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2007年6月30日 (土)

みろりちゃんとG.H.Nineに秋山さんを聴きにゆく

Ghnine

先週末「もう土曜日だ」と書いたのがつい数日前のように思えるけれどもう週末だ。

そして今月も今日1日で終わり。

明日からは7月だ。

早い! 

時間には『物理的な時間』と『心理的な時間』というのがあって、『心理的な時間』

は脳内にある『体内時計』と密接な関係があり、それは文字通り、時間の感覚を

司っていると同時にホルモン・バランスや代謝機能をコントロールしている。この

『体内時計』が正常で代謝が活発な状態だと『心理的な時間』は速くなり、『体内

時計』が乱れていて代謝が低下している状態だと逆に『心理的な時間』は遅くなり

『物理的な時間』を早く感じてしまうのだそうだ。つまり最近、物理的な時間の方を

早く感じている私は、代謝が低下して『心理的な時間』がスローダウンしているの

だということができそう。

まあ余談はこれくらいにして、そんなわけでもう月曜の夜のことになってしまった

けれど、友達でジャズ・ヴォーカリストの清水翠さんと一緒に、上野に古くからあ

G.H.Nineというライブハウスに、秋山一将さんのライヴを聴きに行った。

実をいうとこの日は息子も行くことになっていたのだけれど、あろうことか家を出

る直前になって些細なことで口論になり、息子は「もう今日は絶対に行かない!

誰がお母さんとなんか行くもんか!」といって、プイと家を出て行ってしまった。

この日は翠さんとの約束でもあって、「君はこんなつまらないことで簡単に人との

大事な約束を破るのか。君にとって約束っていったいなんなんだ!」といってみた

ものの、怒ってる最中の息子にそんな言葉が通用するわけもなく、本当は相当に

行きたかったはずであろうライヴをドタキャンしてどこかに行ってしまった息子。

ほんとうに馬鹿タレだね。

そんなわけで、行く前にいろいろアクシデントがあって出かけたこの日のライヴ、

それでは秋山一将さんとはどんな人かというと、70年代のジャズ、フュージョン・

シーンを知っている方ならよくご存知だろうし、当時ギター少年だった方にとって

は憧れのギタリストかもしれない。残念ながら私は若いころは洋楽一辺倒だった

から当時の秋山さんについては何も知らないのだけれど、渡辺香津美と並び賞

されるギタリストで、あのウルサイ清水翠をして、『日本にほんの僅かしかいない

ほんとうに本物のミュージシャン』と言わせる人なのである。そして何を隠そう、

そんな繋がりで、今年から秋山さんにギターを習うことになったうちの息子、もと

もと子供にはあまり自分のテリトリーに入ってほしくない私がこの日息子を一緒

にライヴに連れて行こうと思ったのは、そんな秋山さんのライブを息子に(もちろ

ん私も聴いてみたかったけれど)一度は聴かせてあげたいと思った親心なのだ

けれど、つくづく子供っていうのは親の心子知らず、です。

当の秋山さんはというと、初めてお会いするなり、「あれ、息子は?」と訊くので

事情をそのまま説明すると「あーりゃりゃ。俺は知~らない、っと!」なんていう

人。大変、気さくな方です。「まあ、じゃあ、今夜は大人だけで楽しんでいってくだ

さい」といわれてはじまったライヴ、オープニングは『タイアップ』というアップテン

ポの曲で、のっけから威勢のいいタイコではじまり、すごく切れのいいスリリング

な演奏を聴かせてくれた。次は『モーニング・アフター』。この日は写真にもある

とおり、サックスの峰厚介さん率いるクインテットで、日本の一流ジャズ・ミュージ

シャンによる大人の音楽を展開し、全7曲くらいをあっという間に聴かせてファー

スト・ステージが終った。

初めて聴いた秋山さんのギターの印象は、言葉ではうまく説明できないのだけれ

ど、1音の音の広がりがすごかった。秋山さんが弾き始めると、どんな音楽の途

中であっても、まったく別の音楽が立ち現れ、気持ちよく別世界に連れて行ってく

れる、感じ。それは素晴らしく気持ちの良い空間が、人をリラックスさせて様々な

イメージを喚起させてくれるのと似ているかも知れない。そしてこの日、翠さんが

なんどもなんども力説していたのは、世の中に一流といわれる人はたくさんいる

けれど、本物のミュージシャンなんてほんの一握りしかいないってこと。「私もいま

までいろんな人とやってきたけど、紛れもなく秋山さんは世界に誇れる本物のミュ

ージシャンだよ」と。

私が今週なかなか記事が書けなかったのは、私と思考回路が全然ちがう妹との

あいだで病気に関するメールのやりとりがずっと続いていたことや、我儘な息子

のことで心が消耗していたのにくわえて、コンピュータの不調や物理的な睡眠不

足が大きかったけれど、最も大きかったのは、自分が感じる音楽について書くこ

との難しさからだった。私はミュージシャンでもなければ楽器をやっているわけで

もないし、ただただ好きで音楽を聴いているだけの人間なので、果たして自分の

聴き方が合っているのかどうかさえ定かじゃないのだけれど、昔から自分の感覚

と勘の良さだけは自信があって、こんな風にたまにプロのミュージシャンと会って

率直に話したりすると、ああ、自分の耳はやっぱり良かったんだと、あらためて

確認したりするのです。ただ、どんなに私が自分の少ない言葉を駆使して音楽を

語ろうと、百聞は一聴に如かず。

あなたの音楽はあなたの感じるところが全てなのだから、たまにはこんなJAZZバ

ーに出かけて、単純に音楽を楽しむ時間を作ってみてはいかがでしょうか。

とっかかりはなんでもいいのです。

目の前で繰り広げられる臨場感あふれる演奏を肴に飲むおいしいお酒やお料理

が目的でも。(最初はね。)

私はクラシックからローリー寺西までなんでも聴くほうだから翠ちゃんがいうように

J-POPがぜんぶ駄目とは思わないけれど、日本のヒット・チャートはひどすぎる。

良い音楽を聴いたあとではなおさらそう思うけれど、みんな、お金を出すところが

間違ってるよ。世の中にはヒット・チャートにはぜんぜん関係なくても、良い音楽を

コツコツやり続けているいいミュージシャンがたくさんいる!

ぜひ目を(耳を)向けてほしいと思う。

ちなみに翌朝は私も午前様でひどく眠くて、昨日は息子に朝から話しかけられる

とうざったいなどといわれたので黙々と朝食を食べていたのだけれど、息子のほ

うから「昨日は何時に帰ってきたの」などと訊いてきたから、それから少々長く話

した。世の中に母子家庭や父子家庭の子供なんてゴマンといるけど、君は自分が

すごくラッキーだっていうことをわかってないんじゃないか、というようなことを。

だって、そうじゃないですか? 

