« 9月のマチルダ | トップページ | 人生にスウィートが足りないなら »

2006年9月21日 (木)

イレギュラー

Shun_2   

今日は朝、連絡があって、私の実家近くにある行きつけの美容院に

髪を切りに来たブロガーのSさんと、1時間ばかりお茶をした。

お互い音楽無しでは生きられないような人間だから、ほとんど音楽

と、それにまつわる話。Sさんが今日わざわざ山梨県から東京にや

って来たのだって、ロック・コンサートに行くためなのだ。髪を切るの

はそのついで。

7歳の誕生日にエレキギターを買ってもらったのに指一本触れること

なく、「ぼくは音楽はやらない」と言い続けてきた息子が、音楽をやり

たいと言い出してから1年余り。高校を卒業したら音楽学校に行きた

いと言う。いままで彼の言葉から、絶対に音楽だけはやらないんだろ

うと思って(安心して)いた私はまさに青天の霹靂。いままで言うべき

ことは言ってきたけれど、どうやら気持ちは変わらないらしい。

不惑、という呼び方の年代があるけれど、いまやどこを見ても惑って

いる人ばかり。流れに逆らったりまかせたりして、いくつになっても自

分の生き方を模索してる。いままでやってきた失敗だって数知れやし

ないし、親にはそれ相応にお金をどぶに捨てるような投資だってさせ

てきたんだし。最近じゃ人は一生近い時間をかけて、自分の生き方

を模索してゆくものかもしれない、なんて思ってる。

そんな大人に何が言えるだろう?

17歳の息子に、無駄なことはするな、失敗するな、なんてね。

どのみち、どんなことをするにしたって近道なんてないんだし、失敗無

しに何かを成し遂げることなんて不可能に近いんだし。

私はかなり物分りのいい母親だとは思うけれど、かといって特別じゃ

ない。ただ私が息子に言えることは、「よく生きろ」ってことだけだ。

もうすでにミュージシャンとして活動を始めたSさんの息子と、まだス

タートラインにも立っていない自分の息子を一緒にすることはできな

いけれど、でも共に音楽を目指す息子を持ったという意味では、私と

Sさんは同胞と言えるのかもしれないな。

上の写真は暗くてよくわからないかもしれないけれど、学校から帰っ

て制服も着替えずに、電気もつけない部屋で、ギターの練習をする

息子。彼は最近、バイト代で新しい大きなアンプを買った。

確かに高音のキンキンする金属音はなくなって重低音は厚くなった

けれど、かといって耳栓は必須。早く買わねば。(ためいき)

|

« 9月のマチルダ | トップページ | 人生にスウィートが足りないなら »

フォト日記」カテゴリの記事

コメント

もう36年、シンガーソングライターを夢みた息子と
暮らしています。仕事にはつながらなかったけれど
音楽が好きで、今もギターをひくのはかわりません。
プロの世界に入れなかったのは、自分がそれだけの物を、持っていなかったのに気がついたか、意思が弱かったのか何も聞かなかった。
自分の事は自分でしか決められないものね。
soukichiさんなら、いい息子さんの友達になれるんじゃない。こんな事しか書けないけれど。
息子さん頑張って。しかし耳栓はちとつらいね。

投稿: みちこ | 2006年9月22日 (金) 11:22

きのうは貴重なお時間に、ほんとにありがとう~!
俺も高校時代、修学旅行のとき以外、毎日5時間くらいギターひいてたなぁ~~~。

投稿: shindouxxx | 2006年9月22日 (金) 12:41

みちこさま、
ああ、そうだったんですか。
私は実際に音楽をやっている人と結婚したんです。
サラリーマンと2足のわらじ。

昨日も話しました。
なんの世界でもそうだけれど、勉強してもどうにもならない、持って生まれた感覚があることを前提に、長期的な努力を続け、10年芽が出なくてもあきらめずに情熱を持ち続けることができるかどうかがカギだと。それにもちろん運もありますね。
自分の表現で食べていける人はたった一握りの人だけです。
客観的に見て自分の才能に見切りをつけること、そういう時期を自分で見出すことも必要だと思います。
別に誰もが好きを仕事にしなくていいんですもの。
やり方はいっぱいある、と私は息子に言っています。

普通の母親とちょっと違うとは言っても、息子の友達になるのは無理そうね。彼にとっては私はうるさいオバサンにしかすぎません。

いまのところ息子の出す音はノイズ以外の何物でもなく、私はとうぶん頭痛に悩まされそう。

投稿: soukichi | 2006年9月22日 (金) 13:34

やっほー! shindou さん、
こちらこそ昨日はどうもありがとう。
ライブ、楽しかった? (もうブログにアップしてあるかな?)
一応、気を遣ってSさんとか書いたけど、バレバレでしたね(^-^)

お互い、思い惑いながらも明るく元気に生きていこうぜー 
よろしく、同胞!

