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2005年12月 7日 (水)

おやすみスプーン

moon_and_star

おやすみ、スプーン

わたしはおまえをそっと掌にうけて

なんと囁いていいのか、もうわからない

掌にあるのは、オブラートの函だけ

おやすみ、スプーン

わたしはおまえをひゃと舌にのせて

なんと祈ればいいのか、もうわからない

舌にあるのは、空っぽのコップだけ

おやすみ、スプーン

わたしのあの子はわたしを見すてて

どこへ行ったものやら、もうわからない

だからもうね、後生だからおやすみ

おやすみ、スプーン


(正津勉 / 詩集『おやすみスプーン』より引用)

**********************************************

最近、東京もとっても寒い。

もう1月初旬の陽気らしい。

夕方、暗くなってから自転車に乗って買い物に行くときなど、

うひゃあーと思うほど寒いが、でも、生きてるって感じ。

そして、ちょっと視線を上に移して空を眺めると、星がとっても

綺麗なのに驚く。

いつから星ってこんなにキラキラしてたっけ、と子供のように

思いながら、上見たまま自転車で走るのだ。(少々、危ない。)

ダイヤモンドのような北極星。ルビーのような火星。

私が子供の頃は東京23区でも天の川がきれいに見え、北斗

七星もはっきり見えたのがもう嘘みたい。

マジックアワーを少し過ぎた頃にシャッターを切った。

その写真を見ていたら、ふいに 『おやすみスプーン』 という

言葉が浮かんで、この詩を探した。とっても可愛い詩なんだ。

詩は、その意味するところを全部、正確にわかろうとしなくても

いい。と、私は思っている。それよりもっと詩を楽しむこと。

書き手たる詩人だって、あるときふいに言葉が空から降りて

くるのだ。それに後からどんな意味をつけようが、知ったこと

ではあるまい?

前に何気なく読んだ詩が、ふいに口をついて空で言えたなら、

そしてそれを愛しく思うなら、それでもうあなたは充分にその

詩を手に入れたと言える。

おやすみ、スプーン。

日々の祈りがあのひとに届きますように。

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日常のなかの詩/詩のある日常」カテゴリの記事

コメント

わあ、美しい蒼とオレンジ色だ!!
星の光には色がついてるんだよね。
そのことを私はフィンランドに来てから知りました。
それから本当に☆形に光るんだよね。
こちらの冬ちょっと車を走らせると、もう真っ暗な夜に遭遇します。真の闇です。でもその夜空に光る星の数の多さと輝きに圧倒されます。それから運がよければオーロラにも出会えます。

そうきちさん、こっちからもなんか行きましたよ。

投稿: lehto | 2005年12月 7日 (水) 21:07

おお、lehto さま、
フィンランドの真の闇と、そこに突如として現れるオーロラって、すごく幻想的なんだろうなあ! 見てみたい!
オーロラの映像は何度もTVで見たけど、何かハーモニー(音楽)が聴こえてきそうじゃない? 見てるといつもそう思うの。私が見た星空で最も印象的でサプライズだったのは、子供の頃に日光で見た星空。ほんとに夜空に隙間が無いくらいぎっちり星、星、星・・・ 星どうしがもうぶつかっちゃうんじゃないかと思うほどの満天の星でした。
もう一度あんな星空、見てみたいなあ。
イエーイ! lehto さん、楽しみに待ってま~す!!

投稿: soukichi | 2005年12月 7日 (水) 22:25

おもわず、すいこまれてゆきそうな風景です。
soukichiさんこれデジカメ、望遠レンズを使っているの。
お月見の満月を撮るのに、とっても苦労したことがあり
コツおしえてくださいませ。センスと腕の違いとおっしゃらずに。
CACIOのEX-Z500を使っています。
夜空を眺めることは、まあ ないですが
北国の星空は宝石箱をひっくり返したように
美しいそうですね。