18歳でまだ何かをはじめたばかりのときにその道の本物の人と出会えて、その

人から直にマンツーマンで教えてもらうことができるなんて、ラッキーの極みといわ

ずしてなんといおう。

たとえそれが秋山さんの仕事で、お金を払いさえすれば習えるのだとしても。

私が15歳でみつけた詩人は本物の詩人だったけれど、彼が生きている間につい

ぞお会いする機会はなかった。いまになってさえ、その後悔はとても大きい。

本物の人から何かを教えてもらったことで何かになれたとしても、また何にもなれ

なかったとしても、そんなことには関係なく、そういう時間、そういう経験こそ、人生

においては宝じゃないかなあ、と思うのです。

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2007年6月28日 (木)

梅雨の晴れ間

07carlotte05

高原の朝のように爽やかな梅雨の晴れ間の朝に、涼しげに揺れてい

るレモンイエロー。シャルロット。

07carlotte06

春先の1番花はうどん粉病で開かなかった粉粧楼も咲いた。

秋のピンクの花とは違って夏の粉粧楼は、綿のような白。

07funshourou_01

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2007年6月24日 (日)

2番花の季節

07vela

今日は朝からずっと雨で、梅雨らしい1日となった。

私のベランダでは相変わらずアブラムシとの果て無き攻防が続いて

いるけれど、バラがぽつぽつと2番花を咲かせ始めた。

上は季節や気候によって、白、クリーム、アプリコット、ピンクと、全く

違う色、違う雰囲気で咲く不思議なミニバラ、ベラ。今日の薄曇りの

空の下で輝くばかりだった。下は、だいぶ小ぶりになったヘリテイジ。

07heritage_21_1

そして開き始めのライラック・ローズ。

07lilac_rose_10

シャルロットは今回もいっぱい蕾をつけた。

07sharlotte

もう何度咲いたかわからないほど咲き続けている、ドュシェス・ドゥ・

ブラバン。

07duchesse_de_brabant_10

ルイさんからもらったティの貴婦人、ペルル・デ・ジャルダンも、たった

ひとつだけの花を咲かせた。実際はミニバラくらいの小さな花なのだ

けれど、ミニバラにはとうてい無い雰囲気。なんともいえない中間色と

この曖昧な咲き方はオールドローズそのもの。

本当は黄色いバラなのだそうだけれど、昨日見たときはピンク、そ

して開いたところはアプリコットが強く出た。

Perle_des_jardins

上が朝、下が夕方。1日のうちでもこんなに違う。

Perle_des_jardins01

最後はおまけ。雨に濡れたクレマチス。

Clematis05

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2007年6月23日 (土)

夏空とプール

07summer_sky

1週間がとても早い。

先週、プール帰りに炎天下で疲れて何も作る気が起きなくて、ハンバ

ーガーを買って帰ったのがつい数日前のことのように思えるのに、も

う土曜日だ。

昨日いつものように2時半に寝て、今朝しっかり7時間眠って起きた。

土曜のスイミングの日はしっかり眠らないとプールではきつくて泳げ

ない。寝室を出てダイニング・ルームに行くと、クーラーでも入れたよ

うに涼しい。なぜかと思ったら今日は北側の窓から涼しい風が入って

くるらしい。昨日、大気が雨で洗われたせいもあるかもしれない。

窓の外を見れば、すでに太陽燦々で陽射しは熱そうだけれど、高原

にいるみたいに爽やかな朝。食事をして幾つかメールの返事をして

シャワーを浴びてプールに行く。私は6月にしてすでにタンクトップに

デニムにラフィアの帽子に下駄サンダル、という夏仕様。

自転車に乗っていると前から長袖に手袋に帽子に日傘、という女の

人と多く擦れ違うけれど、見るからに暑苦しい。夏のいいところは薄

着になれることなのに。私のむきだしの腕はすでに日に焼けて小麦

色だ。空は気持ちの良い夏空!

クラブに着いて「暑いけど湿度がなくて爽やかですね!」と言ったら

大いに反論された。人の感じ方はいつだって千差万別だからしかた

ないけど、でも、いったいぜんたいみんな文句が多すぎる。寒いの暑

いの雨が降リすぎるの降らないのって。文句を言ったからってどうな

るわけでもないのに。先日某番組で、細木和子が「みんな幸・不幸の

感覚がおかしいんだ。少々何があっても五体健全で、最低限衣食足

りていることを幸せと言うんです」と言っていた。私は細木和子はお顔

も使う言葉も美しくないから好きじゃないけれど、言っていることは至

極古風でまっとうで、日本人の王道みたいなことばかりだと思う。衣

食足りている、と感じるその心のありようがまた人それぞれ千差万別

なのであって、そこには天と地ほどの差がある。たとえ地のレベルで

も衣食足りて幸せだと感じるなら、それも真なり。天のレベルでも足り

ないと思うなら、それはもはや餓鬼というんでしょう。

プールサイドに出るとプールの水が天井から差し込む陽の光を反射

して青くきらきらしている。これが好きだ。心が開放される。カルキの

匂い。私が5年もスイミングを続けていることをエライと言う人もいるけ

れど、単に私に合っているのだと思う。なかなか上手くならなくても水

に入るのが好きだし、相手のいるスポーツと違って自由なところがい

い。テニスクラブのように特別上手い人が幅をきかせるようなこともな

いし、いやらしい派閥もなければ上下関係もない。誰とでもふつうに

会話はするけれど、世の中に負けず嫌い、我の強い女性というのは

多いもので、そういうのが鬱陶しかったら、話さないでもいられる。き

れいな空を見ながら黙って熱いジャグジーに浸かっていればいい。

私にとってプールで泳げることはしあわせなことだ。何も文句は無

い。まず健康ってことだから。

買い物をして家に帰るともう3時半なのだけれど、今日2回目の食事

をする。パン屋さんで買って来たベーグルのサンドイッチに、本当は

甘いカフェラテでも飲みたいところだけれど、甘すぎるし、あれに入っ

ているミルクは身体に悪そうなので野菜ジュースにする。大きなコッ

プに野菜ジュースをなみなみと注いで、レモンをぎゅっと絞ったら、そ

れだけでヘルシー。

Tomato_juice

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2007年6月22日 (金)

やっと雨が降りだした

07matilda_05   

先週の金曜に入梅宣言を聞いてからずっと真夏日だった東京にも、

やっと雨が降りだした。梅雨の季節は好きではないけれど、連日の

暑さにまいっていた身体には、恵みの雨に思える。雨の音を聴きな

がらほっとするひととき。ベランダではマチルダが雨に濡れていた。

このバラにはしっとりした雨が似合うようだ。

純真無垢でまっすぐな眼差し。

07matilda_04

新しく咲いたクイーン・オブ・スウェーデンはアプリコットが強く出た。

小さいけれど、とても端正な花。

Queen_of_sweden08 

Queen_of_sweden07_2

そしてクレマチス。

Clematis04_1

バラのコンパニオン・プランツにしているチャイブの花も咲いた。

私の短い経験によると、バラのコンパニオン・プランツに適しているの

はチャイブのようなネギ系とガーリック、ローズマリーとラヴェンダー。

思いのほか良くなかったのはカモミール。植物全般のお医者さんだと

いうから期待していたのだけれど、偶然なのかどうかカモミールを植

えていた鉢のバラだけが、植える前より状態が悪くなってしまった。

なんでもやってみないとわからないものだな、と思う。

それにしてもこの花はチャイブにしては色が白すぎるから、もしかした

らガーリック・チャイブかもしれない。

Chives

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2007年6月20日 (水)

子供の頃の夏

Manatsubi_07

今日も暑い。

暑いけれど、昨日のように部屋の中でじっとしていてもじっとり汗ばむ

ような耐え難い蒸し暑さではなく、陽射しは強烈だけれど木陰に入れ

ば風が爽やかに感じられるような、カラっとした暑さだ。

子供の頃の夏のようだ。

炎天の外に出ると陽射しは痛いほど熱く、光と影のコントラストは眩

暈がしそうなほどくっきりしていた。子供ながらに現実感を失いそうに

なりかけたほどだった。汗だくになって外から帰ってくると、部屋の窓

は開け放たれていて、白いレースのカーテンが翻り、扇風機が回っ

ていた。スイカを食べて午後のお昼寝。

瞼のなかを光が遊び、扇風機の風と窓から入る風が心地よかった。

あの夏はいったいどこにいったんだろう。

今日も天気予報ははずれたようだ。雨の気配はまるでなく、最高気

温26度というのも嘘だろう。この分だと、今年こそ強力なUVカットの

日傘を買わないと駄目かも知れないな。

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クレマチス

Clematis_01_2

私のクレマチスがやっと小さな花をひとつ咲かせた。

ビチセラ・オレンジギャル。

『ビチセラ』とは、小ぶどうの意味。

たしかに葡萄みたいに濃い赤紫の花なのに、オレンジギャルとは何

ゆえ? もうひとつのテキセンシス・プリンセス・ダイアナは蕾をつける

どころか、まだいくらも伸びてない。やっぱり日当たりの悪さが原因だ

ろうか。まだ伸びたのはわずかだから、今からでも誘引をほどいて日

当たりのいい場所に鉢を移したほうがいいだろうか。

私の頭のなかではとっくにクレマチスは縦横無尽につるを伸ばし、私

の思考に絡まって、あちこち花だらけなんだけど・・・

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2007年6月18日 (月)

