言う事にしました。
オルトランを使えば一発で退治できますが
私はあの薬の匂いが駄目で使えません。

園芸科
面白そうですね。

投稿: ルイ | 2007年6月10日 (日) 03:47

ルイさま、
そうか、オルトランね。
こないだドイトに行ったときに根元にばら撒くだけのオルトランを買おうか、スプレータイプの生薬を買おうか迷って生薬を買ったんです。
でも、これが全然効かない!!
これだけバラがあると大きなサイズのスプレーを買って来ても1回で終ってしまうし、それで全然効かないとがっかりですね。
それに、ここだけの話、バイオのバイタルを(ボトルに書いてある指示通り)暗くなってから葉面散布すると、しないときより翌朝アブラムシが大量発生しているのは何故?!
やっぱりあれはニームとともに使わないと駄目なんでしょうか?

園芸化学科の子供はこれからの暑い季節は大変です。
ほんとによくやるなあと思う。
でも楽しいみたい。
今日はキュウリの種を撒いたよ! なんて言って帰って来ます。
農作物を作る苦労もわかるし、いいかも。

投稿: soukichi | 2007年6月10日 (日) 15:05

こんばんわ。
お久しぶりです。
関東地方は竜巻とか落雷とか異常なほどの気候が
続いていますね。
こちらは一昨日久しぶりに雨が降っただけで暑い日が続いています。

今の時期、我が家でもアブラムシに悩まされています。
唐辛子液って効果があるんであればやってみたいです。でも喉がやられて咳が出るのはちょっと気をつけないといけないですね。

投稿: うー | 2007年6月10日 (日) 21:36

こんばんは〜(^^)
今日はどしゃ降りでバラの花びらもあらかた散ってしたったとです(泣)
こんな雨の次の日が蒸し暑くなると、とたんにアブラムシが増えるんだよね。アブラムシにはこの唐辛子液がいいの?んじゃ、僕も作ってみようかな・・・って言っていて自分でグビグビ呑んでしまいそうだ(笑)

娘ちゃんの「でも毎日600本の樹に、1本1本話しかけるんだよ!」っていう話、なんだか僕の子供の頃を思い出せて微笑ましかったですよ。
僕が子供の頃、道ばたで死んでたスズメを拾ってきて家族に「可哀想だね、なんとかこのスズメ生き返らないかなぁ」って見せたら、家族のだ〜れもまともに相手にしてくれなくてショックだった。
弟でさえ「そんなスズメが死んだからってどうってことないじゃん」ってのたまった。そんな無慈悲な弟が今は医者をやってる事実・・・(笑)
木村さんの話を信じる娘ちゃんに一票!この娘がいれば世の中まだ捨てたものじゃないね(^^)

投稿: カルロス | 2007年6月10日 (日) 22:07

焼酎で唐辛子液、なんだか効き目がありそう
私も作って散布してみようかしら
庭には金魚とメダカがいるのでなるべく薬は使いたくないのです
soukichiさんのところからバラもやって来るしね
ここのコメント欄を読んで分かったこと
それはバラを愛する人たちは詩的な言葉を話すこと
バラに魅せられてではなく、元の思考があってバラに向かうのかな
園芸化学科、これからは梅雨に向かい夏は炎天下の作業・・・
好きでなくては出来ないことね
りんごの樹の話に感動できる感性豊かなリサちゃん
頑張っているのね

投稿: tama.3photo | 2007年6月11日 (月) 21:39

うーさん、
これから天候不順な季節がやってきますね。
急な雨で、雨宿りがてら店に入ってくるお客さんが増えるのはいいけどね(^-^)

この唐辛子液、私はネットに書いてあったとおり唐辛子を粉砕したけれど、粉砕しないで丸のまま入れてもいいかも。
それなら咽喉も痛くならないだろうし、危険じゃないです。(撒くときは吸い込まないように気をつけた方がいいけど。)
唐辛子、って聞いただけでも、なんだか効きそうじゃないですか?
アブラムシにかけるのが楽しみじゃあー!

投稿: soukichi | 2007年6月12日 (火) 00:35

カルちゃん、
テレサ・テンみたいに喘息になって死にたかったらお飲み。

ここはやっぱり都内とだいぶ天気が違うんだなあ・・・
こっちはそんなに降らなかったよ。
ガーっと降ってアブラムシごと雨がバラの木を洗い流してくれるのを期待したんだけどさ。

カルちゃんにもそんなかわいい子供時代があったんだねぇ・・・(しみじみ)
私もいま思い出しても実にセンチメンタルな子供だったな。
かわいがってる小鳥が死ぬたびに自分を責めて泣いてましただ。
まあお互い感受性の強い子供だったということで。
いまも感受性の強い変な大人っていうことで。

投稿: soukichi | 2007年6月12日 (火) 00:42

ね、tama さん、効きそうでしょ?
私も撒くの楽しみなんです。
そうそう、私のとこからバラも行きますよ。
それも楽しみです。
人の家、人の庭、実際に見なくても想像するの大好きなんです。

バラを長くやっているとわかるのは、バラは人にニュアンスをくれます。それは、いい例かどうかわからないけれど、煙草を喫う人(素敵な人をイメージしてください)と喫わない人の違いみたいなものかな。
お酒が飲める人と全く飲めない人の雰囲気の違いと言うか・・・
それ以上のことは持って生まれたものかもしれないけれど。

リサは単純に勉強が嫌いなんです。
で、何か作業に没頭するのは嫌いじゃないみたいですね。
小さい頃は大掃除のときに率先して床を磨いてくれたりして、それも楽しげにやってくれたりして、面白い子だなって思ってました。
最近は掃除が楽しくなってきたんですって。
料理にも少しは興味持ってくれないかしらねー

投稿: soukichi | 2007年6月12日 (火) 01:09

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