投稿: soukichi | 2006年9月22日 (金) 13:38

何気なくshindouさんとこからたどって
来てしまいました、お邪魔します。
この日記の裏に流れる深い大人のお言葉に
私まで心動かされてしまいました。
大人ってすごいなぁ。
って私もいいトシなんですけど。
人の親になるってすごいんですね。
これからもたまにのぞきにこさせていただきますねー。

投稿: あたしベイベー | 2006年9月22日 (金) 15:49

あたしベイベーさん、コメントどうもありがとう!
久々のニューフェイス!
嬉しかったです。

あたしベイベーさん、
・・・っていうかさ、たとえばいくら男の人がオレはまだ子供だ!とか言いはっても、ほんとに自分は大人なのか? と疑問に思ったりしても、実際に目の前には本物の子供がいるわけで、そういうのと17年も暮らしてると、嫌でも大人にならざるを得ないのよ。
でも昔は親にも反抗した私ですけど、いま自分が親になってみると、自分の親ほども子供に何もしてやれない自分を情けなく思ったり、若い頃に想像していた大人像と今の自分があまりにもかけ離れていることなんかに愕然としたりしてるのです。
人生ってなかなかうまくいかないよね。

私はこんな人だけどオープンな性格なので、またぜひコメント書きに来てくださいませ。

ちなみに、あたしベイベーさんて、ブログやってなかったっけ?

投稿: soukichi | 2006年9月23日 (土) 00:48

お久しぶりです。
「音楽がやりたい」てことは「プロミュージシャンになりたい」あるいは「音楽で飯が食いたい」ってことですよね。
どんどん変化する世の中が、必要とする音楽を提供できれば、必ず食えると思います。
たぶん他のジャンルと変わらないはずです。
運なんて関係ない。不可能なんてない。

投稿: 夢の中へ | 2006年9月24日 (日) 00:46

夢の中へさま、
久しぶりですね。
音楽関連のテキストを書くたびに夢の中へさんが何かコメントくれるかなあ~と思っていたけれど。お仕事、お忙しくされてますか?

実に夢の中へさんらしいコメントだと思うけれど、どこの世界でも何のジャンルでも、運というのはあると思います。
運を味方につけるのも才能のうちだと思う。

今って人の好みはますます多様化していて、何が受け入れられるかは全くわからない状況ですよね。まず、

>どんどん変化する世の中が、必要とする音楽

が何かを見つけるのが難しいし、それを判断するのは今のプロデューサーでもできてないと思います。
それに音楽やるミュージシャンとしては、そういうことのためにやるわけでも、やりたいわけでもないと思う。(ただ最初は自分の表現したいところの音楽をやりたいだけだと思うから。つまり必要とされてたってされてなくたって、やりたいことをやってみるのが表現者だし、それを本当に持ってるかどうかにかかってると思う。)

もちろん私は息子に不可能だなんて一言も言ってないし、ただやるなら簡単にあきらめるな、とことんやれと言ってます。

投稿: soukichi | 2006年9月24日 (日) 01:31

コメント書かなくてごめんね。忙しいけど毎日来ていますよ。

自分の表現で食べられるかどうか?
好きなことをやって食べられるかどうか?
これは、僕にとっても何十年も続いている大きなテーマなんですよ。
これについてなら、そうきちさんと一日でも話せそう、、。

陶芸作家、デザイナー、音楽家、写真作家、建築家、
イラストレーターなど、プロアマの浮き沈みをたくさん見てきました。
もちろん自分自身の問題でもあるから、長年友人と議論もしてきたし体験も豊富です。

「やりたいことをやる表現者」は自分中心の仕事スタイルだから、成功するかどうかは運の要因が大きいかもしれませんね。
それにその成功を持続するのはさらに大変かも。
時代とシンクロしないとオファーはすぐ減っちゃう。

商業エンターティメントか芸術分野かどちらかを選ばなきゃならないし。
芸術分野だと一流でも道楽に近いかもしれない。
エンターティメントならビジネス論理がどうしても優先されますね。
芸術でもお金が発生したらビジネスと同じ。

ブログじゃ誤解も生じやすいかなあ、、。
プロの友人たちは、自分の表現ができるかどうかでは悩んでいないなあ。
ほとんど営業の悩みですね。

投稿: 夢の中へ | 2006年9月24日 (日) 21:07

新参者にまたまた深いお言葉
ありがとうございます。
私は「ベイベーなんて呼ばないで」っての
やってます。
よろしかったら、遊びにいらしてください。
個人的駄日記なんですけど・・・