初めての収穫

Shyukaku

今日の夕方、園芸科学科に通う15歳の娘がにこにこして帰って来ま

した。手に持ったビニール袋の中には、彼女が初めて種から育てた

キュウリが。スーパーで売ってるのよりずっと大きくて立派です。

小さいじゃがいもは小芋だそう。紫たまねぎがふたつに割ってあるの

は、中が腐ってないか先生が確かめたからだそうです。

野菜を育てていて何が楽しいって、やっぱり収穫のときでしょう。

自分が育てたんじゃなくても楽しかった、小学校の芋掘り遠足のこと

が思い出されます。さっそく夕飯にしました。

紫たまねぎとキュウリは鰺のマリネにしたかったけれど、鰺が売り切

れてたのでスモークサーモンのマリネ。紫たまねぎがぴりっと辛く。

Shyukaku_01

ほんのちょこっとしかなかった小芋はタマネギとベーコンを炒めて、コ

ンソメで煮てバターを入れたら、もっちりとおいしかった。どちらも低農

薬で育てられた野菜。次なる収穫が楽しみです。

Shyukaku_02

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クイーン・オブ・スウェーデンが咲いた②

Queen_of_sweden04

昨日、小ぶりの花弁数の少ない花、と書いたけれど大きな間違いで

した。開き始めたら、花びらがぎっしり詰まったカップ咲きの花。

いったいあの小さな蕾のどこにこれだけの花びらが隠れていたのか

と思うくらい。クイーン・オブ・スウェーデンの特徴は、まっすぐのステ

ムに超カップ咲きとでも言いたいような花が、上を向いて凛と咲くとこ

ろ。コンパクトな樹形。そして、このピンクは今まで見たことのないよう

な涼しげなピンクです。

Queen_of_sweden06

Queen_of_sweden05

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2007年6月17日 (日)

クイーン・オブ・スウェーデンが咲いた。

Queen_of_sweden02

我が家に来てから初めて、クイーン・オブ・スウェーデンが咲いた。

2番花だからだろうか、小ぶりで花弁数の少ない花だけれど、清楚で

気品のある花。今日も朝から真夏日だけれど、涼しげな風情。

Queen_of_sweden03

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2007年6月16日 (土)

ブログ2周年ということで

2years

この『そうきちのcolors.』というブログを始めてから、なんと今日で

2年が経ってしまった。

始めてから今日までの総アクセス数107698、記事数809、コメン

ト数6817。去年も同じことを書いたかもしれないけれど、子供の頃

から日記をつけてもたいてい三日坊主だった私が、よく2年も続けて

こられたと思う。『ブログは基本的には自分のアウトプットとしてやっ

ていること』と、いつも公言してはばからない私だけれど、今まで続け

てこられたのも、ひとえに温かいコメントで私をウルウルさせてくれた

り、面白いコメントで私を笑わせてくれる皆さまのお陰と、心から感謝

しています。

つきましては2周年記念、ということで、ささやかながら私のオリジナ

ルセレクトのCDをプレゼントしたいと思います。また例によっていつ

もの思いつきで、まだどんなものにするかも全然決めてないのだけ

れど、ブラジル音楽好きの私のことだから、きっとブラジル音楽中心

の選曲になるんじゃないかと思います。音楽好きなあなた様と、夏の

サウダーヂな気分をシェアできるような、好きな曲満載で胸キュンな

セレクトになればいいなと思っています。

ご希望の方は右下のメールリンクから、『CDおくれ!』と私にメール

してください。もうすでに私のところにアドレスのある方は、お名前だ

けでもOKです。たいした人気ブログではないので、マックス10名ま

で。10名になりしだい締め切り、先着順に送らせていただきます。

まだこれからぼちぼち曲を聴いたり選んだりして、空いた時間に作業

しますゆえ、ちーと時間がかかるかもしれませんが、ご了承ください

ませ。それでは、どうかよろしゅう♪

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2007年6月15日 (金)

真夏日&tama さんが来た

Manatsubi070615

東京は昨日入梅したばかりだというのに、今日はいきなり朝から晴

天の真夏日。きれいな青空に白い入道雲がもくもく浮かび、気温も

今シーズン初めて30.6度を記録した。6月にこの気温になったこと

は過去に例がないそう。そんな真夏日の今日は、『tama・季節のア

ルバム』のブロガー、tamaさんがバラを受け取りにやって来た。

クルマで颯爽と現れたtama さんは、見るからに元気で笑顔の華や

かな女性。私の大きなバラをクルマに積んだあと、いつものごとく珈

琲を飲みながら、しばし楽しくお喋りに興じたのでした。

最近、とてもいい整体の先生を見つけて通っているというtama さん。

そこではアーユルヴェーダも受けられるのだそうで、そのサロンで勧

められてtama さんが毎日飲んでいる、眼精疲労に効くという菊のお

茶をいただいた。カップに菊の花を数個入れて、お湯を注いで数分抽

出し、花が開いたらそれをそのまま食べてお茶を飲む、というもの。

さっそく試してみたのだけれど、こんな感じです。

Kikukacya_01

食べると菊の花はほろ苦く、お茶の香りと味はカモミールそっくり。

飲んだら一気に体温が上がって汗が出てきた。

調べてみたら、漢方では菊の花はアジアのカモミールと言われてい

るそうで、夏の飲み物として眼精疲労に効くほか、肩こりや風邪のひ

き始めにも良いそう。このところなんだかいろいろあって疲れが溜ま

ってとれない私は、すっかり免疫抗体が下っているらしく、口の中に

いっぱい口内炎ができたり舌が腫れたりしていて、ちゃんと食事がと

れない状態。しばらく冷たいものや珈琲を飲むのをやめて、この菊花

茶を飲んでみようかと思います。

tama さん、いろいろお土産ありがとう。今度はもっと元気なときに、

一緒にお昼ご飯でも食べましょう。tama さんのお庭でバラがきれい

に咲きますように。

下の写真は午後6時40分を回った頃の空。

なんともきれいでした。

Manatsubi070613b

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2007年6月14日 (木)

避難民そうきちとMusica Frontera Argentina

Puente_celeste_3 Axel_krygier_2

Juana_molina_2 Kabusacki


今朝はほんとにびっくりして心底まいった。

いつもは朝6時に目覚まし時計が鳴って、遅くとも6時半までには起

きてお弁当を作って7時には朝食、というのが私の日常なのだけれ

ど、今日に限って高校生の娘が休みだというのでいつもより1時間も

遅く起きて、のんびり朝食を食べていたのだった。いま思えばそれが

間違いの始まりだった。いちばんに食事が終って食器をキッチンにさ

げに行った息子が、水道の蛇口をひねって「あれ?水とまってる?」

と言う。「え? 嘘!!」と、蛇口をひねれば、見事に断水しているで

はないか。なんで???! 慌てて水道のメーター・ボックスを開け

るが元栓を締めた形跡はなく、玄関のポストにそれらしきお知らせも

入ってない。回覧板も回ってきてない。それで、なんでいきなり断水

になるんだ! おもむろに窓の外を見れば、家の前にある給水塔に

作業員らしき人が入って行くのが見えた。下の集合ポストを見に行っ

た息子は、ポストには何も入ってなかったけれど、掲示板に今日の9

時から5時まで断水って貼り紙がしてあったよ、と言う。

ガ~~~~ン!!!

