2018年4月22日 (日)

キラッキラの愛の歌 ♡

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ベランダで洗濯物を干していた娘が「今日は本物の半袖日和だよ!」といった。
もう夏だ。
石井ゆかり風にいうと、キラッキラの愛の日。
それでわたしがものすっごくひさしぶりに聴きたくなったのはイヴァン・リンス!!!
わたしが1年でいちばん好きなのは夏に向かう新緑の美しい、ちょうどいまのころで、この時期聴くのにぴったりなのがこのイヴァン・リンスのアルバム、『ジョビニアンド』。
文字通りイヴァン・リンスがアントニオ・カルロス・ジョビンに捧げたアルバムで、かけた瞬間、1曲めからアーリー・サマー・ブリーズが部屋の中を駆け抜けていくよう。
このアルバム、イヴァン自身によるライナーノーツもとてもいい。
彼の人柄が文章から滲んでくるようなライナーノーツ。
(以下、ライナーより一部抜粋。)

 たぶん(いや、確かにと言った方がいいだろう)、ロサンゼルスに住んでいた僕は、ブラジルが、僕のリオが懐かしかったのだろう。そんな時、一番素敵な微笑みをくれるのはメストリ(トム)だった。そしてその後、彼が逝ってしまうと、後にはぽっかりと大きな穴が残された。まるで誰かが、僕の居間から家具を全部運び出してしまったかのような、そんな感じだった。彼については、多くの素晴らしい作品が作られた(ガル、ジョイス、ホーザ、ジョビン=モレレンバウン、シェジアッキ他多数)。さもありなん、なぜなら、彼は世界のブラジルそのものなんだから。もっとも美しいものの一つだから。そして、永遠であるものの一つだから。
 よって、僕も、今ひとりのメストリ、メネスカルの手に導かれ、トムにインスパイアサレタプロジェクトを立ち上げることにした。僕の自作と、僕の曲とも言える彼の曲(そして、彼がいつかレコーディングするだろうシナトラの曲)を収めて。自惚れたものに見えるかもしれない。けど、それは違う。これは、ただの愛の告白だ。彼への。リオへの。ブラジルへの。世界を止める。それは決して革命なんかじゃない。革命は、もっと若い世代に譲りたい。ここには美しいブラジル音楽しかない。それを僕は絶やさずにいたいのだ。心地よく。

『メストリ』とは、ポルトガル語でマスター、マエストロの意。
つづく、イヴァンに『今ひとりのメストリ』といわれたホベルト・メネスカルのライナーでは、メネスカルはイヴァンのことを『音楽の井戸』のような人物、と評している。
まさしく音楽の井戸、そしてそれは愛の井戸でもある。
『キラッキラの愛の歌』といってわたしがすぐに思い浮かべるのは、イヴァン・リンス、マイケル・ジャクソン、スティヴィー・ワンダー、ポール・マッカートニー、フレディー・マーキュリーかな。
ちょっと古い?
古くたっていいんだ。
彼らの歌は時の流れに色褪せない輝きで、あっという間にわたしをしあわせにしてくれるから。

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JOBINIANDO / IVAN LINS(ジョビニアンド/イヴァン・リンス)

1.ヴィヴォ・ソニャンド(夢を見ながら)~ トリスチ(悲しみ)
  VIVO SONHANDO~TRISTE (Antonio Carlos Jobim)

2.アカゾ(偶然の出来事)
  ACASO(Ivan Lins ・ Abel Silvia)

3.イヌーチル・パイサジェン(無意味な風景)
  INUTIL PAISAGEM(Antonio Carlos Jobim ・ Aloysio de Oliveira)

4.ソベラーナ・ホーザ
  SOBERANA ROSA(Ivan Lins ・ Chico Cesar - Vitor Martins)

5.サンバ・ド・アヴィアオン(ジェット機のサンバ)
  SAMBA DO AVIAO(Antonio Carlos Jobim)

6.ボニータ
  BONITA.(Antonio Carlos Jobim - Ray Gilbert)

7.ヒオ・ヂ・マイオ
  RIO DE MAIO (Antonio Carlos Jobim)

8.エスチ・セウ・オリャール(まなざし)~ プロメッサス
  ESTE SEU OLHAR ~ PROMESSAS (Antonio Carlos Jobim)

9.タイム・アフター・タイム
  TIME AFTER TIME(Jule Styne - Sammy Cahn)

10.カミーニョス・クルサードス(十字架)
    CAMINHOS CRUZADOS (Antonio Carlos Jobim)

11.エウ・セイ・キ・ヴォヴ・チ・アマール(あなたを愛してしまう)
     EU SEI QUE VOU TE AMAR(Vinicius de Moraes - Tom Jobin)

12.ヂンヂ
   DINDI(Antonio Carlos Jobim ・ Aloysio de Oliveira)

13.ジョビニアンド
   JOBINIANDO(Ivan Lins - Martinho da Vila)

14.シー・ウォークス・ディス・アース
   (ソベラーナ・ホーザ英語バージョン・リミックス)
   SHE WALKS THIS EARTH

15.ヂンヂ(英語バージョン)

