気血を補う食養ごはん
先日の日曜日、雨のなか重たい荷物を持って妹がやって来た。
北海道の知人が送ってくれたお野菜をおすそ分けしようと思って、という。
大きなカボチャ半分に玉ねぎ、じゃがいも、重たいものばかり。
それに自分でつくったというお味噌やらラッキョウやら新生姜の甘酢漬けなどすこし。
朝から晩まで近所のクリニックで働いて、週1ヒップホップダンスのレッスンに行って押し活して忙しいだろうと思うのに、いったいいつから妹はこんなにまめになったのやら。
テーブルの上にひろげた食材のなかに鮭の水煮缶があって、それを取りあげて妹がわたしに「骨粗しょう症の検査ってしたことある?」と訊く。会社で強制でもされないかぎり、自分では特定健診さえ受けたことのないわたしは即座に「ない」と答える。なんでも妹はまだ骨粗しょう症にはなってないものの、去年の健診でもあまり数値がよくなかったのが今年さらによくなかったので院長先生にお薬を処方してもらい、カルシウムのサプリメントも飲むことにしたらしい。数値なんてわたしはおよそ気にしたこともないけれど、やっぱりクリニックに勤めてるとそういうのも大変だな、と思う。わたしはわたしで、今月2週続けて目の毛細血管が切れたのはカルシウム不足のせいだといわれた話をすると、「じゃあこれ、ちょうどよかったかも」という。もともと妹はサプリメントを飲むより日々の食事で栄養を摂りたいひとだから、骨粗しょう症予防によさそうなものを探しているうちにこの中骨入りの鮭缶を見つけたんだろう。「まとめて買ったから2つあげる」といって2缶もらった。
中骨入りの鮭缶はいまはほとんど食べなくなってしまったけれど、子どものころは好きだった。食卓にあんまり好きなおかずがのってないとき、小鉢にぱかっとあけた鮭缶に大根おろしに醤油がかかったのがあると、それだけでゆうにごはんが一杯食べられた。中骨が好きでよって食べるわたしを母は「変な子だね」、といって見ていたけれど。
妹が「この鮭缶、炊き込みごはんにするとおいしいよ」といっていたので、昨日さっそく夕飯につくることにした。
つくる前にいちおうレシピを検索してみると、『鮭缶ときのこの炊き込みごはん』というのが出てきて、その記事によれば『鮭は気血を補い、胃を温めて胃腸の機能を回復する効果があり、お腹が冷えやすいひとや血行が悪い人におすすめ。鮭の中骨缶詰は血液を作るのに必要な腎を補えます』とあって、ちょうどいまの季節、いまのわたしたちにぴったりなごはんだなと思った。
そのレシピは、研いで水に浸水させておいたお米に鮭缶の汁と調味料と水ときのこを炊飯器に入れて炊くだけのごく簡単なものだった。
四毒抜きとしては植物油を使わないそれがベストな作り方ではあったけれど、わたしはショウガとゴマ油の香りをちょっと効かせたかったので、先にショウガとブナシメジをわずかなゴマ油で炒めて酒とお醤油でかるく味付けしたものを入れることにした。
で、やっぱりそれがよかった。
最初、鮭缶で炊き込みごはん、と聞いたときには炊飯器もできあがったごはんもお魚臭くなるんじゃないかと思ったけれど、缶詰をあけるとこの鮭缶自体そんなにお魚臭くないし、銀鮭だけあって魚肉は濃いサーモンピンクのきれいな色をしてる。わたしが子どものときに食べた鮭缶はこんなのじゃなかったから、これはもっといいやつなんだと思はれる。炊きあがったごはんはほのかに鮭のいい匂いがして、ショウガと上にふりかけた青ネギのおかげでとてもあっさり、上品な味だった。うん、これいい!おいしいし、なんたって身体によさそうだし。これは鮭好きの息子もきっと好きだろうから食べさせたいなあ。
‥‥‥というわけで、わざわざレシピを書くまでの料理ではないけれど、いちおう覚え書きとして書いておこうと思う。
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◇ 鮭缶ときのこの炊き込みごはん
〈 材料 〉 4~5人分
鮭中骨水煮缶 1缶
ブナシメジと舞茸 各1袋
ショウガ 1かけ
米 2合(研いでから30分浸水しておく)
醤油 大さじ1
みりん 大さじ1
水 適量
ごま油 少々
青ネギ、刻みのり、ゴマなどお好みで
〈 作り方 〉
1.ブナシメジと舞茸は食べやすい大きさに分けておく。
2.ショウガは薄く千切りにする。
3.フライパンにごま油をひき2を入れ、香りが出たら1のブナシメジを入れて炒める。
4.炊飯器にお米、鮭缶の汁、醤油、みりんを入れ、水を2合の目盛まで注ぎ、鮭缶と炒めた2、舞茸を入れて炊く。
5.炊きあがったら10分ほど蒸らして器に盛り、お好みで青ネギや刻みのりなどを散らしてできあがり!