こういう日に限ってバスタブのお湯は落としてるわ、いつもなら前日に

作っておく冷蔵庫の麦茶は空っぽだわ、当然トイレも使えないわで、

もう最悪。そのときすでに身支度が終っていたのはさっきまで洗面台

を占領していた娘だけで、息子も私もまだ頭に寝癖をつけたままだっ

た。まだ顔も洗ってない。私たち2人はともに癖ッ毛の猫ッ毛で、朝い

ったん髪を濡らさないことにはどうにも始末に終えないのだ。しかもよ

りにもよって今日は私は高校の役員で学校、息子はギターを習いに

行く日ときてる。困り果てている私の横で、カッコつけたい盛りの息子

は頭を抱えてる。どうしたものかと放心していたら、娘がけろっとした

顔で、「M子さんに電話してみたら?」と言う。うん、と言いつつ電話を

すれば、なんといつも会社に行っているはずのPさんが出るではない

か。ハイ、終了。他人事のようにどこか可笑しそうな顔をしている娘、

「じゃあ、Nやんに電話したら?」。もう、それしかない。でもNだってこ

の時間にはもう家を出てるんじゃないか?

と思いつつ電話をすると聞き慣れたNの声が「もしもし」と出てきた。

かくかくしかじかと説明すると、Nは大変だねと笑いながら、でもあと

20分で家を出なきゃならないし、家が散らかっていて汚いから見ら

れたくないとかグズグズ言っていたけれど、結局じゃあ来ればという

ことになった。この人はどちらかというとふだんいつも閉じている人な

のだけれど私はオープンな人間だし、こんな電話ができるのも私たち

がセミ家族だからなんだと思う。

まず先に行って鍵を預かってくることになっていた息子がシャワーを

浴びて雨のなか濡れた髪で帰って来た。Nやんは午前中は家にいる

ことにしたから来るなら来てって言ってたよ、と言う。とても久しぶりに

Nに会った息子はNの憔悴ぶりにひどくショックを受けたようだった。

そして「Nやんて意外と温かい音を聴く人なんだね」と言うから「何が

かかってた?」と訊くと、「わからないけど子供の声が入ったオノ・セイ

ゲンみたいなの」と言う。N自身は昔、サイバーな打ち込み音楽ばか

りやっていたから、デジタル音楽好きのイメージがあったんだろう。

ノーメークに寝癖隠しの帽子、TシャツにGパンという格好で、プール

バッグにバスタオルといつも冷蔵庫に常備しているとっておきの珈琲

豆を突っ込んで、「すみません。避難民そうきちです」と言ってNのと

ころに行くと、慌てて片づけたらしい意外とすっきりとした部屋があっ

た。やれやれ、木曜の朝に親子で人の家でシャワーを借りることにな

るとは。トホホな気分でバスルームのドアを開けるとそこはひどいこと

になっていた。新婚の彼らがこのマンションに引っ越してきてから16

年、歳月は容赦なく夫婦の関係も建物の様相も変えてしまったよう

だ。13階のシャビィなバスルームの窓から、雨の新青梅街道の坂を

上がってゆくクルマが見え、シャワーの音に混じるように、水彩画の

ような瑞々しい音楽が流れてきた。なんだろう? 

ちょっとスパニッシュなアコースティック・ギターや、フォルクローレの

ようなアコーディオン、繊細でニュートラルなヴォーカルはボサノヴァ

にも似ているけれど、言語はポルトガル語じゃなくてスペイン語。

たしかに息子が言ってたように温かい音だ。悪くない。早々にバスル

ームを出て身支度をして、いま流れていた音源について尋ねたら、

上の左端のアルバムを見せてくれた。プエンテ・セレステ。

ブラジル音楽にMBPがあるようにアルゼンチンにはそれに対抗する

ようなMFAというのがあるらしい。アルゼンチン音響派。

「自分的にはいまアルゼンチンがけっこうきてるんだよね」とN。

一気に8枚くらいの、入手困難だというアルゼンチン音響派と呼ばれ

るミュージシャン達のアルバムを見せてくれた。フアナ・モリーナ、フェ

ルナンド・カブサッキ、アレハンドロ・フラノフ、サンティアゴ・バスケス

アクセル・クリヒエールといった、どれも難しい名前のアーティストば

かり。アートワークも独特な感じでなかなかいい。

ふだんはいつ会っても冴えない感じで元気のないNなのに、音楽の

話題になったら俄然乗ってきた。それに音楽(主にCMソング)の仕

事がなかなかお金にならなくて貧乏しているみたいなのに、相変わら

ず音楽には投資しているようだ。いいなあ、これ。入手困難なの? 

と言ったらコピーしてくれるっていう。やったね。ツェッペリンの前にも

後にもロックはあらず、と断言する息子には、ツェッペリンのビデオを

DVDにしてくれるそうだ。ありがたいです。

そんなわけで突然の断水でひどいことになったけれど、思わぬところ

で未知なる音楽に出会った私。そうきち歩けば音楽にあたる。

音楽が好きだというだけで、若い頃からずっと私のまわりにはいつも

音楽をやる人間がいた。それは今も変わらない。CDが全然売れな

いこの時代にあって、貧乏しながらもなけなしのお金を音楽に投資し

てきた私たちなんだもの。たまには音楽のミューズが私たちに向か

ってにっこり微笑んでくれるのを、心から享受してもいいよね。

なんて思ったのであった。

いつかセミ家族で南米音楽の旅ができたら楽しいだろうなあ。

下は徐々にアルゼンチンからメキシコに移行してきているというNや

んお勧めのカフェ・タクーバ。

Cafe_tacuba

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2007年6月13日 (水)

消毒の後

07duchesse_de_brabant_08

ここ数日、30度近い夏日が続いている東京。

私の住んでいるここは建物の4階でふだんから風が強いのに、春先

からずっと強風続きでできなかったバラの消毒を昨日した。

バラの薬剤散布は風のない晴天の早朝か夕方、と決まっているけれ

ど、少々風のある夕方でももはやもう待てぬ。ホームセンターで数あ

る薬剤の中からさんざん考えて今回使ったのはベニカXスプレー

『害虫はノックダウン効果ですばやく退治』というのと、『病気には浸

透移行性の殺菌成分で、予防と治療に効果的』というのに惹かれて

買ったけれど、見事に効きました。夢の中まで出てきて、あれだけ私

を悩ませたアブラムシは今朝は嘘のように全くいない。いったいここ

数週間の私の苦労はなんだったのかと思うほど。でも当然のことな

がら益虫と言われるてんとう虫の姿もいない。バラのコンパニオンプ

ランツにしているカモミールのせいか、米酢を散布しているせいか、

ここ最近すごく増えていたのに。

これがベストなやり方かどうかは難しいところだけれど、やっぱり最低

限の薬剤散布は必要だと痛感した朝。アブラムシに集られてないバ

ラたちも、心なしか伸び伸びと安らいでいるように見えます。

以下、消毒されてさっぱりした今朝の気持ち良いベランダの風景。

(上は次々とつぼみを上げるドュシェス・ドゥ・ブラバン。)

07antique05

新しい花をつけるたびに花を小さくしながらも、なお美しく咲いている

アンティーク・コルダナ。(上と下)