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2018年4月21日 (土)

日々のかけら

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昨日、ジヤーマンカモミールを摘もうとして、ぎゃ!っとなった。
茎に気持ち悪いくらいたくさんアブラムシがたかってて。
ハーブも虫がまったくつかないのとつくのとあるけど、カモミールは虫がいっぱいつくタイプらしい。とりあえずハサミで切って、水道の蛇口でジャージャ洗って花瓶にいけた。
ジャーマンカモミールとローズマリー。
花屋で買ってくる花とはちがうけど、こういうのもいいなと思うこの頃。
それから昨日、鏡の前で髪を整えながら自分の顔を見てて、なんの脈絡もなく、わたしの本質は茶目っ気だな、とふいに思った。そんなこと、他人にとってはどうでもいいようなことにちがいないけど、しばらく忘れてたなって。なんだかとても重要なことに思えて。
いつからわたしはそんなことも忘れてたんだろう。
昔、人生最悪だったときに「いまの君を救ってるのはエスプリだね」と男友達にいわれて、「わたしのはそんな高尚なものじゃなくて、それをいうなら諧謔よ。こんなときですら馬鹿な自分を笑える諧謔」といったことがあるけど、それにも通ずる。
それとは別に、「若い頃のそうきちはやんちゃだったから」といわれて、そのときは「やんちゃ? この真面目なわたしが?」ってぜんぜん意味がわからなかったけど、いまならわかるな。ティーンエイジャーの頃、人生享楽家になれるんだったらほかの何者にもなりたくない、と思った、その頃からきっと本質的には何も変わってないんだと思う。
およそ求道者になんかなれないタイプ。
わたしはやっぱり踊る阿呆に見る阿呆がいい。
サンビスタみたいに。
学びとか勉強なんていわれてばかりだと肩が凝ってしまう。
真面目すぎるのって苦手。
なんだか窒息しそう。
そして、そういうわたしを「ふざけたヤツだ」とか思わないでわかってくれる人も必要だ。女はいくつになったって、君はきれいだとか面白いとかすごくユニーク!とかいってくれる相手さえいたら輝けるんだから。

4月は、大切な人の誕生日がいくつも重なる月だったのに、行きたかったライブは全滅、父にもなんにもしてあげられなかった。新年度になって家賃がいきなり2万も上がって、それに年明けからずっとお金が出ていくことばかりで節約を余儀なくされて、「でも音楽は節約しないほうがいいよ」とは、息子の言葉。
ほんとにそのとおりだね。
いつだって音楽に救われてきた。
わたしには音楽があるからだいじょうぶ、と思えた。
ミュージシャンでもないのに、変な言いかたに聞えるかもしれないけれど。
ちなみにナディッフで『Don't Let Me Be Lonely Tonight』を聴いて以来、ふと気がつくといつも口笛で吹いてる。ジェームス・テイラーの歌もとても自然で儚い感じでいいけど、わたしはエリック・クラプトンが歌ってるのが好き。ジェームス・テイラーよりずっと悪そうで、ブルージーで、切羽詰った感じがリアルに切なくていい。それで、今日思いだしたけどその感じはまさしく出逢った頃のSみたいだ。
いまとなってはいい思い出。
ずいぶん酷いこともされたけど、いまはもう何も恨んでない。
出逢えたことに感謝。
捨てられずに持ってるレポート用紙に書かれた作曲のメモみたいな、詩みたいなものは、たぶんこの先も捨てずにずっと持ってると思うよ。そんなことはいいことじゃないと誰かがいっても。

プールのある土曜日はいつも時間がないのになんだか急にフライドポテトが食べたくなって、今日は朝からジャガイモを揚げた。
皮つきの新じゃがってなんておいしいんだろう!
いまは新じゃがのおいしい季節です。
いちごに、フライドポテトに、きのう妹からもらったシフォンケーキもあって、いつになくカラフルな朝。

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2018年4月19日 (木)