投稿: みちこ | 2005年12月 7日 (水) 22:25

みちこさま、
私のデジカメには望遠レンズは付いてないし、被写体と距離によっては全然ピントがこなかったりする。どんより曇ってコントラストがはっきりしないときにもうまく撮れない。人物もあまり良くない。色によっては出せない色がある。いろいろ癖のあるカメラです。なんたってヤフオクでたった8000円で買ったカメラですもの。(驚きでしょ?) 
フジフィルムのカメラで、もとは88000円もしたカメラみたいですけど、機種は古いから、デジカメの特性から言うと新しいに越したことはないので、みなさんが持ってるカメラの方がいいんじゃないかなあ。
なので前にもリサ・ママさんから訊かれて答えたとおり、テク無しです。ただ私の場合、初めてちゃんと使ったカメラが一眼レフのマニュアル機だったので、かなりスローで撮っても手振れはしない。そこが強み。ほんとに直感だけなんです。時間もかけない。
ただ、アドバイスするとしたら、カメラのフレームで見る前に、自分の目で見て撮りたいイメージを作る。そしてそのイメージどおりのフレーミングになるようにカメラの向きを変えて数枚撮るんです。デジカメの場合、ちょっとしたカメラの向きで露出、色、構図がまったく違ってしまうから、それを見ながら。で、撮る瞬間には息を止めて気を入れる。ほんの一瞬。それでほんとに写真に気が入る。(ような気がしてます、私は。) ただ月や星や鳥となったらデジタル一眼レフじゃないと無理だと思う。私のカメラではこの写真どまり。これは月や星は、
ただそこにあるってわかるくらいのもので、ちゃんとは撮れてないですものね。腕もテクニックもない。ただセンスと勘はあると思う。
それだけだなあ・・・

投稿: soukichi | 2005年12月 7日 (水) 23:00

こんばんわ。今夜も冷えています。先ほどまで
足元に毛布を掛けてピコピコしていたんですが
耐えられずについに、赤外線ヒーターをつけました。
これをつけると眠くなるのでつけたくなかったんですが。
星空、とっても奇麗です。
お月さんも可愛く写っていますね!
萩は残念ながら今夜は曇っています!

投稿: うー | 2005年12月 7日 (水) 23:05

うーさん、お疲れ様です。
喫茶店は何時に閉店ですか?
それから片づけて、家に帰れるのは何時?
眠くなったときに眠ることができたらどんなにいいでしょうね。
いつもそう思います。大人って面倒ね。
私はこれからキッチン片づけて、お弁当の下ごしらえです。
東京はこのところずっと晴れているので、夜空はきれいです。
おとといも昨日も今日も月は三日月でしたけど、冬の三日月ってなんだかいっそう研ぎ澄まされて、金属みたいに見えますね。
うーさんも風邪ひかないようにしてくださいね。

投稿: soukichi | 2005年12月 7日 (水) 23:27

すがらしい写真だ!!! 
プロかと思ったぜぃ!!!
本気と書いてマジで!

投稿: shindouxxx | 2005年12月 7日 (水) 23:36

shindou さん、またまた~
相変わらずロッキンだな!
マジすか?

投稿: soukichi | 2005年12月 8日 (木) 00:14

綺麗な夕暮れ、そして美しい詩ですね^^
言の葉の持つ力はとても不思議です。
人を幸せにもするし、喜ばせもするし、悲しませもする。
詩は、そんな言の葉を
感じる事が大切なのかもしれませんね^^