07antique06

クイーン・オブ・スウェーデンも淡いピンクの蕾をつけて。

Queen_of_sweden01

アブラムシがいたときにはいっぱいいたアリもいなくなりました。ちな

みにアリっていうのは益虫なんだろうか害虫なんだろうか。いつかア

リを観察していたらアブラムシを食べていたので益虫かと思いきや、

アリがアブラムシを木から木へと運んで蔓延するのだという。

冬にアブラムシがバラの木を上っていたらカイガラムシがいるという

し、やっぱり害虫になるのかなあ・・・・・・

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2007年6月11日 (月)

はじめてのバラ

Barabon_2 

私が初めて買ったバラのバイブルとも言える本は、通称Mr.バラと呼

ばれる鈴木省三さんの本でした。そして初めて買ったバラの苗はハ

イブリッドティーの『ホワイトクリスマス』。当時は今ほどバラのことは

知らなかったけれど、白バラの代名詞とも呼ばれるバラで、アイボリ

ーの美しく整った花形と香りが素晴らしいバラでした。まだイングリッ

シュローズが誕生したての頃で、オールドローズもなかなか手に入り

にくかった頃。その後、空前のガーデニング・ブームがやってきて、

『私の部屋ビズ』というガーデニング雑誌が創刊され、そこから出た

ムック本の『バラの園を夢見て』は私を虜にし、いったいどれだけ眺

めたことか。眺めすぎて今では綴りが取れてページがパラパラ落ち

てくるほど。それは今から約12年前のことでした。熱しやすく冷めや

すい日本人のこと、当時はきっとこのガーデニング・ブーム、バラ熱

も一過性に終るのだろうと思っていたのだけれど、どうやらバラはす

っかり日本人の庭に定着したように思えます。いまやイングリッシュ

ローズもオールドローズも近所のホームセンターでいつでも買えるほ

ど身近になりました。次々に新しい品種が売り出されるなか、今年は

フレンチローズなるバラが初めて日本に上陸しました。

この『はじめてのバラ』は、そのフレンチローズの総代理店であるロー

ズ・オブ・ローゼス社の専務取締役、巷では『バラの貴公子』と呼ば

れている大野耕生さん監修の本です。コンセプトは『はじめてさんの

ためのローズバイブル』。私はもういささか初心者とは言えないのだ

けれど、バラのプロが初めてバラを育てる人にどんなことを言ってい

るのか知りたくて、それとお目当てのフレンチローズの写真が見たく

て買いました。バラ栽培についてはもう私にはそれほど真新しいこと

は何もなかったのだけれど、バラの庭造りのアイディアが満載で、コ

ーナーと仕立て方別に、それに適したお勧めのバラなどがピックアッ

プされていて、これから少しずつバラを増やしていこうと思っている方

には良い本だと思います。栽培についても、『本当に必要な12ヶ月

栽培管理』として初心者にも安心で必要なことだけをわかりやすく書

いてあるので、文字通り初めてバラを育てる方がバイブルにするには

いいかも。自分にとってのバイブルといえる本を1冊手に入れておくと

迷ったときにはいつでも確認できるので便利です。バラを始めて最初

の数年は神経質にならない程度になるべくセオリー通りにやって、そ

うしているうちに自分の経験でアレンジが利くようになってきます。

お恥ずかしいことに私が今よりもっとバラにハマっていた頃は、いつ

か自分のバラ本を出すのが夢でした。私がバラ本を作ったら、やっぱ

りあんまり実用書にはならないかなあ・・・

ガーデニングショップで働いていた頃によく店頭でお客さんに熱く語

っていたのは、たとえ小さな庭でも、ベランダでも、たったひと鉢バラ

を有することで生まれる生活の愉しみについてでした。まるで『星の

王子様』の愛したたった1本の我儘なバラのように。映画『レオン』の

中で孤独な殺し屋がマチルダに出会う前まで、唯一大事にしていた

観葉植物みたいに。そんな私のドリーミーな話に共感してバラを始め

てしまう奇特なお客さまもいたのでした。その思いは今でも私の胸に

あって、いつか今のようにこんなにバラを持つことができなくなったと

しても、たったひと鉢のバラを大事に大事に育てるのもいいな、なん

て思います。

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2007年6月10日 (日)

サウダーヂな青空

Aozora070610

やろうと思えばやることはいっぱいあるのに、といって何も手につか

ず、それでいてどこか物足りなく暮れてゆく休日の午後。

もう少しでサウダーヂな時間だなあと思っていたら、突然ブロガー友

達から電話がかかってきた。直接話すのは初めてなのに、前から知

っている知り合いのようでもあり。ほぼ毎日のようにお互いの生活の

一端を垣間見て、活字による会話をして、ふだんの生活の中ではそ

れほど他人に見せることのない頭のなかのわずかな部分を見せあっ

て、ちょっとばかしわかりあった気分になったりシンパシーを感じたり

している関係でありながら、どちらかがある日ポンとネット上から消え

てしまえばそれっきりになるかも知れなくて。ブロガー友達っていうの

は実に危うくて不思議な関係だと思う。

電話を切ってラジオをつけたらいつものように『サウジ・サウダーヂ』

が始まった。物足りない思いはまだ続いていて、ベランダに出て空を

見上げたら、久しぶりに空の写真が撮りたくなった。いつもの私の部

屋から見えるなんの変哲もない平凡な空なのにサウダーヂな空だ。

夏の前には梅雨があるんだよ。でも梅雨が終って夏が来たら?

今年は去年みたいに徒に期待感を掻き立てられることもなくさっぱり

した気分だけれど、その癖、自分の細胞の青い部分について思いを

馳せてみたりして。教授のどこか虚ろな瞳、物憂いピアノの音や、一

瞬こころをいっぱいに満たして移ろってゆくしあわせな光のことなども

去来して。計画は得意なほうじゃないけど、夏の終わりに茫々漠々

たる思いに陥らないためには、今のうちにちょっとは計画しておいた

ほうがいいよ、なんて言うのだ。7時を少し過ぎて、私の部屋から見

える窓という窓はぜんぶ Twilight blue

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2007年6月 9日 (土)