Starting over *

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晴れ女のわたしにしてはめずらしい、雨のミーティング。
雨の目黒。
今日も寒い。
昨日、夜遅くひどくカタイ表情で帰ってきた息子は今朝になって「熱が出た。いま測ったら37度五分」という。解熱鎮痛剤を飲む?と訊いたら「飲まない」というので、ハーブティーにレスキューレメディーを垂らして飲ませる。飲んでも飲まなくてもいいからいちおう解熱鎮痛剤とレスキューレメディーを携行することをすすめたけれど、それも断られた。いつもは体調が悪いと比較的すぐに出勤するのをやめて自宅作業にする人が熱があっても行くというのだから、出勤しなきゃならない理由があるんだろう。
わたしはといえば、ついこのあいだまで左手親指が痛くて不自由だったのが、こんどは肘が痛みだした。とくにぶつけたわけでもないのに肘から先を上げたり下げたりするたびに痛い。うちの家系にリウマチの人はいないはずだけど、これだけあちこち関節が痛くなるとリウマチの可能性も疑われてきてちょっと不安になる。
プロのお掃除屋さんのT氏によれば、いまのわたしはそうとう疲れているらしい。
それはいまハードワークをしているからというわけではない。
たぶん、これまで生きてきたことの、人生の疲れ。
見る人が見ればわかる。
スイミングクラブのおばさま方にはいつも「あなたは昔とちっとも変らない」といわれるけれど、そんなことあるわけないと思ってた。
水瓶座は人から褒められても舞い上がったりしないタイプ。
わたしは自分が変わったことをじゅうぶんに知っている。
だって、昔なら寿命だったくらいは生きたんだもの。
もう、とうに死んでしまった友達もいる。
そして、それはこれからどんどん増える。
「死」はこれまでよりもっと身近なものになる。
これからの時間を、生きていることの不思議を解き明かすことに使うのか、相変わらず少しでも収入を上げることに使うのかはわたし次第。アグレッシブな血を内包するわたしとしてはふたつ同時進行でいきたいところだけど・・・・・・。
目黒に着いたときはザーザー降りだったけど、ミーティングが終って外に出るころにはやんで晴れはじめた。おなかがすいて向かった先は、このあいだ偶然みつけた、アント・ミミ。
このあいだも気になった、「壁にかかった肖像画は誰ですか?」と訊いたら、ジョン・レノンを育てたミミおばさんだって。ビートルズの本は昔さんざん読んだからきっと忘れちゃっただけかもしれないけれど、はじめてミミおばさんの顔をちゃんと見た気がしたな。同時に即座に「Mama don't go!Daddy come home」と歌うジョンの絶叫が聞えてくるようだった。
いまごろ空の上でジョンはどうしてるだろう。
きっとピース・オブ・マインドにちがいないけど。
こことちがってそこは修行の場じゃないから。
それともふたたび地上に生まれ変わって?

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最初に小鉢とお漬けものの小さなお皿が出てきて、メインディッシュに玄米ごはんにお味噌汁、アフターにプチデザートと珈琲。それで1080円。
わたしが好きなカフェはどことなくみんな雰囲気が似てる。

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2018年4月18日 (水)

追憶のひかり

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ひさしぶりに笑ってる祖母の姿を見た。
瞼の中で。
それから懐かしい祖母の家と、父方の祖父の家と。
もうどちらもいまはない。あたらしく建て替えられた家があるだけで。
人間の記憶って、脳ってすごいよね。
もう何十年も行ってない家の細部までがフォログラフィックに見えるんだから。
そして結婚したころ住んでいたマンションの部屋。
それが見えた瞬間、浮かんできた自分のほんとの気持ち。
風が吹いてきて、なんだか気持ちいいなと思ったら明治神宮の原っぱの上に寝転んでて。脈絡ない映像についてきたのは「時は過ぎ去った」「もう何も戻らない」という言葉。そういう言葉、そういう思いさえきっとクリーニングされていくんだろうなと思いながら。
終わりのほうで耳の中で「プー」というブザーみたいな音が短く聞えて、やっとなんだか身体が楽になってきたと思ったところで玄関の鍵がガチャガチャ鳴って、早退してきたらしい息子が音を立てないように部屋にあがって自分の部屋に入り、ふすまの戸を閉める気配がした。とても静かな動作だったけど、そこで意識がぷっつり途切れてしまった。
その後もしばらく目をつぶって横になってて、それからゆっくり起きてベランダに出たら、夕陽が向かいのマンションの窓ガラスに当たって反射して振動派を出しながら強い光をこちらに跳ね返してきて、それはフェイク(疑似太陽)とも思えない強い光で、まるでわたしにメッセージを送ってきてるみたいだった。
爽やかに晴れ渡った雨上がりの空はとてもきれいで、でもそこにはすでに翳りもあって儚く、いま見たのってまさしくぜんぶ無常だな、と思った。
夜、やっと起きてきた息子は熱が8度以上に上がってて、まだまだ上がりそうだったから遅い夕飯のあと一緒に近所の病院の夜間外来まで行く羽目になった。
今年は間髪入れずに次々いろんなことが起きる。

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彼女の1番好きなバウムクーヘン

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つながってる人ってどうやってもつながってるみたいです。
今日、仕事仲間に「これ、わたしの1番好きなバウムクーヘンです」ってもらったペーパーバッグ。彼女と別れてからショップのロゴ見て驚いた。ついこないだ娘とちょっとパサパサした抹茶のバウムクーヘン食べながら、「やっぱり1番好きなのはユーハイムのバウムクーヘンだなあ」っていったばかりだったから。
ユーハイムのキンダー・バウムクーヘン。
娘に、ってくれたんだけど、朝いれた珈琲がまだ残ってたから、わたしもちょっといただいちゃった。小さなバウムクーヘンを3つにそっと切って。
ユーハイムっていうと昔、渋谷の駅の近くにあった。
ガラス越しに大きな大きなバウムクーヘンがゆっくり回ってるのを見るのはいつだって魅惑だった。わたしとMikiはドイツ語をやっていて。
いまでもあるんだろうか。
渋谷のユーハイム。

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