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2006年11月19日 (日)

別れのかたち

Funenowakare

日付が変わって30分過ぎた。

さっきエントリしたテキストを書き終わった後に、まだしつこく例の

文章を探していて、やっと見つけた。

エッセイのタイトルは『別れの作法』でも手法でもなく、『別れのか

たち』、であった。私は今まで記憶力だけは良いと思ってきたの

に、ついにそれさえ駄目になってきたか。もちろん、少々とりすま

した感じのする前者よりはこちらのほうが詩人らしくていい。

せっかくやっと見つけたのだから、私が気に入っている文章の終

わりの数行をまた引用しておこうと思う。


わたくしは情緒的な別れは嫌いだが、船の別れはなかなかいい

ものだと思う。埠頭の人と船の人との間隔が徐々に広がっていけ

ばこそ、テープが生きてくる。送る人、送られる人の感情の自然

な高まりが、テープの伸びる速度にちょうど見合っている。そして、

あ、と思う間にテープは切れ、水面に落ちて、どんな激しい感情も

長続きしないことをいやおうなしに教えてくれる。こんな人間的な

別れのかたちは、ほかにはちょっと思いつかない。


書きそびれたが、一応書いておくなら、前のテキストで引用した文

章は『港の人』という出版元から出ている『樹上の猫 / 北村太郎』

で、こちらは思潮社から出ている『すてきな人生 / 北村太郎』であ

る。ちなみに写真は探しに探してフリー素材からいただいた。

これで私もすっきりして眠れる。

それでは、おやすみなさい。

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日常のなかの詩/詩のある日常」カテゴリの記事

コメント

今晩は、冷えますね。
今年はいつまでも暖かだったので、
冬の訪れもすっかり頭から、遠くになっていたのに
とまどいがちな日々です。
別れといえば年賀状、年を重ねる毎に増えて   
11月も終わる頃、喪中につき・・・とハガキがまい込
んだ日を思いだします。
語る事の無い、遠くの友との突然の別れ
一枚のハガキを握り締めながら、電話から母は癌でしたと、会ったことのない娘さんの声が今も忘れられません。今年とも後しばらくでお別れですね。
来年はどんな出会いが待っているのかな。

投稿: みちこ | 2006年11月19日 (日) 21:52

屋形船の宴会。 遅れたら乗れない。 ファジーは好きですが、人生はデジタルな部分もあり。

投稿: MOAPA | 2006年11月19日 (日) 21:56

昔、学校から横浜見学といって横浜港の
大桟橋へ行きました。
ちょうど船が出るところで、その船は
楽しいと言うより、何か必死な感じがしていたの。
この船のように皆がテープを握っていた。
でも、ウキウキというより、どこか必死な
感じだった。

最近になって知ったことだけれど、ブラジルへの
最後の移民船だったんだよ。(古いね~)
そんな場面に出くわしたんだ~って
ちょっと感慨深かった。

投稿: hanta | 2006年11月19日 (日) 22:01

みちこさま、
そういう突然の別れは身にこたえますね。

私も昨日、思いがけなく、もう終ってしまった娘の部活(ソフトテニス)の連絡網が回ってきて、何かと思ったら、部員だった男の子の父親が昨日お亡くなりになったので、月曜に子供にお香典として1000円持たせてください、来られる方は月曜5時半に駅前にお集まりくださいという内容でした。
そうじゃなくても日に日に寒くなって心細くなるこの時期に、受験生を抱えて落ち着かないときなのに、今まで闘病されていたのか事故で突然お亡くなりになったのかはわからないけれど、お母さんも息子さんも本当に可哀想だなあと思いました。
人生、明日何があるかわかりませんね。
だからこそ日々、人との関係は大事にしなくちゃと思うのだけれど。

来年どんな出会いがあるのか、そればっかりは神のみぞ知る、ですけれど、『Love is needing,To be loved』とジョンも言ってますから、少々何があってもそういう風ではありたいと思います。
いつか神様も応えてくれるでしょう。

投稿: soukichi | 2006年11月19日 (日) 23:41

MOAPAさま、
ファジー? デジタル?
相変わらずMOAPAさんらしいハズし方するな。
でもどっちの言葉ももう鮮度から言えば古い。

屋形船じゃなくたって、日々の通勤電車だって遅れたら乗れないわよ。そんなことより、人間のDNAはもっとデジタルだわ。

でもブログというスタイルからはいささかはみ出して長々と、しかも好き勝手に書いているこのブログをいつも読んでくださって、何らかの
コメントをくださる皆さまには感謝です。

そういえばMOAPAさん、たしか今月30日に新宿のDANCEというジャズバーで清水翠やるよ。行く?
新宿といえばMOAPAさんのテリトリーでしょ?
ついでにできれば平日の朝10時半に仕事のミーティングで使えそうな場所を教えていただけないだろうか?
よろしく!

投稿: soukichi | 2006年11月20日 (月) 00:16

hanta さま、
それはすごいもの見たね!
そういう記憶って鮮烈で忘れないよね。

横浜っていえば、氷川丸が営業を終了するそうだよ。
だんだんこの国から懐かしいものが消えて行くね。

そういえば、北村太郎は横浜にも鎌倉にも住んでいたことあるんだよね。詩のなかにも出てくる・・・
『港の人』っていう小さい出版社も鎌倉の出版社です。

投稿: soukichi | 2006年11月20日 (月) 00:21

こんばんわ。
お久しぶりです。
このところ毎回、お邪魔するとき、この言葉が
先頭に来ます。
お元気のようですね。
私も相変わらず暇があれば小鳥ちゃんを
追いかけています。今はこれが一番の楽しみです。
今日ね、オランダからという初老の観光客のご夫婦が来てお店に飾ってある小鳥の写真を見て大変喜んでくれました。お店には12枚ぐらい掲げてあるんですが1枚1枚丹念に一緒に見ておられました。外人さんがお店に入ってくることはたまに
あるんですがこんなことは初めてです。とってもうれしかったです。

銅鑼の音と汽笛、そして色とりどりのテープ、船での別れって、はたから見るととってもドラマチックで素敵な別れに見えます。実際は悲喜こもごもなんでしょうけど~~!

一雨ごとに寒さも厳しくなってきているようです。
お風邪などひかれないように気をつけてくださいね!

投稿: うー | 2006年11月20日 (月) 18:57

うーさん、
さっそくコメントどうもありがとう。
今度から私も気をつけて見ますね。

うーさんの小鳥の写真はとても透明感があって生き生きとしてるもの。私も欲しいと思ったもの。
そんな外国の方がいてもちっとも不思議じゃありません。
でも、それはとても嬉しかったですね(^-^)
いつか、うーさんお気に入りの写真を選んで写真集をお作りになったらどうですか? エキサイトにはそういうサービスはないのかなあ?
お店に置いておいたらきっと欲しい方もいらっしゃると思いますよ。

私も子供の頃は洋画かぶれで船の別れに憧れたけど、今はもう嫌。なんだか真綿で首を絞められるみたいで・・・
私は踵を返したらアクセル全開でその場を去る、みたいな方が性格に合っています。
うーさんにはもう私の性格バレバレでしょうけれど。

寒くなりましたね。
うーさんもまた暮れのかきいれどきよ!
風邪ひかないでください。

投稿: soukichi | 2006年11月20日 (月) 19:22

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