りんごの話と唐辛子液

Tougarashieki

青森県でりんご園を始めた木村さんは、りんご栽培がうまくいかない

ことに悩んでいた。どうやっても次々に大事なりんごの樹が枯れてし

まうのだ。ついに万策尽き果てて絶望した木村さんは、自殺を覚悟し

て死に場所求めて山に登った。ついにここで死のうと決めて辺りを見

回したとき、たくさん赤い実をつけたりんごの樹が目に入った。それも

1本や2本じゃなく。誰かが手をかけたわけでもないのに、自然に健

康な実をつけているりんごを見て木村さんは驚いた。そして、自分の

りんご園をその近くに移すことを決意した。山の土がとても柔らかかっ

たことを思い出して、まず土をよく耕すことから始めた。そうして自然

から学んだ木村さんのりんご園は、いつの間にか600本ものりんご

の樹を持つまでになった。その栽培法は驚くことに、肥料はやらない

農薬はいっさい使わないという方法だった。薬剤散布をしないと最初

のうちは虫でやられたけれど、酢を撒くうちに徐々に益虫が出てきて

虫を捕食してくれるようになった。しかもその酢は機械を使って撒くの

ではなく、600本の樹に1本1本、木村さんが手動の噴霧器で撒いて

いくのだ。肥料もやらず、農薬も使わずに立派なりんごを作る秘訣を

訊かれた木村さんは笑って答えた。「愛情をかけさえすればちゃんと

育ってくれます」と。

・・・・・・ これは昨日、私がいつものようにバラに付いた大量のアブラ

ムシと格闘していたら、学校から帰って来た高校生の娘が話してくれ

た話。(実際の話はもっと拙い。)なんでも昨日、学校でそういうビデ

オを見たのだそうだ。「愛情だけあってもね~」という私に、「でも毎日

600本の樹に、1本1本話しかけるんだよ!」と娘はめずらしく反論し

た。そのビデオを見て感動した娘に「そりゃ病気だぜ、ベイビー」なん

て間違っても言えぬ。

「お母さんだって木村さんみたいなもんだよ。毎日毎日これだけある

バラの木の葉っぱを1枚1枚洗ってるんだからさ」と言って緑のアブラ

ムシだらけの手を見せてやったら「ぎょえ~~!」と驚いていた。

毎日メンテナンスしていたにもかかわらずアブラムシが蔓延してしま

った私のベランダは、「いったん湧いてしまったら、もう薬剤散布しか

ない」というセオリーに従って消毒しようと思っているのだけれど、風

が強かったり予報で午後から雷雨になると言われたりしてなかなか

できないのだ。そこで、ついに作ったのが上の唐辛子液。

バラ栽培のベテラン、ルイさんも使っているけれど、ネットで調べた

『無農薬で虫退治』のレシピによると、度数の高い焼酎に、全体量の

4分の1程度の唐辛子を細かく砕いて入れて、にんにくも入れて、2

週間熟成したものを数百倍の水で薄めて葉面散布する、というもの。

私は酒屋さんで買った35度のホワイトリカーに、100円ショップで買

って来た大量の唐辛子を種を抜いてフードプロセッサーで粉砕して入

れて、青森県産と言いつつ何故かあまりおいしくなかったにんにくを1

個分入れて作りました。粉砕した唐辛子を焼酎に入れるときに、咽喉

をやられて咳が出てまいりました。これじゃあ、アブラムシがやられる

前に私がやられちゃうかもしれぬ。葉面散布するときも自分にかかっ

たり吸い込んだりしないように、完全防備したほうがいいかもね。

低農薬で植物を育てるというのは、かくも手がかかるのだ。

まあ、愛だろ、愛。ってことで。

以下は、今日咲いたバラ。デュシェス・ドゥ・ブラバンとアンドレ・ルノ

ートル。お陰様で先日アップした私のモダン・ローズふたつの行き先

も決まりました。ああ、よかった ・・・

07duchesse_de_brabant_07_1

07duchesse_de_brabant_03_1

07duchesse_de_brabant_05

Andre_lenotre_03

Andre_lenotre_04

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2007年6月 8日 (金)

残り物に福?

Queen_of_sweden

毎年のように作出されるバラの新品種。

去年、2006年作出のイングリッシュローズの最新品種の中で最も

人気だったのは、クイーン・オブ・スウェーデンだったようです。

素直にまっすぐ伸びてゆく性質なので狭いベランダで育てるには最

適品種、として『ベランダガーデン』のharada さんのところで何度か

アップされていたこのバラ。最新品種は通常の苗より高価なのだけ

れど、もう大苗の販売時期もラストとなって、あるHPを見ていたら値

下げ価格で売っていて、折りしも旬のローズカフェで見事なバラを見

てきたばかりだったこともあって、思わず買ってしまいました。

上は届いたときに付いていた花。

もう終りかけの花で、それほどきれいではないのだけれど、きっと花

の様子がわかるようにと切らずに発送してくれたのだと思います。

本来のクイーン・オブ・スウェーデンは、細いステムの上に淡いピンク

のディープ・カップ咲きの花を付ける、凛として清楚な感じのバラ。

2番花が咲くのが楽しみです。

そして、いつもバラをオーダーするときに、配送料のことを考えるとつ

いひと株では納まらず2株以上頼むことになってしまって、それが増

える原因でもあるのだけれど、下はクイーン・オブ・スウェーデンと一

緒にオーダーしたシャリファ・アスマ。こちらも花が付いてました。

Sharifa_asma

箱を開けたときにとても良い香りがしたのは、このバラだったよう。

とても強いフルーツ香です。現在、このバラはすでに次の蕾が上がっ

てきているので、もうじき花が見られそう。

・・・・・・ というわけで、相変わらず私のバラの日々は続くのです。

ラストに手に入れたバラ、残り物に福はあるかな?

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2007年6月 7日 (木)

バラと暮らす日々

Lovery_more_02

先日ラジオを聴いていたら、某有名ビューティー・アドバイザーの女性

が、「ありきたりの平凡な日常のちょっとしたことにしあわせを感じら

れる人は日々に美しい」と言っていた。本当にそう思う。

スーパーで忙しくレジを打っていても、いつも楽しげで美しい笑顔の

人がいる。でもそんな人はいまやとても稀で、ちょっと買い物に外へ

でかけても、電車に乗っても、何がそんなに不愉快なんですかと訊き

たくなるような不機嫌な顔をした人が多いのに心底げんなりする。だ

からなるべく人の顔は見ないで、窓の外の景色を見ている。流れる

景色をぼんやり見ているうちに、そこはいつの間にか幻想の箱にな

る。時折り言葉が降ってくる。

ベランダではラブリー・モアが咲いた。白い花びらにピンクの覆輪が

入る愛らしい花。下の明るい瞳の薔薇いろさんはなんだったっけか

な。ミニもいっぱいありずぎるとなんだかわからなくなってくる。けっこ

ういい加減な私です。

Miniature_rose_01jpg

見ていると吸い込まれそうな白の迷宮。

ミニとしては大輪のモンテローザ・フォエバー。

Monterosa_forever

蕾のときにこんな赤いバラうちにあったっけ、なんて思っていたのだけ

れど、開いたら上のモンテローザの赤、レッド・モンテローザでした。

Red_monterosa_forever01jpg

私が好きなのはぐるぐる・巻き巻きか、逆に一重のすっきりしたバラ

のようで。下は白のなかの白、と呼びたいようなニフェトス。

開ききって一重の姿もまた可憐。

Niphetos

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2007年6月 6日 (水)