投稿: dearcat | 2005年12月 8日 (木) 00:21

わあ! dearcat さん、おはよう!
ご結婚、本当におめでとうございます!
人の結婚式を写真で見て、あんなに感動したの初めてです。
どなたかも書いてらっしゃったけど、4年間も一緒に暮らしている方との結婚なのに、それを全く感じさせない初々しい花嫁姿でした。
想像以上に素敵な方で、ほんとに感動。
あなたはもう過去を越えていけるね。
私からもささやかながら何かお祝いをさしあげたいのだけど、考えてもいいですか?
実はハネムーンの記事、まだ全部見てないのです。すっ飛ばして見るのはなんだかもったいないから(^-^)、後でゆっくり見ようと思って。ただあんなにきっちりデザインして写真に残すのは、そして、それを
ブログにアップするのはかなり大変だったんじゃないかと推察します。あなたもほんとに完璧主義者だな。疲れなかったか心配。
あとでどっと疲れが出ないようにしてくださいね。
家事も全てを完璧にやろうと思わずに・・・
そう、言葉には特別な力がある。それを良い方向に使えるなら、それは必ず人に通じる。人の想いは光より速く、一瞬にして地球の裏側までだって届くのです。私はそれを信じる。
今日も良い一日を! いやあ、蜜月だね~♪
末永く、おしあわせに!
 

投稿: soukichi | 2005年12月 8日 (木) 08:36

きれいな星空。
吸い込まれそうです。空気まで伝わってきそうよ。
「おやすみスプーン」ってフレーズもなんだか優しい気持ちになるね。
”おやすみ”って言葉いいよね。あったかい言葉です。
”静”を意味するけど、同時にやがて朝を迎える”動”も含んでる・・・。
一夜明けて、今日の空も澄んだ青空です(^ー^)。

投稿: よしえ | 2005年12月 8日 (木) 10:12

よしえさま、
可愛いでしょ、この詩。
いい歳した男が女の子に捨てられて、おまけに風邪ひいて粉薬飲もうと思ってスプーン出したけど、薬も切れてるのよ。なんて惨め(^-^)
ひとりぼっちだと風邪ひいたくらいでも妙に心細いじゃない。
そおいう夜。
この正津勉という詩人さんはとてもピュアな人で、彼の純愛(性愛)にまつわる詩なんかは、ふだん詩を読まない人の目にはお見せできないほど耽美的で性急なリズムを持ったものだけど、これは彼にしてはめずらしく単純で可愛い詩です。
子供の頃、スプーンのことを『お匙』って言ってなかった?
そして苦い薬飲むときには、お母さんが薬にお砂糖を混ぜて、さらにオブラートでくるんでくれなかった?
そういうの、懐かしいな。

投稿: soukichi | 2005年12月 8日 (木) 10:26

そうきちさんが見てた同じ空を、私も買い物帰りの駐車場で見て、あなたより少し明るめの時刻に、ケイタイでゲットしました。旦那はケイタイではムリ!と言ったけど、あの空の雰囲気は十分に撮れてて、満足したわ。ソレが偶然、あなたと同じ空を見てたなんて、嬉しいね~空ってつながってんだ!ラッキー♪
はるかフィンランドの空、東京の空、萩の空へ・・・と、夢は拡がって行きます。
ぜひいつか行きたいな~☆

投稿: リサ・ママ | 2005年12月 8日 (木) 14:17

リサ・ママさま、
私もベランダに出てこの空見たとき、あっ、もうちょっと前だったらな!って思ったのです。
でも暗かったせいで星ははっきり見えましたね。
携帯のカメラもけっこうきれいに撮れるよね。
特に私はその部分で今の携帯、選んだから。オートフォーカスなの。
そう、空はつながってるんだよ! 物理的に離れていても、人は思いや意識で繋がれるんです。

投稿: soukichi | 2005年12月 8日 (木) 16:21

soukichiさん、どうも有難う。忙しいのにね。
満足できるまで、私なりに頑張ってみます。

投稿: みちこ | 2005年12月 8日 (木) 21:19

みちこさま、どういたしまして。
あまりお役に立てなかったかしら。
とにかくたくさん撮ってみるのがいいと思います。
プロだって、たったワンカットのために何枚も撮りますから。
その中から良いものを選ぶという作業を繰り返しているうちに、フレーミングのセンスとか勘が身につくと思います。デジカメの場合、フィルム代が無駄になるということなく、削除すればいいだけですから、その点いくらでも心置きなく練習できますものね。やってみてください。

投稿: soukichi | 2005年12月 8日 (木) 21:34

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