2人暮らしのうちではごはんを2合炊くと2回分できちゃうので、今日の朝ごはんもこれでした。これに、お味噌汁とぬか漬け。
すっかり朝食にパンを食べなくなって、「うちでは朝は毎日、梅干しと昆布をのせたごはんに、お味噌汁とぬか漬けだよ」といったら、「シンプルだね!」と妹。でも朝はほんとにそれだけで十分なのです。パンとちがってすぐにお腹がすくこともないし。
そうそう、変わったところではお味噌汁にゼラチンを入れています。スーパーでよく見るふつうの製菓用の『ゼリエース』。
これは以前、古い昔ながらの調剤薬局に入ったら置いてあった小さな手作りのリーフレットに、豚皮コラーゲンを毎日摂ることの効能がいろいろ書いてあって、『70歳の母に毎日ゼラチン入りのお味噌汁を飲ませていたら、ほとんど白髪だった頭が黒くなりました』にはじまり、様々な実践例が載っていて、しばらく試してみたことがあった。最近、YouTubeで同様のことをいっている複数のドクターの動画を見たのでまた試しているところ。白髪が黒くなったかどうかはわからないけれど、毎日飲んでると肌のハリつやが良くなるように感じるし、髪の毛にコシがでてきたり爪が割れなくなったり白目の状態がいいことを見るとやっぱりいいんじゃないかと思う。気になった方はお試しあれ。ただし自己責任でお願いしまーす!
朝食にパンを食べなくなったことでわたしは胃もたれや膨満感がなくなっていいことばかりではあるのだけれど、唯一モンダイなのは相変わらずお米が高いこと。一日三食ないし二食、ごはんに味噌汁という食生活をしているとお米が無くなるのもお味噌が無くなるのもほんとうに早くて、あれ? もう買わなきゃか、と思う。最近、どこで誰に会ってもいちどは物価高騰の話になってしまうけど、先日、息子が来たとき「夕方スーパーに行くと、いろんな売り場でボーゼンと立ちすくんで買い物かごに何も入れずにいるお年寄りをよく見る」と話したら、「それボクだ」というので、「えー、やめて~」といったけど、まあ自分も似たようなものです。ほぼすべての食品は2倍の価格に跳ね上がり、この田舎でトマトや梨が1個300円以上するとはほんとにどうかしてる。金銭感覚というのも意識に根ざした感覚にすぎないので、まずは口から出る言葉を変えることで意識が変わって金銭感覚が変わる、というのを実践するしかないかと思う。
そんななか今日の午前中、新米が届いた。
メルカリに出品していた服が売れて、そのメルペイで買ったお米。
いまやお米までメルカリで買うのかと自分でもびっくりするけれど、よくできたいいトマトを訳あって大量に廃棄しなければならないトマト農家さんが「よかったらメルカリで買ってください」というくらいだから便利なシステムではあると思う。もともとメルカリはバックパッカーで世界中を旅していた創始者が世界のあちこちで見た物々交換に端を発しているというから、現代の物々交換と思えば理にかなっている。
京都、丹波のお米。
届いたダンボールの箱がおにぎり選手権みたいでかわいかった。
















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