アンドレ・ルノートルとハニー・キャラメル

Andre_lenotre_01

人生には間違いがつきものだけど、間違い多き我が人生だと思う。

今日のこのエントリの場合、何が間違いなのかというと、バラの咲い

てない時期に次々とナーセリーから送られてくる魅力的なバラの写

真の誘惑に負けて、ついうっかり我が身のベランダ事情のことも顧

みずに買ってしまうことにあるのだけれど、去年の冬に京成ローズか

らこのふたつのバラを買った時の記事を覚えてらっしゃる方もいるか

も。その記事を見ると、その時点から自分の狭いベランダでは持て余

すかもしれないと書いているのだから、もう、しょうがない。

・・・ というわけで、このところ何やら忙しくてバラの写真の整理がで

きないままになっていたので少し前の写真になるけれども、アンドレ・

ルノートルとハニー・キャラメルが咲きました。

上がアンドレ・ルノートル。かなりの大輪です。このバラはアプリコット

ピンクの花色と、数々の賞を受賞したという香りに期待して買ったの

だけれど、期待したとおりの素晴らしい香りでした。ある朝、ベランダ

の窓を少し開けていて、食卓で何やらすごく良い香りがするのでベラ

ンダに出てみたら、このバラが一輪咲いているだけだった。

いまは下のような房咲きで美しく咲いています。年々、株が充実する

ごとに、まだまだ変わってゆきそうなバラ。ちなみに京成ローズから

のこのバラの詳細を載せておきます。

****************************************************

系統:四季咲き大輪系 アンティークタッチのハイブリッド・ティー

作出国:フランス メイアン社 2001年

花色 淡杏色 花形:剣弁ロゼット咲き 花径 12cm

樹高:1.2m 樹形:直立性  香り:強香

やわらかい杏色の大輪花を次々に咲かせる芳香の素晴らしいグラン

ディフローラタイプ。花名は17世紀につくられたベルサイユ宮殿のフ

ランス式庭園の設計者に由来します。2000年ローマ国際コンクー

ル金賞受賞、2000年イタリア・モンツァ国際コンクール銀賞および

芳香賞他2賞受賞、2000年マドリード国際コンクール芳香賞他1賞

受賞、2000年ジュネーブ国際コンクール芳香賞受賞、2000年ベ

ルギーコルトライク国際コンクール金賞受賞

Andre_lenotre_02_1

そして、こちらはハニー・キャラメル。

どこかグラハム・トーマスを思わせる、深くて鮮やかな黄色。

花の形はクラシカルで、開くごとに印象が変わり、花弁数の多さに驚

く。このバラも非常に多花性で、いまは1本の枝の先にたくさん蕾を

付けています。同様にナーセリーからの詳細を以下に載せます。

Honeycaramel02

Honeycaramel

Honeycaramel03

系統:四季咲き中輪系 アンティークタッチのフロリバンダ

作出国:オランダ インタープランツ社 2006年

花色:キャラメル色 花形: 丸弁ディープカップ咲 花径: 5~6cm

樹高: 1.6~1.7m 樹形: 半直立性 香り:微香

こくのあるキャラメル色とディープカップの花形が、大変個性的かつ魅

力的な品種。カップ咲きの中は、小さな花弁がぎっしりつまっていま

す。伸長力がある高性種です。まるでキャラメルの甘い味と匂いが漂

ってきそうな色合いと可愛らしい風情で庭の中に1本はほしい品種。

Honeycaramel01jpg

さて、なぜ詳細を載せたかというと、どちらも強健で素敵なバラなれど

我が家の狭いベランダにはちょっと不向きで窮屈でかわいそうな感じ

なのです。なので、欲しい方がいらっしゃったらお譲りしたいと思いま

す。ただし、ハニー・キャラメルが10号鉢、アンドレ・ルノートルはもっ

と大きい鉢に入っている都合上、お送りすることは無理なので、クル

マで取りに来てくださる方に限ります。植物はどんなに大事にしてい

ても枯れるときは枯れるものだと経験的に思うので、もらったものを枯

らしてはいけない、などというご心配は無用です。私としてはカルロス

さんかtama さんあたりににもらっていただけるとありがたいのだけれ

ど、いかがでしょう? もちろん無理は言えないので、他にも欲しい方

がいらっしゃったら、右下『メールを送信する』より、メールでご連絡く

ださい。よろしく♪

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2007年6月 4日 (月)

生さんからの葉書②

Bizen_2_3   

今日、昼間ポストを見たら、『ギャラリーせい』の生さんから個展の案

内の葉書が来ていた。

ひっくり返して見るなり、「うわあ。なんて素敵なんだろう」と思った。

新緑の木立のなかに、土味いっぱいのカラフルな備前の大甕がずら

り。なんて伸び伸びと雄大な作品なんだろう。手触りまで伝わってき

そうだ。きれいな赤。ちょうどこんな雄大な景色を見たいと思ってたと

ころなんだ。前回も行きたいと思いながらついに行けなかったし、この

ところ備前どころの生活じゃなかったけれど、今回は見に行けるだろ

うか。近所のMあたりを誘ってみよう。

南青山の気持ちの良いギャラリーで、非日常の大物を眺めるのも、

お気に入りの日常のとっておきの器を探すのも、たまにはいいもん

です。行けそうな方はぜひお出かけください。

************************************************

Sei_san_01 

Sei_san   

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2007年6月 3日 (日)

オリジンズのPeace of Mind

Peace_of_mind_01

これ、知っている人も多いかも知れないけれど、おススメです! 

オリジンズPeace of Mind

指先にワンプッシュして両手の指先でなじませ、香りを鼻から吸うと

ふぅ~っと、ペパーミント、バジル、ユーカリプタスのフレッシュな香り

が頭に突き抜けて、さらにジェルの付いた指先を耳の後ろから首筋

に添って撫で下ろし、こめかみを軽く押さえてもう一度指先を鼻に近

づけて深呼吸すると、一気に首や肩のコリ、頭の重さが和らいで軽く

なるようです。これは肩こり、頭痛にもいいということだけれど、一気

に鼻が通るから、花粉症の人にもいいんじゃないかなあ。メディカル

チックなデザインなので男の人が持っていてもおかしくない。朝、起き

たてで頭が冴えないときや仕事中にPC疲れの頭をリフレッシュした

いとき、集中して仕事をしなきゃならないときなんかにお勧め。

昨日、オリジンズで支払いを済ませると、お店の人が「これ知ってま

すか?」と指に出してくれました。「わっ、いい香り。ハッカの香りだ」

肩こりや頭痛にも効くと知って、「これだ、これだ。今の私にいいの

は。これください!」と即買いしてしまいました。「これってオリジンズ

の挨拶なんです」と言うから見ると、スタッフの女の子はみんなこれを

首からさげているではないか。これで1500円。

小さいけれど、これで100プッシュ、100回使えるそうです。

昨日プールに行けなかったから今日は市民プールに行って泳いで、

帰りはふた駅先にできた『お風呂の王様』にでも行って初めて岩盤浴

体験してこようかと思っていたのだけれど、こんなときに限って昨日

帰ったら週末中に54枚ものプレゼン資料のチェックを完了してくださ

いとメールが入っていたので行けなくなってしまった。

これからこのPeace of Mind でリフレッシュして始めます。

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2007年6月 2日 (土)