投稿: あたしベイベー | 2006年9月25日 (月) 08:56

夢の中へさま、
そうね。ブログのコメント欄では語り合える内容じゃないよね。
でも私はこの手のことで誰かと議論をしたいとはあまり思わないんだよなあ。考え方は千差万別だし、それでいいんだし、ディベート自体があまり好きじゃないし。それより音楽を聴いていたいかな。
ただ最初の夢の中へさんのコメントは、論理としてはもっともなんだけれど、ちょっとスクエアすぎると思いました。
今回のも大人同士では通用する話だけれど、18歳の男の子には
無理な話だと思う。
まだ『仕事』自体の認識もはっきりしてないから。

私が言いたかったのは、宮崎駿が映画祭で受賞してインタヴュアーから受賞の喜びを聞かれて、「僕は賞取るために映画作ってるわけじゃないから」、と言うのと同じようなこと。
また、詩人の谷川俊太郎は「詩はどんなときに作りますか?」と聞かれて、「オーダーを受けたとき」と無機質に答えるんだけれど、自分に対する徹底的な諧謔あっての答としても、そういう答え方をするから彼は日本でも唯一と言っていい本物の職業詩人なんですね。
でも彼が好きな者としては、いくらオーダー受けても生命保険のうそ臭い詩(リードコピー)なんか書かないで欲しいと切に思う。

いまの世の中、文学にしても音楽にしても市場の理論優先マーケティング優先の仕組まれたベストセラー、仕組まれたヒットばかりだから、だからつまらないと思う。

いつかはそういうものに巻き込まれていくにしても、最初のスタート時点ではそういう風にあってはいけないんだ、と私は熱く思います。

私が息子に「やり方はいろいろある」と言っているのは、そういうことも全部含めてです。

投稿: soukichi | 2006年9月25日 (月) 14:56

あたしベイベーさん、
ああ、やっぱりあのブログのブロガーだったのね。
今までも何度かshindou さんのところから見てたし、このコメントの後も見に行ったんだけど、ハンドルネームが違ったので(?)、どうなんだろうと思ってました。
オーライ。また私も覗かせてもらいます。
リンクした方が行きやすいから、後でリンクさせてもらってもいいですか?

今後ともよろしくです(^-^)
どうもありがとう。

投稿: soukichi | 2006年9月25日 (月) 15:17

ちょっとスクエアすぎる

初めて言われちゃった言葉だけど、正解だなあ。
ガツンときました。
僕の場合、好きにやってたら、いきなり食えちゃったんです。でも4-5年たったらダウンしはじめて、、。どうしたら生き延びられるかなんて、ごちゃごちゃ考えるようになったんです。

息子もジャズピアノなんてことやりだしました。
元気にやれれば、結果なんてどうでもいいや。
どうもありがとう。

投稿: 夢の中へ | 2006年9月26日 (火) 13:35

夢の中へさま、
ガツン、だった? ごめんなさ~い!
でも言いたいこと言い合えなきゃ、良い人間関係なんて構築できないと思うから。
別にフォローするわけじゃないけれど、夢の中へさんはとっても一本木でスクエアなところがありながら、人から何か言われたときに意地になったりしないでとっても素直に自分に立ち返っちゃうところがあって、それはすごいなーと思います。人の言葉をちゃんと考えて受けとめられるだけのキャパシティがある。
それは女の人じゃなかなかないですね。
女の人はすぐ怒っちゃうか意地になっちゃうから。

息子さん、ジャズピアノ?
そりゃ、すごい。将来が楽しみね!
もちろん結果なんて、本人が楽しめたらそれでいいんじゃない?
それではいつか彼のピアノをBGMに1杯やりましょう~!
それまでに飲めるように練習しときます。
東京で写真展行う際はぜひ知らせてくださいね!

投稿: soukichi | 2006年9月26日 (火) 14:32

クラシックピアノの時は、いやいやだったんですが、
ジャズは積極的に練習していますね。
これからもガツンと、お願いします!!!

投稿: 夢の中へ | 2006年9月27日 (水) 11:40

夢の中へさま、
う・・・、そう言われると言葉に詰まる私。
今日も朝からブログなんかさっさと閉じてしまって、全てのメールアドレスと電話番号も変えて、エスケイプしちゃおうかとか考えていたのでした。曲がりなりにも社会生活していれば、そうそう簡単にもいかないけどね。人の心って開いてたり閉じてたり大変ね。

心はいつでもオートマティックだもの。
私もいつも思う。
自分はなんて現金なんだろう! って。
やりたくないことはいくら頑張ってもやりたくないよ。

心も身体もよく動かして生きましょう。
大人も子供も。

投稿: soukichi | 2006年9月27日 (水) 12:33

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 9月のマチルダ | トップページ | 人生にスウィートが足りないなら »