6月は

Ajisai_04

私には3つ違いの妹がいる。

妹と私は顔も性格も全然似ていない。

2人でどちらかが知らない相手に会うようなとき、昔から彼女はきまっ

てかならず「私たちってきょうだいなのに全然似てないでしょう」と言

う。私はもうそんなことわざわざ言わなくたっていいのに、と思うけれ

ど、いまでもそうだ。それを言うことが彼女にとってどんな意味がある

のか、それを言うことで彼女の心に何がもたらされるのか、私にはわ

からない。何が違うといって、こんな風に言ってどれだけ人にわかっ

てもらえるかわからないけれど、端的に言って私は日常に詩が必要

な人間で、彼女は詩はわからないと言う。それが全て、私たちの容

貌から人生のあらゆる細部にまで現れているように思う。妹は私より

ずっと現実的でしっかりしていて、そしてまっとうだ。私は彼女みたい

にはとてもやれない。けれど肝心なとき、たとえば母がガンになって

主治医と話さなきゃならないときとか、彼女がカードを悪用されたとき

家族で何か重要なことを決めなきゃならないときには私が出て行くこ

とになる。それは私が長女だからか、私の方が妹より冷静でロジカ

ルだからだろうか。

今日、妹の乳ガンの手術に付き添って病院に行った。

ずっと赤坂の会社で働き続けてきた妹は、インディペンデントで私以

上にさばさばしたところがあって、今回のことはぜんぶ自分で調べて

ぜんぶ自分で決めた。その彼女からだいたいのことは聞いていたの

だけれど、それが本当に外来で行って2時間もかからずに終って入

院もせずに帰って来られることに驚いた。もちろん、それだけ初期で

軽い手術なのだということなのだけれど、それにしたって。

予約した時間より40分待たされ、医者のきわめて簡潔な説明を聞

いて手術の始まりとともに冷房の効いた病院から外に出たら、陽射

しの暑さとコンクリートの照り返しで、感光したように頭が白くなった。

いちばんショックで痛い思いをするのは妹なのだから私がへなへな

してられないと思ったけれど、キツくて自分の方が具合が悪くなりそ

うだった。今日は朝から頭が痛くて、駅でミネラルウォーターを買って

アスピリンを1錠飲んだのだった。2時間の時間を潰すのに、白い頭

で新宿のごちゃごちゃした喧騒を通り抜け、あてもないまま伊勢丹新

館に入った。入った途端にもらったフレグランスの滲みた紙を嗅ぎな

がら歩いていたら、急速に疲れた心とからだを癒すための香りが欲

しくなって、その香りをくれたショップに入ってみることにした。それは

天然香料100%のフレグランスで、そこでたいそう親切な店員さんに

勧められるままに、実にたくさんの香りを嗅いだ。香りというのは想像

以上に脳に直結するもので、シトラス系の香りを嗅いだら曇った頭が

はっきりし、サンダルウッドの香りを嗅いだら軽く汗ばむほど体温が

上がるのがわかった。少し気力が戻ってきた気がしていっそその高

いトワレを買ってしまおうかと思ったけれど、カタログだけもらって出

た。それから食べられないと思っていたお昼ご飯をしっかり食べた。

手術が終ったら受付の人が私の携帯に電話をしてくれることになっ

ていたのだけれどまだこなかったので、ショーウィンドウのガラス越し

にアンドリュー・ワイルの顔を見て今度は伊勢丹本館に入った。ワイ

ル博士の本はもう17年も前に読んだ。『癒す心・治す力』。ホリステ

ィック医学について書かれたとても良い本だ。

人はなぜ病気になるのだろう? 

人は様々なストレスから交感神経が緊張し続け、それが何週間も何

ヶ月も何年も続くと病気になる。ガンが発症してレントゲンに写るよう

になるまでに約10年。母の闘病生活を支え、母亡き後は家を切り盛

りし、父の面倒を見てきた妹がなぜこんな目にあわなきゃならないん

だろう。でも、どこかに無理があったことは確かなのだと思う。

オリジンズでも天然香料のフレグランスを試して、とても爽やかなオ

レンジの香りのトワレを買ってプレゼント用にラッピングしてもらった。

6月生まれの妹はあさって誕生日なのだ。

天然香料のトワレは1、2時間で香りが飛んでしまうから、それほど

香りが好きじゃない人でも気持ちよくつけていられそうだ。オレンジ

の香りは憂鬱な気分を吹き飛ばし、気持ちを明るくしてくれる効果が

ある。病院から電話がこないままに戻ったら、妹はまだ麻酔からさめ

ていなかった。それから1時間待って麻酔からさめた妹は、自分の服

に着替えて出てきた。パーティションで区切られただけのベッドには

他にも寝ている人がいて、看護婦から声をかけられている。東京で働

く女性達はガンになっても会社に休みもとらずに週末に1人で病院に

来て手術を済ませ、1人で家に帰って月曜には出勤するようなことを

みんなしているのだろうか。医者から呼ばれて2人で取ったものの確

認をし、妹は鎮痛剤をもらって支払いを済ませ、2人で家に帰った。

家には父がいたけれど、今回のことは76の父には知らせていない

のだ。妹が薬を飲んで寝たのを確認して母の仏壇にお線香をあげて

家を出た。ひどく疲れた視線を外に投げると、6月はどこもかしこも紫

陽花だらけ。私は紫陽花は嫌いだ。頭が重すぎるし鬱陶しい雨の季

節にブルーの花は涼しげだけれど、この花はちょっとウェット過ぎる。

私が思う6月の花は、ジューンブライドの白い薔薇。

花嫁がドレスのどこかにブルーを身に付けると、しあわせになれると

いう言い伝え。

雨降って地固まる、災い転じて福となす、の言葉のとおり、この後は

妹の人生全てが好転しますように。ハレルヤ!

Ajisai_02_2

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2007年6月 1日 (金)

海を見ていた午後

Chikura_no_umi_11

子供の頃から海が好きだ。

気持ちよく晴れた日にはいつだって海に行きたいと思う。

昔から通い慣れた懐かしい駅を降りて歩くこと数分、視界の果てに海

が広がったと思った瞬間、私は肩から重い荷物をおろしたような気持

ちになる。私の帰るべきところはここなんじゃないかとさえ思うくらい

だ。昔から海の近くに住むのが夢だった。でも、いざ海のある町に行

くと、そこはたいてい寂れて閑散としていて、町育ちの私が本当にこ

んなところで暮らせるかとも毎回思う。結局は街で暮らして週末を海

辺のウィークエンド・ハウスで過ごす、なんて、きわめて東京人的で

贅沢なところに考えが落ち着いてしまう。かといって海では何も贅沢

なことはしない。ただ半日ビーチに座って、海を眺めているだけだ。

海岸美術館を出た後、「海岸美術館に来たからには次に行くのは海

でしょう」などと言いつつ、受付の女の子に房総半島の地図をもらっ

て海に向かった。途中、舗装された車道を下ってゆくと桑の木がたく

さん生えているところがあって、完熟して黒くなった実をなんのためら

いもなくもいではバクバク食べるhanta さん。少々道に迷いつつ歩くこ

と40分余り。いささか疲れたところにやっと海が見えた。

これが千倉の海です。

Chikura_no_umi_01

この時期はビーチにも観光客は少なくて、いるのは地元のサーファー

ばかり。ここは内房なので外房ほど波は高くなく、こんな子供のサー

ファーもいる。こんな小さいときから週末ごとに波に乗ってたら、大人

になる頃にはかなりうまくなってるだろうなあ。

少年よ、私は君が羨ましい。

Chikura_no_umi_10

小さい波が来るだけだから、その波に乗るのはそれほど難しそうに

は見えないし、たとえばハワイのハナレイ・ベイなんかでサーフィンし

ているような人から見たら、ここはお子ちゃま向けの海なんじゃない

かと思うのだけれど、実際は波に乗るのはそれほど簡単ではないら

しい。彼らが飽きもせず何度も沖に向かってウミガメの子供みたいに

パドリングしてゆき、海にぷかぷか浮かんで波待ち、そして波に乗っ

たと思った途端にクラッシュ、というのを繰り返しているのを、こちらも

飽きずに眺めているうち、前日の睡眠不足と今日の疲れもあいまっ

てなんだか眠くなってきた。視界に広がるブルー、それに心地よい風

を受けながら波の音を聞いていると、まるで脳内マッサージをされて

いるみたいに気持ちよくなってくる。もうこのままここで寝てしまいた

い、と思った。それではしばしここで海モード。

Chikura_no_umi_08

Chikura_no_umi_04

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Chikura_no_umi

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Chikura_no_umi_12

海はいつまで眺めていても飽きない。見ているそばから刻々と色が

変わってゆくし、ひとつとして同じ波はないから。

海を眺めているうち2人ともすっかり無口になってぼぉっとしてしまい

気がついたらもう4時半だった。「日が長くなってよかったね」なんて

言うhanta さんだ。日が長くなったって、1日24時間なのは変わらな

いんだぜ。1人で行動しているときにはしっかりしているのに、誰かと

一緒だとすっかり人まかせになってしまうのは実に私と同じらしい。

帰りに海の真ん前にあるカフェでお茶をした。なんて素敵なロケーシ

ョンなんだろう。ガラス張りのエントランスの向こうに海が白い波を立

てているのが見えるだろうか。

Seaside_cafe

なかなかセンスの良い店です。

Seaside_cafe_01

房総いちごのパフェ! エクセレント! 大のいちご好きの私。

生クリームがそんなに甘くなくて、すごくおいしかった。

Seaside_cafe_02

カフェを出て千倉の駅まで歩く途中に、海辺の生活を満喫していると

思われる若いファミリーに出会った。とってもナチュラルに生きてる感

じが伝わってきて、心底羨ましかった。人はよく老後の夢について語

ったりするけれど、夢の照準は若いときにこそ当てるべきなんじゃな

いかと、今になって思う。東京まで電車に揺られることまた4時間あ

まり。この次は安房白浜にも行こう。

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